ハイスクールD×D ~それは現か幻か~   作:DDX

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本編に入る前に言っておこう

これを読んだ読者のうち8割以上が『これはひどい』とい言うだろう

どのような内容になっているか・・・・・その目でお確かめを

それでは本編どうぞ!



第47話

「さあ、覚悟しなさい」

 

球技大会の練習をしていた場所で、俺は紫藤と向かい合って立っていた。紫藤は俺に日本刀のように姿を変えた聖剣、『擬態の聖剣(エクスカリバー・ミミック)』を突き立てている。

 

少し離れたところでは、木場がクァルタと対峙している。紫藤とクァルタは俺達の力に興味を持ったらしく、私的な決闘という形で応じて、このようになったのだ。

 

ちなみに、余計な破壊と気配を周囲に与えないように、朱乃が結界を張ってくれているので多少の無茶をしても大丈夫らしい。

 

「朧・・・・・気をつけてね」

 

「心配するな。無傷で終わらせてやる」

 

心配そうに声をかけてきたイッセーに、俺は軽く手を振りながら答える。

 

というより、そういう心配は俺じゃなくて木場にしたほうがいいだろ。見てみろよあいつ・・・・殺気むき出しでクァルタに剣を突き立ててやがる。こいつはあくまでも決闘で殺し合いじゃないってことわかってるのかねあいつは・・・・まあいざとなったら俺が何とかしてやるけど。

 

とにかく今は・・・・・目の前の相手に集中するとするか。

 

「無傷で終わらせるだなんて随分と私のこと甘く見てくれるわね。悪魔でもない人間のくせに」

 

「人間なのはお互い様でしょう紫藤さん。俺は神器(セイクリッド・ギア)使いだ。あまり舐めないほうがいい」

 

「ふーん神器(セイクリッド・ギア)使いなんだ。ちなみにどんな神器(セイクリッド・ギア)なのか教えてくれたりは・・・・まあしないわよね。戦う相手にそんなこと教えるはず・・・・」

 

「俺の神器(セイクリッド・ギア)は幻術を操るものだ」

 

「・・・・え?」

 

俺が神器(セイクリッド・ギア)の能力を大まかに教えると、紫藤はキョトンとした表情を浮かべた。

 

「何を驚いている?俺の神器(セイクリッド・ギア)の能力が知りたいようだから教えてやったんだから喜んだらどうだ?」

 

「いや、普通戦う相手に自分の能力を教えたりしないでしょ?あなた何を考えているの?」

 

「別に大したことは考えてないよ。ただ、戦う相手とはいえ可愛い女の子が知りたがったんだ。答えてやるのは紳士として当然の行いだろ?」

 

「か、可愛いって・・・・」

 

可愛いと言われて、紫藤は頬を赤く染める。これから戦う相手に褒められて喜ぶだなんて・・・・この子チョロくないか?

 

『あら?女は男に褒められると嬉しいものよ?たとえこれから戦う相手からだとしても』

 

そういうもんか・・・・・まあいいけど。それよりも・・・・この戦い、ちょっと趣向を凝らしてみるか。

 

「紫藤さん、この戦いだけど俺はある条件を自分に課して挑もうと思う?」

 

「条件?」

 

「ああ。俺はこの戦いで幻術は一度しか使わない。それが条件だ」

 

「幻術を一回しかって・・・・何を言ってるの?その条件はあなたを不利にするだけよ」

 

「だろうな。でもそれでいいんだよ。俺はアーシアを侮辱してくれた件で結構怒ってるんでね・・・・不利な条件で勝てれば、少しは気分が晴れるだろ?それにまあ、あんた相手なら幻術一回で十分勝てるだろうからな」

 

「・・・・・・」

 

挑発するように言ってやると、紫藤は俺のことを睨みつけてきた。いい具合に頭に血を登らせてくれているな。本当にこの子チョロいな。

 

「いいわ!だったらせいぜいそんな条件を自分に課したことを後悔しなさい!悪魔に与する人間に裁きを!アーメン!」

 

紫藤が俺に向かって剣を振るう。鋭い剣閃だ。悪魔でないとは言え、あんな斬撃をまともに喰らえば大怪我必至だ。

 

