仮題・・・恋姫世界に幕末日本をぶち込んでみた。   作:3番目

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かなり短いです。
なので、今日は2回更新


68話 南方三国

 東南アジア諸国との友好関係の構築は完了した、次の段階へと移行する時が来た。

 扶南国・越国・室利仏逝は狩猟及び採集民族だ。だが、彼女達の生活は徳川日本国の登場で変わり始めたのだ。肉確保の狩猟こその文化として残ったが、徳川日本国の文官達は彼女達に牧畜と農耕を伝えたのだ。彼女たちの文化は戦士の文化でもあった、食料の大口確保が見込める狩猟の出来る戦士達は南方国家において最大の労働力で優遇されていた、では戦士でない者は?

 そう言った者達は余剰人材として採集に回ることになる。しかし、徳川がもたらした技術により余剰人材たちにも活躍の場がもたらされる。

 扶南国や越国に室利仏逝王国の平野部では多くの大農園が開かれそこでは米、タピオカ・天然ゴム・砂糖・珈琲・南国果実・落花生の栽培が盛んである。余剰人材はすべてこれらに注力させられることになる。

 天然資源が豊富な国で良質な木材が取れる国々であり、紅玉と蒼玉の産出鉱山が世界的に偏っている地域でもある。そのほかの鉱山資源も豊富である、ただ、鉱山資源は徳川が完全に掌握しているため、扶南国の直接的財源には含まれない。だがこれらの産業を担う財閥企業からの給料はいい金になるので戦争のない時期は戦士達が日雇い形式で働きに来る流れが出来ている。

 

 そして特に平野部での大農園は徳川一族の企業である浄瑠璃糧食カンパニーや東洋パイナップル社に川越藩・忍藩・前橋藩の共同出資で設立された藩営企業松平青果ブランド社によって管理運営されている。扶南国はプランテーションが例外的に良い方向に機能し、彼女達との関係は労働の対価に給金とおいしい果物なので一応WINWINの関係ではある。

 

 南方三国の中で若干抜きんでている越国、大多喜藩との関係が深い。

 その理由は大多喜藩主松平正質と越国王黄乱との個人的交友関係において非常に良好であったことが挙げられる。その為に越国は大多喜藩から藩営企業の理研産業団の招致に成功したのである。越国は招致した理研産業団に対して特権的な厚遇を与え科学者たちの楽園形成に貢献し徳川日本国を通じて多くの恩恵に与かる事になり、その恩恵の一つとして越国は南方三国における主導的立場を得るに至ったのである。

 また、遠い未来において越国は徳川日本国の核兵器開発にも関わっていくことになる。

 

 南方三国は武の扶南、知の越、添え物の室利仏逝によって構成されるのである。これらの国は徳川日本国への貢献度が高く、広義における蛮族でありながら徳川日本国がもたらした新世界における新貴族の地位に滑り込めたのである。

 


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