幸太郎が倒れ混んで直ぐに、黒いスーツを身につけたガタイの良い男が数人と、白衣を着た女性が入ってきた。
男1「所長、D-4の点滴を使いますか?」
女「まだ大丈夫な筈よ。まずはB-6を使って。その後に、解熱剤を与えて。」
女性がそう指示を出すと、男達は幸太郎を抱き上げた。
あまりの突然の事で、呆気にとられていた束達だったが、すぐにハッとなった。
束「ちょっと貴方達何者なの!それに幸太郎をどこに連れてくつもりなのよ!」
女性は束の顔を見た。
女「なるほど…貴方達がね…。おいお前ら、速く幸太郎を連れてくのよ!事態は一刻を争うわ!」
男達「はっ!」
そう言うと、男達は外に止めてあった黒塗りのベンツに幸太郎の一緒に乗り込み、発進していった。
束「おい!誘拐だぞお前ら!警察呼ぶぞ!」
女「幸太郎の事なら、心配しないで。それよりも、速く貴方達も行くわよ。」
そう言って女性は、束達を赤いランボルギーニに案内した。
信用できないが、今はそれしか方法が無いとわかっている束達は、女性の言う通りにランボルギーニに乗った。
~~~ランボルギーニ内~~~
女「そう言えば自己紹介がまだだったわね。私の名前はマイルナ・マーガレットだ。」
マイルナは、運転しながら束達に自己紹介をした。
千冬「マイルナさん、それよりも幸太郎はどこに行ったのですか?」
マイルナ「そうね、今からする話は信じられないかも知れないけど、全て真実だわ。」
そう前置きをして、マイルナは話を続けた。
マイルナ「まず、私達の事だけど、さっきの男達は今から向かう研究所の所員で私はそこの所長なの。
そこの研究所では、日々医学の研究を続けているわ。」
束「貴方達が誰かはわかったわ。じゃあ幸太郎とどう関係があるのよ。」
マイルナ「実は幸太郎は生まれつき、大きな病を患っているの。
しかも、原因も治療法も何一つ解明できていない難病なの…。」
そうこうしている間に、その研究所についた。
マイルナ「さぁついたわ。詳しい話は、研究所の中でする方が良いわ。」
束達は、マイルナの案内で研究所の中へと入っていった。
~~~研究所~~~
マイルナに案内されて、研究所の中を歩いていくと沢山の部屋の前を通った。
薬を保存する部屋、沢山の資料が置いてある部屋、そして薬品の研究をする部屋など。
するとマイルナの前に、一人の研究員が走ってきた。
研究員「し、所長!幸太郎くんの容態は、なんとか落ち着いてきました。
この調子なら、来週にでも目を覚ますと思われます!」
マイルナ「そう、それは良かったわ…。これで峠は一旦は越えたわね。」
研究員の報告を聞いて、マイルナは安堵の表情をした。
そしてその研究員に、なにか指示を出してまた歩き出した。
そして一つの部屋の前に止まった。
マイルナ「ほら、あそこで寝てるのが幸太郎くんよ。」
そこには、呼吸器を口に付け沢山の点滴に繋がれ目を閉じている幸太郎がいた。
束「ねぇ、本当に大丈夫なの!なんだか、大丈夫には思えないけど…。」
マイルナ「大丈夫よ。その事についても、今からしっかりと話すわ。」
そう言うとマイルナは、束達を休憩室に案内した。
まさか、幸太郎が病気だったなんて!
しかもなんだかヤバめです。
目覚めるのが、来週かもって所も、不安ですね…。