死の支配者と英雄の王の邂逅   作:霞梳卯狩

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シリアルにはなりません!愉しい愉しいお話が続きます!


欲望

アインズを覆った光が治まるとそこにアインズはおらず

 

「な、なんだ!何が起こった」

 

アインズがいたはずの場所にはもぞもぞと装備に埋もれた小柄な少年が慌てているところだった

 

「あ、アインズ様!?」

 

「ふ、くく、ふははははははははははははっははははははっ!良い!良いぞアインズ!」

 

「うわ、これどっかで見たことある・・・」

 

ある程度はわかっていたものの実際に目にするとここまでの破壊力があるものだろうか

 

威厳のある支配者の声で「なんだこれは!」「何が起こった!」と慌てる美少年を現実で見ることになるとは思わなかった

 

「モモンガ様!なんと!なんと愛らしいお姿に!」

 

ギルガメッシュがアインズに渡した指輪の効果はアバターの外見を一時的に変更する効果を持っていたのだ

ゲーム内では登録した姿になるのだがギルガメッシュが持っていた指輪は2個

 

「まてアルベド!服を脱がそうとするな!脱ごうとするな!おい!AUO!助けろ!」

 

「あぁ!これはまさに!まさに!」

 

「おい!ギルガメッシュ!そろそろ止めたほうがいいんじゃないのか!?あの女性、目がマジだぞ!」

 

そのうちの一つにはなにも登録されていなかった

にも拘らずアインズの見た目が変わってしまったのはアイテムのフレーバーテキストの効果が実現したということだろう

 

「この指輪の効果はなアインズ、くく、はめた者の望む姿になるという効果なのだが、くく、よもやはめさせた者の意思を汲むとはなかなかに面白い」

 

英雄王は笑いを堪えて説明しているが説明されているアインズはアルベドとくんずほぐれつの格闘でそれどころではなさそうである

 

「御託はいいからさっさとたすけろ!」

 

「全く、そう焦らずともその身体でもステータスは変わっておらん、女一人容易いであろう」

 

「こんな身体でコントロールが効くわけないだろ!」

 

「うっわなにあのおっぱい羨ましくはないけど!」

 

「貴様は誠にブレん奴よな、まぁよい」

 

そういうと天の鎖でアルベドを拘束しアインズを救出する

アルベドが暴れ鎖が軋みを挙げているがしばらくは持つだろう

 

「ギルガメッシュ!これはどういうことだ!!」

 

「それは先ほど説明してやったではないか」

 

「アイテムの効果ではない!アルベドになにをした!」

 

「なに、貴様がこやつにしたことを実現させてやっただけだが?」

 

「なっ!!」

 

「ギルガメッシュ!それ以上は!」

 

「黙っておれ、白野よ。こやつにはな、覚悟が足りぬ、他の雑種どものほうが余程できている。」

 

「なんだとっ!」

 

「貴様は自らがこの女にしたことを悔いているな?」

 

「っ!」

 

「その程度のこと、見ずともわかる。この女のビルドは本来淫魔の類のものだ、大方設定を変更して己を愛させたのだろう」

 

「そんなことができるのか?」

 

「本来ならば不可能だがそういうアイテムがないわけではない」

 

「ぬぅううううううううう!」

 

「なかなかに怪力のようだな、そこな女よ、貴様の気持ちはどうだ」

 

「私の忠誠は、気持ちは変わらないわ!」

 

「そうか、アインズ、いや、モモンガよ」

 

「っ!なんだ」

 

「命じたのであればそれを全うさせるのも王の務めだ、それが果たせぬのであれば貴様はなんの為に支配者となったのだ」

 

「それは・・・」

 

美少年が俯き迷い悩む

 

「すぐにとは言わぬ、だがそれが分からなければ遠からず貴様は立ち止まることになる」

 

そう言い放ち英雄王は部屋から去っていった

去り際に「あと指輪はアルベドに外してもらえ、自分でつければ自分の望む姿になるだろうよ」という言葉を残して

 

「あの、私の言う言葉をあまり聞いてはもらえないだろうが、応えてもらえない愛情ほど、つらいものはないとおもう」

 

そう言うと岸波白野も去っていった

 

「アインズ様、先ほどは申し訳ありませんでした・・・ですが私は、私は・・・」

 

「いい、わかっている・・・わかっている」

 




本当なんです!ギルガメッシュが愉悦するだけなんです!

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