赤い骸骨 シャア専用モモンガ   作:なかじめ

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照れてるアウラは可愛いと思います。

後書きに補足的な何かを書いて有ります。 私の脳内設定なので読まなくても問題無いです。


AOG-31S

「超位魔法…〈天地改変/ザ・クリエイション〉!」

 

超位魔法が発動し、アインズの周りを巨大な魔法陣が覆う。

 

「うおお…」

「か、神よ…!」

「すんげーっ!! これが11位階、超位魔法の発動…!!」

「ヒ、姫、ソレ以上前ニ出マスト、落下シテシマイマスノデ…」

 

クレマンティーヌとコキュートス、それにリザードマン達は、マーレの魔法で、集落の地盤ごと盛り上げた上に居る。 超位魔法によって巻き添えにならない為にそうしたのだが…アインズが示威行動として超位魔法を発動するというのは、その実既に不要になっていた。

魚を与え、その後にマーレの魔法を見てから、既にリザードマン達はアインズ達との差を理解したらしい。 子供のリザードマンは尊敬の、大人のリザードマンは畏怖の表情…まだ余り表情の変化が分からないので多分…見て来ていた。

 

「大丈夫大丈夫! うわっと、うおおっ!」

「ム、オット…フゥ…ダカラ言ッタノデス。 モウ少シオ下ガリ下サイ」

「えっへへ…はーい! あんがと、コ…爺ちゃん」

「ハ! シカシ、礼ナド不要デス。 姫ヲ守レル喜ビ…ソレデ私ハ十分ニゴザイマス。 今ノ私ハ、歓喜ニ打チ震エテイマスッ!」

「お、おうふ…そ、そう…」

 

その土手のようになっている上で、コキュートスとクレマンティーヌがよく分からないやり取りをしていた。

コキュートスをリザードマンとクレマンティーヌに貼り付けたのは、矢張り超位魔法という絶好の攻撃チャンスにその両者を守ってもらう為だ。 ついでにナーベラルとハムスケもそこに居る。

 

「あいつらは何をやってんだか…」

 

(爺と姫…見た目デカイ虫と…見た目は良いけど…うーん…)

 

未だにクレマンティーヌはアインズの魔法で作った全身鎧を着ている。 何やら気に入ったらしく、消そうとすると嫌だと駄々をこねたのでそのままだった。 ついでにやっぱりもっと軽いのにして!、とも言い出したがどの道この後森に入るので全身覆っておけ!…というやり取りも有った。

 

 

(なんかあいつ…最初に会ったときより幼児退行してないか? 周りに自分より強い奴が沢山居て、安心出来たからか…? まあまだ可愛らしい物だし良いか…)

 

「こ、コキュートスさん、嬉しそうですね!」

「そ、そうだな…まあ嬉しそうなら良いか」

 

アインズの横に居るのはマーレだ。 アインズとマーレは魔法で宙に浮き、リザードマン達と同じ視点で干上がった湖の上にいた。 守護者第二位のその魔法によってアインズに飛んで来るかもしれない攻撃を防がせる為だ。

 

そして守護者第一と言えば…丁度そこに、シャルティアとアウラの姦しい声が聞こえて来た。

 

「全く! 自分のアイテムか、魔獣で飛べば良いでありんしょうが!」

「良いじゃん良いじゃん! たまにはさー。 あー楽ちん楽ちん!」

「ぐぬぬ!」

 

守護者第一位のシャルティアは、索敵要員のアウラを抱きかかえ、アインズの直上に陣取っていた。

 

「そちらはどうだ!?」

「問題有りませーん!」

「ぐぬぅっ! 問題有るでありんす!」

 

アインズが魔法ではなく、大声を出して聞けば、向こうからも大声で帰ってくる。

 

「ふむ、矢張り私は心配し過ぎかな? ニグレド、聞こえるか? …そうか、周囲10キロ四方に強者の影なしか…うむ、あと5分待て。 その後、課金アイテムを使用し発動する…ああ、範囲の確認も頼む…こちらも外れか…いや、少なくともこの辺りに強者のいない確認にはなったか」

 

アインズはニグレドに魔法による通信を飛ばしながらタイマーをセットする。

 

「に、ニグレドさんも、か、監視してくれて居るんですよね?」

「ああ、今話していた通りだ」

「な、何も無ければ、良いんですけど…」

「そうだな…何か起きたら頼むぞ?」

「ま、任せて下さい!」

 

とは言え、敵対的なプレーヤー、若しくは他の強者が仮に出てくれば良いチャンスでも有る。 ここには100レベルのプレーヤー一人、同レベルのNPCが4人。 そして、ワールドアイテムが5つ…尋常ではない戦力だろう。 それで無理なら、即撤退の準備もして有る。 

 

「ちょおっ!! どぉこ触ってんのよ!!」

 

アインズが考え事をしていると、真上からそんな声が聞こえて来た。

何事かと、台詞の内容的に禄でも無いことだと知った上で、顔を上に向けると…

 

