――力が、欲しかった。
魔力至上主義社会と言える世界で生まれた私は、リンカーコアを所持しながらもその機能は測定不能な程の弱々しいモノだった。
出身世界は、他の魔法世界と特異であった。
殆どの人間がリンカーコアを所持し、魔導師として成長していく。
そこから落ちた者は、競争社会に参加する事すら許されず、他者の後塵を浴び、嘆く事しか出来ぬ存在となる。
その一人が、私だった。
落伍者としての烙印を押されるのは必然であった。
そうして、嘆く事しか出来なかった私に、転機が訪れる。
「こ、れは…」
『名も無き偽典』を見つけたのは、本当に偶然だった。
古びた図書館の片隅。欺瞞魔法を掛けられ、唯の古書として扱われていたのだから。
しかしながら、それは魔導書として呼ぶには余りにも不完全だった。
歴代の所有者が魔法を記してはいるが、それだけだ。
統括者―コマンダー―の詳細もあったが、魔導書としての機能を停止していた。
それは、ただの飾りであった。
――ならば、あつらえれば良いだけの事。
例えそれが、人の道に外れようとも構わない。
ただ、力が欲しい。
私は何かに取り憑かれた様に、『名も無き偽典』の完成を急いだ。
リンカーコアを持ちながら、魔力を持たない者に何が出来ると笑われていたが、そんな事はどうでもよかった。
一心不乱に、魔導書の改良に取り組む様はさぞ滑稽だっただろう。
正道では成しえない。
邪道に染まっても良かった。
そしてそれが、神ではなく悪魔だったとしても全く問題はなかった。
結論は、直ぐに出た。完成したのだ。
私の魔導書が。
「これで…これでっ!」
手に入れた。
今まで、望み焦がれてやまなかったものが。
これで誰からも、卑下される事は無くなる。
私は私の道を歩む事が出来る。
そうして、わたしは魔導の道へ没頭した。
各地の魔法を蒐集し、更に高みへと昇華させる。
貪欲に。際限なく。
そうしてある時、ふとした事で知ってしまった。
――『名も無き偽典』が複写品―コピー―だったとは。
そして『名も無き教典』が存在している事を。
私にとって『名も無き偽典』は、唯一無二の存在だ。
同じものが存在する事など許せぬ事だった。
だから、『名も無き教典』を探した。
例えそれが、百年以上の月日を掛けたとしても。
しかしそう簡単に行くことは無かった。
流石はオリジナルと言うべきか。
存在の確認は出来たのだが、その場所へと辿り着くことは難儀したのだ。
そしてようやく。
見つけたのだ。
第九十七管理外世界。このような辺境に、存在していたとは。
しかしながらその事実は私には都合の良い物だった。
魔法が認知されていない世界。
無能な人間が、蔓延る世界だ。
其処で何をしようが、どんな事をしようが構わない。
管理外世界なのだ。そして、五月蠅い管理局は存在していない。
ゆっくり、じっくり、時間をかけて手に入れればいい。
私には、人智を超えた力が有るのだから。
『名も無き教典』の居場所を特定するには、少しばかりの時間を要した。
第九十七管理外世界に存在している事は確認できても、細かな場所までは特定出来ていなかったのだから。
しかしながら、見つけること自体は安易であった。
なにせ、リンカーコアを所持している人間の存在が稀有であった事。
しらみつぶしに、探索魔法を掛けてローラー作戦を行った。
如何せん地味ではあるが、確実な方法だった。
そうして、日本と呼ばれる国で存在を確認した。
私にとってその国は、面白可笑しい場所だった。
多くの人間が、平和に、平等に、幸せに暮らしていた。
私の生まれた世界とは、全く違っていた。
誰もが平等にチャンスがある事。
努力をすれば、報われる事。
