ご了承ください。
幸太郎「それにしても、もう臨海学校は終わりか。楽しかったけど、物足りない気もするな…。」
マイルナ「その空しさも、臨海学校の楽しさの一つなのよ?それに、明後日には出張中だった旦那が帰ってくるんだって。」
マイルナがそう言うと、一夏は驚いてマイルナの方を見た。
一夏「旦那ってマイルナさん!ご結婚なさってたんですか!それって、信じられねぇ。」
千冬「お前達!いつまでも話をしてないで、早くバスに乗れ。」
千冬の指示で、次々と生徒達はバスに乗り込んでいった。
ラウラ「お前とは、そこそこ仲良くなれたと思っているのだが、今日でお前とはお別れだな。少しだけ寂しいな…少しだけだぞ!」
幸太郎「そっか、明日から束に会えないのか…。久しぶりに会ったのに、すぐにお別れなんて嫌だよ。」
恥ずかしそうに照れているラウラと、今にでも泣きそうな幸太郎を見て、束は笑った。
束「そんな心配はいらないよ!なんと、ちーちゃんと話をして私も、学園の職員として幸太郎達と一緒にいられる様になってるんだ。」
束の発言に、事情を知っている千冬とこうなる事を予想していたマイルナ以外は驚きを隠せないでいた。
マイルナ「でも意外だわ。束の事だから、ご自慢の科学力を使って幸太郎を隠れ家に連れてく。
そこまでは考えてたのに…。」
千冬「そんな事したら、マイルナさんに確実に息の根を止められますよ。」
マイルナ「もう!そんな恐ろしい事しないわよ。その代わり、二度と太陽は拝めないし、幸太郎の事を綺麗さっぱり忘れて貰うわよ…なんて冗談よ。」
と、いたずらに笑うマイルナであったが束は顔が真っ青になっていた。
マイルナの言葉は、冗談には聞こえないくらいの迫力と恐怖があった。
ラウラ「や、やはり私達が乗り越えるべき壁は、まだ見ぬライバルではなく、マイルナさんしかいないな。」
束「そうね。義姉さんに許しを得れば、確実に幸太郎と一緒になれるわ。
そうと決まれば、私達は今だけ同盟を組むべきね。」
マイルナに聞こえない様にそう言うと、二人は固い握手を交わした。
幸太郎「束もIS学園にくるって、今すぐくるの?でもそれなら、あのニンジンのロケットはどうするの?」
束「あぁ、あれの事ね。一応荷物もあるし、隠れ家に私の家族みたいな子もいるから、一度隠れ家に帰るつもりよ。用意もあるから、学園につくのは明後日になるわね。」
箒「それよりも姉さん!学園の職員になるって、本当の事なんですか!
そんな重要な事政府が知ったら、学園に世界中から姉さんを探してる人が押し寄せるんですよ!?」
束「確かに箒ちゃんの言う通りよ。それが嫌で、今まで隠れてたわ。
でも、そんな理由で愛する人と離れる訳にはいかないわ!愛する人と別れるくらいなら、そんな事気にならないわ!
私の幸太郎を愛する気持ちは、何よりも優先するべき事なの。」
ラウラ「嫁に対する、本気の想い。やはり、お前はライバルだが良い女だな。
お前となら、上手く戦っていける気がするな。」
マイルナ「そんな事よりも、バスに乗った他の生徒の事もあるから、一旦お開きにしましょう。詳しい話は束が学園についてからね。」
こうして、幸太郎にとって忘れられない臨海学校は無事に終了してした。
これから、幸太郎達に大きな障害がおそって来るなんて、今の幸太郎には想像も出来なかった…。
なんと、束も学園入りです!
これって実際なら、大事件ですね。
そしていよいよ、マイルナの旦那が登場します!
はたしてどんな男なのか!?
そしてマイルナが認める、旦那の妹とは!?
とうご期待。