fate/present of love   作:A H

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続けて2話目投稿!
ごめんなさい!本当にごめんなさい!
うわぁぁぁぁぁぁキャラが掴めないぃぃぃぃぃぃ!
こんなの書いて本当にごめんなさい!

今回もクロスオーバー要素はありません。
えっと、こんなのですが、楽しんで頂けると幸いです。


日常

「じゃあな!また明日!」

元気良く赤銅色の髪をした少年が、眼鏡をかけた少年と、肩上に髪を切り揃えた少女に手を振る。

赤銅色の髪をした少年は、背負ったランドセルをカタカタといわせながら駆けていった。

明日も、明後日も、この先ずっと、こんな日常が続く

 

そう思っていた。

 

 

火の手をあげる一軒の家。

その前に茫然と座り込む小さなこども。

 

その家は、こどもの住む家だった。

優しい父と母と共に、三人で幸せに暮らす家だった。

その家が燃えている。

両親と共に、燃えている。

目の前で、自分を外に放り投げた両親が、燃えている。

 

小さなこどもの絶望の声が、響く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おはようございます。」

はっきりとした気持ちの良い挨拶に、穏やかな声が応える。

「おはよう、士郎君。今日も朝ごはんを作ってくれてありがとう。」

「いえ、お世話になっているんだから当たり前です。それに、俺も料理は好きなので。」

女性の優しい声に、少年は僅かに笑みを浮かべ、そう返答した。

「いつも言っているけど、私達は好きで貴方を引き取ったのだから、そんな風に遠慮しないで。まあ、貴方が楽しいなら良いのだけど。」

少年が遠慮することを、女性は余り良く思っていないのか、少々拗ねた顔をする。

その表情に苦笑いを浮かべた少年は、話を反らすように、「これ、食卓に運んで貰えませんか?」と女性にお願いをする。

すると女性は、少年が頼ってくれたことが嬉しいのか、ニコニコとした顔で了承した。

 

こうして、柳洞家の朝は始まる。

 

 

 

 

 

 

 

「「いってきます!」」

二人分の挨拶に女性の声が応え、山門の階段を降りる足音が生まれる。

一人は眼鏡をかけた黒髪の、知的な雰囲気を漂わせる少年。

隣を歩くのは、白い髪に浅黒い肌の、日本人離れした容姿の少年。

そんな二人に、茶色い髪を肩上で切り揃えた、可愛らしい少女が声をかける。

「おはよう、士郎、一成。」

少年達は挨拶を返し、三人で並んで歩く。

このときに、士郎と呼ばれた白髪に浅黒い肌の少年が真ん中になるのは、何時ものことだ。

 

 

 

八年前まで、少女、美綴綾子は、二人を名字で呼んでいた。

それが変わったのは、士郎と呼ばれた少年の両親が火事で帰らぬ人となり、天涯孤独となった彼を柳洞家が引き取ったからだ。

以来三人は、互いを名前で呼んでいる。

 

 

 

 

 

 

八年前、士郎は火事により両親を亡くした。

幼いこどもにとって、大切な、何よりも愛しい家族が、目の前で炎に包まれる光景は、心に深い、消えることのない傷を負わせるには充分だった。

士郎の髪は、夕日を連想させる赤銅色から、燃え尽きた灰の白になり、日本人らしい肌の色は、荒れ果て、渇いた大地の色になった。

そんな士郎を見た柳洞一成と美綴綾子は、決意をした。

士郎を幸せにしてみせると。

 

二人には前世と呼ばれるものの記憶があった。

その記憶の中で、士郎は、とても、とても不幸な人だった。

そして、記憶の中の彼も、赤銅色の髪は白く色が抜け落ち、肌は渇いた大地の色へと変化していったのだ。

 

今度こそ、きっと幸せになれる、そう信じていた二人を嘲笑うように、士郎に苦難は降りかかる。

神が、仏が、世界が彼に艱難辛苦を与えるのなら、自分たちが幸せにする。

彼をもう二度と、正義の味方《ひとりぼっち》にはさせない。

それが運命なら、そんなもの壊してしまおう。

 

 

 

二人は今日も、運命と戦う。




次はしっかりとクロスオーバーさせるので、今回はこれで勘弁してください。
ただの自己満小説ですが、楽しんで頂ける方が一人でもいらっしゃれば嬉しいです。

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