「お、おんし…まさか…まさかっ!? ちょ…ちょっと大きくなったでありんすか…?」

「ばっ…! ちょっ! どこ触って…この!!」

「なっ! や、やっぱり…くぅぅ!!」

 

シャルティアはアウラを抱きかかえながら、その右手はアウラの胸の辺りでワキワキしていた。 アウラは必死にシャルティアの顔を両手で押し、引き剥がそうとしているが、流石は第一位というべきか…かなりの豪腕だった。 一見只のセクハラだが、見方を変えれば女性同士、しかもあの二人はある意味姉妹のような関係でもある。 姉妹のスキンシップとして見れば可愛らしいものなのかもしれない。 まあ、二人の創造主を重ね合わせて見ると、気色悪い物にしか見えないだろうが…

しかし、色々踏まえても、一つだけ確実に言える事はこの場、このタイミングでやる事では無いという事だ。

 

「はぁぁ…本当にあいつは…いや…ペロロンチーノもそうだったなぁ! 真面目な話の時にいきなりエロい事を言い出して…そっくりじゃないか…はははは」

 

アインズは頭を抱え、乾いた声で笑う。 

 

「あ、アインズ様!? だ、大丈夫です、ですか!?」

「あ、ああ…」

 

アインズは右手で頭を抱えたまま、マーレに返事をした。 声に元気が無いのは単純にシャルティアの残念さ加減というだけでは無く、知り合いの娘の発育を予期せず耳にしてしまったような気恥ずかしさからというのもあった。

 

「こんのっ! 馬鹿言ってないで、い、良いから手を離しなさいよ!!」

「心配せんでも、妾はおんしには欲情したりしんせん…それに…このぐらい運賃で貰っても罰はあたりんせんでしょうが…減るもんでもありんせんし」

「…ぬぁっ!? おっさんかお前はっ!! こんの…馬鹿野郎っ!!」

 

バチンと音がして、シャルティアが吹き飛んだ。

 

「うぎぃっ!!」

 

「あ、蹴った…お姉ちゃん、あの体勢から良く抜け出して…」

 

辺りにシャルティアの悲鳴と、アウラの飛行可能なモンスターを呼び出した羽音がバッサバッサと鳴り響く。 その結末は正にあの兄弟のようだった。 シャルティアはお尻を抑えて悶絶していた。

アインズは何事も無かったように前を向く。 やるべき事を見据え、ただ前を。

 

(そう…何も無かった…何も無かったんだ…でもちゃんと成長してて…良かったなぁ…でもさぁ…お馬鹿(シャルティア)のせいで、アウラと顔を合わせるのが気まずくなってしまったじゃないか!)

 

「良いなぁ…私もアーちゃんを抱っこしたいなぁ…」

「フム、シカシ姫ガアノ勢イデ蹴ラレレバ死ンデシマイマス」

「…っ! でも…! …それでもっ!!!」

「…フフ、良キ目ニナリマシタナ…」

 

そんな声が土手っぷちから聞こえてくるのを聞き、アインズは1つの大事な事に気付いた。

 

(…デミウルゴスが居ないから…マトモな突っ込み役が居ねぇ…アウラだけが頼りだな)

 

確かに尋常な戦力では無かったが…ぶっ飛び具合も尋常では無かった。

 

「あ、アウラ?」

「は、はい…」

「…わ、私は何も聞いていないし見てもいない…それで良いな?」

「は、はい…ありがとうございます」

 

流石に若干の気まずさから目を向けるのは躊躇われたので、アインズはアウラに目を向けずにそれだけ言った。 そして、そのタイミングでアインズの右腕のバンドが鳴り響いた。

 

『何度も私に言われなければ時間すら分からんとはな…恥を知れっ!!俗物っ!!!』

 

「うおっ!」

「ひっ!」

「ふわっ!」

「はひっ!」

 

その瞬間空気が、いや、世界が震えた気がした。

アインズは見なくても分かった。 自分の真上の二人と、真横の一人が背筋をピンと伸ばし、腰を直角に曲げたという事が。

 

「「申し訳ありません!! ぶくぶく茶釜様っ!!」」

「わ…忘れてた…このバンドの隠し機能…」

 

「コキュートス様、今のは?」

「ウム、間違イナイ。 今ノハぶくぶく茶釜様ダ」

「おお…このような所でお声を拝聴出来るとは…」

「偉い人?」

「はい。 嘗てのアインズ様と同じ、至高の41人の内の一人にして、マーレ様とアウラ様の創造主、ぶくぶく茶釜様にございます」

「…女の人?」

「はい。 それが何か?」

「ふーん…いや何でも無いよ…」

 

ぶくぶく茶釜の声のお陰か、弛緩していた辺りの空気がピーンと張り詰めていく。 本来ならば今のナーベラルとコキュートスのように、アウラとマーレが喜ぶかなー、とちょっとしたサプライズだったのだが…完全に裏目ってしまった。 げに恐ろしきは声優の力というべきか…

 

(…それと、睨むなクレマンティーヌ…いやいや、何で睨んでるんだアイツは…?)

