管理局本部、その下層の廊下
曲がりの多い通路を、俺たちは目的地に向かって走っていた。
その道中で機材を破壊し、壁を破壊した。
「はぁ…はぁ…はぁ…!」
「あと少しだ!」
道の先にはシャッターが、今まさに降りていっていた。
「キャリバー!デリンジャー!シャッターを派手に壊せ!」
そういうと同時に、手札のモンスター2体をモンスターゾーンに設置する。
現れたキャリバーとデリンジャーは、登場した時の勢いのままにシャッターを破壊する。
シャッターの残骸を踏んで進んだ先には、2つの人影。
起動六課の弾丸、ティアナ・ランスター。
管理局の剛拳、ギンガ・ナカジマ。
「あなた達の犯罪行為はここで終わりです、速やかに投降してください。」
ギンガが眼をとがらせ警告する。
「投降しないなら…実力行使もやむ終えません。」
「はん!あたし達がそれに応じるとでも?」
「そういうわけだ、通してもらうぞ。」
そう言って俺が一歩足を踏み出す。
それに反応し、構えをとる。
「俺は銃士をやる!お前はゼロファーストを!」
「アイアイサー!」
ノーヴェはその言葉を皮切りに駆け出しハイキックを繰り出し、ギンガはそれをガードする。
「ハンデだ、ティアナ・ランスター。俺はお前達の土俵で戦ってやる。その上デバイスも使わない。一方的な戦いじゃつまんないだろう?」
「…こんの…舐めたことを!」
そう言って彼女は俺に魔力弾を乱射した。
俺は右に飛んで避け、ティアナに接近する。
部が悪いと感じたのか、銃型デバイスにブレードを展開した。
彼女はその刃を横に薙ぐが、俺は体を屈めてそれを避ける。
その姿勢のまま俺は、逆回しで回転蹴りを繰り出す。
「ぅあぁ…!」
踵がティアナの脇腹に入り、肉の感触が足を伝う。
倒れはしなかったものの、足をふらつかせその身体をよろめかせた。
それでも意地が成す業なのか、倒れなかった。
視界の端では、ノーヴェがリードブローの拳とギンガ・ナカジマの拳がぶつかり合った。
「やるじゃないか、管理局お得意の正義か?大したもんだな。」
「うっさい!あんたなんかになのはさん達の何が分かるの!」
「埒があかないな…ティアナ・ランスター!」
そう叫び、構える。
「…なによ。」
「次の一撃で終わりにするぞ…」
「…!…望むところよ。」
ティアナ・ランスターはそう言ってデバイスを構える。
その刃は、よりいっそう輝いていた。
俺たちはその言葉を最後に飛んで離れる。
「これで…!」
ティアナ・ランスターが刃を突き出し、突進する。
「甘い!」
その刃を持った手を掴んで引き、鳩尾に拳を突っ込む。
素での威力に勢いが足され、力を増した拳。
「かはっ…!」
肺の中の空気を吐き出すような音が聞こえた。
俺はティアナの耳元に口を近づける。
「─────。」
体がゆらりと倒れ、俺はそれ受け止める。
「終わったみたいだな」
ノーヴェがギンガ・ナカジマを担いで後ろに現れる。
「あぁ。」
「じゃ、早いところ帰りますか。」
「そうしよう」
帰ろうとしてテレポートを発動させる。その最中に青い影が現れた。
─スバル・ナカジマだ。
「待て!ギン姉を返せ!」
「そう思うなら自力で奪ってみろ」
そう言うとスバル・ナカジマは殴りかかり
当たることなく、テレポートが完了した。
ギンガ・ナカジマとティアナ・ランスター
両名を誘拐した刃達
しかしそこには、ナンバーズも知らない計画があった
刃の口から、それが明かされる
次回「秘策」
刃の計画、予想して感想に書いてもいいですよ