ハイスクールD×D ~それは現か幻か~   作:DDX

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今回は主にイッセー視点となります

内容としては原作に近いところもありますがオリジナル要素もありますのでどうかお楽しみに・・・・

それでは本編どうぞ


第7話

こんにちは、兵藤一誠です・・・・って、私は一体誰に自己紹介しているのだろう?

 

まあいいや。今私は学園一のイケメンと評される木場祐斗のあとをついて歩いている。理由はリアス・グレモリー先輩に会いにいくためにだ。

 

リアス・グレモリー・・・・・どうやら彼女は悪魔らしい。ついでに言うと私も悪魔らしい。

 

・・・・うん、これ普通に考えれば頭おかしいって思われても仕方がないというのはわかってる。というかぶっちゃけ頭がおかしい程度で済めばいいんだけどね。だけどどうやらそれは本当のことであるようだ・・・・昨日、そして今朝の出来事でそれを思い知らされた。

 

今朝・・・・ああ、先輩のおっぱい綺麗だったなぁ。大きかったなぁ。触りたかったなぁ。

 

「兵藤さん、よだれが」

 

「はっ!?」

 

し、しまった・・・・今朝見た先輩のおっぱいのことを思い出して思わずよだれが出てしまうとは・・・・ち、違う!私が悪いんじゃない!先輩のおっぱいが素晴らしすぎるからいけないんだ!

 

・・・・嘘ですごめんなさい。先輩のおっぱいは悪くありません。というかおっぱいが悪であるはずがない。

 

おっぱいは正義!ジークおっぱい!

 

・・・・・私疲れてるのかな?こんなこと考えるなんて・・・・あ、違うや。これ普段通りだったわ。

 

ま、まあそれはともかくとして・・・・

 

「なあ、どこまで連れて行くんだ?」

 

私はよだれを拭って木場に尋ねてみる。

 

一度校舎をでてその次にはいったのはまさかの旧校舎。外観は古いけどなぜか中は小奇麗でガラスとかも見る限り一枚も割れていない・・・・・手入れされているのか?それにしても一体こいつは私をどこに連れて行こうというのか。

 

「もう着くよ・・・・・ここだ」

 

そう言ってとある教室の前に止まる木場。その教室の戸には・・・・『オカルト研究部』という文字の書かれたプレートがついていた。

 

「オカルト・・・・研究部?」

 

一瞬ポカンとしてしまった私は悪くないと思う。なぜに先輩に会いに来てオカルト研究部?

 

私が疑問を抱いているのをよそに、木場は扉の前に立って口を開く。

 

「部長、連れてきました」

 

確認を取ると中から「ええ、入ってちょうだい」と声が聞こえてくる。どうやら先輩はなかにいるようだ。というか部長って・・・・あれか?先輩はオカルト研究部の部長ってことか?

 

木場が戸を開けて、私もそれに続いて部屋に入る。

 

そこで・・・・私は違和感というには些細な何かを感じ取った。

 

「・・・・あれ?」

 

「どうしたの?」

 

「・・・・いや、何でもない」

 

気になった木場が声をかけるが、私は何でもないと返事を返す。

 

ま、まあ実際本当に何でもないと思うし・・・・なんか私の後ろから誰かが部屋に入ってきたような気がしたけど多分気のせいだ。だって私の後ろには誰もいなかったんだから。

 

そんなことよりも、この部屋・・・・・さすがはオカルト研究部って感じだな。天井や壁、床に至るまでなんか形容し難い面妖な文字が書かれているし、奇妙な置物とかが置いてあるし。

 

私もおっぱい儀式をしたときに似たような文字やらアイテムやら見よう見まねでおいてみたけどここまでわけわからない状態にはなっていないと自信を持って言える。

 

ふと、部屋に備え付けられたソファに目を向けると、そこに一人の少女が座っていた。

 

この少女のことは知っている・・・・・一年の搭城小猫ちゃんだ。

 

ロリ顔で小柄で可愛らしいその容姿からマスコット的な人気を誇っている・・・・かく言う私も彼女の姿を見てはほっこりしている者の一人だ。なぜか朧は複雑そうというか・・・・なんとも言えない表情で見ていたこともあったけど。

 

ちなみに小猫ちゃんをハーレムに入れたいなぁと思ったことも何度もある。胸は慎まやかながらそれでも両手にフィットしそうで感触は良さそうだ。

 

「・・・・食べる?」

 

小猫ちゃんをじっと見つめていたら、先程から黙々と食べていた羊羹の乗ったお皿を私に差し出していた。どうやら食べたいと思われていると誤解されてしまったらしい。

 

「それじゃあいただきます」

 

