仮題・・・恋姫世界に幕末日本をぶち込んでみた。   作:3番目

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43話 作られた壁

 黄巾党の乱この漢王朝を大きく揺るがせた大乱は全土に広がり官軍の敗北と言う結末を迎えてしまう。

 ここに来て漢王朝は各太守に臨機応変に対応するように命じた。つまりは丸投げであった。

 この黄巾党の乱は劉備、曹操と言った英傑に活躍の場を与えた。徳川日本国が支援した袁紹や袁術も黄巾党に的確に対処している。

 

 徳川日本が支援した太守に北海太守孔融がいる。

 彼女は統治者としては有能だ、徳川とのパイプもそうだが彼女自身の統治能力で黄巾党になるような貧しい人はいない。

 だが、自分の領地は満たされていても、他国隣国が貧しければ黄巾党はやってくる。

 彼女は軍を率いる者としては中の下と言ったところだろう。

 勝率は半々と言ったところか。

 黄巾党は結構いろんな所に平然と現れる。

 辺境の農村ぐらいならいいところだ。

 酷い時など北海の本拠前に現れることもある。

 

 孔融は頭を悩ませていた、軍が弱い。これは致命的だった。

 城壁に引きこもっての防衛線なら勝てるには勝てるのだが被害が大きい。

 

 そこで孔融は定期的に訪れる徳川日本国の外交官に相談した。

 そして、しばらくして返答が来たのだ。黄巾党対策案の草案と費用の金額が書かれていた。

 この計画には亀山財閥、三菱財閥、浅野セメント工業・鴻池財閥が計画を実施する様だ。

 

 

 こことは違う別の世界の現代の話、ある大国の大統領が移民の流入を防ぐために国境に壁を作るとバカみたいな事をのたまった事があった。

 

 

 その計画書にはこう書かれていた。

『公共事業、北海防壁の構築。』

 と・・・・

 

 こんな絵に描いた餅できるのかと言う疑問はあった。

 城壁を作る等、馬鹿みたいに金がかかるし、石材の使用量も馬鹿にならない。

 だが、あの金銀あふれる国である徳川日本国ならこの値段でも作ってくれるのかもしれない。

 そう思った孔融は徳川日本国に『公共事業北海防壁の構築』を依頼したのだ。

 

「いや~、みょうに、このたびはよろしくお願いするがで。亀山財閥の社長坂本龍馬やか。とりあえず、北海の周辺を覆うように作っていきゆうがやきよろしいにかぁーらんか?」

 黒い袴と裃を着た。やけに訛りのきつい男が孔融に話しかけてきたのでそれに応じる。

 彼が、この大規模な工事を請け負った徳川日本国商人達の代表の様だ。頭に物が落ちると危ないからと兜だけを被っている姿は少々滑稽だ。

「はい、費用はこの書面通りで間違いありませんね?」

 そう孔融が尋ねると竜馬はこう答えた。

「いや、もけんどたらちっくとやすうなるかもしれんよ?どうせ、蛇籠代と麻布代がばっさりだし、人足も現地で雇ってやすうあげたから、負けてあげてもかまん。やき、今後とも御贔屓に!」

「それは助かります。」

 

 発注して、しばらくして、徳川日本の一般企業の者達が軍の護衛を受けながら工事を始めた。

 彼らは数珠繋ぎになった筒状の金網を広げてそこに麻布を張り砕石や土砂を流し込んでいった。さらに、それを補填するかのように大量の土砂を入れた麻布の袋が並べられる。

 数日もすれば北海国を覆う巨大な防壁の完成であった。

 

 そう、現代でいうところの土嚢とヘスコ防壁である。

 

 そして、北海の壁建設完了後の席での会話

「内側にもう一周、作ってしまいましょうか。」

「毎度お世話くじゅうておるがで。その話、亀山財閥の坂本が引き受けさせちょったがだきゆう!ぎっちりの奴もちゃんと持ってきゆうよ!」

「ほう、ほう。では、それは隣の部屋にお願いします。あとで私が改めますので・・・」

 

 北海国孔融の執務室。そこには、竜馬が賄賂として持ち込んだ。日本の美術品が並んでいた。

 さらに、この瞬間、後に北海国を攻める曹操と言った群雄を悩ませた北海の二重防壁の完成が決まったのであった。

 

「良質な剣に槍もいかがにかぁーらんか。亀山財閥は賊狩りのお手伝い喜き手伝いますよ~!商売商売!!大陸進出邁進しゆうがやきよろしくお願いするがで~!!!はっははははっは!!!」

 




短いです。有名人を出したかったで・・・
今後、ちょいちょい有名人ネタで出しますよ。

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