まあ・・・・当たればの話だけどな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・すごい」

 

朧とイリナの戦いを見て、私は思わず声を出して感心してしまった。イリナが繰り出す聖剣による斬撃を朧はいとも容易く躱してみせる。その動きに無駄はなく、思わず見とれてしまいそうになるほどだ。

 

「回避が得意というのは知っていたけれど、あそこまでとは思わなかったわ」

 

「全く危なげがありませんわね。当たる気配が一切ありませんわ」

 

部長も朱乃先輩も朧の動きに感嘆の声を漏らす。二人ここまで言わせるなんて・・・・・少し朧のことが羨ましい。

 

「でも・・・・どうして朧さんは幻術を使わないのでしょうか?」

 

「朧先輩は私達との模擬戦の時はいつも幻術を使って攻撃を躱していた。それなのに今回は幻術を使わずに・・・・・・妙です」

 

その一方で、アーシアと小猫ちゃんは朧が幻術を使わないことに疑問を抱いていた。普段の朧ならば、攻撃を躱すときは幻術を使って相手の苛立ちを募らせにかかるのに、今回は違う。律儀に相手の攻撃を幻術を使わずに体裁きで躱している。

 

イリナの攻撃を躱してるあの朧は幻術で作り出した幻ではないかと思ったけれど、わざわざそんなことする意味がないのでおそらくそれは違うだろう。

 

一体朧は何を考えているのだろう?

 

「まさか、本当に幻術は一回しか使わないつもりかしら?」

 

「それはわかりませんわよ部長。朧くんのことですからそれは嘘の可能性が高いです」

 

「そうよね・・・・」

 

部長と朱乃先輩は朧が口にした『幻術は一度しか使わない』というのは嘘だと思っているようだ。なんというか・・・・・二人の朧に対する信用はある意味で突き抜けてるな。まあ気持ちはわかるけども。

 

でも本当に・・・・朧のやつ一体何を企んでるのだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

んー・・・・・結構いい太刀筋してるな。しかも聖剣の能力使って剣の形を変えて軌道を不規則にしてくるから思ったよりも躱しにくい。

 

『とか言いながら苦もなく躱してるじゃない。ふふっ、本当に朧はそっちの才能に長けているわよね』

 

まあ、俺の数少ない戦闘で活用できる才能だからな。これぐらいはできないと。

 

「くっ・・・・思ったよりもいい動きするわね」

 

「運動神経は常人よりちょっといいぐらいだけど動体視力は悪魔にも負けないほどに高いんでね。これくらいは造作もないさ」

 

斬撃を繰り出しながら言う紫藤に対し、俺はその斬撃を軽々を躱しながら返事を返す。紫藤の声からは苛立ちが感じ取れる。幻術も使わずに自分の攻撃がいとも容易く躱されてしまっているこの状況に焦っているのだろう・・・・まあ、それが俺の狙いなんだがな。

 

おそらく紫藤は多くの悪魔や異端を相手取ってきたのだから人間の相手ぐらい容易いと思っていたのだろう。だが、実際戦いが始まってみれば手を抜かれた上で自分の攻撃を簡単に躱されてしまう。その事実に苛立ち、焦り、平静を乱ししてしまってるのは彼女の様子を見ればわかる。

 

だが、それこそが俺の狙いだ。相手にとことん油断させておいて、相手を翻弄する。歴戦の戦士相手ならこんな幼稚な手は通用しないだろうが、技術面はともかくとして紫藤は若さゆえに精神面はまだ未熟のようだから嵌めるのは容易だった。

 

とはいえ、躱し続けるだけは勝負は終わらない。なのでそろそろ仕掛けさせてもらおう。さんざん攻撃を躱したおかげで、十分に観察することができたしな。

 

「はあはあ・・・・すばしっこいわね。けど、躱してるだけじゃ私には勝てないわよ?」

 

連続で斬撃を繰り出したせいで疲労したの、イリナは若干息を切らしながら言う。

 

「わかっているさ。安心しなよ。ちゃんと勝つための作戦は立ててるからさ」

 

「だったらそっちから仕掛けてみなさい。あなたの作戦なんて私は跳ね除けてやるわ!」

 