 

更に恐ろしいのは、冒頭からここまでの出来事は、超位魔法発動にかかる僅かな時間に起きた出来事という事だった。

 

「 …で、ではやるか」

(時間の流れがおかしいだろ…)

 

アインズは空間に手を突っ込むと、その中から砂時計の形をしたマジックアイテムを取り出す。

 

「では、総員…準備は良いな?」

「「はっ!」」

「…リザードマン達、それにクレマンティーヌよ! 滅多に見れるものでは無い…超位魔法! 目に焼き付けろっ!!」

 

無理矢理気持ちを切り替え、大仰に発したアインズのその言葉と共に砂時計を握り潰すと、アインズの眼下、足元から大水が広がっていく。 それも不思議な事に濁流等では無く、まるで元々そこに水が有ったように湧き出るでも無く水が発生していった。

 

「ほぉ…これは中々壮観だな…」

「凄いです! さ、流石はアインズ様です!」

「ありがとう、マーレ」

 

マーレに返事をしているアインズの視界の端で、コキュートスがリザードマン達に振り返り、声を上げた。

 

「オ前達、アインズ様ヲ讃エヨ!!」

 

「「おおおおおおっ!!!」」

 

「ふふ、ありがとう。 皆の者」

「すっごーい…本当に凄いわ…ん? あれ? なんか、寧ろちょっと水位上がってない?」

 

「「え?」」

 

そのクレマンティーヌが言った言葉で湖に目を向ければ、確かにもともと水が有ったと思われる場所より大分高い場所まで水が来ていた。

 

「こ、これは…」

「慣らし運転もせずに使えばこうもなるか…うーむ、想像以上の力だな、これは」

「き、北の方は…もっと…?」

「水位が上がっているだろうな…」

 

津波や洪水のような破壊力は無いだろうが、ここより水深の深い北の方のトードマン達が住んでいる辺りは酷い事になったかもしれない。

 

「…すまんな、悪く思わないでくれ、ケロロ。……ケロロだと?」

 

トードマン、確かにそう言おうとしたのに、何故か全く違う単語が口から飛び出してきた。

 

「え?」

「い、いや…何でも無いさ。 うーむ、しかし…範囲も想像以上の効果だな」

「アインズ様ーー!!」

「む、アウラ」

「はい! えっと…超位魔法の範囲なんですけど…」

「ああ。 どうだった?」

 

アウラの言によれば、矢張り効果は想像以上だったらしく、範囲等は結局分からず終いだった。 しかし、水という不安定な物を測れと言われても、この、広範囲で分からないというのは仕方ないだろう。

 

「そうか…」

「ん? アインズ様、さっきからどうかなさったんですか?」

 

アインズは未だに、何だかアウラの方を向いたら胸に目が行きそうな気がしてアウラの方を向けずに居た。 

アウラもアウラで、強引にさっきの件を無かった事にしようとしてるようだった。

 

「え? あ、いや、な、何でも無いぞ! さ、さあ! リザードマン達の元へ行き、その後に森に魔樹を滅ぼしに行こうでは無いか!」

「はい!」

「お、お尻が…お尻が痛いでありんす…チビスケぇ…!」

「はぁっ!? あんたが悪いんでしょーが!! 本当に馬鹿! ほんっとうに!! 馬鹿!!」

「うぐっ…」

「…あ、あわわわわ…」

 

そんなこんなでリザードマン達の元へ行くと、全員がひれ伏してアインズを待っていた。 その先頭には片膝をついたコキュートスと、目に星マークを浮かべたようにテンションの高いクレマンティーヌだった。

 

「すんごい!! 天変地異まで操るなんて本当に神様じゃん!」

「姫、流石ニモウ少シ言葉ヅカイヲ改メタホウガ…」

「いやー!! 良い物見たわー!!」

 

コキュートスの声にも耳を傾けられないぐらいテンションが上がっているらしい。 そんなクレマンティーヌは取り敢えず放っておき、一応今現在のリザードマン達の全ての部族の代表となっているシャースーリューに向かって口を開く。

ここからは、アインズ・ウール・ゴウンの支配下に入って貰う為の営業のような物だ。 つまりアインズの、鈴木悟の唯一の現実での得意分野だった。 

 

「神…か。 お前もそう思うかな? シャースーリューよ」

「は! クレマンティーヌ様の仰る通り、アインズ様こそが神かと」

 

他のリザードマン達に目を向ければ、皆一様にそうだ、と言いたげに首を縦に振る。

 

「フフ…だが、私は神とはならん」

 

アインズのその言葉に、リザードマン達は困惑したような表情をした。

 

「神になれば祈られれば救わねばならない、又は祈っていない者は救えない。 お前たちは今日まで私に祈りを捧げた事は有ったか?」

 

リザードマン達は首を横に振った。

 

