魂魄妖夢がブラック鎮守府に着任しました。   作:姫桜

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番外編Part6です!
今回シークレットゲストが明かされているので知ってる人がいると思います!


初めての勉強会そして鎮守府本部に訪問する part 6

妖夢が特設ドックを去ってから数分後 1740 鎮守府大型作戦室改め『特設講習場』にて

 

ワイワイ……

 

ガヤガヤ……

 

「うわぁ……凄い数ですね」

 

「そうね………ってか、明らかに『一般の外国の人達』も混ざっているわね……何で?」

 

妖夢は特設講習場に入り、妖夢は参加者の数に圧倒され、陸奥は『一般の外国の人達』もとい『グリフィンドールの生徒及び教師達』が参加している事に首を傾げながら呟くと一人の参加者が妖夢に気付いたのか、大声で妖夢を呼んだ

 

「ん?あれは……妖夢さーん!此方でーす!」

 

「……あ!?椛さん!椛さんも参加していたのですか?」

 

妖夢は自身を呼んだ参加者であり『第二前衛基地司令』でもあり『妖夢の同期』そして白狼天狗の女性『犬走(いぬばしり) (もみじ)』に呼ばれた事に反応し、微笑みながら近付き、嬉しそうに言うと、椛は妖夢の天使の様な笑みに釣られ微笑みながら言った

 

「はい、あの大将が直々に教えて貰えると聞いたので直ぐに駆け付けました!!」

 

「……それで提督さんは残りの業務を総副司令官に押し付けたッポイ」

 

椛は講習会が楽しみなのか鼻息を荒くしながら答えると、椛の秘書艦である夕立が呆れながら呟くと椛は慌てながら弁解した

 

「ッ!?それは言っては駄目ですよ夕立さん……それに誤解を招く言い方は止めて下さい!強引ではあるが総副司令官に『御願い』をして貰ったのですよ!」

 

「人はそれを『押し付け(職務放棄)』と言うッポイ!」

 

「〇ム兄さんみたいに言わない(ツッコまない)で下さい!」

 

椛は秘書艦(夕立)のツッコミに少し動揺しながらも慌てて訂正すると陸奥は二人のやり取りに苦笑しながらも椛の姿に疑問を抱いているのか、その部分を指差しながら言った

……と言うより伏せ字さん、いい加減マジで仕事して下さい(;´Д`) by総司令官側のうp主

「アハハハ……所で犬走少尉、少尉に付いている尻尾と犬耳って……本物?」

 

陸奥は椛の尻尾と犬耳について触れると、椛は然も当たり前の様に微笑みながら答えた

 

「はい、本物ですよ」

 

「そう言えば陸奥さんは知りませんでしたね……彼女、人間ではなく『白狼天狗(はくろうてんぐ)』……言わば『狼の天狗』ですよ……」

 

「……え?天狗って、ピノキオみたいに鼻の長い妖怪の事……よね?」

 

陸奥は妖夢の補足説明に自身が思っていた天狗とは、かけ離れた容姿をしている椛に内心、混乱しながらも何時もの落ち着いた表情を装いながら聞くと、妖夢は椛の代わりに陸奥の質問に簡潔に答えた

 

「はい、ですが陸奥さんが言っている『鼻の高い天狗』と言うのは『鼻高天狗(はなたかてんぐ)』と言い、基本的に『神クラスの天狗』の事を指しています……一例ではありますが愛宕山の『太郎坊様』や秋葉山の『三尺坊様』等が神クラスの天狗だと言われています……ニ番目に階級が高いのは椛さんみたいにケモノ属性が付いた人間に似た姿の天狗は狼や烏等『動物の名前が付いた天狗』です……そして一番下の階級の天狗は『釣天狗(つりてんぐ)』……まぁアイツラ(釣天狗)は基本的に釣りと嘘を吐く事しか能がない最弱の天狗ですから、あまり覚えなくても良いですよ」