誤解とはいえ、せっかくの厚意だ。ありがたく羊羹をひと切れつまみ口に運ぶ。

 

うん、程よい甘さで美味しい羊羹だ。どこのだろう・・・・・今度個人的に買いに行きたい。私もこれでも女だから甘いものには目がないのだ。

 

「あ、ごめん、自己紹介が遅れたね。私兵藤一誠」

 

そういあべ自己紹介してなかったことを思い出し、自己紹介すると向こうはぺこりと頭を下げてくれた。

 

・・・・・仕草が一々可愛らしいな。このこやはり可愛い。

 

そういえば先輩はどこだろう?部屋の中には先輩の姿が見当たらない。

 

ただ、部屋の奥・・・・カーテンを隔てた向こう側だろうか?なんかシャワーの音がする・・・・って、およ?なんかカーテンにシャワーを浴びる女の人の姿の陰影が・・・・

 

えっ?まさかこの部屋シャワー付き?いや、それ以前に浴びてるの誰?陰影とは言えすっごく興奮を催すんですけど!

 

陰影越しにもわかるぐらい豊満な胸・・・・あの大きさはおそらく先輩のものだ。今朝この目でまじまじと見たからおそらく正解のはずだ。

 

先輩のおっぱい・・・おっぱい・・・・えへへへへ・・・・

 

「・・・・・いやらしい顔」

 

ポツリとそう呟く声が私の耳にはいる。声のする方へと振り向くと、そこには羊羹と食べている搭城小猫ちゃんの姿。

 

・・・・いやらしくて悪かったね。ごめんよ。だけど仕方がないんだ・・・・・だって私はエロの権化なんだから。

 

「部長、これを」

 

キュッとシャワーを止める音に続いて、先輩とは違う女性の声が聞こえてくる。カーテンの向こうには先輩以外の誰かがいるようだ。

 

「ありがとう朱乃」

 

どうやら先輩は着替えているらしい・・・・ということは女性が渡したのは服なのだろう。

 

着替えをする先輩・・・・・い、いかん。油断するとその光景が目に浮かんできそうだ。またいやらしい顔をしていると言われかねんぞ。まあ、それは今更ではあるが・・・・・

 

シャー、という音と共にカーテンが開かれる。そこにいたのは制服姿の先輩だった。

 

濡れたままの美しい紅の髪がなんとも艶っぽい・・・・ああ、綺麗だなぁ。

 

先輩に見とれていると、その後ろにもう一人の女性がいることに気がつく・・・・って、やや!?あのお方は・・・姫島朱乃先輩ではないか!

 

絶滅危惧種に指定されているポニーテール所有者であり、いつも笑顔を絶やさない気品あふれる大和撫子。リアス先輩と併せて学園の二大お姉様として有名な姫島朱乃先輩。

 

ま、まさかこのようなところでまみえることになろうとは・・・・

 

「あらあら、はじめまして。姫島朱乃と申します。どうぞ以後お見知りおきを」

 

ニコニコ顔で丁寧に挨拶される・・・・・うっとりしてしまいそうな声だ。

 

「こ、ここここちらこそ!えっと・・・・兵藤一誠です!その・・・・よろしくお願いします!」

 

感激のあまりキョドりまくってしまった私は悪くないはずだ。だってそれだけの衝撃だったんだもの。

 

その光景を見て、うんと頷いたあとリアス先輩が口を開く。

 

「これで全員揃ったわね。兵藤一誠くん、いえ、イッセー」

 

「は、はい・・・」

 

「私達オカルト研究部は貴女を歓迎します」

 

「ど、どうも・・・・」

 

「悪魔としてね」

 

・・・・・これが、私とオカルト研究部面々とのファーストコンタクトであった。

 

この時、私は自分がトンデモない状況に立たされているなど思いもしなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・」

 

「大丈夫イッセー?」

 

「す、すみません部長・・・・あまりの事態に少し処理落ちしてました」

 

色々と話を聞かされ・・・・一喜一憂して疲れ果てた私はぼんやりとしてしまっていた。

 

話を要約すると、このオカルト研究部のメンバーは全員悪魔であるらしい。リアス先輩、もとい部長が主であり、他のメンバーは全員眷属・・・・そして、私もその眷属の悪魔の一人となってしまったようだ。

 

事の発端は夕麻ちゃんとデートしたあの日だった。正直夕麻ちゃんの話が切り出された際には、あまり触れられたくなかったということもあり少し不機嫌となってしまったのだが・・・・これがまた大変な話であった。

 

その夕麻ちゃんはなんと堕天使という元々は神に仕えていたけれど、邪な感情を抱いてしまったが故に地獄に落とされた種族の一人らしい。

 

