ぼっちな僕と彼女   作:諍 歌油

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どうもお久しぶりです。

最近は忙しくてどうにも投稿出来る暇がありませんでした。

まぁどうにかこれからも続けていきます。

では本編どうぞ。


女子は思わなぬ所で浮気をうたがってる

 

 青春は勉強と部活と恋で出来ていると言うのをどこかで聞いたことがある。

 

 しかし本当にそんなもので青春と言えるものが出来ているのだろうか。

 

 部活は入ればある程度満たされるだろう、勉強も得意不得意はあるだろうが頑張れば個人的な充実はするだろう。

 

 しかし恋はどうだろうか。

 

 そりゃあ顔の整っている、いわゆるイケメンや美少女と言う顔立ちに生まれていれば恋も充実するだろうが残念ながらも不細工に生まれてしまった人達はどうなんだろうか。

 

 女子という者はテレビや雑誌でイケメンを見てはキャーキャー言っているし、男子はアイドルやアニメの美少女を見れば可愛いと言うのである。

 

 もし彼氏や彼女がそこまで顔立ちがよく無ければそれはその人が男子、あるいは女子から男性や女性に成長しているからだろう。

 

 まぁ男性がどうとか女性がどうとかは一旦置いてといてともかく必ず不細工が恋の面が充実しないと言えないとしても不利になるのは仕方ないことなのだ。

 

 まぁかく言う僕も別にイケメンとまでは行かなくても普通の顔、いわゆるフツメンかもしくは不細工なので恋の面は充実してないのである。

 

 しかし僕はそのせいで青春を遅れて無いとは思わない、だって勉強はまぁまぁ出来るし、部活だって最近始めたとは言え活動にはげんでいる。

 

 そんな生活に対して不満も抱いないし、むしろ充実感を感じているのだ。

 

 それなのに僕は青春を遅れてないと言うのはおかしいではないか。

 

「そうは思わない?米田さん」

 

「はぁ、そうは思いますがいきなりどうしたんですか?」

 

「笹原先生に無理難題を言われたんだよ」

 

「どんな事を言われたんですか?」

 

「僕に恋人の一人でも作れって言うんだ。まったくあの人は僕の親かよ」

 

 なんで先生がいきなりラブコメの話を生徒に振ってきてそれに対して反論したら「お前も一回は恋愛をしてみろ!!ちょうど可愛い後輩もいるんだし」とか言いやがるんだ。

 

「別に無理難題とまでは行かないと思いますけど」

 

「いや、無理でしょ」

 

「なんでですか?」

 

「恋愛って大体は友達から始まったりするものでしよ?僕はぼっちだから無理」

 

 それに、イケメンならまだ希望もあるがイケメンでも無い僕がモテる訳も無いのである。

 

「堺さんはぼっちじゃありません!!」

 

「いや、ぼっちだって。僕はクラスでも誰も話し掛けて来ないし……」

 

「私がいるじゃないですか!!」

 

「……え?」

 

 私がいるじゃないですかってあれか?米田さんがいるから他の人なんて居なくても良いってことか?

 

 その言い方はまるで……。

 

 いやいや、そんな都合よく解釈なんてしたら後で後悔するだけに決まってる。

 

 きっと米田さん特有の『無意識あざとい』に決まってる筈だ。

 

「堺さんは頭も良いしなんだかんだ言って優しいし、それに友達思いだし、それに……」

 

「……それに?」

 

 おいおい何を期待してるんだよ僕は。

 

 でも米田さんは真剣な顔をしてるし、いつもなら直ぐに空気の読めない様な発現をする筈なのに。

 

「それに……」

 

 やばい、凄いドキドキしてる。なんだろうこの気持?

 

 ひょっとして米田さんって僕の事を……いや無いな絶対にある筈が無い。

 

 ついこの前まで一度も会った事が無かったんだもの僕を好きになる筈が無いじゃないか。

 

 じゃあなんで僕はこんなにドキドキしてるんだろう?

 

 もしかして僕は米田さんの事が……

 

「それに野村さんもいます」

 

「……へ、大吾?」

 

「はい。だから堺さんはぼっちじゃありません」

 

「はぁ、だよねー」

 

「どうかしました?」

 

「いや、その友達は一緒に部活もしないでどこをほっつき歩いてるのかなって思ってね」

 

 まぁそんな訳ないよね。

 

 トントン

 

 僕がちょっと残念な気持ちになっているとその気持ちを吹っ飛ばす様にノックがなった。

 

「どうぞー」

 

 米田さんがさっきの流れを全く感じさせないノンビリした声で返事をした、今回はまともな依頼であります様に。

 

「失礼しまーす。えっとここが願いを叶えてくれる所かな?」

 

 そう言いながら中に入ってきたのは、短く髪を揃えていて頭の方に団子みたいな形で髪を結んでる多分少し化粧をしてると思われる今時の女子が入ってきたの。

 

「いえ、願いを叶えると言うよりは手伝いをするところです」

 

 米田さんはそう言うけど殆ど同じじゃないだろうか?