簡単に幸せを手に入れられる事。
――理解が出来なかった。
魔法が存在しない世界の何処が良いのか。
私の生まれた世界は、他者を押し退け、強者が上に立つ。ようするに、弱肉強食。
それが当たり前であり、常識であり、普遍なのである。
この反吐を吐きそうな、甘い世界に鳥肌が収まらない。
嗚呼、この世界の人間が恐怖で怯える姿を見てみたい。
魔法を前にして、知らない存在を前にして、みっともない姿を晒す所を。
考えるだけで、興奮した。
私という脳が反応し、下半身が屹立する。
――見てみようじゃないか。
簡単な事だ。
このぬるま湯に浸かり果てた平和な国ならば、広域魔法を使えば一度で済む。
焼野原にしようか。
水に浸からせようか。
火山を噴火させようか。
凍る大地にしようか。
何にせよ、この国に住む人間は恐怖と絶望を味わい、慄くだろう。
だがしかし、その前にやらなければならない事が有る。
『名も無き教典』を得なければ。
契約者―マスター―が存在すれば、厄介なことになるが、幸いなことに下調べをした時に数百年間その存在は確認されていない。
私は『名も無き偽典』の統括者―コマンダー―を駆使して、『名も無き教典』の居場所を探した。
直ぐに見つけられるとは思っていなかった。
反応が弱いのだ。
恐らく、世界に干渉しないように、最小限の魔力で行動しているのだろう。
時間は有り余っている。
この世界も興味深いのだから。
だから、偶々辿り着いた『海鳴』と呼ばれる場所に腰を据えた。
――ミ ツ ケ タ
「はははっ! 何なのだこの奇跡はっ!」
それは唯の偶然だった。
私の統括者が偶然見つけたのだ。
私は初めてこの時、神と言う存在に感謝した。
さて、面白可笑しい事に成ったものだ。
『名も無き教典』の適格者、か。
しかもリンカーコアも存在しているかどうかすら判らない程だ。
持っていたとしても、微々たるものだろう。
過去の自分と重ね合わさる。
もしかすれば私も『名も無き教典』の契約者に成る資格が有ったのかもしれない。
しかしながら、彼女が存在するのだからその資格は失効しているだろうが。
そして、適格者が存在しているのならば、『名も無き教典』も近くに居る筈だ。
互いに共鳴し惹かれあうのだ。
出会いは偶然だとしても、必然になるのだ。
そして、必ず契約する。
魔導師ならば絶対に。
それを阻止せねば。
契約をすれば、面倒な事になる。
それに、両方を手に入れた方が、私の力は増幅される。
そうして『名も無き偽典』はオリジナルとなり、唯一の魔導書となるのだ。
――私の悪癖が出た。
よく言われていた事だった。
遊び癖が有ると、言われていた。
それでも良かった。全て力で捻じ伏せて来たのだから。
しかしながら、今回は少しばかりは、分の悪い展開へとなってしまった。
管理局が気が付いた。
まさかこの様な辺境の管理外世界にまで足を運んでこようとは。
折角、『名も無き教典』の適格者を手に入れる事が出来そうだった所に邪魔が入った。
しかし、簡単に諦める訳にはいかない。
欲しい物を手に入れた時の、赤い果実は堪らなく美味いものなのだから。
だから私は、手段を尽くす。
何としてでも手に入れるのだ。
だから。
だから。
「…まだだ、まだ終わらんよっ!」
状況は不利。
しかし、策はまだ有る。
そうして私は辺境の星、砂の大地で咆哮したのだ。
シグナムさんやヴィータちゃん達の加勢で、状況は好転したと思う。
上総ちゃんの安否も気になっていたけれど、どうにか無事に保護できた。
『名も無き偽典』の契約者と統括者の圧力は、先ほど逃した時より疲弊していたのだから。
――これで決着を付ける!
