まさか、こんなに時間がかかるとは思いませんでした!
人生初のスランプに合ってしまい、筆が進みませんでした。
本当に申し訳ありませんでした!!
これから本当のクライマックスに入るので、良ければお付き合い願います。
~~~寿家~~~
松陽「幸太郎、お前とは深く話していなかったね。お前は無事に寿家を継いで当主となった。お前の一言で世界は大きく動く事だってある。」
松陽「それでだ幸太郎、お前はどんな世界に変えていきたいんだ?それを聞かせてくれ。」
幸太郎「世界をどうするか?う~ん。」
松陽からの質問に、答えを用意していなかったのか幸太郎は腕を組んで考え始めた。
いまいち自分の立場に馴れていないのか、簡単には答えが出てこなかった。
幸太郎「パパの質問、少し難しいよ。どうするかなんて言われても、正直良くわかんない。でも、一つだけ言えるとしたら恩返しがしたい。」
松陽「恩返しだって?」
幸太郎「うん!今まで俺なんかの為に色んな人が動いてくれた。だから、今度は俺が皆が幸せになれるような世界をつくりたいんだ!」
幸太郎の答えに、松陽は驚いた顔をした。
だが、直ぐに微笑みながら幸太郎の頭を撫でた。
松陽「そうか。そんな世界か・・・。それは素敵だろうな。流石は奈々の子どもですね。」
幸太郎「何言ってるのパパ?俺はパパの子どもでもあるんだよ?」
松陽「そうでしたね。幸太郎、お前ならそんな世界をすぐに作る事が出来るでしょう。」
そう言うと松陽は真面目な顔つきになった。
松陽「ですが、幸せは誰かの不幸の上で成り立つ存在なのです。幸太郎の幸せのせいで、多くの無関係な人間が哀しみ、そして最悪の場合傷つく事があります。
平和を望めば、それだけの犠牲を出さなければ行動すら出来ない。貴方の為に、平気で他人を傷つける人間も星の数ほど存在する。そんなアンバランスな天秤をこれから操作していかなければならないんです。」
松陽「その操作を謝れば、全てが壊れる。貴方は文字通り生殺与奪の権利を握っている。そしてその覚悟が寿家の当主たる人間には必ず必要になっていく。その事だけは絶対に忘れないで下さいね。」
幸太郎「う~ん、難しい事は良くわかんないけど、大変だって事は良くわかったよ。」
首を傾げながら幸太郎が答えると、松陽は幸太郎の頬をさわった。
松陽「いずれ、命について大切なものはなにか。それがわかる日がやってきます。その時になったら、さっきの言葉を思い出せれば良い。」
すると、松陽の携帯電話がなった。
松陽「どうした?えぇ、わかりました。では手筈通りにしますので、あの場所に集めてください。」
松陽は電話をきった。
松陽「さて幸太郎、今から出掛けましょうか。」
幸太郎「どこにいくの?」
松陽「貴方がこれから生きていく中で、必ず見ておかなくてはならない。そんな光景をいまから見に行きます。」
そう言って松陽は、幸太郎の一緒に車に乗り込んだ。