アナザーラバー   作:なめらかプリン丸

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第130話

~~~放課後~~~

 

アル「お前に、一流と二流、ついでに三流の違いを教えておいてやる。それさて知っていれば、少しは自分の身を守る時の助けにはなるはずだろ。」

 

一夏「違いですか・・・。それって、昼休みの時の攻撃に関係があるんですか?」

 

アル「大有りだよ。俺達の仕事は、喧嘩や決闘みたいな向かい合っての一対一になるのは希なんだ。街中でターゲットを仕留めるのが普通だ。」

 

アル「そんな中、殺気丸出しの奴がいたら怪しさしか無いだろ?殺気しか出せないやつは、三流の証拠だ。」

 

一夏「確かに。それは警戒しますね。じゃあ、二流ってのはどんな奴なんですか?」

 

アル「二流は気配を消すやつだ。気配を消せば、人混みに隠れやすいかも知れん。だが、ターゲットに近づけば気配の消えてる奴は怪しいだろ?ターゲットに近づいて気配を戻しても、人混みにさっきまで無かった気配がいきなり出現したら、それも相手にまるわかりだ。」

 

アル「だから、いかに普段道を歩いている時と同じように出来るかが、一流になるための条件なんだ。」

 

アルベルトの説明に、一夏は確かにと感心しっぱなしであった。

そして昼休みに言われた、自分がプロとしてはまだまだと言う意味も理解できた。

 

一夏「で、俺に何を教えてくれるんですか?感情を押さえる方法ですか?」

 

アル「いや、感情を押さえる必用はない。お前に先ずは殺気の篭った攻撃を避けてもらう。そのために。」

 

そう言ってアルベルトは、玩具の拳銃を取り出した。

 

アル「これには蛍光弾が入ってる。今から殺気を込めて撃つ。頑張って避けな。」

 

拳銃を構えながらアルベルトが言うと、いきなり身を引き裂く許どの殺気が部屋中を包んでいた。

 

あまりの殺気に一夏は、足がすくんで動けなくなっていた。

その隙にアルベルトからの砲撃を受けてしまった。

 

アル「どうした一夏!?その程度では、本物に襲われた時には瞬殺だぞ?」

 

一夏「わかってる!!よし、大丈夫・・・大丈夫だ!!」

 

まずは避けるのではなく、動くことを優先するために一夏は少しずつではあるがアルベルトからの殺気になれようとした。

 

睨まれた瞬間に死を覚悟する程だったが、恐れず目をそらさずにアルベルトの目を見ていた。

 

修羅場を潜ってきただけあるのか、ゆっくりとだが動くことが出来だした。

 

アル(ふぅ~ん、流石はセンスがあるだけあるな。この調子ならすぐにでも第一ステップもクリア出来そうかな?)

 

一夏の動きをみて、アルベルトは内面嬉しそうに笑っていた。




アルベルトからの一流になるための特訓がはじまりましたね。
これを乗り越えられれば、一夏もエリートになれますね。


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