 

「……つまり、天狗社会での犬走少尉は……サラリーマンで言う『中間管理職』あたり?」

 

「サラリーマンの事については分かりませんが、大体合ってます」

 

陸奥は妖夢の説明を現代社会(サラリーマン)に喩えながら纏め、妖夢は陸奥の結論に(あなが)ち間違っていないのか、陸奥の結論を肯定すると夕立は陸奥の『中間管理職』と言う言葉を聞き、更に自身にとって分かり易い内容で纏め、自信満々な表情で椛に言った

 

「成程ッポイ!分かり易く言うと天狗社会での提督さんの立場は女版『利〇川さん』ッポイ!」

 

「利根〇さんみたいに偉くは無いですが……まぁ概ね正解です」

 

「そう言う所だけは総司令官以上に造詣が深いわね貴女達は……」

 

陸奥は椛と妖夢の説明に苦笑していると、妖夢達の背後から『とある女性』が気の抜けた柔らかい声で妖夢達を呼んだ

 

「よ~む♪久し振りね~♪」

 

「な!?何故……貴女様が!?」

 

「嘘だろ……何故、此処に……」

 

妖夢と椛は二人を呼んだ女性を見て先程までの和気藹々な雰囲気を破壊するかの様に顔を引き釣り、狼狽えると陸奥と夕立は二人の知り合いであろう女性の事について妖夢達に聞いた

 

「ねぇ妖夢、この人……誰?」

 

「提督さんの知り合いッポイ?」

 

二人は妖夢達に聞くと、妖夢は完全に動揺しているのか、声を震わせながら二人に説明した

 

そう、この女性こそ……

 

「は……はい、この人は……『幻想郷(私達の故郷)の幹部』であり、私の雇い主の……『西行寺 幽々子』様です」

 

「「へ?妖夢(少尉)の……()()()ィ!?」」

 

……そう、この女性こそ妖夢の(あるじ)であり、現在ポグワーツの教師をしている女教師(暴食女)『西行寺 幽々子』本人だったのだ

 

陸奥と夕立は妖夢の説明に驚愕し、目をパチクリと瞬きをすると、幽々子は二人に御辞儀をし、柔らかい雰囲気を醸し出しながら自己紹介を始めた

 

「妖夢の雇い主と言うより『親代わり』みたいな立場だけど……まぁ良いわ、私が妖夢の主であり『ポグワーツ魔法魔術学校』内のクラス『グリフィンドールの担当教師』をしている『西行寺 幽々子』よ……妖夢が世話になっているわね……陸奥さん」

 

「ッ!?どうして私の名前を……」

 

「……ってか『ポグワーツ魔法魔術学校』に『グリフィンドール』って……どう聞いても『ハリポタシリーズ』の主人公が所属している『学校』ッポイ……」

 

陸奥は幽々子の発言に警戒し、夕立は幽々子の立場を聞いて自身の脳内の処理が追い付いていないのか混乱しながら幽々子に聞くと、幽々子は微笑みながら二人の質問に答えた

 

「正解よ夕立ちゃん、そして陸奥さん、貴女の事に関しては総司令官である彼から聞いていたのよ……それに私は彼の知人でもあり、彼が招き入れた()でもあのよ♪」

 

「え!?総司令官が!?こ……これは失礼しました!」

 

「ちょっと待って!!総司令官さんの知り合いッポイ!?総司令官さんって何者ッポイ!?」

 

陸奥は幽々子達が総司令官に招き入れた客だと知り慌てて敬礼をし、夕立は幽々子の説明に完全に混乱しているのか、慌てながら聞くと、幽々子は妖夢が所属している鎮守府……もとい総司令官の素性を明かした

 

