ご了承ください。
~~~休憩室~~~
マイルナ「さてと、どこから話せば良いのかな?貴方達は、何から聞きたい?」
束「そんなの決まってるでしょ、幸太郎の病気についてよ!いつからなの!どうすれば治るの!」
束は、体を乗り出しながらマイルナに聞いた。
マイルナ「まぁまぁ落ち着いて。そうね、いつからって質問の答えは、さっきも言ったけど生まれつきなのよ。
元々、彼の両親はここの前所長と旧友だったの。その繋がりで、前所長は幸太郎の病気について知ったの。」
マイルナ「幼い時は、ただの発熱だけだったんだけど、彼が成長するにつれ筋肉の衰え、免疫力の低下、吐血等も増えてきたわ。」
千冬「そうだったのか…、でもこんな大きな研究所だから、対策法の一つや二つ見つけてる筈だろ?」
千冬がそう聞くが、マイルナは悔しそうに首を横に振った。
マイルナ「残念だけど、対策法はおろか原因すら今の医学ではわからないの。
しかも、最近は心拍数の低下が著しく目立つわ。このままだと幸太郎は…。」
束「じ、じゃあ今幸太郎にしてる治療は、全く無意味って事なの?」
マイルナ「無意味と断言出来る訳では無いが、逆に効果があるとは言い切れないわ。」
マイルナがそう言うと、休憩室に静かな空気が漂った。
マイルナ「それにしても、今日は本当に驚いたわ。幸太郎が学校に行きたいってワガママを言ったと思ったら、こんな美人なお友達をつくってなんてね。」
マイルナに美人と言われ、束と千冬は恥ずかしくなった。
マイルナ「まぁ、幸太郎は状態が状態で学校にはあまり顔を出せないけど、それでもこれからも彼の大切なお友達でいてあげてね。」
マイルナは束と千冬に向かって、頭を下げた。
そして、ポケットから一枚の紙を取り出した。
マイルナ「これ、私の電話番号とメールアドレス、そしてLINEのIDよ。
もし幸太郎のお見舞いに来るときは、一言連絡してくれれば、迎えに行くわ。」
千冬「わざわざ、すみません。でも、心配しないで下さい。例えマイルナさんが何と言おうと、私達は幸太郎の親友です。
まぁ…束はそれ以上を望んでますけど…。」
束「ちょ、ちょっとちーちゃん!いきなりなんて事言うの!
でも、望んでない訳じゃ無いけどさ…、まぁ出来ればこ、こい…恋人に…って、なに言わせるの//」
そんな二人の掛け合いを見て、マイルナは安心して微笑んだ。
この二人なら、幸太郎を大切にしてくれる。
そう確信したのだ。
マイルナ「恋する乙女は素敵な事よ。でもね束ちゃん、幸太郎は外の事を全然知らない、いわゆる世間知らずよ。
そんな幸太郎のハートは、なかなか射止めれないわよ?」
茶化した様にマイルナが笑うと、束は余計に恥ずかしくなり、顔を真っ赤にした。
一夏「そう言えば、マイルナさんって幸太郎さんと、どんな関係があるの?
もしかして、幸太郎の彼女とか!?」
一夏の質問に、束の目の色が変わった。
マイルナ「今の話の流れで、そんな質問するなんて。一夏くん、君は将来は恋愛事で大火傷するわ。」
マイルナ「別に、何も特別な関係は無いわ。ただ、彼の治療をする一人の女医ってだけよ。
だから、安心してね束ちゃん。」
束「な、なんで私に話をふるんですか//」
なんか、ほのぼのな様なそうじゃ無いような…。
まぁ、クヨクヨしても意味無いですよね。
関係ない話ですが、マイルナは18歳の設定です。