死の支配者と英雄の王の邂逅   作:霞梳卯狩

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カルネ村編です

子供には寛容そうなギル様ならこんな感じかと思って書いてます


カルネ村

異世界に転移してから数日経ちそろそろ暇を感じてきたときにモモンガから伝言が飛んでくる

 

『ギルガメッシュさん、少しいいですか?』

『はい、構いませんよ』

『リモートビューイングで周りを見ていたら襲われている村を見つけたので助けようと思うんですがギルガメッシュさんはどうしますか?』

『わかりました、私も岸波連れていきます』

『了解です、セバスに迎えに行くように伝えるので私の部屋のゲートから来てください』

『了解です』

 

とモモンガさんからのメッセージのやり取りを終了した直後にセバスの到着

 

「ギルガメッシュ様、お迎えに上がりました」

「よい、入れ」

 

入室許可を出したところでセバスがわずかに固まる

当然だろう

自分は全裸で股間を光らせベッドでは今だ岸波が寝ているのだから

 

「どうした?」

「いえ、失礼しました、モモンガ様からお二方を自室にあるゲートへと案内せよと仰せつかりました故」

「そうか、ではすぐに行こう、おい雑種!いつまで寝ておるか!」

「仕方ないだろう、寝るのが遅かったんだ、それにこんなフカフカなベッドで熟睡しない方がおかしい」

「我はこれからモモンガが助けに出た村にいく、お前もついてこい」

「わかった、少し待ってくれ」

「しょうのない奴よ」

と岸波の寝起きの身支度を待ち自分はいつもの鎧を身に纏う

「相変わらずその一瞬で着替えれるのは羨ましいな」

身支度を終えた岸波が隣に並ぶ

「では案内するがいい」

「どうぞ、こちらです」

 

モモンガの自室にあるゲートを抜けるとそこにはマジックシールドの中で震える少女が二人いた

 

「おい、貴様ら、ここにいかつい顔をした怖い骸骨を見なかったか?」

「おいAUO、恩人になんて言い草だ」

「え、あ、はい!」

「そうか、よい返事だ、あとで飴をやろう」

「やっぱりギルは子供には甘いんだな」

「飴と甘いを掛けているのか雑種?いいセンスだ笑ってやろうフハハハハハハ!」

「どこが掛かっているんだ…まあいい、それでその骸骨は向こうへ?」

「はい、私たちの村を助けてくれるって」

「なるほど、わかった」

 

二人はシールドに守られているし見るにゴブリン将軍の角笛もある

大丈夫だと判断し村へと向かった

 

そこでは丁度モモンガが村を襲っていた兵士を逃がすところだった

モモンガの方に近づいていき後ろから話しかける

 

「なるほど、わざと逃がして元を釣り上げるか、だがここで釣り上げねば餌を持って逃げられるぞ、モモンガよ」

「あなた!昨日から失礼よ!アインズ様に助けられた身でよくも!」

「よい、アルベドよ、彼らは協力者であり彼は私と同じ存在なのだ、言及は許さぬ」

『すみません、ギルガメッシュさん、すこし思うところがあってこれから自分はアインズ・ウール・ゴウンを名乗ります』

『なるほど、ギルドの知名度を利用したプレイヤーの誘い出しですね?』

『え、そこまでわかるんですか?』

『いや、なんとなですが』

『なんとなく…』

『き、気にしないでください、それで嫉妬マスクとガントレットは怖がられ対策ですか?』

『それも…わかります?』

『ゲートの前の姉妹を見ればわかりますとも…その、なんていうか頑張ってください』

『は、ははは』

 

「うちのAUOが毎度すまない」

「いえ、アインズ様が仰られるなら私たちはそれに従うまで、あなたが気にすることではないわ」

「来てもらってすぐで悪いがあの姉妹を迎えに行って来てもらえないか、その間に私が話をつけておこう」

「わかった」

「いいだろう」

 

そうしてギルガメッシュと岸波白野は姉妹を迎えに行きモモンガは村長から情報を聞き出しにはいった

 

「そら、飴だ、ありがたくもらうがいい」

「ありがとう!金ぴかなお兄ちゃん!」

「そうかそうか!金ぴかか!よいではないか!雑種よ!お前もこれくらいの…いや、やめよ、悲しくなる」

「なんだよ!言うなら最後まで言えよ!途中で生暖かい視線を送ってくるな!」

「あの、あなたたちはアインズ様のお仲間なんですか?」

「一応そうだ」

「でもあなたたちはあんまり怖くないですね」

「そう言ってやるな、あの骸骨はあれでもセンチメンタルでな、お前たちに怖がられたとマスクをしていたぞ」

「と、とんだご無礼をいたしました!」

「気にするな、あれはあやつが察せぬのが悪い、そら村だ、家族や友人の弔いをしてやるがいい」

「はい、ありがとうございました」

 

歩いている最中に飴を与え話をしてやったがやはりまだ少女、両親が死んだ現実は重いようだ

「ギル、なんとかできないのか?」

「できる、だがそれをすればそれ相応の見返りを要求せねばならぬ、いまの奴らに、それができると思うか?」

「う…それもそうだが」

「それに単純に蘇生をしても奴らがそれに耐えれるかどうかもわからぬ以上は…」

「ギル?」

「ふん、この村は何かに呪われでもしたのか?」

「え?」

「アインズよ、この村に向かってくる者たちがいる」

「それって新手?」

「さぁな、だがあの隊列や顔からすればそれなりの戦士だろうよ」

「村長は私と一緒に村の入り口で対応を、ギルガメッシュ殿は村人たちを守っていただけますか?」

「わかりました」

「わかった、ギル、いくよ」

「ふん」

 

村の倉庫に集められた村人は怯え震えていた

あれだけのことがあったのだから仕方のないことだろうと思うが自分の中ではその程度で生きることを諦める者に価値があるとは思えなくなっていた

 

「ギル、多分囲まれる、さっき逃がした奴らの元の狙いはこの村に向かっていた人たちだ、多分恨みを買って消されそうになっている」

「ほう、それでお前はどうする」

「この村を守る」

「守る、か、貴様にそれができるのか、雑種」

「できない、だから、力を貸してくれ、英雄王」

「フフ、フハハハハハハハハハ!!!、守ると言っておいて他人便りとは本当に貴様はいい度胸をしている、いいだろう、この我の力、存分に使うがいい」

『モモンガさん、この村は恐らく囲まれます、さっき来た集団が狙いでしょう』

『なるほど、彼らも釣りをしていたわけですね』

『釣られた魚が自分だとは思っていない様ですけどね』

『で、どうしますか?』

『うちのが守りたいというので守ります、とはいっても攻めの守りですが』

『ちょっと待ってください、さっき来た人ガゼフ・ストロノーフっていう王国の戦士長らしいんですよ、それで共戦に誘われたんですが様子見したいですし彼らに任せようかと』

『なら、彼らが全滅する直前に入れ替わりましょう、彼らの武装と数じゃ勝てないはずです』

『なるほど、いい演出ですね』

 

「先ほどの集団、どうやら王国の者のようだぞ」

「なら、協力して」

「そう急くな、アインズからのメッセージでは奴らが何とかするから我らは村を守れだそうだ」

「そうか、ならいいんだが」

「なに、主役は遅れて登場するものであろう、ならば今はその時を待つがいい」

「ギル、悪い顔してる」

 

 




漸く次で戦闘シーン(という名の殲滅です)

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