風が吹き荒れ、満月の夜の岩山の中に一匹の1000mの巨体を誇る怪獣の咆哮が鳴り響いた。
???「イーキャオオーーーン」
全身が凸凹している体と首元から細くなっており、体表に緑色の結晶(以降:プラズマソウル)が五つ露出しているのが特徴の「レッドキング」が目を光らせながら周囲の岩山を持ち前の怪力で粉々にしながら歩行していた。しかし、突如レッドキングが歩行を止め、自身の目の前にある岩山を見つめた。
レッドキング「イーキャオオーーーン⁇」
岩山の上には、幾つもの青い光と赤く光る釣り上がった目と不気味に光る紫色の球体が浮かんでいる様に見えた。しかし、月明かりに照らされ徐々に素性を露わにした。その正体は悪に堕ちたウルトラマンのベリアルだ。
ベリアル「少しは、歯応えがあってくれよ。」
ベリアルはレッドキングに手招きをし、挑発した。
レッドキング「イーキャオオーーーン‼︎」
案の定すぐに挑発に乗ったレッドキングは拳を握り、右腕をベリアルが立っている岩山に叩きつけた。岩山は粉々に崩れ落ち、土煙を上げ瓦礫と化した。
レッドキング「イーキャオオーーーン‼︎」
自身の勝利と思ったレッドキングは満月に向け、勝利の雄叫びを上げ、上機嫌となり再び歩行した。
しかし、突如ベリアルがレッドキングの背後に現れ、剥き出しになっているレッドキングのプラズマソウルにギガバトルナイザーを叩きつけ、プラズマソウルを粉々にした。
レッドキング「イーキャオオーーーン⁉︎」
レッドキングは悲鳴を上げ、体勢を崩してしまう。
すぐさま体勢を立て直したレッドキングは、自分の半分程の大きさの岩山を持ち上げ、ベリアルに投げ飛ばした。
ベリアル「フンッ」
自分よりも遥かに大きな岩が直撃しようとしているのにも関わらず、ベリアルは鼻で笑い、自身が持っているギガバトルナイザーの先端を岩に向け、ギガバトルナイザーから稲妻(ベリアルジェノサンダー)を放ち、見事に直撃させ大量の土煙を上げてすゆわ岩を粉々にした。
レッドキング「イーキャオオーーーン‼︎」
自身の得意技があっさりと破れた様子を見たレッドキングは目を見張った。すると土煙の中からベリアルが自分の目の前に現れ、ベリアルはギガバトルナイザーを左手に持ち変え、右手から赤く鋭い爪を生やし、右腕を上げ、レッドキングの右目に振り下ろした。
そしてレッドキングに赤く巨大な斬撃が走った。
レッドキング「イーキャオオーーーン!!!!」
斬撃によってレッドキングの右目から胴体までに大きな裂け目ができ、傷から大量の血を垂らしながらレッドキングは悲痛の叫び声を上げながら倒れた。
ベリアル「あっけなかったな。」
呆れながら言ったベリアルは、その場を去ろうとしたその時であった。怒りに満ちた咆哮が周囲の岩山に響き渡る。ベリアルは後ろに振り向くと先程倒れた思ったレッドキングが今にも飛びかかる様な体勢をしていた。
レッドキング「イーキャオオーーーン!!!!」
だが、一番驚くところはレッドキングが生きていたことではない。先程ベリアルがつけた傷が綺麗になくなっていたのだ。だが、ベリアル本人は驚くどころか感心していた。
ベリアル「流石はプラズマ怪獣だ。あれぐらいじゃ、やはり死なねえか。」
案の定レッドキングは直ぐに飛び掛ってきた。しかし、ベリアルは難なくレッドキングの攻撃を飛び避け、別の岩山に着地した。
ベリアル「そろそろ、終わりにさせてもらおうか‼︎」
そう言うとベリアルはギガバトルナイザーを岩山に突き刺し、右手に赤黒いエネルギーを纏い、レッドキングの方へと飛んだ。
レッドキング「イーキャオオーーーン」
透かさずレッドキングは向かってくるベリアルに自身の腕を叩きつけた。しかし、その攻撃すら紙一重で避けたベリアルだが、何を血迷ったのか彼はレッドキングの口に一直線に飛んでいた。
レッドキング「イーキャオオーーーン⁉︎」
流石のレッドキングもこの様な自殺行為を見て、少し戸惑ったが、少しばかし腹が減っていたレッドキングは何の迷いもなく、口に向かってきたベリアルを丸呑みした。
レッドキング「イーキャオオーーーン!!!!」
レッドキングはガッツポーズを決めながら、勝利の雄叫びを上げた……がしかし、レッドキングは急に喉を抑えながら両膝をつき、
先程の雄叫びを上げた者とは、到底思えない程の弱々しい声を上げながら、レッドキングは爆散した。
レッドキング「ィーキャオオーン」
凄まじい爆煙が上がり、暫くすると爆煙が晴れ、ベリアルが姿を現した。
ベリアル「お前ら、さっさと出て来い。」