そう、彼の素性そして妖夢が所属している鎮守府は……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そうねぇ……此処の肩書きでは『佐世保鎮守府総司令官』兼『特務軍医長』で階級は『海軍大将』そして『幻想郷(私達の故郷)』では幻想郷最強の霊媒師(シャーマン)一族『博麗(はくれい)一族』の裏一族『博霊(はくれい)一族』の長『上城(かみしろ) 勇人(はやと)』よ……ちなみに彼の一族の読み方は一緒だけど表一族は『容姿端麗(ようしたんれい)』の『(れい)』そして裏一族では『霊長類(れいちょうるい)』の『(れい)』を使われているから間違えない様にね」

 

「ッ!?此処の肩書きだけではなく……」

 

幻想郷(提督さんの所)でも、そんな肩書きを……」

 

そう、妖夢が所属している鎮守府は日本屈指の最重要鎮守府の一つ『佐世保鎮守府』に所属しており、佐世保鎮守府総司令官は、あの幻想郷最強の巫女『博麗(はくれい) 霊夢(れいむ)』の血縁者であり戦場では『戦場の狂龍』や『蒼白龍』そして『救済龍』と恐れられていた軍人()『上城 勇人』だったのだ

 

陸奥と夕立は幽々子の説明に驚きを隠せないのか、物凄く動揺し、狼狽えながら呟くと妖夢は幽々子の発言に頭を抱えながら幽々子に言った

 

「幽々子様、何故()()を言うのですか……」

 

「そうだ……これは大将……いえ勇人様が一番『御内密』にしたかった事をペラペラと……」

 

「御内密?犬走少尉……何故、総司令官が『この事』を隠すの?」

 

「全く以て意味が分からないッポイ……提督さん、教えてッポイ!」

 

「椛さん!!余計な事を……」

 

「ッ!?」

 

陸奥と夕立は椛が言っていた『御内密』……総司令官が黙っていた内容について触れると椛は「しまった!?」と言わんばかりに動揺すると、背後から総司令官側の加賀が現れ、話を少し聞いていたのか、椛を問い詰める二人を窘めながら言った

 

「……何をしているの?もうそろそろ講習会が始まるわよ……先程の会話を聞いていたが、提督にだって私達に()()()()()()()だってあるわ……()()()については貴女達だって、そうでしょ?例えば……()()とか……ね?陸奥さん?」

 

「ウグッ!?そ……それは……その……そう言われると……その……姉が……なんで『その事』を、このムッツリ空母が知っているのよ……」

 

「それでも納得出来ないッポイ!!加賀さん!それに夕立は魂魄少尉の陸奥さんみたいに隠し事なんか無いッポイ!!」

 

「ッ!?わ……私はか……隠し事なんか……ってか、潔いわね貴女……」

 

「だって無い物は無いッポイ!さぁ加賀さん!知っている事『全て』を夕立達に教えてッポイ!!」

 

総司令官の加賀は陸奥が妖夢に隠している内容である『盗撮した妖夢の寝顔等の写真』について完全に把握しているのか、その事を示唆するかの様に遠回しに言うと、陸奥は総司令官側の加賀の発言に先程までの威勢を打ち消すかの様に目を反らし、言葉を濁し、夕立は自身に隠し事が無いのか、先程以上に強く問い詰めると総司令官側の加賀は夕立に近付き、耳元で夕立に呟いた

 

「……言葉を変えましょう………これ以上、追求しない方が()()()()……これが()()()()()よ……それとも()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()?夕立さん?」

 

ゾクッ………

 

「ッ!?わ……分かりましたッポイ……これ以上は聞かないッポイ……」

 

「なら、よろしい」

 

「「ホッ……夕立さんに何を言ったか分かりませんが、ありがとうございます加賀さん、事情を察してくれて……」」

 

夕立は総司令官側の加賀に『警告』もとい『脅迫』に怯え、総司令官側の加賀との練度の差が圧倒的に大き過ぎるのか、加賀に自身の敗けを認めたかの様に顔面蒼白になり足元を震わせながら黙って席に座ると、椛と妖夢は安堵しながら総司令官側の加賀に礼を言うと総司令官側の加賀は何時もの凛とした落ち着いた雰囲気を醸し出しながら妖夢、椛そして幽々子に言った

