アナザーラバー   作:なめらかプリン丸

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第57話

~~~男湯~~~

 

一夏「ふぅ…、今日も疲れたな…。それにしても、いつも以上に千冬姉が厳しかった様な気がするよ。」

 

一夏はお湯に浸かりながら、深く息を吐いた。

 

いつもの授業と、放課後のISの特訓で疲れきった体に、お風呂の温かさが染み渡った。

 

一夏「でも幸太郎さん、さっきまで熱だったのに大丈夫なんですか?いくら熱が下がったとは言え、一日くらい休んでも…。」

 

幸太郎「心配要らないよ。ちゃんとお姉ちゃんの了承も得てるし。

それに、もし危なかった場合は一夏がいるしね。」

 

一夏「幸太郎がそう言うなら、これ以上何も言いませんよ。」

 

一夏はそう言うと、天井を見つめた。

そしてすぐと、幸太郎の方に視線を向けた。

 

一夏「千冬姉に聞いたんですが、そっちはそっちで、色々あったんですね。政府の人とかマイルナさんの旦那さんの事とか。」

 

幸太郎「政府の人って?まぁ、何の事だか知らないけど、アル兄が来たのには、本当に驚いたし嬉しかったよ!」

 

まるで子供の様にはしゃぎながら話す幸太郎を見て、一夏もホッコリとした気分になった。

 

そしてまだ見ぬマイルナの旦那に、早く会いたいと思った。

 

すると、風呂場の扉が開いた。

 

アル「おっ、幸太郎も入ってたのか。にしても広い風呂場だな!」

 

幸太郎「アル兄!仕事終わったんだ!お疲れ様。」

 

そう言って幸太郎は、アルベルトの方に駆け寄った。

 

アル「おいおい、そんなに走ると危ないぞ?全く…、困った義弟だな。

そして君が噂の一夏君か…。ほぅ…、なかなか良い面構えじゃないか。」

 

一夏「面構えですか…。」

 

アル「あぁ、あの偉大な姉のお飾りじゃ無く、自分を強く持っている。

それに、幾つかの試練を乗り越えてきたな。」

 

一夏「試練って程じゃ無いですよ。それに、乗り越えてこれたのは、俺一人の力じゃありません。

周りで支えてくれた、皆のおかげです。」

 

一夏の答えを聞いたアルベルトは、満足そうに微笑んだ。

 

アル「ふっ、格好いい解答だね。挨拶が遅れたな、俺はアルベルト。

ご存知かも知れんが、マイルナの旦那だ。」

 

そしてアルベルトは、自分の素性を全て一夏に説明した。

 

そして三人は、お湯に浸かっていた。

 

幸太郎「ねぇアル兄、仕事は無事に終わったの?今日はどんな仕事だったのか教えてよ!」

 

アル「今日の仕事か?そうだな…、出来はまずまずだな。もう少しで契約金が30億になりそうだったのになぁ…。」

 

聞き慣れない単位が飛び出してきて、一夏は驚きのあまりその場で立ち上がった。

 

そして恥ずかしくなり、すぐに座った。

 

一夏「30億ですか!?凄い単位が動くですね…。

やっぱり、アルさん程だと次元が違いますね。」

 

すると隣の女湯から、束達の声が聞こえてきた。

 

アル「デカイ声だなぁ~おい。この声は、束とラウラとリネか。随分と盛り上がってるな。

にしても、もう仲良くなったのか、それは良かった。」

 

一夏「ですが、騒いでる内容が内容ですね…。聞いてるこっちが恥ずかしいですよ。」

 

束達の騒いでる声を聞いて、アルベルトは嬉しそうに微笑み、一夏は照れながら赤面していた。

そして幸太郎は、内容を理解できていなかった。

 

すると突然、騒ぎ声が静かになったと思ったら、マイルナの声が聞こえてきた。

 

一夏「マイルナさん、凄く怒ってますね…。」

 

アル「まぁ、静かになったのはそれだけじゃ無いだろ。さっきまでの内容からすると。」

 

アル「それよりも、大きさといえば一夏君、君は幸太郎のをどう思うかね?」

 

一夏「なっ!いきなり何を言うんですか!まぁ、幸太郎さんのは、凄く羨ましいですが…。

って、何を言わせるんですか!」

 

アル「ハッハッハ、素直でよろしい!確かに凄いよな、幸太郎のは。

まぁつのる話は、風呂上がりにでもするか!」

 

アルベルトとの初めての対面で、一夏は豪快な人だと感じた。

そして、マイルナがどこに惚れたのかわかる気がした。




今回は風呂、ボーイズ編です。

まぁ、束達とは違いおしとやかな感じですね。  
 
ですが最終的にサイズの話になるのは、風呂場の宿命なのかも知れないですね。

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