「私はな、お前達が気に入ったから救ったまでだ。 神だから救ったのではない。 かつて、この辺りには六大神なる者がいたらしい。 だがお前たちは何か恩恵を受けた事が有るか?」

 

その問にもリザードマン達は首を横に振った。

 

「人間だけが神を持つ…そんな不公平な事が有るか?  だったら私は神になる事など願い下げだ。 私は近い将来この辺りの全てを支配する。 その支配の元では全てが平等だ。 人間、亜人種、そして異形種もな」

 

おおお…と、リザードマン達は嘆息の声を漏らす。 アインズはここが攻め時と、最後に彼等に選択肢を投げかける。

 

「お前たちはどうする? 私の支配下に入り、繁栄の道を歩むか?  それとも…」

 

アインズがそこまで言った所で、リザードマン達は全員…子供の一人に至るまでひれ伏す。 

 

「フフフ…今後は、宜しく頼むぞ。 お前達は我々に救われたと言う事を忘れる事なく、我々の事を子々孫々語り継いで欲しい。 そうすれば、お前達に仇なす者は我々が退けよう」

 

「「畏まりました! アインズ様!」」

 

アインズの言葉に綺麗に揃った返事が帰ってくる。 これで、何か有った時に俺達だって絶滅しそうな生き物救ったりとか善良な事をしてるんだぞ! と、最低限の言い訳はつける。

 

(まあ、本当に最低限だけど…無いよりは良いだろう。 さてと…) 

 

「早速我々は、森に入る。 先程の魔樹の本体を叩く為にな」

 

アインズがリザードマンにそう言うと、ザリュースと、ゼンベル。 それにシャースーリューとクルシュの四人が互いに目配せし、ザリュースが代表してアインズにむかって頭を下げてきた。

 

「ん? 何だ、ザリュース」

「は! どうか我々も…我々四人だけでも連れて行って頂けないでしょうか!」

「む…」

 

そのザリュースの言葉に、リザードマン達はざわめいた。 

 

「ふむ、何故だ?」

「我々を滅ぼしかけていたその敵、その最期をこの目に焼き付けておきたいのです」

「ふむ…どう思う? コキュートス」

「…ハイ、コノ者達ヲ連レテ行ケバ足手マトイニナリマショウ…」

 

コキュートスのその言葉に、先程の四人のリザードマン達は悔しそうに歯噛みした。

 

「シカシ…ソノ心根ハ見事! 私ハソウ思イマス」

「フフ、そうだな。 良いだろう。 だが、連れて行くのはザリュースと…そうだな、ゼンベルだけとしよう」

「な、何故ですか?」

「シャースーリューにクルシュ…お前たちは我々が出発したのち、ここをキチンと纏めておいて欲しいのだ。 一応念の為に防衛戦力となるアンデッド達を残しておく。 お前達二人の言う事を聞くように言っておくので、何かあれば使え」

 

シャースーリューとクルシュはお互いに目を合わせ、頷き合うと、今度はクルシュが口を開く。

 

「畏まりました…お任せ下さい。 そして…どうかザリュースとゼンベルをお願い致します」 

「うむ…フ、新婚早々の自分の部下を未亡人にするような事はせんさ。 安心しろ」

「え!? は、はい!」

 

クルシュは照れたように、顔をピンクに染めながら返事をした。 そうして、各々が出発の準備に取り掛かる。 とは言え準備を入念にしているのはゼンベルとザリュースだけだったが。

 

 

「ふーむ、ではこの地図の場所に…その霊薬、どんな病も傷も治すという薬草が有るというのだな」

「はい。 そのようでごさいます」

「アウラ、ここら辺は知っているか?」

「えーっと…あーこのあたりは…ここがこうだから…うーん、間違いないよね…」

 

アウラが地図を覗き込むと、何やら苦い顔をする。

 

「む、どうした? 何か有るのか?」

「いえ、えーっと…そうだな、簡単に言いますと、このあたりは草木が枯れちゃってるんですよ」

「何? 草木が枯れる?」

「はい、原因は分からないんですけど…あれ? もしかして…」

 

アウラが考え込んだ理由はアインズにも分かった。 考えは同じだろう。 

 

「私は良く良く運の良い男だな…魔樹の討伐と霊薬の回収…そのどちらも同じ場所かもしれんとは…」

「…!」

「…! も、もしかして…!?」

「…え?」

 

アウラとナーベラルが同時に何かに気付き、驚愕の顔をすると、二人で目を合わせ頷き合った。

 

「流石はアインズ様です…既にご自分で情報をお集めになって…魔樹の居る場所と思われる所に、冒険者組合からの依頼が来ることを読んでいたとは…」

「本当に凄いです! 流石はアインズ様です!!」

「…え? あ、ああ…やっぱりこうなるのか…」

 

そんなひと悶着が有りつつも、ザリュース達の準備も終わったようでようやく、出発したのだった。

 

