アナザーラバー   作:なめらかプリン丸

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第134話

最近の一夏の日課は、アルベルトからの特別レッスンを終えた後に10分間のアルベルトとの組み手をすることが決められていた。

 

それは、一夏の攻撃のパターンや打撃力をあげるため、そしてスタミナをつけるためでもあったのだ。

 

既に組み手を初めてから数日が経っているが、一夏の攻撃がアルベルトに当たった事は一度もなく、軽くいなされてばなりだった。

今日も、組み手はいつもと変わらずのいなされぶりだった。

 

一夏「くっ~。今日もアルさんに攻撃を当てれなかったよ!何度か、行けるかも!?って場面があったのにな。」

 

アル「アホか。その見え見えの罠にはまって返り討ちじゃねぇかよ。」

 

大の字に寝転がっている一夏に、アルベルトは笑いながら対応していた。

その姿は、まさに師と弟子の姿その物だった。

 

それを見ていた千冬も、苦笑いをしていた。

 

千冬「一夏も始める前と比べて、格段とスキルアップしてるはずなんだがなぁ。相手が悪すぎるのか・・・。全然身になってない様にしか見えん。」

 

一夏「ちょ!千冬姉!それは酷いよ。これでも、筋肉とかもついてきてるんだぜ?」

 

アル「お前の攻撃には、意志が強すぎるんだよ。」

 

一夏「意志ですか?」

 

アル「そう。一撃一撃を当てよう。これを避けられたら・・・。って思いがこもりまくってるから、受けるこっちとしては避けやすいんだよ。いくら素早くて力強い攻撃でも、それじゃあ当たらんぞ?」

 

アルベルトにそう言われ、一夏は時分の右こぶしを見つめて を吐いた。

 

アル「まぁ、攻撃が見えててもそれをよけれる技術も必要だがな。」

 

そう言ってアルベルトは、休憩室に歩いて行った。

それを追いかける様に、一夏も立ち上がりアルベルトの後についていった。

 

一夏「俺にも、気配を消した攻撃って出来るんですか?」

 

アル「ん~。出来なくは無いけど、まぁ経験だな。」

 

~~~休憩室~~~

 

休憩室についた一夏は、特に見たい番組があるわけでは無かったが、流でテレビの電源をいれた。

 

大きく延びをしながら、面白い番組中が無いかザッピングをしていた。

 

ふと、とある一つのニュース番組に目が止まった。

 

一夏「へぇ~。面白いニュースやってるんだな。ねぇ、アルさん、見てみてくださいよ。」

 

この時、アルベルトを呼んでいなければ。すぐにチャンネルを変えていれば。

 

一夏は、後悔をすることになるなんて、考えもしなかった。

 

一夏「見てくださいよ。なんでも、無期懲役の男が釈放されたんですっ・・・て。」

 

アル「な、なんでこいつが・・・。なぜ!!」

 

さっきまでとは明らかに違う、まるですぐにでも爆発してしまう程のおぞましさをアルベルトから感じ取っていた。




お久しぶり!
やっとヘルパー2級取れました!

最後のアルベルトの代わりよう、果たして釈放された男とどんな関係があるのでしょうか。

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