「フェイトちゃん! はやてちゃん! 皆っ!!」
これが最後の攻勢だ、と言わんばかりに声を掛ける。
そうして息巻いて、偽典の契約者を見定めた時だった。
「――――!」
ミッドチルダ式でもベルカ式でも無い、理解出来ない魔法詠唱。
古い装丁の魔導書を片手に掲げて、歪に笑っている。
砂の大地を嵐で巻き上げ、偽典の契約者と統括者を包み隠す。
そうして暫く、私達にもその余波を受ける事になる。
「…視界がっ!」
不味い。
人間は目から情報を得ることを基本としている。
視覚は奪われてはいない。けれど、視界が無ければそれは、同義だ。
そして、それを奪われればどうなるかは明白だった。
「これはっ! バインドっ!! 皆っ!?」
砂嵐に隠れて、偽典の契約者はバインドを仕掛けたのだ。
それも、私たち全員に。
バインドの解呪を試みてみるけれど、慣れない魔法構築式に戸惑う。
これでは時間が掛かってしまう。
こんな事に、手をこまねいている訳にはいけないと言うのに。
「…上総ちゃん?」
不味い…。
私達より、抗う手段を持たない上総ちゃんが真っ先に思い浮かぶ。
何より、狙われているんだ。
何もない訳が無かった。
にやりと、笑って魔法弾を今まさに解き放とうとする、偽典の契約者の姿が、目に入った。
それは一瞬だけ見せた油断だったのだと思う。
『名も無き偽典』の契約者―マスター―は追い込まれていたのだから。
偽典の契約者と統括者は二人。私達は八人―私は戦力に含んでいない―。
その油断が招いた結果を、誰も責める気にはなれない。
「この瞬間を待っていたのだよ! これで、終わりだっ!」
なのは達を、魔法で拘束した偽典の契約者が叫ぶ。
そう言って、偽典の契約者から放たれた魔力弾。
それは、とても目に捉えられない速さで私へと向かってくる。
そして、私の傍には誰も居ない。
彼にとって絶好の好機だった。
「上総ちゃん!」
「上総っ!」
「上総ちゃんっ!」
なのは、フェイト、はやての声が重なって私を呼ぶ。
「あの、馬鹿っ!」
クロに至っては、馬鹿呼ばわりだった。
仕方ないとは思うけれど、もう少し言葉は選ぼうよ。クロ。
そうして私へと届いた魔力弾は一瞬で迫る。
「ぐぅっ!」
――見よう見真似だったと思う。
少し前、なのは達の模擬戦を見た時。
不意に頭の中に浮かんだ、何か。
理解は出来ていなかったと思う。
けれど、薄らぼんやりと頭の中に勝手に浮かび上がる構築されている何かを、どうにか形にしたのだから。
「上総ちゃんっ! それ以上は駄目ぇえ!」
なのはの叫び声が聞こえる。
けれど今はその声を気にしている場合では無い。
気を抜けばきっと、目の前に展開している防御魔法は消えてしまう。
何分、魔法を知らない素人が構築したものだ。
おぼろげに感じられる、目の前の消えない魔力弾の精度に感心しながら、防ぎきる事だけを考えていた。
「―――っ!」
体中が熱い。
頭の天辺から、つま先までの血管が沸騰しそうだ。
何時の間にか、鼻からは血が流れている。
そして、心臓の辺りが痛い。
今まで味わった事の無いような痛みだ。
気を失ってしまいそうな痛みを、気合と根性で我慢する。
「…う、あぁぁっ!!」
食いしばった歯の隙間から、たまらず声を上げる。
打算で無理矢理に前に突き出した左手は、拙い防御魔法から洩れる偽典の契約者が放った魔力弾の余波に侵食され始めている。
なのは達は私を援護しようと足掻いているけれど、偽典の統括者から逃れる術が無い。
この状況を最初に打開したのは、クロだった。
偽典の契約者が使用する魔法に詳しいのか、拘束魔法から抜け出したクロは、最速で私に向かって飛翔する。
「チィ!」