森に入ってからはアウラの案内と、騎乗用のモンスターによって、順調に歩を進める。 アインズは久々にハムスケの背中に跨り進んでいた。

 

「フフ、久しぶりにこの森に入ったが…やはり自然とは素晴らしい物だな」

「そうですねー。 私達の第六階層とはまた違って何だか新鮮な気がします」

「この自然も、人間達に任しておけば必ず破壊されてしまう。 我々が管理せねばな」

「そうなんですか?」

「うむ、どこの世界も変わらないだろう…そうしなければブループラネットさんにも怒られてしまうからな。 フフフ」

「ブループラネット様! 私達の階層の空を作ってくれた方!」

「そ、空を作るって…マジすげぇ…」

「フフフ、そうだろう? そちらはどうだ? クレマンティーヌ」

「楽ちんだよー。 アーちゃんの魔獣は飼い主に似て良い子だねー」

「ふふ、そうでしょー」

「うん。 どこぞの信仰馬鹿とは大違い」

「うん? 確か…お前の実の…」

「いやいやもうあれは違うから! もう何にも関係無い赤の他人だよ!」

「そうか。 お前がそう言うならそれで良いがな」

「私の家族は兄さんだけ!」

「そうか、フフフ…光栄だな。…さて、一応警戒は怠るなよ」

「「は!」」

 

そうして無事に進んでいたのだが、やはりハムスケは他のアウラの魔獣よりも大分走るのが遅く、更にはバテが見えて来た時点で、アインズはハムスケから降りた。

結果、ハムスケを飛ぶのにリソースを使わないシャルティアが担いで飛び、アインズはアウラの後ろに乗る事になった。 口には出さなかったが、一応先程の罰としてだ。

 

「ぐ…妾が毛玉持ちで…チビスケがアインズ様と二人乗りとは…」

「仕方ないでしょー。 適材適所だっての!」

「どーせなら妾がアインズ様を抱いて…」

「バ、バカを言うな、シャルティア。 しかし、そのハムスケは私のペット…済まないが頼むぞ」

「は、はい! お任せ下さい! アインズ様!」

「す、すまないでござるよ…シャルティア殿…」

「動くんじゃないでありんす! モコモコして持ちにくいんでありんすから!」

「そうです。 毛玉は毛玉らしく、大人しくしていなさい。 シャルティア様という偉大な方にお持ちになって貰えるなんて貴方には過ぎた事です」

「ひ、酷いでござるよ…」

 

酷い言われようだった。 流石はドSナーベさんとシャルティア、ハムスケは怯えて毛を逆立てていた。

 

「うん? でもよく考えたら…この辺りにアインズ様のお尻が…」

「バ、バカを言うな! シャルティア!」

 

こうして暫くそのまま進んで行くと、移動スピードが上がった一行は予定よりも大分早く目的地付近まで近づいて居た。

 

「このあたりだな。 さて、そろそろ魔獣から降りて行こう」

「はい!」

「そらハムスケ、そろそろ歩きなんし」

「畏まったでござる! ここまでありがとうでござるよ!」

「ふーう。 うーわ…すんげー、こんな森の奥まで来たのは初めてだわ…すげー緑一色…」

「そうだな、空気が美味い…」

「フム、私モ真ノ自然ノ中ニ来ルノハ初メテナノデトテモ新鮮デス」

「へぇ、コ…爺はあんまり外には出てないんだ」

「ハイ、私ハ戦ガ仕事デスノデ、今マデハ大キナ戦イハゴザイマセンデシタノデ」

「ふ、ふーん、そうなんだ」

 

アインズは『それだけじゃなく見た目がね…』と思ったが流石に口には出さなかった。

 

「フ、だがスレイン法国の件が片付けばお前にも外に出て働いて貰うぞ、コキュートス」

「オ任セ下サイ! ソノ日ヲ心待チニシテオリマス」

「お前を外に出せれば防衛と言う観点で言えば飛躍的に効果が上がるだろうな、私も楽しみだ。 さて、アウラ、目的地は…」

 

「ね、ねえっ! き、君達!」

 

アインズがアウラに声を掛けようとしたその時、そんな声が一行のすぐ近くから聞こえて来た。

 

「ナッ!?」

「えっ?」

「ど、どこでありんす!!」

 

すぐ様戦闘に特化した、シャルティア、マーレ、コキュートスの三名の守護者がアインズとクレマンティーヌ、そしてザリュースを庇うように声がした方に向かって前に出る。 すぐ近くに居たアウラもアインズのすぐ前に陣どった。 アインズは…

 

(い、今の声…知らない声の筈…いや…こ、この声は…知っている…?)

