アナザーラバー   作:なめらかプリン丸

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第121話

アルベルトが眠りについてから、約数十分がたった。

あまりに暇すぎる時間が永遠に過ぎていくかと思えたその時、アルベルトの携帯に1通の連絡が入った。

 

その瞬間、待ってましたと言わんばかりにアルベルトが飛び起きて、電話に出た。

 

アル「やっとか!!で、5分だと?その場所からなら、飛ばせば2分でつく。警察はすでに手に落ちてる。最悪、誰かを轢いても問題ない。さっさと来い。」

 

電話を切ったアルベルトは、さっきまで来ていた防弾仕様のスーツを脱いだ。

するとマイルナがクローゼットから、別のスーツを取り出し、アルベルトに着させた。

 

アル「一夏、ロゼット。最後のそう仕上げだ。校庭に出るぞ。」

 

アルベルトに連れられ、一夏とロゼットは校庭へと歩みを進めていった。

 

歩いている途中、一夏はふとあることが気になっていた。

 

それはアルベルトが、スーツを着替えたこと、そしてもうひとつ。

 

一夏(何だろうこの臭い、鉄の臭いのような・・・。どこかで嗅いだことのある嫌な臭いの記憶だけど・・・まさか!!)

 

ある確信に気づいた一夏は、アルベルトの顔を見た。

 

アル「ピンポーン。大正解。お前の思ってる通り、この臭いは血の臭いだ。それも、これまで俺が始末してきたやつらの反り血の臭いだ。」

 

アル「このスーツを着るときは、他人を始末する時って決めてるんだ。まぁ、一種のルーティンみたいなもんだな。」

 

アルベルトの答えを聞いた一夏は、これからアルベルトがしようとしている事に少し怖じ気づき、身震いしてしまった。

 

ロゼット「後悔しても今さらだ。ここまで来たのなら、嫌でも覚悟を決めて最後まで見届けるしか無いんだよ。それがこの戦いに参加したけじめってやつだ。」

 

そんな話をしている内に、三人は校庭に到着した。

一夏は目の前に広がる光景に驚いていた。

 

なぜなら、校庭にいた兵隊全てが武装解除していたからだ。

 

ロゼット「指示をだす人間全てがいなくなったんだ。当たり前の光景だ。そんな素人丸出しのリアクションしてんじゃねぇよ。」

 

一夏「素人だから仕方ないだろ。それよりもアルさん、電話の相手はまだ来てませんか?」

 

すると、一台のトラックが勢いよく校庭に入り込んできた。

 

そのトラックの荷台には、明らかに身なりが良さそうな男たちが手を縛られ、口を塞がれて乗せられていた。

 

アル「2分の遅刻か。まぁ、許容範囲内だな。ほれ一夏、それを耳につけとけ。」

 

一夏「ただの耳栓に見えるけど・・・。」

 

アル「ただの耳栓じゃねぇ。分かりやすく言えば、翻訳機だな。俺らは各国の言葉がわかるが、お前は英語すら危ういだろ?いちいち、説明するのも面倒だからな。」

 

荷台から降ろされた男たちは、アルベルト達の前に横一列に座らさせられた。

 

そしてアルベルトが合図を出すと、男たちの口が解放された。

 

アル「長旅ご苦労様だな。さて、今回のことは反省してくれたかな?」

 

「こんなことをして、許されると思ってるいるのか!!すぐに我が国に連絡して、お前達など・・・。」

 

アル「はぁ・・・、つくづく救い用のないカス共だな。」

 

そう言ってアルベルトは、懐から取り出した拳銃を男の額に当てた。




皆様、ほんとうにお久しぶりです。

ここ最近は、他店舗に転勤、入寮、会社の総会とバタバタし過ぎてたので、更新する暇がありませんでした。
その間に、オリジナル作品の頭の中での構想は最終話までいってしまいました。

ですが、ようやく落ち着きを取り戻して来たので、これからはちゃんと更新していきます。

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