そしてその堕天使である夕麻ちゃんの目的は・・・・神器(セイクリッド・ギア)所有者である私を殺すことだった。

 

神器というのはどうやら一部の人間が宿す規格外の力であり、それは時には悪魔や堕天使にさえ影響を及ぼすことがあるらしい。

 

私にそんな力があるなんて正直信じられず、何かの間違いかと思ったのだが・・・・先輩に言われるがままにしたら私の左腕に凝った装飾のなされた赤い籠手が装着された。どうやらそれが神器らしい・・・・自分が普通の人間ではなかったとわかったときはそれなりにショックだった。まあ今は悪魔なんだけども。

 

ともかく、夕麻ちゃんはそんな神器所有者である私を危険視して、私を殺したようだ。だが、私は生きている。

 

その理由こそが・・・・部長にあった。

 

部長は私がデートの待ち合わせの際に偶然手にとったチラシ・・・・どうやらそのチラシには悪魔を召喚する魔方陣が書かれており、死に瀕した私の『生きたい』という強い思いが部長を呼び寄せてしまったらしい。

 

そして召喚された部長は瀕死の重傷を負った私を見て、救うために・・・・特殊な方法で私を転生させたらしい。部長の下僕たる悪魔として。

 

・・・・あの時は本当にびっくりしたなぁ。部屋の皆の背中からコウモリみたいな黒い翼が出現して・・・・私の背中にも翼がついてたんだもん。びっくりするなってほうが無理でしょ。

 

再度一通り部長と眷属の皆から自己紹介された。ご丁寧に皆悪魔ですって言葉を加えながらだ。

 

そんな状況に頭を抱えそうになった私であるが・・・・部長の一言で私は奮起することとなる。

 

「私のもとに来ればあなたの新たな生き方も華やかなものになるかもしれないわよ?」

 

部長に転生させられた私は部長の下僕として生きていかなければならないらしい。だが、それも悪くない・・・・・どころか、考えようによっては最高であった。

 

なんでも部長が言うにはやりようによってはモテモテな人生が送れるらしいのだ。今は部長の下僕である私も、成果さえ上げれば爵位をもらえ、自分だけの下僕を持てるようになるようだ。

 

つまり・・・つまりだ。それは下僕を私好みの女の子で固め、夢にまで見たハーレムを作ることができるということなのだ!

 

私は稲妻に打たれたかのような衝撃を受けた!これはもうやるしかないと思った!今なら秘蔵のエロ本、AVも捨てられると思ったけどそれとこれとは別問題なので捨てるのは無理!

 

ともかく、私はそんな理由で部長の下僕となることを了承したのだ!全ては我がハーレムの為に!

 

あ、ちなみに余談ではあるがその後のちょっとしたやりとりで彼女を部長と呼ぶこととなった。本当はお姉様と呼びたかったけどどうにも部長は『部長』という呼ばれ方が好きなようだ。

 

とまあ、こんな感じに先程まで一喜一憂していたのだが・・・・流石に疲れてぼんやりとしていたというわけだ。

 

だけど仕方ないじゃないか。今日一日・・・・というよりこの短い時間の中でいろんな情報が頭の中に一気に入ってきたのだから。

 

部長が悪魔で、私も悪魔になってしまった・・・・・このことだけでも普通の人間にとっては正直的すぎる内容だというのにほかにも色々とあったのだ。こんな展開そうは・・・・あれ?

 

なんだろう・・・・なにか引っかかる?一体何が・・・・・

 

『本当に・・・・・・まるで悪魔みたいだ』

 

『でもまあ、太陽の光が刺すように痛いだなんて・・・・・まるで悪魔みたいだな』

 

ッ!?そうだ・・・・何が引っかかっていたかわかった。

 

朧・・・・・・あいつ部長のことを見てまるで悪魔みたいだって言っていた

 

私が部長に悪魔に転生させられた次の日・・・・・その影響で太陽の光に苦しんでいた私を見て朧は悪魔みたいだと言っていた

 

それだけじゃない・・・・・部長の話では夕麻ちゃんは私を殺した後、私の周囲から夕麻ちゃんに関する記憶と記録を消したと言っていたのに・・・・朧は夕麻ちゃんのことを覚えていた。

 

それって・・・・一体どういうことだ?まさか朧は・・・・悪魔の関係者?

