アナザーラバー   作:なめらかプリン丸

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第116話

~~~次の日の早朝~~~

 

まだ日が昇ってすぐの時刻、一夏はアルベルトに呼ばれ職員室に来ていた。

すでに他の面々が終結しており、始めてみる人も多々いた。

 

アル「よし、これで全員そろったな。これより、本作戦の最終報告を行う。その前に、この無線機をつけてもらう。」

 

そう言って渡されたのは、片耳だけイヤホンと胸につける小型のマイクだった。

 

回りの人が付けているのを見て、一夏も同じように無線機を装着した。

 

アル「もうすぐ幸太郎とマイルナが到着する。二人が到着次第、各々は配置についてくれ。」

 

一夏「ちょっと待ってくれ!到着って、ここに幸太郎さんを連れてくるんですか!?」

 

アル「あぁ。場所がバレてないとは言え、研究所まで襲撃されたら手が回らんからな。ここなら、戦闘経験豊富な人材がいるし、世界一安全ってわけ。」

 

すると、職員室のドアが開きマイルナが寝ている幸太郎をベッドごと押して入ってきた。

 

マイルナ「無事に到着したわよ。それじゃあ、私とそうね・・・千冬はここで幸太郎の様子を見ておくわ。」

 

アル「苦労かけたな。じゃあ、作戦通りに配置についてくれ。以上!解散!!」

 

アルベルトの発言に敬礼したあと、一夏とロゼットを残して職員室から出ていった。

 

アル「そんじゃあ、二人は俺と一緒に行動するか。」

 

ロゼット「はい!一夏、怖じ気づいてるんなら、来なくていいからな。」

 

一夏「いまさら怖じ気づくかよ。ここまで来たら、なるようになれだよ。」

 

そうこうしているうちに、学園の外には沢山の兵隊が武装していた。

 

その数は、ざっと見ただけでも百はゆうに越えていた。

 

「中にいる人間につぐ!!今すぐ我々にターゲットを渡しなさい!そうすれば我々もすぐに立ち去る。もし断るならば、武力行使に出るぞ!!」

 

アル「ようやくお出ましか。スピーカーはこれか。」

 

アル「そっちこそ、さっさと帰れ!!そうすれば、痛い思いもしなくてすむ。まだ温かい飯を食って良い女を抱いてたいだろ?死にたいんなら、よろこんで殺してやるけどな。」

 

『社長。狙撃部隊、配置につきました。発砲許可があれば、いつでもいけます。』

 

無線から聞こえてきた声で、一夏の心臓はバクバクしていた。

だが、恐怖からではなく、これから始まる事への武者震えからだった。

 

一夏「そう言えば、こんな大事になってたらメディアがだまってないはずですよね?でも全くニュースにすらなってないって、可笑しくないですか?」

 

アル「偉く余裕があるな。心に余裕があるならいい。各メディアには俺からの口利きで黙らせてある。それに半径50メートル内全ての人間は避難させ立ち入り禁止にしてある。これで、いくら暴れようと大丈夫って訳。」

 

すると、外でも動きがあった。

 

「ならば、五分後に我々は攻撃を開始する!!」

 

アル「さて、天下のIS学園も五分後には戦場と化すのか。これはある意味歴史的快挙になるな。

狙撃部隊、奴等が動き出したら即発砲だ。その代わり、1分間だけだ。それが終わったら、別の場所で待機だ。」

 

『了解しました。』

 

そして五分後、ついに兵隊達がIS学園へ向けて前進し始めた。

 

それを火種に、激しい発砲音が鳴り響き、兵隊達が一人、また一人とその場に血を流して倒れ出した。

 

倒れた人間に見向きをせず、前進する兵隊に一夏はある種の恐怖とかつて宗次郎がいっていた使い捨てで替えがある。その意味を痛感した。

 

アル「ダミーの準備は出来てるか?」

 

『はい。ダミー全て準備完了しています。』

 

アル「良し。なら一夏とロゼットは2階に移動しろ。そこで奴等を迎え撃て。」

 

ロゼット、一夏「はい!!」




いよいよ、はじまりましたね!

兵隊の性なのか知れませんが、任務遂行の為なら前進しなければならないのは、悲しいものでね。
ですが、もうどちらも後には引けませんね!!

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