「随分とまあ威勢がいいことで。だけど・・・・紫藤さん、それはちょっとまずいよ?」

 

「まずい?なにが?」

 

「いやだって・・・・・全裸でそんな凄まれても俺困っちゃうよ♪」

 

「え?何言って・・・・・きゃあっ!?」

 

俺に言われて気がついたようだ。自分が今一糸纏わぬ生まれたままの姿・・・・すなわち全裸であることを。

 

紫藤は羞恥で顔を真っ赤に染めながら、自分の裸体を見られないようにと蹲ってしまう。そんな隙を俺が見逃すはずもなく、俺は紫藤に接近し、紫藤の手から聖剣を掠め取り、それを紫藤に突き立てた。

 

「あっ!?」

 

「チェックメイト。俺の勝ちだよ」

 

自らの失態に驚いている紫藤に、俺は勝ち誇ったように言い放ってやった。武器を奪われてしまった上に、剣を突き立てられてしまっては紫藤に勝機はない。この勝負は俺の完勝だ。

 

「う、うぅ・・・・どうして私の服が・・・」

 

「服?それならちゃんと着てるじゃないか」

 

「え・・・・あ、あれ?」

 

俺に言われて自分の体を見る紫藤。その体には、きちんとボンテージのような黒い戦闘服を纏っている・・・・というか、今更だけど全裸にするまでもなくエロくね?

 

「そんな・・・・どうして?」

 

「幻術を使うのは一度だけ・・・・・そう言っただろ」

 

「ま、まさか・・・・?」

 

どうやら紫藤は何をされたか察したようだな。

 

「空間投影型の幻術さ。紫藤さんの体に幻術を纏わせて全裸に見えるようにした。これぞイッセーの『洋服崩壊(ドレス・ブレイク)』を参考に考案した俺の超幻術・・・・・『幻福投影(ハッピー・ヴィジョンズ)』だ!」

 

「・・・・最低です」

 

「最低ね」

 

「最低ですわ」

 

「朧さん・・・・」

 

俺が技名を高らかに叫ぶと、戦いを見ていた小猫、リアス、朱乃が呆れたように言う。アーシアに至ってはどうリアクションをとっていいのかわからずに微妙な表情をしている。

 

「・・・・彼は本当に人間か?悪魔だと言われた方が納得できるんだが?」

 

「うん、ゴメン」

 

なんかクァルタは軽蔑するかのような視線を俺に向けながら言ってくるし、木場は木場で謝っている。

 

・・・・・別に呆れられるのも軽蔑されるのも予想してたから気にしないけど木場、仮にも一緒に戦ってる俺に対してそれは失礼すぎるだろ。復讐の応援してやってるんだから少しは俺の味方しろや。

 

「あなた・・・・そんな低俗な技で私に勝って良心が痛まないの!主よ!このこの罪深き変態をお許しにならないでください!」

 

「目算になるが、実際よりも胸は大きくしてウエストは細くしてたんだが?」

 

「え?本当?」

 

俺を非難する紫藤にそう言ってやると、紫藤はどこか嬉しそうに表情をほころばせた。やっぱこの子チョロいわ。

 

って、あれ?そういえば一番リアクションしそうなイッセーからは何もないな・・・・どうしたんだ?

 

「イ、イッセーさん?どうしたんですか?」

 

イッセーの方を見ると、何やら肩をワナワナと震わせており、そんなイッセーにアーシアが心配そうに声をかけていた。一体どうしたんだ?

 

「朧、お前・・・・・」

 

ようやく口を開くイッセー。そして俺の方に視線を向け、力強く言い放つ。

 

「お前・・・・間違ってる!こんなの間違ってるぞ!」

 

イッセーの口から出た言葉は俺を否定するものだった。

 

幻福投影(ハッピー・ヴィジョンズ)・・・・確かに凄まじいエロ技だ。それは認める。だが!その技は私の洋服崩壊(ドレス・ブレイク)には遠く及ばない!いくら全裸を投影したところで、そんなもの所詮妄想の域を出ないじゃないか!」

 

どうやらイッセーは俺の幻福投影《ハッピー・ヴィジョンズ》に文句があるようだ。凄まじい気迫を感じる・・・・表情が緩んでいて、鼻血が出てるから説得力はあまりないが。

 

だが・・・ふむ、どうやら討論は避けられないらしい。いいだろう。久しぶりにお前とエロ論争に興じるとしようイッセー!