 

「気にしないで下さい、提督にだって人に触れたくない事だってあります……後、西行寺さん……でしたっけ?貴女は提督の……いえ、仮初めとはいえ『夫』の『ナイーブな所(触れたくない事)』を貴女の様な『教師とは思えない()()()()()()()をした女性』が土足で踏み上がる様な不謹慎極まり無い真似は止めて頂きたい」

 

「ッ!?……あら?私が何時、不謹慎な真似を?『焼鳥製造機』さん?」

 

「ッ!?」

 

総司令官側の加賀は先程の幽々子の発言に相当頭に来ているのか、妖夢の為に言葉を濁らせているが相当毒の入った喩えを使って幽々子を注意をすると、幽々子もまた毒の入った加賀の発言に頭に来たのか、軍艦時代の加賀の『不名誉な通り名』である『焼鳥製造機』という言葉と余裕のある笑みを溢し、罵りながら聞くと、加賀は幽々子の余裕綽々な表情そして自身の不名誉な通り名である『焼鳥製造機』と言われ、幽々子に近付き、二人の豊満な胸が御互いの豊満な胸に当たると加賀は幽々子の前に立ち止まり、何時ものポーカーフェイスでは無く、珍しく激怒した表情になり、幽々子を睨み付け、相当怒りが含んだドスの効いた低い声で幽々子に言った

 

「……頭に来ました、今すぐポグワーツに帰って!貴女みたいな『はしたない女』は此処に居るべきでは無いわ!!」

 

加賀は幽々子に睨み付けながら怒鳴ると、幽々子もまた加賀の発言に頭に来たのか、加賀と同じように睨み付け、加賀を見下す様に言い返した

 

「あら?あらあら……私は、この生徒達と同じように彼に招き入れられた客よ、貴女の権限で退出する事は出来ないわ……それに貴女、何様?」

 

「勇人さんの『秘書』であり『妻』よ『パチもん教師さん』?……まどろっこしいわね……C'mon slut!(来なさい!)Kill you buster!!(此処でケリを着けてやるわ!!)

 

「……Sure!!(上等!!)C'mon bitch!!(掛かってきなさい地雷女!!)Kiss my ass!!(口達者では無かったらね!!)

 

バチバチバチ………

 

二人は互いにを睨み付け、妖夢に悪影響を及ばさない様に『汚い言葉』を英語で……しかも『放送禁止用語を用いた相手を罵った汚い英語』で挑発し、今にも二人か暴れそうな一触即発な状態になっていると、妖夢と椛は二人の豊満な胸を退かす様に二人を引き離し、妖夢は幽々子を椛は加賀を抑えながら説得し始めた

 

「ちょ!?幽々子様……落ち着いて下さい!ってか、そもそも幽々子様が悪いんですよ!!加賀さんに謝って下さい!!」

 

「加賀さんも落ち着いて下さい!!此処で喧嘩したら講習会ところでは無くなります!!」

 

「「退いて二人共、この女には痛い目を遇わせないと気がすまないわ!!」」

 

「「だから戦っちゃ駄目です!!」」

 

ワーワー!!

 

「ひ……ひえぇぇぇぇ………こんな目に遇うのなら不参加にすれば良かったぁぁぁ……しかも、よりによって総司令官の専属秘書艦である『一航戦』の『物凄くヤバい方』が補助要員として参加してんのよ!!タイミング悪すぎるわ!!」

 

「同感ッポイィィィ………」

 

「「「It's over(もう駄目だぁ)……That test murdered(御仕舞いだぁ)……Please help us(誰か助けてぇ~)……」」」

 