 

知らない声の筈なのに、知っている。 そんな不思議な既視感…既聴感のような物に襲われていた。

 

「ん…何だドライアードか」

「どこでありんすか?」

「脅威ハ?」

「無い無い」

「…ふ、ふぅ…」

 

アウラの声に、警戒を解いた面々の前に一人のドライアードの少女が姿を現した。

 

「あ、あの、ご、ゴメンね。 お、脅かすつもりは無かったんだよ」

「…アンタは?」

「あ、ああ。 私はピニスン。 ピニスン・ポール・ペルリア。 ピニスンで良いよ…えっと、あれ? ダーク・エルフに…よ、良く見えなかったけど…え? 何? その奥に居る赤い人は…」

 

ドライアードが此方に向かって声を掛けてきたその時、その正体に勘付いたアインズが無意識に吠えた。

 

「ミ、ミネバ!! ま、まさかこんな所で!!」

 

「な、何言ってんだい? 君…私はピニスンだって…うん? き、君…よ、良く見たらも、もしかしてアンデッドかい!?」

 

アインズはその言葉に何故かは分からないが失望する。

 

「くっ…何という口の聞き方…ええいっ! 良くもミネバをこうも育ててくれた! 口の聞き方も知らん人間を育てて、何とするか!?…はっ! いっ!?」

(な~にを言ってんだ俺はあああっ!?)

 

アインズの咆哮は森に木霊する。 しかし、アインズの怒りの声に答える者はいない。 アインズは心の中で叫んだ。 『ミネバって誰だよ!!』と。

 

「ほ、本当に大丈夫かい…も、もしかして…私は声を掛けちゃいけない人に声を…?」

 

ピニスンは酷く怯えているようだった。 当たり前である。 しかし、そのピニスンへ更に怯えるような事を言う者がいた。

 

「おい…」

 

そのドスの効いた声を上げたのはアウラだった。

 

「ひぃっ」

「お前、その葉っぱは何色だ?」

「み、緑だよ」

「でもなぁ…アインズ様が黒って言ったら黒になるんだよ…」

「そ、そんなぁ…」

「あ、あわわわわわ…」

「…ぃ…も、もうアーちゃんを怒らせるような事を言うのは止めよう…」

 

そのアウラの豹変ぶりに、マーレとクレマンティーヌ、それにリザードマンも怯えていた。

 

「おんし、ピニスン・ポール・ペルリアとか言ったでありんすか?」

「そ、そうだけど…」

「そんな長ったらしい名前だったら…頭に三文字付けたって良いでありんしょう」

「ええっ! そ、そんなの無茶苦茶だよ!」

「ミネバ・ピニスン・ポール・ペルリア…オオ…マルデ貴族ノ名ノヨウナ、気位ノ有ル響ダナ」

「ええっ!?」

「アンタはミネバなの! 分かった? りぴーとあふたみー、ミネバ」

「み、みねば?」

 

アインズはそのやり取りを、遠い目をして聞いていた。 完全に自分のせいで一人のドライアードが酷い目に有っているのを認めたくなかったからだ。

 

「み、認めたくないものだな…しかし、認めねばなるまい…認めて糧にせねば! す、済まんなミ…ピニスン。 お前の声が昔の知り合い…具体的に言うと、上司の娘にそっくりだった物でな」

「え…う、うん」 

 

「ジョ、上司…!?」

「ア、アインズ様の上司!?」

「あ…」

 

アインズが適当に、頭に思い浮かんで放り投げた言い訳

だったのだが、ガッチリキャッチされてしまった。

 

「に、兄さんの上司って…神様より上の人って…ど、どんな人よ…」

「あ、あわわ…す、凄い人です…」

「そ、そのアインズ様の上司のお子様に…このピニスンの声が似ていわすと…」

「おお…言われて見れば、高貴な声に聞こえます」

「え!? ええっ!?」

 

(嘘付けナーベラル!! お前今の今まで興味無さそうにそっぽ向いてただろうが!! でもヤバイ!! これはヤバイ!! このままではきっと面倒くさい設定が増えてしまう…)

 

しかし、まだ救いは有った。 今ここにいるのはどちらかと言えば肉体派の守護者だけだ。 頭脳派な守護者の三名は居ない。

 

(な、なら…ここだけの話にしてしまえば…)

 

「アインズ様の御上司…一体どんな人なんでありんすか?」

「く…フフフ、き、気になるか? お前達」

「「は、はい!」」

「しかし、これは私に取って過去の話だ。 かーなーり、過去の話。 私にとっての若気の至り…と言うものだな。 それ故、他言無用…それを約束出来るなら聞かせてやろう」

 

そのアインズの言葉に守護者達、それからクレマンティーヌとナーベラル、そしてリザードマンにも同様に頷いた。

 

「ミネ…ピニスン、お、お前も頼むぞ?」

「え…? う、うん…」

「ならば聞かせてやろう…」

 

その場に居る面々は緊張の面持ちでツバを飲む。 勿論アインズもだ。

 

(ここから話すのはデッチ上げ…さっき頭の中に彗星の如く閃いた架空の物語…しかしこれしか無い!)