 

「お前の言っていることは理解出来る。確かにこれは妄想の域を出ないかもしれない。だけどな、この技には洋服崩壊(ドレス・ブレイク)にはない利点がある。それは・・・罪悪感だ!」

 

「罪悪感・・・・だと?」

 

「そうだ!お前の洋服崩壊(ドレス・ブレイク)は相手の服を弾き飛ばし、生身の裸を見られるという近年稀に見る素晴らしい技だが、その技は相手に対して罪悪感を抱いてしまうという欠点がある!せっかくの全裸・・・・罪悪感が邪魔してしまって100%満足に楽しむことができない!」

 

「そ、それは・・・・」

 

俺の一言に、イッセーはたじろぐ。よし、一気に畳み掛ける!

 

「対して俺の幻福投影(ハッピー・ヴィジョンズ)は本当に相手を全裸にさせるわけじゃないから罪悪感は皆無!心置きなく裸体を楽しむことができるんだ!」

 

「いや、罪悪感は抱きなさいよ・・・・・」

 

リアスが何やら野暮なツッコミをしているが、そんなものはスルーだ、スルー。

 

「だ、だが所詮その裸体はお前の妄想が生み出したものだ!お前だってわかっているはずだ・・・・自分の妄想によって生じたエロは、どんなにリアルであっても本物に、生身に及ばないということを!」

 

「ッ!?痛いところをついてくれる・・・・」

 

確かにイッセーの言っていることはもっともだ。どんなにリアルでも妄想は妄想でしかない。妄想では本物に敵わない・・・・・

 

「それに罪悪感だってな・・・・私にとってはスパイスなんだ!なんかこう・・・・悪いことしてるっていう感じが私の興奮をちょうどいい具合に高めてくれる!朧、お前はこの気持ちわからないのか!」

 

「ぐぅ・・・・・た、確かにその気持ちは・・・・・わかる!」

 

悪いことしてるって罪悪感は時として適度にエロに対する興奮を高めてくれることがある。覗きという偉大な例もそれを証明してくれている。あまりにも重度な罪悪感は申し訳なさしか産まないが、軽度の罪悪感はエロのスパイス!俺とてそれを無視していたわけではなく、それでも罪悪感を抱かないエロを重視しようと思っていたが・・・・・改めて言われると揺らいでしまう。

 

「・・・・・二人共、最低です」

 

小猫からゴミを見るかのような目で蔑まれているが、今は置いておくとして、まずいぞ。このままでは俺が押し切られてしまう。やはりフェチ以外の分野ではイッセーには敵わないのか?

 

・・・・・いや、ここで負けを認めるわけにはいかない。こうなっては仕方がないな。これは言うまいと思っていたが・・・・切り札を切らせてもらおう。

 

「イッセー・・・・・洋服崩壊(ドレス・ブレイク)には他にも大きな、重大な欠点がある。致命的な欠点だ」

 

「なん・・・・だと?」

 

「イッセーよ・・・・・もしも洋服崩壊(ドレス・ブレイク)を施した相手がPADをつけていたとしたらどうなると思う?」

 

「ッ!?」

 

イッセーの表情が、今日一番の驚愕に染まった。

 

「PAD・・・・だと?」

 

「ふっ、気づいたようだな。お前の洋服崩壊(ドレス・ブレイク)はPADをも崩壊させてしまう。PADの崩壊とはすなわち、虚栄と尊厳の崩壊と同義だ。方向性は違えど胸にコンプレックスを抱いているお前もその悍ましさは理解しているはずだ!」

 

「う・・・・ぐぅ・・・・」

 

イッセーは自身の大きな胸にコンプレックスを抱いている。それこそサラシを巻いて小さく見せようとしているほどにだ。方向性は違えど、イッセーのサラシはPADと同義。それが洋服崩壊(ドレス・ブレイク)によって崩壊してしまったら・・・・それを想像して、イッセーは戦慄しているのだろう。PADの崩壊はスパイス程度のレベルの罪悪感では到底済まないからな。

 