ベリアルがそう言うと突然目の前に五人の宇宙人達とその背後に大量のプラズマソウルが現れた。彼らの名は、ダークネスファイブという軍団で、ベリアルに忠誠を誓った邪悪な宇宙人達だ。すると、ジャタールが手を擦りながら、ベリアルに媚びり始めた。
ジャタール「いやー流石は陛下、プラズマ怪獣をいとも簡単に倒してしまうとは、畏れみます。」
そして、他のメンバーも負けじと言う。
グロッケン「よっ!宇宙最強!」
ヴィラニアス「お見事です。」
デスローグ「ゴォーーー。(よッ!宇宙最強)」
スライ「流石です。」
しかし、ベリアルは褒め言葉なぞ聞いておらず、命令を下した。
ベリアル「お前ら、お世辞なんざ後でいい。とっととプラズマソウルを回収してこい。」
命令されたダークネスファイブ一同は、慌てて、プラズマソウルを回収しに行こうとした。だが、スライだけは何故か余裕がある様な態度であった。
スライ「ご安心ください。」
他のメンバーが慌てる中、スライはゆっくりとベリアルに歩み寄った。その様子が見た他のメンバーは、不思議に思う。
スライ「プラズマソウルならこの通り、」
スライが指を鳴らすと突然幾つものプラズマソウルが現れた。
スライ「私が集めてまいりました。」
ベリアル「ほー。スライ、気が効くじゃねーか。」
なんと、スライは先程ベリアルがレッドキングから強奪したプラズマソウルを他のメンバーには、内緒で一人で集めていたのだ。感心するベリアルを他所に何も知らなかった他のメンバーは、当然悔しがっていた。
グロッケン「あのやろ〜〜。また抜け駆けしやがって‼︎」
ヴィラニアス「スライの奴。またゴマをすりおって‼︎」
デスローグ「ゴォーーー‼︎」
ジャタール「スライ!やるなら私も誘え‼︎」
スライとジャタール以外「ゴォーーー‼︎・お前も抜け駆けしようとすんじゃねー‼︎」
そしてジャタールは全員から集中砲火を喰らう羽目になった。
ジャタール「えっ⁉︎何故私だけ⁈どうせやるならスライにもやギャーーーー」
そしてジャタールは、お星様になったのであっ「勝手に殺すな‼︎」。
ベリアル「お前ら何時まで茶番を続けてんだ?とっとと行くぞ‼︎」
ダークネスファイブ「ゴォーー。・はっはい。」
恐る恐る返事をして、ダークネスファイブ一同は緑色の球体状となり、ベリアルは赤い球体状となり、この星を去った。
光をも超える速さで宇宙空間を飛びながら、彼らは何やら話しをしだした。
ジャタール「陛下、今度はどの星の怪獣をハントするおつもりなんですか?」
ベリアル「ああ。怪獣ハントはもう飽きたから止めだ。」
ダークネスファイブ「ゴォーー!!!!・エーーーー!!!!」
ベリアルの言うことに驚きを隠せなかったダークネスファイブ一同。
スライ「陛下。もう飽きたられたのですか⁉︎」
ベリアル「何だ?てめーらは、まだやりてえーのか?」
ダークネスファイブ「いえいえ。」
ベリアル「だったら黙って付いて来い。」
ダークネスファイブ一同も何だかんで怪獣ハントを結構楽しんでいた為、渋々ながらベリアルについて行った。
それから暫くすると何処からか聞き覚えのない声が響き渡る。
⁇?「ベリアルよ。」
ベリアル「ああん?」
当然ベリアルは、急に止まり辺りを見渡した。ダークネスファイブ一同はベリアルを追い越してしまい、慌てて止まった。
グロッケン「陛下、どったの?止まるなら言ってくださいよー。」
しかしベリアルはグロッケンの言っていることは耳に入らず先程の声の主を探していた。
ベリアル「何処にいやがんだ⁉︎とっとと出て来い!!!!」
しかし声の主は現れず、広大な宇宙にベリアルの怒声が響き渡るだけだった。しかもベリアルは急に大きな声で怒鳴り散らした為、心配される始末。
ヴィラニアス「陛下?どう何故らたのですか?」
ベリアル「ああん?てめーら何も聞こえなかったのか?」
ダークネスファイブ「いいえ。」
ベリアルの質問に全員首を横に振った。
ベリアル「じゃあさっきのは、幻聴か何か?」
するとまたその場にベリアルの脳裏にまた先の声が渡る。
⁇?「幻聴などでは無いぞ。ベリアルよ。」
ベリアル「またか!いい加減に出て来い‼︎」
⁇?「残念ながらそれは出来ん。」
ベリアル「何故だ⁉︎」
イラついてるベリアルに対して謎の声は何一つ態度を変えずに答えた。
⁇?「私は、今別宇宙にいる。かと言ってその場に行けれないことは無いが、お前は待つというのが嫌いなのだろ?だったら私が道を教えて自分で行かせた方がこっちも手っ取り早いと思ったのだが、違ったかな?」
ベリアル「いや、よくわかってんじゃねーか。」
ダークネスファイブside
謎の声と話をしているベリアル。だが、ダークネスファイブ一同には、その声は聞こえない為、今ベリアルはでかい声で独り言を言ってる、頭が少し可笑しな人に見えている。
