一夏「それじゃあ幸太郎さん、ベッドは好きな方を選んでください。」
幸太郎「そう?じゃあお言葉に甘えさせて貰って、扉側のベッドにするよ。
窓側の方だと、朝冷えて俺の体には響くからね。」
幸太郎は笑いながらそう言ったが、とても笑える内容では無く一夏は少し困惑した。
だが、幸太郎の気持ちを考えて何も聞く事はしなかった。
幸太郎「さてと、一夏には明日も授業があるから速く寝るとしようか。」
一夏「そうですね。それでは、寝ましょう。」
こうして、一夏と幸太郎は眠った。
そして次の日、まだ朝日が昇り始めた朝方に一夏は何かの物音で目が覚めた。
一夏(何の音だ?扉が開いた様な音がしたけど、もしかして幸太郎さんが起きたのか?
でも、朝が弱いって言ってたし…。)
一夏は眠気眼を無理やりお越し、音のした幸太郎の方を見てみた。
すると、幸太郎の掛け布団が大きく盛り上がっていた。
一夏(なっ!何が起きてるんだよ!この盛り上がり方は、誰かが入ってるはずだけど、こんな朝っぱらに誰なんだ!)
一夏は不安と恐怖を感じながらも、その盛り上がりの原因を調べる為に、幸太郎の布団をめくった。
ラウラ「布団をめくるなんて、何の様なんだ一夏?」
そこには、何故か全裸のラウラがいた。
一夏「ば、バカ!お前こそ、そこで何やってるんだよ!しかも全裸で!」
ラウラ「何って、幸太郎の嫁として当然の嗜みだ。日本では、夫婦はこうやって眠ると聞いたぞ?」
一夏「そんな分けないだろ!それより、速く自分の部屋に戻れよ!」
幸太郎「も…もう、うるさいよ一夏…。」
あまりの驚きで、大声を出してしまった一夏のせいで、幸太郎の目も覚めた。
幸太郎の顔色は、血色が悪く本当に朝が弱い様だ。
一夏「あっ!ごめん幸太郎さん、それよりもラウラが!」
幸太郎「え?ラウラがどうたのさ?」
幸太郎は、一夏に言われた通りラウラを見た。
だが、寝起きで頭が働いて無いのか無反応だった。
一夏「幸太郎さん!しっかりしてください!速くラウラを注意してください!」
ラウラ「私は何も注意される事は、していないぞ!」
一夏とラウラは、少し討論になってしまっていた。
そんな二人の声を、幸太郎はうるさそうに耳をふさいだ。
幸太郎「もう!お前達うるさい!朝から、大声を出させるな!」
幸太郎の一喝で、二人は静かになった。
幸太郎「大声出したから、頭がクラクラする…。それよりラウラ、裸で寒くないの?」
そう言って幸太郎は、ラウラごと自分に布団をかけた。
そしてそんなラウラを抱き枕の様に抱きながら、再び眠りについた。
一夏「はぁ…、まさか幸太郎さんが怒るなんてな、なんか凄くショックだ。」
ラウラ「幸太郎がこうやって注意しないと言う事は、私の行動は了承された訳だ。
と言うわけで、今日から毎日朝にくるからな。」
ラウラは、幸太郎に抱き締められて嬉しいのか、頬を紅く染めながらそう言った。
そんなラウラと、眠っている幸太郎を起こさない為に一夏は深くため息を吐いた。
一夏「なんだか、俺まで頭がクラクラしてきた。もう少し眠っとこ…。」
釈然としない一夏だったが、これ以上言う事は出来ないので、眠る事にした。
ラウラの嫁発言来ました!
自分は朝は強い方ですが、低血圧だと本当に辛いそうですね。
部活の先輩に、低血圧の人がいました。