 

「そうなんだ。えーと名前を聞いてもいいかな?私は三年の前原 望«まえばら のぞみ»宜しくね」

 

 どうやら先輩だった様だ、それにコミュニケーション能力も高いと思われる。

 

「私は一年A組の米田晴香です。よろしくお願いします望先輩」

 

「二年B組の堺です」

 

「えーと、部長は堺君かな?」

 

「いえ、私です」

 

「あ、そんなんだ。なんかごめんね」

 

「いえ大丈夫です」

 

 まぁ仕方ない事だ、普通は学年が上の方が部長だと思うだろう。

 

「それで、依頼は何でしょうか?」

 

「ああその事ね。実はその……」

 

 望先輩はそう言うともじもじしている、何か言い難い事でもあるのだろうか。

 

「何か言い難い事ですか?」

 

「それがえっと……彼氏の浮気調査をして欲しいの」

 

 浮気調査……か、確かにそれは言い難い事だろう。

 

 何せ自分の好きな相手を疑っている事を他人に言う訳だ、とても気まずいに違いない。

 

「残念ですがお断りします」

 

「堺さん!?何を言ってるんですか!!」

 

「いや、普通に考えて浮気調査なんて出来ないでしょ。僕達は探偵じゃないんだよ」

 

「探偵らしき事ならしてるじゃないですか」

 

「らしきって何だよらしきって」

 

「いつもみたいにババっと推理して下さい」

 

「推理って調査なんだから尾行とかでしょ」

 

「堺さんはもう少し人の気持ちを考えた方がいいです」

 

「何を言ってるんだ、僕は常に人の気持ちをかんがえてる。これ以上に嫌われないように」

 

「大体堺さんはいつも……」

 

「あの……」

 

「あぁすいません、僕達はいつもこんな感じなので気にしないでください」

 

「堺さん!!」

 

「ははは、仲がいいんだね」

 

 ……この人は笑顔で何をいっているんだ?

 

 僕はただ米田さんに巻き込まれているだけだ、そもそも同級生と上手く交友関係を築けないのだ先輩後輩の関係を上手く築けるはずない。

 

「ただ巻き込まれてるだけです」

 

「私は巻き込んでません」

 

「ふふふ、いや君達は仲良しだよ」

 

「そんな事よりも依頼です。受けますよ」

 

「だから米田さん」

 

「堺さん、堺さんは小説をかいてるんですよね?」

 

「え?まぁ書いてるけど」

 

「じゃあいい機会です」

 

「……なにが?」

 

「浮気をしてる人がどんな挙動でどんな行動をするのかを取材出来ますよ」

 

 この子はもっと人の気持ちを考えた方がいい気がする。

 

「あのね、米田さんの気持ちはわかったし言いたい事もわかった。けどさ浮気してる事を前提にした話を目の前でするのやめようか」

 

「あ!!すいません!!」

 

「あぁ全然気にしないで私もそう思ってるんだし」

 

「分かりました気にしません」

 

 おい、そう言うことは言うなよ。

 

「なので依頼を話して下さい」

 

「え、いいの?」

 

 なんで僕に視線を向けるんだよ、照れちゃうだろ。

 

 まぁ米田さんの気持ちをわかったとか言っちゃったこらな話を聞くだけなら良いだろう。

 

「まぁ聞くだけなら」

 

 ……………………………………………………………………………………………………………………………………

 

「浮気をしてるかもって思いだしたのは半年前なの。その頃からあんまり会ってくれなくなって何をしてるかも言ってくれないの、聞いてもみたんだけど曖昧に誤魔化されちゃって」

 

「なるほど……」

 

 米田さんは望先輩の話に聞き入っている。

 

 やはり同じ女子どうしそう言う話に何か共感できる部分があるのだろうか。

 

「携帯はずっと裏返しでLINEにもパスワードをしてるみたいで……」

 

「それは怪しいですね」

 

 ……それって怪しいか?

 

「あのLINEにパスワードをしてたら怪しいんですか?」

 

「何をいってるんですか堺さん、パスワードなんて浮気相手のメッセージを隠すためですよ」

 

「……そんなもんか」

 

「後はたまに私の家に来た時も靴が揃ってたり」

 

「なるほど……」

 

 いやいやそれは全然おかしくないでしょ!!

 

「それでその人はどんな人何ですか」

 

「この写真がそうよ」

 

 そう言うと望先輩はスマホの写真を見せてきた。

 

 そこには笑顔が良く似合う茶髪のイケメンが写っていた。

 

「なるほどこの人を尾行すればいいんですね」

 

 おい、なんで調査する前提なんだよ。

 

「この人の住所はどこですか?」

 

 米田さん、結構やる気になっちゃってんじゃん。

 

 結局この後は相手の住所を聞いて、明日は休日なので朝の七時から張り込みと言う形になった。……ちなみに男の名前は真鍋 宗也«まなべ しゅうや»と言うらしい。

 

 ……………………………………………………………………………………………………………………………………

 

 と言う理由で帰り道。

 

「それじゃあ明日七時に待ち合わせですね」

 

「そうだね」

 

「そう言えば堺さんってどんな私服をきてるんですか?」

 

「私服?ジーンズにパーカーだけど。なんで?」

 

「ああそれは明日は休日なのでお互いに私服なので気になっただけです」

 

「なん……だと……」

 

「堺さん?」

 

「いや何でもないよ」

 

「はぁ……」

 

 休日に一緒会うか……今考えればこれはデートと言う奴なのでは?そして米田さんの私服姿を見られるのか。

 

 今まで巻き込まれて来たが米田さんは普通に可愛いのだ……眼帯付けてるけどこの際はどうでもいい。

 

 米田さんの私服か……明日が楽しみじゃねえか。

 

 そんな期待を胸に秘めてると少し笑顔が出てしまったのか米田さんに少し引かれたような顔をされたが、僕は米田さんと下校するのだった。





と言う理由で次回は米田さんの私服姿!!

まぁ文章なんで見れませんけど。

ではまた次回。

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