この世に悪があるとすれば
それは人の心だ
誰が言ったのかは分からないが、ストレートの赤髪で青眼を持つ同年代と比べて背が低い少年、風波アシュラは何となくその言葉を呟いた
「えぇ今日は転入生を紹介する。さぁ入ってくるんだ」
ここは木の葉の里・忍者学校の教室である
アシュラは1週間前にこの里に移住をした
親はいるにはいるが様々な世界で、とある神と戦いを繰り広げているため、安住できるだろうこの里に来たのだ
そして今日忍者学校へと入学することになった
試験を受けある程度の能力があると認められ、このクラスへと編入されることになった
「風波アシュラだってばよ、よろしく!」
自己紹介も終わり、席に着く
(何だこいつ、何か変だ。わかんねぇけど何か変だぜ)
(この人・・・・・・初めてじゃない気がする・・・・・・どこかで・・・・・・)
少年と少女からの視線にも気付かずに・・・・・・
アシュラの評価
座学の授業中の居眠り8割以上、歴史の授業に至っては10割が居眠り
体術まぁまぁで、相手に悪態をつくなど態度は最悪だが対立と和解の印はきっちりこなす
忍術、分身がまともにできない、そのくせ風遁らしき術を使用、変化が得意
試験中も居眠り、白紙0点なので追試と補習を受けさせるも、赤点ギリギリで、補習中はマジメに受講する
時折4代目殉職時の事を、まるで見たかのように話すも、誰にも相手にされず
成績はドベ、何故中途に編入されたのかわからない
時は流れアシュラ12歳のある夜
『ナル「その名前で呼ぶな九喇痲」すまん』
『散歩に行きたいんだがなぁ』
「あぁ行って来いってばよ」
『今日はもしかしたら長引くかもしれん』
「わかった」
『じゃあ行ってくる、そうだ断鎖術式は完成しそうか?』
「まだだってばよ、風遁じゃ限界がある、重力を操る術が使えりゃなぁ」
『知り合いのチャクラが借りられれば、何とかなるかも知れんが、行方がわからん。クソダヌキの居場所しかわからんからなぁ。
まぁせいぜい悩め』
「あぁ」
という会話の後アシュラの本来の姿を借りた九喇痲は里の外へと赴く。
里の外にはかつて、アシュラの両親が長い長い輪廻の果てに倒した男がいた
金色の髪に金の邪眼、聖書に記されし・・・・・・
『今更何のようだ獣』
「初めましてだな、九尾の狐よ」
『何の用だと聞いている』
「あの時の子供がどうしているのかと思ってな」
『【あの2人】と【両親】のように正しく成長している
ただ、里への恨み憎しみは残っているがな』
「そうか、では【あの2人】に会うことがあれば、よろしく伝えて貰おうか」
『絶対悪が丸くなったものだ』
「それは貴公も同じであろう」
「マスター・・・・・・」
「時間か」
「はい」
いつの間にかいた少女は、男に時間が来たことを伝えた
見た目は12歳くらいの少女、黒を基調とした服装である
「では行くとしようか、そうそう。
数年の内に千の暗き闇が本格的に動き出す、気をつける事だ
」
そう言うと時空の狭間へと、2人は消えていった
『・・・・・・』
翌日 火影執務室にて
「何!?それは本当か!カカシ!」
「はい、成長していましたが確かにあの子でした」
「それで今はどこにおる!」
「わかりません、その男と女が消えた後・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・そうか」
カカシから報告をうけた三代目は長い沈黙のあと、一言だけ呟いた
そしてもう一つの報告を受ける
「それと風波アシュラですが」
「何か掴めたか?」
「3年前からその姿を各地で目撃されるようになってました」
「どういう事だカカシよ」
「わかりません、出身地や幼少期の情報、両親も不明でした」
「やはり危険分子なのだろうか・・・・・・」
「できれば違ってほしいんですがね、先生によく似た顔立ち、そして奥方に似たあの髪・・・・・・」
「しかしなカカシ、日向からの情報では、あ奴は特殊な術で姿を変えている可能性が捨てきれんのだ」
「わかっています、この目で俺も確認しましたから」
「なら良い、他にはあるか?」
「別件という訳ではありませんが、砂隠れで九尾らしきものと、砂の守鶴が戦闘していたという噂が風の国であったくらいですね。
真偽の程は分かりかねますが・・・・・・」
「アカデミー卒業まであと数ヶ月、それまでに情報掴め、それがお前に与える今後の任務だ。
決定的な情報が無い場合は、今年も頼むとするかの」
カカシは内心で頭を抱えた、また下忍の担当になれという火影の命令に・・・・・・
こうも思った、どうせ今年も忍者になる資格もないクソガキなんだろうなと
風波アシュラ、里にいる中で木の葉最高の忍びを持ってしてもその詳細は不明である
続く
うんまぁ隠すつもりはない
アシュラ=ナル○
【あの2人】は赤貧と古本、【両親】は閃光とはばねろ
あの2人は閃光とはばねろ、両親は赤貧と古本
で書き分けるので誤解のないように
ラスボスは強力若本神父