ヴィラニアス「なぁースライ。」
スライ「何ですか?」
ヴィラニアス「もしかして陛下は、全宇宙制覇があまりにも程遠いあまり、頭が少々可笑しくなってしまわれたのではないだろうか?」
スライ「そうでしょうね。まさか!あなた方は、陛下が“バカで可笑しく”なったからといって陛下を見捨てようだなんて考えてはいませんよね。」
ヴィラニアス「そんなことは微塵も思ってはおらぬ。だが、スライ。我輩は別に陛下が可笑しくなったとは、一言も言っておぬぞ。あくまでもなられてしまったのではないかという推測をしただけで決して」
スライ「いいえ!きっと陛下は“バカで可笑しくなった”のですよ。元々ワガママで横暴な陛下が“バカ”になってしまったとなるといったいどんな無茶振りを言われるのやら。」
呆れ気味に呟くスライだが、彼は気づいていたなかった。鬼も顔負けな程の恐ろしいオーラを纏っているベリアルが背後にいることに。他のメンバーは、全員怯えている中、ヴィラニアスが勇気を振り絞り、スライに身の危険を教える。
ヴィラニアス「スライ。後ろに」
スライ「ん?後ろにいったい何があるというのですか」
怯えているヴィラニアスに疑問を感じながら後ろを向いたスライ。だが時すでに遅し、スライにベリアルが襲い掛かる。
スライ「おっお待ちを陛下ーー!」
スライの絶叫が宇宙中に響きわたり、そしてスライは、お星様になったのであっ「勝手に殺すな‼︎」
ベリアル「チッ。貴様ら俺を変人扱いしやがってよ‼︎」
ダークネスファイブ「すいません。」
ベリアル「まあーいい。おい!何故お前俺を呼んだんだ?」
⁇「それは、お前が私の所に来てから言うつもりだ。」
ベリアル「此処じゃ無理なのか?」
⁇「少し話が長くなるから、立たせたままじゃ悪いからな。」
自分をまったく知らない所に招いている奴が変な所で気遣いしてくれるのを疑問に思ったベリアルであった。
ベリアル「そうか。んじゃ仮に俺がお前の所に行ったとしたら、俺に得はあんのか?」
すると謎の声は、はっきりと答えた。
⁇「勿論だ。」
ベリアル「いいだろう。その誘い乗ってやる。」
⁇「話が早くて助かる。」
すると突然ベリアル達の目の前にワームホールが出現した。
⁇「そのゲートを潜り、私の元に来い‼︎」
ダークネスファイブ「ゴォーー!!!・エーー!!!」
突然出現したワームホールに驚いたダークネスファイブは、ヒソヒソと話し出した。
ヴィラニアス「どうやら陛下が言ってたことは、本当の様だな。」
スライ「私は、最初から分かっておりましたよ。」
グロッケン「さっきまで陛下のことを“バカ”とか“可笑しくなった”とか散々言ってたのは何処のどいつだ?スライ。」
グロッケンにそのことを指摘されたスライは、返す言葉も無く、黙り込んだ。
彼奴ら、また何か言ってるみたいだが、まぁーいいだろう。
ベリアル「おい!お前らとっとと行くぞ!」
ダークネスファイブ「ハッ‼︎」
ヴィラニアス「とっ言いたいところ何ですが陛下、我輩は怪獣墓場にいるタイラントを迎えに行きたいので」
ベリアル「分かってる。俺たちは先に行ってるからお前は後でタイラントと来い。」
ヴィラニアス「ハッ‼︎我輩必ずや陛下の元にたどり着いてみせます。」
そう言うとヴィラニアスは、緑色の球体状となり、猛スピードで飛んで行った。
⁇「彼奴一人で、大丈夫なのか?」
ベリアル「彼奴はダークネスファイブの中でも屈指の実力者だ。お前に心配される程やわじゃねー。それに、行ったのがヴィラニアスじゃなかったとしてもこいつらなら誰だろう俺について来れる筈だ。」
ダークネスファイブ「陛下。・ゴォー。」
ベリアルに信頼されてることを知ったダークネスファイブは、感動した。だが、そんな彼等を他所にベリアルは赤い球体状となり、ワームホールに飛び込んでいた。
スライ「陛下‼︎お待ちを‼︎」
だが、時すでに遅し、ベリアルが戻ってくる気配はない。
ジャタール「陛下が行くのであれば黙ってついて行くまでだ‼︎」
そう言うとジャタールも緑色の球体状となり、ワームホールに飛び込んだ。
グロッケン「あっ!ずりーぞ!」
デスローグ「ゴォーー!」
スライ「仕方ありませんね。」
残された三人も緑色の球体状となり、ベリアルとジャタールの後を追う為、ワームホールに飛び込んだ。
⁇「少しは、楽しませてくれよ。」
その場には、終わりそうのない静寂とワームホールがポツリと浮かんでいるだけであった。
読んでみてわかったとは、思いますが駄文です。ですので、ここはもっとこう書くべきではと思ったら言って下さい。