一夏「さても、体操もすんだ事だし早速泳ごうぜ!」
鈴音「そうね。そうだ一夏、彼処のブイまで競争しましょうよ。」
二人が意気揚々と海に入ろうとすると、幸太郎とマイルナが歩いてくるのを見つけ、入るのを止めた。
一夏「遅かったですね二人とも。それにしても、随分と重装備ですね幸太郎さん。」
幸太郎「だって、泳ぐの初めてだから泳げないし、お姉ちゃんが絶対に持っていけって。」
幸太郎は、浮き輪とサンバイザーをしっかり着用していた。
マイルナ「それじゃあ幸太郎、ここにうつ伏せに寝転がって。」
マイルナは、セシリアの隣を指差してそう言った。
そしてマイルナに言われた通り、幸太郎はそこに寝転がった。
幸太郎「寝転がったよお姉ちゃん。今から何するの?」
マイルナ「今から日焼け止めを塗るのよ。こんな日差しの強い時に、外に出たのは初めてだから少しでもスキンケアをしとかなきゃいけないの。
それにそのサンバイザーは、絶対に外しちゃダメよ?直射日光は体に良くないから。」
そう言ってマイルナは、幸太郎に日焼け止めを塗ろうとした。
ラウラ「ちょっと待ってください!その作業、出来れば私が代わります!」
シャルロット「もう、走ってくから何があったのって思ったら、そんな事だったのね。」
マイルナ「あら?ラウラにシャルロットね。代わりたいですって?」
幸太郎「ラウラにシャルロットじゃん。凄く似合ってるねその水着。とっても可愛いよ。」
幸太郎はニッコリと笑いながら、そう言った。
ラウラ「そ、そうか//もし、嫁に似合ってないと言われたらどうしよう…、と想っていたが杞憂だったな。
嫁こそ、その水着は似合っているぞ。」
すると遠くから、箒と束もこちらに向かって来ていた。
箒「すまない皆、遅くなってしまった!だが、用事は既に終わらせて来た。」
箒は、目の前で起きている状況を一瞬で判断した。
箒「一夏よ、速く私達は泳ぎに行こうか。」
一夏「えっ?まぁ…、別に良いけど…。」
そう言って箒は、一夏とセシリアと鈴音とシャルロットをつれて、この場から離れて行った。
箒「姉さん、後は一人で頑張って欲しい。」
束「箒ちゃん!?頑張るって何を!?」
残された束も、寝そべっている幸太郎とマイルナが持っている日焼け止めを見て、状況を把握した。
幸太郎「束の水着も、凄く似合ってるよ。可愛いって言うよりは、綺麗だね。」
束「き、綺麗//そ、そんな…いきなり何を言うの幸太郎//綺麗か…フフッ//幸太郎に綺麗って言われた//」
突然の誉め言葉に、束は顔が赤くなってしまった。
そして自分は可愛いなのに、束は綺麗と誉められていてラウラはムッとした。
幸太郎に特別な他意は無い事はわかっているが、やはり気に入らなかった。
ラウラ「それよりも!私が代わりますので、マイルナさんは休んでいて下さい!」
束「代わるですって!私が代わるわ!貴方はいっくん達と遊んで来たら?」
ラウラ「なんだと!ISの開発者だか知らないが、今の私の方が今の嫁の事を詳しく知っているんだぞ!
幼なじみだからって、イイ気になるんじゃ無い!」
束「なんですって!貴方みたいなお子様に、幸太郎は釣り合わないわ!
それに、私は幸太郎にとって初めての親友…つまり、運命の相手なの!だから後から出てきた貴方に、入り込む余地なんて無いのよ!」
ラウラと束は、口喧嘩をしながらいがみ合っていた。
幸太郎「ねぇお姉ちゃん。俺も一夏達と一緒に、速く遊びたいよ。」
マイルナ「そうね、それじゃあちょっと待っててね。」
そう言ってマイルナは口喧嘩をしている二人の前に立った。
マイルナ「貴方達、いい加減にしなさい!さっきから聞いてれば、幼なじみだとか今の方が詳しいだとか、そんな下らない喧嘩なら、もっと遠くでしてちょうだい!
貴方達の下らない喧嘩のせいで、幸太郎に迷惑がかかってるの。
二人で仲良く塗るか、他所で喧嘩するかさっさと選んで!」
マイルナの気迫に、完全に押されていた。
束「本来なら、まだ貴方とは話したい事がいっぱいあるんだけど。」
ラウラ「今は嫁の為に、協力をしよう。」
こうして、二人仲良く幸太郎に日焼け止めを塗ったのだった。
こ、怖えぇぇ…、
やっぱり、マイルナが怒ると怖いですね。
そして案の定、喧嘩になりましたね。
ですが、その調子ですと仲良くなりそうな雰囲気ではありますね。