陸奥、夕立そしてグリフィンドールの生徒達は幽々子と加賀の殺気込めた一触即発な状態に怯え、全員が机の下に隠れながら怯えていると講習場の騒ぎを聞き付けたのか、出入口から『今回の講習会の各責任者』である四人が鬼気迫る勢いで入って行き、その責任者の1人である若い男性が幽々子と加賀を怒鳴り散らした

 

そう、その『若い男性』こそ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「幽々子ォ!!加賀ァ!!テメェラ何喧嘩してんだ!!せっかくの講習会をオシャカにするつもりか?アァ?」

 

「ッ!?て………提督……」

 

「は……勇人……」

 

「事の経緯はなんだ二人共?」

 

そう、今回の講習会の教官であり妖夢と椛の直属の上官そして佐世保鎮守府の『総司令官(ボス)』である『上城 勇人』が二人の仲裁に入るかの様にチンピラ染みた口調で怒鳴り込んだのだ

 

二人は総司令官の登場に一瞬、冷静になったが子供の喧嘩の言い訳みたいに総司令官に訴え始めた

 

「勇人!聞いて!この焼鳥女が私に『帰れ』と言ったのよ!」

 

「それは貴女が提督の『隠し事』を面白可笑(おもしろおか)しく罵ったからよ!!」

 

「罵ってないわよ!!それに事実よ!!」

 

「それでも空気を読みなさい!カービ〇女が!!」

 

「うるさいわよ!!焼鳥女!!」

 

ワーワー!

 

ギャーギャー!

 

「……オイ、テメェラ……」

 

「何よ?」

 

「何ですか?」

 

総司令官は再び幽々子と加賀が口喧嘩を始めた事に蓄積されていた苛つきが限界に来たのか、二人の口喧嘩を止めるかの様に睨み付け、ドスの効いた低い声で二人に言った

 

「……これ以上、騒ぐと………()()()、幽々子……俺が()()になったら、()()()()()()()()()()?それに加賀、いくら客人(幽々子)が原因とは言え、此処で醜態を晒すんじゃねぇ」

 

「「し……しかし……あの焼鳥女(カービ〇女)が……」」

 

総司令官は遠回しではあるが、二人が互いを謝罪させる様に命令すると二人は頭を下げる事を嫌がっているのか、総司令官の命令を拒絶するかの様に狼狽えながら反論するが、総司令官は二人の反論を強引に捩じ伏せるかの如く強く、そして更にドスの効いた低い声で二人に言った

 

「……文句あるんか?」

 

ギロッ!

 

「ッ!?分かりました提督……西行寺さん、先程の御無礼……すみませんでした」

 

「わ……分かったわ勇人、加賀さん、私も悪かったわ……これで良いでしょ?」

 

「……これで良し、すまない……こんな事で醜態を晒してしまって……」

 

「「よ……良かった……勇人さん()が来てくれて……」」

 

「「「た……助かった……」」」

 

二人は総司令官の殺気が入った睨みに怖じ気づき、身体を震わせながら謝罪をし、総司令官は幽々子と加賀以外の参加者全員に頭を下げると総司令官と同じく騒ぎを聞き付けたダンブルドアと紫そして総司令官の母親である艦娘『敷島型戦艦四番艦 三笠』であり、全ての艦娘達の教官こと『朱里』が二人の喧嘩が収まった事に参加者全員と共に安堵し、三人を代表としてダンブルドアが総司令官に優しく言った

 

「気にしないで下さい、元々はユユコが貴方の部下である……えーっと……Mrs.ジョジョ……でしたっけ?貴女を怒らせる真似をしたせいなので……」

 

「ミセスって……まぁ『ある意味』間違っては無いのですが……」

 

「ッ!?ジョジョ!?それに『ミセス(夫人)』!?あ……あの……出来れば『加賀』と言って下さいダンブルドアさん……ミセスと呼ばれて嬉しいが流石にジョジョは恥ずかしいです……」

 

加賀はダンブルドアの発言に茹で蛸みたいに顔を赤面し、狼狽えながら訂正を入れると、ダンブルドアもまた少し困った表情になりながら加賀に言った

 