「だ、だけど・・・・私の目にかかれば相手がPAD着用者かどうかは判別できる。PADをつけてる相手には洋服崩壊(ドレス・ブレイク)をかけないようにすれば・・・・!」

 

「お前は近年の偽乳詐称技術の発展を甘く見ている。ものによってはこの俺の目をもってしても見抜くのに時間がかかることもあるんだぞ。それでもお前は確実に判別できるというのか?」

 

「そ、それは・・・・」

 

「何より、お前は・・・・目の前に女の敵がいるとして洋服崩壊(ドレス・ブレイク)せずにいられるというのか?相手がPADかどうか気にする心のゆとりがお前にあるのか?」

 

「ぐぬぬ・・・・・」

 

俺の言うことが正論であるため、イッセーは反論することができずにいる。それはつまり、イッセーが洋服崩壊(ドレス・ブレイク)の弱点を認めてしまったことにほかならない。

 

「その点で言えば幻福投影(ハッピー・ヴィジョンズ)洋服崩壊(ドレス・ブレイク)に優っていると言えるだろう。なにせ相手がPAD装備者であったとしてもその尊厳と虚栄を傷つけることがないんだからな。それどころか幻福投影(ハッピー・ヴィジョンズ)によって見せる光景は対象者にとって理想である可能性もあるため掛けた対象にさえハッピーを与えることができるかもしれない」

 

「くそっ・・・・その点に関しては負けを認めざるを得ない!」

 

イッセーは悔しそうに両手両膝を地面に付けてしまう。一時は追い詰められてしまったが、このエロ論争は俺の勝利だと言ってもいいだろう。

 

だが・・・・・まだ終わりではない。俺は愕然としているイッセーに近づき言葉を投げかける。

 

「・・・・すまないイッセー。俺はこのエロ論争に勝利するためにお前の心を傷つけてしまった」

 

「朧・・・・いや、いいんだ。お前に言われなければ私は洋服崩壊(ドレス・ブレイク)の弱点に気がつくことができなかった。それに気がつかせてくれた朧には感謝しているよ」

 

「そう言ってもらえると気が楽だ。それと、言っておくが・・・・・欠点があったとしても、俺はお前の洋服崩壊(ドレス・ブレイク)はやっぱり素晴らしい技だと思っている。どうかお前には相手がPADであるかもしれないという恐怖心と戦いながらこれからもその技を行使し続けて欲しい」

 

「わかっている。私は相手が女の子(可愛い)であるのならば洋服崩壊(ドレス・ブレイク)を使い続ける。だってこの技は私の魔力の才能のほとんどすべてを注ぎ込んだ技なんだからな。朧も幻福投影(ハッピー・ヴィジョンズ)・・・・使い続けろよ?」

 

「ああ・・・・・約束しよう」

 

「朧!」

 

「イッセー!」

 

ガシッと、俺とイッセーは互いの手を取り合った。そう、これが俺とイッセーのエロ論争なんだ。どのような討論をし、どのような結論に至ろうとも、最終的には互いを賛え合い、友情を深める。

 

既に数え切れないほどイッセーと論争を繰り広げてきたが・・・・・終わったあとのこの爽快感は何にも変えられないものだ。

 

「・・・・・朱乃、小猫、アーシア。怒るべきことのはずなのに・・・・私、なんだか最近これに慣れてきてしまった気がして悲しくなってきたわ」

 

「部長、心中お察しいたしますわ」

 

「・・・・・もう最低という言葉では足りません」

 

「イッセーさん・・・・朧さん・・・・・」

 

「私・・・・・なんでこんな人間に負けてしまったの?」

 

「・・・・・悪魔とそれに与する人間というのは性欲の塊と言っても差し支え無いようだね」

 

「ゴメン。本当にゴメン」

 

なんか外野が好き放題言っているけど・・・・・うん、気にしない気にしない。

 

『まあ一々気にしていたらやっていけないものね。私はとっても楽しかったわよ♪』

 

それは何よりでございますよラムさん。




どうしてこうなった?

ぶっちゃけ作者をもってしてもひどいと言わざるをえません

朧もイッセーも本当に何ということをしでかしてくれたのだ・・・・・

それでは次回もまたお楽しみに!

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