アル「と言っても、今回の仕事は受けないつもりだ。」
一夏「それって、どういう事ですか!?さっきまでの話だと、仕方がないんじゃ…。」
アル「まあな。あの頃は、ISの登場で、裏社会の市場は大荒れだったからな。
貰える仕事は、嫌な仕事でも何でも請け負ってたんだよ。
でも今は、仕事を選べる位に大きくなったからな。」
アルベルトはそう言うと、マイルナに近づいていき肩に手を置いた。
アル「それに俺は、休暇中だ。大事な嫁さんに会いに来てるのに、そんなバイオレンスな仕事するかよ。
さてと…、場の空気を重くしちまったな。俺はこのまま帰るわ。
お前らも、撮影が終わったらさっさと帰ってこいよ。」
そう言ってアルベルトは、席を立ち部屋から出ていこうとした。
アル「そうだ。忘れてた。おいマイルナ、千冬の事は許してやれよ?」
そう言い残すと、アルベルトは出ていってしまった。
その時の、寂しそうな…申し訳なさそうな表情を、一夏は忘れなれなかった。
束「その…義姉さん。義兄さんが言ってたちーちゃんを許すって話は…何の事なんですか?」
束が聞くと、マイルナは恐怖のオーラが出るほどの怒っていた。
マイルナ「あの人の胸ぐらを掴んだ事。それに加えて、数々の暴言…。
本来なら千冬、お前は死よりも恐ろしい想いをしてもらうんだけど、あの人がそう言ったから今回はこれくらいで、多目に見てあげるわ。」
そう言ってマイルナは、千冬に近づいていき千冬の右頬を力強く平手打ちをした。
マイルナ「貴方達姉弟の言い分もわかるわ。でも、アルにだって背負ってる覚悟や使命、そして命もあるのよ!」
千冬「わかってる…、それはわかってます。あの時は頭がカッとなっていて、自分でも何もかもがわからなかった。
アルベルトさんの言っている事はわかってるんですが、それを良しとしない心が!」
幸太郎「だったら、アル兄としっかり話し合いなよ。事情は良くわからないけど、帰ってく時のアル兄の顔、凄く哀しそうだったよ。
喧嘩したままはいけないよ。すぐに一夏も一緒に仲直りしてきなよ。」
幸太郎の、純粋で幼稚な提案。
大人になればなるほど、たどり着けないその提案に、千冬は少しだけ心が軽くなった気がした。
千冬「そうだな…。誘拐された事も含めて、私は嫌な過去から逃げようとしていた。
だからアルベルトさんと話すことで、その過去達とケジメをつけるべきだな!」
マイルナ「はぁ…、しっかりと意思は出来たようね。でも、もしもの時は私はアルの味方につくわ。
それは胆に命じておいてね。」
こうして、肝心の撮影は各々が撮りたい人とツーショットを撮る形で、解決した。
GWは仕事で、更新する時間がありませんでした。
本当に申し訳ございません!
しかも、今回は短めです。
頭の中で、話がすっきりと纏まっていませんでした。
次回からは、今まで通りの長さになります。
ご了承下さい。