その行動を黙って見逃してくれる程、偽典の契約者は甘くなかった。
新たに放たれた魔力弾に、クロは阻まれる。
けれど、私に向けられていた魔法は、霧散した。
どっと力が抜け、膝を付く。
気が付けば長い間呼吸を止めていた様で、肺に酸素が行き渡っていなかった。
荒い呼吸を繰り返して、どうにかクロを視界に捉える。
「行かせんよっ! 彼女を手に入れるのは私だっ!」
「アレは私の契約者に成るべき人間だ。貴様に渡す道理は無い」
相対する金と銀。
少し焦りの表情を見せるクロと、何の感慨も浮かべずクロを阻む偽典の統括者。
「戯言を。力を持たぬ者が、強者に平伏するのが道理であろう? ならば、喰われても仕方の無い事なのだよ。
それが出来ぬと言うのなら、惨めに足掻き、滑稽な姿を晒し、喰われておけば良い」
それが彼の口癖なのだろうか。
何度も聞いている偽典の契約者の言葉は、到底理解できないものだと思う。
誰かを踏み台にする事なんて、してはならない事だと思うし、考えたくも無い。
どうにか、彼を止める方法をと思うけれど、私には残念ながらその力は無いのだろう。
「これは…?」
ふいに現れた、褐色色の瓶に入った液体が偽典の契約者の左腕に掛かる。
中身の正体を知れないまま、怪訝な顔をした偽典の契約者。
そうして私の背後に、人の気配が感じられた。
「おいおい。アンタの持論なんざ、どうでも良いんだよ。それよりも、ウチの大事な妹を傷つけた代償をきっちり払って貰うぞ」
聞き慣れた声。
この声は、私の兄のものだ。
そんな事を言いながら、パチンと指を鳴らした兄。
その瞬間、偽典の契約者の左腕周囲に白い霧が発生した。
「兄さん? どうして此処に…?」
振り返り、兄を仰ぎ見る私。
その顔は、何時も家に帰って来た時の様な穏やかなものだ。
そして兄の登場により、偽典の統括者はクロの相手を止めて、契約者の元へと駆け寄った。
恐らく、クロよりも新たに現れた兄の存在を警戒しての事だろう。
「悪いな、遅くなって。上司の許可が中々に取れなかったのと、少し調べものをしていたんだ。
あとは、ハラオウン提督に頼み込んでこの場所に転送してもらった」
にやり、と悪戯小僧の様な笑いを浮かべる兄。
きっと兄の上司もハラオウンさんも、兄の我儘に付き合わされているのだろう。
「うぐぅぅうう!! …何だっ! 何をしたっ!」
苦悶の声を上げて、偽典の契約者は困惑していた。
彼がこんなに痛みに耐えている姿を見るのは、初めてだった。
「魔法世界に慣れ親しんだアンタにゃ理解しづらいかも知れんが。とある液体だ。魔法で作ってあるがな。化学式さえ理解していれば案外簡単に出来る。
それと、特性を知ってりゃ、それがどうやって危険なものに変化するのかも、な」
偽典の契約者の左腕は煙を上げて、衣服を溶け焦がし、その液体は肌へと浸透していた。
何かの本で読んだか、はたまた授業で受けたのかは記憶していないけれど、その特性は硫酸に似ているような気がした。
確か、硫酸の中に水を入れると、急激な突沸反応を見せて発熱する筈。
彼の腕が今どうなっているかは、その事を踏まえればどうなっているかは簡単だった。
「…兄さん」
要するに、兄なりの意趣返しなのだろう。
きっちりと代償を払ってもらうと、先程言っていたのはこの事か。
「本当はこの位でも足りないが、やり過ぎると色々と不味いからな。加減するのは難しいな…。
それよりも、大丈夫か? 大分無茶を、というか傷だらけじゃないか、全く」
「ああ、はい。我慢出来るので平気です」
「……はぁ。痛いときは痛いと言え。我慢するな。上総はもう少し、我儘を言ってもいいんじゃないか?」
「いえ、私の所為でこんな事になっているのだから言えませんよ」