「すまない……私達『イギリス人』……いや此処では『外国人』である私達が日本人みたいに母音が続く言葉を発するのに時間が掛かるんだ……まぁユユコの場合は昔から付き合いがあったから言えたが……」

 

「だから俺の名字もMr.ダンブルドアやハリーみたいに『日本人のファミリーネーム(名字)』に慣れていなかったから、ガキの時の渾名である『ジョジョ』にしたんだよ」

 

「そう言う事でしたか……なら『夫人(ミセス)』で結構ですよダンブルドアさん」

 

「そう言って貰えると助かる……」

 

加賀はダンブルドアと総司令官の説明に手をポンと打ち、納得すると妖夢は『ある違和感』を感じ取ったのか、首を傾げながら言った

 

「ちょ……ちょっと待って下さい、私達『日本語』で喋っているのに何故、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()?先程まで英語で喋っていたのに……」

 

「……あ!?そう言えば……あの……ダンブルドアさん、何故、グリフィンドールの皆さんがいきなり、日本語が堪能になったのですか?」

 

妖夢は自身の違和感である『ダンブルドアを含むグリフィンドールの生徒及び教師全員が突如、日本語を喋りだした事』を後から気付いた陸奥と共にダンブルドアに聞くと、ダンブルドアは微笑みながら答えた

 

「私を誰だと思っているのだ?この位なら『魔法』で弄ったぞ……では試しに……『ウィンガーディアム レビオーサ』!」

 

「ッ!?」

 

「「「「ッ!?す……凄い……これが……ってか、よく『貧乏籖』を引きますね……貴方は……」」」」

 

ダンブルドアは微笑みながら妖夢達に『模範実技(デモンストレーション)』をする為に懐から杖を取り出し、呪文を唱えると、杖から光の球が現れ、それを『とある人』に向けて飛ばし、宙に浮かせると妖夢達はダンブルドアの『模範実技(デモンストレーション)』に驚いていると、その『宙に浮かされた被害者』は焦りながらダンブルドアに怒鳴った

 

その『ある人(被害者)』とは……

 

 

 

 

 

 

「ちょ!?Mr.ダンブルドア!!これは打ち合わせに無かったぞ!!ってか降ろせ!!もう『貧乏籖』を引くのはコリゴリだ!!」

 

「「……こういう『貧乏籖』を引いてしまうのは昔からですね……勇人(さん)……」」

 

「見てないで助けろ!!」

 

……そう、総司令官がダンブルドアの『模範実技(デモンストレーション)』の餌食(実験台)になっていたのだ

 

総司令官は打ち合わせに無かったのか、魔法による『模範実技(デモンストレーション)』に動揺し、慌てているとダンブルドアは微笑みながら杖を操作しながら言った

 

「大丈夫だ♪そのまま教壇に……ホレ♪」

 

スッ……

 

「ちょ!?いきなり魔法を解除するなぁ!!」

 

ダンブルドアは総司令官を教壇の真上に移動させ、そのまま魔法を解除すると、総司令官は魔法を解除された事により重力に従うかの様に、そのまま教壇に向けて落下し……

 

 

ドスン!!

 

 

「……あっぶねぇ……Mr.ダンブルドア、これを行うのでしたら事前に教えて下さい、()()()()()でしたら()()()()()()()()()()()()()()()……」

 

「「「「……デスヨネー」」」」

 

「……すまない、年甲斐もなく……」

 

……そのまま何事も無かったかの様に教壇に着地し、ダンブルドアに注意をしたのだ

 

ダンブルドアは流石に総司令官の注意に反省したのか、恥ずかしそうに言うと、総司令官は先程までの和気藹々な空気を打ち消すかの様に咳払いをし、受講者全員に言った

 

そう、この発言が……

 

「ゴホン!では……少し遅れたが、今から講習会を開講する……」

 

……講習会の始まりであった


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