 

「じょ、上司と言っても、その者は実は私にとっては討たなければならない仇だったのだ」

「仇…」

 

アインズの言葉に、守護者達とナーベラルの表情に、ドス黒い物が浮かぶ。

 

「ま、まあ聞け、その者は既に死んでいる。 私は奴の…奴らの部下として…」

「なっ!?アインズ様を部下なんて…ふざけるのも大概にっ!!」

「ええっ!? な、何で、わ、私に言うのっ!?」

「ま、待てナーベラル! 何でピニスンに怒るんだ!!」

「も、申し訳ございません…つい怒りに我を忘れて」

「あーびっくりした…」

「す、すまんなピニスン…そうだ、私は奴らの部下として潜入し、機を伺っていたのだ。 その為には奴らに頭を下げる事も厭わない…その覚悟でな」

「アインズ様ヲモッテシテ…ソコマデ警戒サセルトハ…尋常ナラザル御相手ダッタノデスナ」

「あ、ああ、その通りだ。 しかし結局は私の手では無く、他人に先を越されてしまった…無念では有ったが…な。 しかし、それで良かったのかもしれんな…復讐が終われば残るのは虚しさだけ…そう言う者もいるしな」

「ソウデゴザイマシタカ…」

「虚しさ…」

「そして、ミネバとはその者の娘。 しかし…何も知らない無垢な娘には罪は無い筈だ。 違うか?」

「何という慈悲深さ…我らの胸にも刻んでおきんす…」

「そうか…フ、だからこそ彼女を私は救い、安全な所に逃した…その後は分からないが…恐らくは元気にやっていると思いたい物だな」

(何この壮大なストーリー…そして何故一瞬でこんな物語が俺の頭に…? 俺…意外と物書きの才能が有るんじゃないか?)

 

今のは全てアインズの当てずっぽう…脳裏に浮かんだ妄想のストーリーだったが、案外当たっていた。

 

「も、もしかして…そ、それが至高の方々が居る現実(リアル)という、ば、場所での戦いですか?」

「へ…?」

「おお…そうだったのですか…現実(リアル)という場所では、そのような戦いが…」

「え…?」

 

こうして、現実世界が彼等に誤解されてしまった。

 

「で、その子と、この子の声がそっくり…って事か」

「ああ…まあ、言葉使いはそんなに汚くは無かったけどな」

「えぇ…私の言葉使い、汚いかなぁ?」

「汚い! というかアインズ様には敬語を使いなさいよ!」

「えぇ…敬語って何なの?」

「アウラ、良い。 彼女は私の部下では無いのだからな」

「あ、ありがとう…ア、アインズ…様?」

 

アインズは頷きながらも、そのピニスンの怯えたような声色に一つの思いが浮かんでいた。

 

(この声を聞くと…何故だ…? ミネバは保護せねば…と言う思いが…これが保護欲というものか…? しかしどうする? こんな怯えたような少女を無理矢理ナザリックに連れて帰ったりすれば…)

 

少女を保護するなどと言って自宅へ連れ去る。 どう聞いても犯罪です本当にry 

…しかも人外少女というマニアックな設定付き…折角リザードマン達を救った事で稼いだ微々たる好感度が全て吹き飛んできまう。 それどころか一気にマイナスだろう。

 

(ぐっ…しかし、この子の声を聞くと…何故か保護しなければならない…そう思ってしまう…! …ん? そもそもこいつはどうして…)

 

「ミ…ピニスン、お前はどうして我々に声を掛けてきたのだ? 隠れていればバレなかったろうに」

「え? あ、ああ、ここから先は危険だから行かない方が良いよって教えようと思ったんだ」

「ほぅ…危険か」

「うん、そ、それと…その、ある人達を呼んで来てくれないかなって…」

「ある人達?」

 

ピニスンの言によれば、嘗てこの地に来て、ザイトルクワエとかいう魔樹と戦った者を再び連れて来て欲しいらしい。 そして、その面々の特徴を聞いたクレマンティーヌは何か心当たりが有ったらしい。

 

「あー、それ十三英雄じゃない?」

「ほぉ…かつて世界を救いし英雄殿か…なる程な」

「し、知ってるの!?」

「あー…うん、知ってるけどさぁ…そいつらは…」

「え?」

「あんまりアンタみたいな良い子に言いたくないけど…もう皆、居ないんだよね…寿命とかなんとかで亡くなってるのよ」

「え…? う、嘘…そ、そっか…はぁ…ど、どうしよう…」

 

(こ、これは!? フ、フフフフっ! チャンスだ! チャンスは最大限に活かす。 それが私の主義だ!)