 

「どうしたのイッセー?」

 

「え?」

 

「顔色が少し悪いわよ?」

 

どうやら表情に出てしまっていたらしく、部長が心配そうに尋ねてきた。

 

これは・・・・朧のこと部長達に言うべきなのだろうか?もしかして朧のこと何か知っているかもしれない。

 

いや、でも・・・・・偶然だっていう可能性もある。

 

「・・・・いえ、なんでもありません」

 

そういうと、部長は怪訝そうな表情を浮かべながらも、それ以上追求してこなかった。

 

・・・・きっと偶然だ。朧が私と部長のことを悪魔みたいだって言ったのも、夕麻ちゃんのことを覚えていたのも・・・・偶然に決まっている。

 

偶然に決まっている。そうに違いないはずなのに・・・・

 

なのに・・・・なんで?

 

なんで・・・・・こんなに心がざわつくんだろう?

 

どうして・・・・朧のことを疑ってしまうのだろう?

 

一体・・・・どうして?

 

 

 

 

 

 

なあ朧・・・・・お前は普通の人間だよな?

 

私と同じくらいエロくて独自のフェチズムを胸に掲げる・・・・普通の人間だよな?

 

私は・・・・そう信じてる

 

親友である朧のことを・・・・・私は信じてるよ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『良かったわね朧。イッセーちゃん悪魔としてうまくやっていけそうじゃない』

 

「・・・・ああ」

 

部屋に忍び込んでこっそりと話を聞かせてもらっていた俺は、家に帰ったあとラムと聞いたことについて話していた。

 

ちなみに言葉に出してだ。モノローグでの会話は意外と疲れるから。

 

それはともかくとして、ひとまずイッセーはリアス・グレモリーの眷属として・・・・悪魔としてこれからの人生を謳歌しようとしているようである。

 

・・・・そのことについて文句を言うつもりはない。いや、本当は色々と言いたいことはあるのだが・・・・イッセーの人生だ。俺が過度に口を挟むこともないだろう。それに、グレモリーならまあそこそこ信用はできるし。

 

・・・・どうでもいいけど悪魔の生き方を『人生』というのはいいのだろうか?

 

『随分とくだらないこと考えているわね』

 

「人のモノローグを勝手に読むな。今は言葉を交わして会話してんだろうが」

 

『そう細かいことを気にしないでちょうだい。それよりも・・・・・堕天使ちゃんのことに関してはあまり有意義な情報は得られなかったわね』

 

「そうだな。だがまあ、そこはあまり期待していなかったから構わないさ。目的は主にイッセーだったからな」

 

『本当に過保護ねあなた。親友というよりもはや保護者よ?』

 

「うっせーほっとけ。自覚はしてんだよ」

 

心配したっていいだろうが。悪魔の世界はそれなりに血生臭いんだ。危険な目に遭うことだって多々ある・・・・・あいつが傷つくのは嫌なんだ。

 

『まあ、自覚しているのならいいわ。それよりも・・・・・イッセーちゃん、あなたのこと話さなかったわね。色々と疑わしい発言してたのに。それに気がついてた素振りも見せていたのに』

 

ラムの言うとおりであった。イッセーの奴、明らかに様子おかしかったときあったし・・・・きっとその原因は俺だろう。

 

こんなことになるって知らずにイッセーの前でそれなりに不用意なこと言ってたもんなぁ・・・・・でも、イッセーはそれを言わなかった。

 

それを言わずに・・・・隠していた。

 

「話せば確実にグレモリー達に疑われ、監視をつけられる可能性もあった。いずれ接触するつもりではあったが、今はまだ時期じゃないから監視は勘弁して欲しい・・・・・話さないでくれたイッセーには感謝しかないな」

 

『でも・・・・そのせいでイッセーちゃんの立場が悪くなっちゃったりして~』

 

こいつ・・・・楽しそうに言いやがって。

 

「そうならないように俺がフォローする」

 

『そう。なら安心ね♪』

 

こいつは・・・・・俺以上に食えないな。いや、俺の性格は一部コイツが原因だからある意味当然だけども。

 

『ただ気がかりなのは・・・・神器を発動していたはいいけど、その神器がどういったものなのかは分かっていないようね』

 

「・・・・赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)。二天龍の一角、赤龍帝の力をもった神器。絶大な力を誇り、神をも屠ることができるという・・・・・」

 

『ただまあ、知らなければ宝の持ち腐れね。それを知るのがいつになるのか・・・・もっと言えば、彼女が彼の存在に気がつくのはいつになることか・・・・』

 

「・・・・いずれ気がつくだろう。その時イッセーは何を感じ、何を思うか・・・・」

 

『楽しみに♪』

 

・・・・正直俺は少し不安だけどな。

 

まあともかく、イッセーのことはしばらくはグレモリーとその眷属達に任せよう。

 

俺は俺で・・・・やることやらないとな。




察しているとは思いますが朧もオカルト研究部の部室にいました

誰も気がつかなかったのは・・・・朧が神器を使っていたからです

神器の能力についてはいずれということで

それでは次回もお楽しみに!

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