この事態を招いたのは私だろう。
迷った結果、こうなってしまった。
クロと出会って、魔法の存在を知って、『名も無き教典』の契約者と成れる資質を持ちながら、結局不必要なものと判断してしまったんだ。
結局兄は私の言葉を苦虫をすり潰したような顔をして、深い溜息を吐いた。
「「「大丈夫?」」」
拘束魔法から逃れた、なのはたち三人が心配した顔で私の元に来た。
先程から、この台詞だけを言われているような気がする。
無茶をした覚えは無いし、ただ流れに任せていただけの様な気もする。
自分の意思で決定した事なんて、無いに等しい。
「平気だよ、平気」
自分に言い聞かせるように、呟いた。
なのは達と一緒に合流したシャマルさんが、私に急いで駆け寄り、魔法で治療を開始してくれた。
シャマルさんにはお世話になりっぱなしだな、と思う。
仕方が無いとはいえ、彼女に迷惑を掛けている事には変わりはないのだから。
「平気な訳が無いよっ! 上総ちゃんは魔法の使い方を知らないんだよ? あんな無茶な方法で魔法を使っちゃったら、上総ちゃんがどうなるか…」
「ごめん、なのは。必死だったから、見よう見真似ってヤツ。もう一回やってって言われても、多分できないと思う」
「っ!」
そう言って、言葉に詰まったなのはから少しだけ視線を外して、服の裾で垂れていた鼻血を拭って笑う。
本当に偶然だった。
アースラで他人事のように眺めていた模擬戦が、こんな所で役に立つなんて。
そう言っても、慣れない素人が無理矢理に使ったのだから、結果はお察しだけれども。
「無茶をしたものだな」
「クロ」
偽典の統括者から逃れたクロも此方に合流。
兄と同じように深い溜息を吐いて、私を見つめる。
その顔は、私を心配している訳でなく、まるで面白い物を見ているかのように。
「立てるか?」
「有難う」
そう言ってクロは私に手を差し伸べた。
その手を握り、立ち上がる。
「これで。こんな所で終わる訳には行かないのだよっ! 『名も無き偽典』は唯一無二なのだ!!!
『名も無き偽典』よ、我に勝利をっ!」
その偽典の契約者の言葉に警戒をして、シグナムさん達は身構える。
なのは達も、私を守る様にしてデバイスを構えた。
左腕を抑えて、二三歩たたらを踏んで後ろに後退した名も無き偽典の契約者は、何もすること無く私達の目の前から消えた。
「…き、えた?」
「どうして…」
「何の為や? 私達の前から消える必要あるんか?」
困惑の声が上がる。
何の為に?
撃ち滅ぼすと、宣言したはずだったのに。
何故、彼は私達の前から消えたのだろう。
その答えは、直ぐに出た。
『皆、大変な事になったっ! 『名も無き偽典』の契約者が海鳴市に突然に現れて、街を取り込んだっ!』
「な、なんやて!?」
唐突に、空中に現れた半透明のモニターの様な物に驚きながら、声の主を思い出す。
ハラオウンさんの声だった。
恐らく、アースラで何処かに待機していたのだろう。
大分焦った声で、私達に状況を伝えてくる。
『今はまだ動きは無いが、状況は良い方向には動かないだろう、な』
「クロノ君っ! 直ぐに転送をお願い!」
『分かったっ! 済まないが頼むっ!! 君達も一緒に来てくれ!』
言うや否や、空中に浮かんでいたモニターが消えて、大きな丸い魔方陣が現れた。
「全部、終わらせよう!」
力強くなのはの言葉に皆は頷いてアースラへと帰還する。
そうして、私と兄、クロの足元にも魔方陣が現れて光に包まれた。
ほのかに暖かい。
そう思った次の瞬間には、砂の大地から無機質な壁に覆われた部屋へと転送されていた。
展開が被っていますが、やりたいシーンが有ったので申し訳なく。
次回が最終話になるはずです。