 

「お前の悩み、当ててやろう」

「え?」

「ザイトルなんとか、が復活しそう…そうなのだろう?」

「よ、良く分かったね!」

「我々と共に居るリザードマン、彼等も恐らくそのザイトルクワエに存在を脅かされて居た者達だ」

「そ、そうなのかい!?」

「特徴を聞けば、恐らくは…」

「そして、我々はそれから彼らを救いに来た者達だ」

「え?」

「折角こうして会えたんだ。 ついでにお前も救おう…我々が」

「で、でも…凄い強いんだよ! その昔来た彼等だって凄い苦戦したんだよ? そのザイトルクワエのたった一部に…」

「フフフ、苦戦…か。 ザリュースよ」

「は!」

「我らはどうだったかな? その一部に」

「え?」

「瞬殺…でございました」

「はぁっ!?」

「そのようなただの英雄と…人の世の英雄如きと、我らを比べられては困るな、ミネバ」

「ミネバじゃ…う…はい」

 

否定しようとしたのだろうが、シャルティアとアウラに睨まれて大人しくなった。

 

「私はアインズ・ウール・ゴウン。 異形を統べし者だ」

「異形を…統べる?」

「ああ。 だからこそお前も救おう」

「本当に?」

「だが、一つ条件が有る」

「じょ、条件って?」

「我々の同士となれ。 お前の力が必要となる時がきっと来る」

「わ、私なんて何も出来ないよ!? せいぜい、植物を育てて上げたり、土の美味しさを感じるぐらいしか…あとは弱い魔法とか…」

 

それを聞き、『それだけか…』と一瞬思うも、ここで引くわけにはいかない。 先程から保護欲が全開になっているが故に…

 

「それで十分だ。 その力、我々の元で使ってくれ」

「ほ、本当に?」

「フ、人は流れに乗ればいい…だから、私は君を救う」

「流れに…か、そうだね。 どっちみち私は君達に賭けるしかないみたいだし…お願いするよ」

「交渉成立、だな。 これからは宜しく頼むぞ、ミ…ピニスン」

「よ、宜しくお願いします」

 

「あんな能力、何の役に立つのかな?」

「アインズ様ガ必要ト言ッタ…」

「それで十分…でありんすね」

「き、きっと、ふ、深い、意味が有るんだよ!」

「そっかー! そうだよね!」

 

アインズの背中に冷たい汗が…流れる筈の無いそれがスーっと伝ったのを感じた。

 

「ところで、ピニスン…おんしを見てからずっと言おうと思っていたんでありんすが…」

「え? な、何?」

「その葉っぱの下はどうなっ、ぐえっ!!」

 

べチイっ! と音がし、シャルティアが吹き飛ぶ。 何処かで見た映像だった。 そのシャルティアの後ろには、足を振り上げ、ジト目になったアウラの姿が有った。

 

「ぐ、ぐおぉ…お、おのれチビスケ…何度も何度も同じ所を…ま、まだ…さ、最後まで言ってないでありんしょうが!」

「聞かなくても分かるわ! あー、ピニスン、ゴメンね〜」

「え、うん。 あ、あれ? もしかして助けてくれたの? あ、ありがとう」

「アウラ、彼女の木ごとお前の階層に置いてやってくれるか?」

「わっかりましたー」

「他のドライアード…それにトレントも居れば連れて行くか」

「この辺りには居ないんだよね、居ても多分ザイトルクワエに…」

「そうか…まあ良い、後でこの森も詳しく調べて見よう。 では、ザイトルクワエとやらのご尊顔…拝見させて貰おうか」

「「はっ!」」

 

こうして一行にドライアードの少女、ミネバ・ピニスン・ポール・ペルリアを加えたアインズ達は、ついにザイトルクワエとの決戦が目前となった。

 

 

 




はい、すみません…中の人ネタです。 あんまり声優に詳しくない私が、ピニスンとミネバ改めオードリーの中の人が一緒だと知ったときはビックリしました…
やっぱり声優は、凄いですね! ぶくぶく茶釜様!

以下、脳内設定の垂れ流しになります。 恥ずかしい…///

リストバンドの中の赤い人について
アインズ様がミネバの声だの昔の上司だの仇だの言うのはリストバンドに、ネットとかに転がっている何かから引っ張って来たシャアのデータを打ち込んで有り、それが魔法的な何かでリストバンドの中の赤い人になってアインズ様の頭の中に…という脳内設定です。 ぶっちゃけ守護者達と同じで設定が現実になってリストバンドの中に赤い人が具現化しちゃったよ! みたいな感じです。 まああくまで設定が具現化しただけで、ゲーム時代の縛りも有りシャアが反応しそうな事があった時だけアインズ様の口を(勝手に)借りて喋ったりする事が出来ます。 (ゲーム時代なら、茶釜さんのアレに『ハ、ハマーン!!』って反応するぐらいの物です。)
ただし〈完全なる狂騒〉を使用した時は別でアインズ様の精神耐性が無くなるのでアインズ様と一心同体になるという脳内設定ですね。 
最近クレマンティーヌに『アルテイシア…』と言わなくなったのも、見た目は良いけど中身がアレなのがリストバンドの中の赤い人にもバレてきたので『アルテイシアにしてはつ、強過ぎる…』となったからです。 この脳内設定いつか本編に書こうと思ってたんですけど、私の文才では説明くさくなり過ぎるので止めました。 見てくださいこの文字数…これ小説風に直したら通常の3倍の文字数にする自信が有ります。

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