アナザーラバー   作:なめらかプリン丸

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第117話

~~~職員室~~~

 

千冬「マイルナさん、いくらアルベルトさん達が外にいるからって護衛も無しでは、さすがに無防備すぎでは無いですな?」

 

幸太郎の看病を二人でしていた時、千冬は少し焦りながら聞いた。

 

だが、それを聞いたマイルナはまるで心配事がないかのようにきょとんとしていた。

 

マイルナ「そんな事なら心配のしの字もない。この部屋は、紅グループの科学力で、部屋の外からはいっさい感知されないなよ。それに、護衛なら取って置きのスペシャリストがいるわよ。」

 

~~~二階~~~

 

一夏「外の銃声が消えてから早5分、相手のうごきが無いけど、もしかして諦めたのか?」

 

ロゼット「窓際と壁の近くから離れておけ。痛い目見るぞ。」

 

そう言うとロゼットは、一夏を廊下のほぼ真ん中に連れ出した。

 

それとほぼ同時刻、大きなばく爆発音と共に壁や窓が破壊された。

 

一夏「おい!いきなり何が起きたんだよ!!」

 

ロゼット「あらかた、ミサイルが爆弾でもつかって強行突破でもするんだろ?それよりも戦闘の気構えだけでもしておけよ。」

 

空いた壁や窓から兵隊が10人ほど侵入していた。

 

そして二人に向けて銃を構えた。

 

兵隊「無駄な抵抗は止めろ!!大人しくって子供じゃないか!!」

 

二人のおさなさに驚いた兵隊達はどうするべきが戸惑っていた。

 

ロゼット「おい一夏お前、泣く演技は出来るか?」

 

一夏「いや、出来ないわけじゃ無いけど・・・。ここで突然は無理かな。」

 

ロゼット「じゃあ左の四人はやるよ。空いての顎か目を狙え。急所を狙えば、攻撃素人のお前でもプロに勝てるよ。」

 

ロゼットは首をコキリとならすと、兵隊にゆっくりと近づいていった。

 

ロゼット「助けてください!!僕達、ここに取り残されたんです!!」

 

泣きながら近付いてきたロゼットに、兵隊達は一瞬戸惑ったがすぐに助かるために構えをといた。

 

兵隊「大丈夫だったかい君。でもこれでだいじ・・・」

 

言い終わる前に、ロゼットは兵隊の目を突いた。

そして隣にいた兵隊を思い切り殴り付けた。

 

ロゼットの攻撃行動に一夏側にいた兵隊がときかけていた銃を再び構えようとしていた。

その一瞬の隙をのがさず、一夏は兵隊との距離を縮めた。

 

そして腕だけ白式を展開させ、なるべくよけいなダメージを与えないように、しっかりと顎を狙いすまし攻撃した。

 

近付いてきた一夏に対し、肉弾戦を挑もうとしたが既にアルベルトとの特別訓練をこなした一夏には、プロの兵隊の動きでさえも攻撃を当てる事が出来ず、拳が空を切るばかりであった。

 

そして攻撃の合間をぬい、カウンター気味に顎を狙い残りの兵隊も確実に気絶させた。

ロゼットの方を見てみると、すでに片付いており腕がおかしな方向に曲がっている兵隊すらいた。

 

ロゼット「すぐさま銃の狙えない射程圏内に入るなんて、初陣にしては上出来だな。てか、ISは狡いな。素人のパンチでも失神させれるなんてよ。」

 

一夏「何をさっきから物色してるんだよ?銃なら床に転がってるだろ?」

 

ロゼット「こいつらに無線かレーダーの類いでもあれば、相手の動きがわかりやすいと思ってたんだが・・・、持ってないところを見るに、こいつらも捨て駒扱いってわけだな。」

 

そう言うとロゼットは物色を諦めた。

 

ロゼット「さて、こっからどう動こうかな。」




敵の強行突破を予測するなんて、さすがはロゼット。
場数が違いますな。

そして初陣とは思えない一夏の立ち回り、ある意味才能ありありって感じですかね。

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