ブレイブルーに転生したので気楽に生きてみる。 作:生徒会長月光
祐希サイド
祐「これは想像以上にヤバイな。」
日本に辿り着いた祐希たち一行。上陸したのは研究所のある東側であり、着いたと同時に冒頭に戻る。
祐「魔素が他のところより濃いのは仕方ないとは思う。だが放射能の濃度のほうが濃いとは。これだと黒き獣に滅ぼされたというよりも人間の手で日本という一国家を壊滅させたって言えるな。そしてこの地で生物が生きていられる訳がない。」
ナ「そうよ。黒き獣が現れて各国はこれを倒そうとした。でも結果は相手は無傷で日本という狭い範囲から世界へと目を向けてしまった。今じゃ黒き獣に怯える日々を過ごす毎日……とにかく早くセリカを探さないと。あの娘が無茶をする前に。」
ト「ですがナイン。セリカさんがどこにいるかわからないのにどうやって探すんですか?
セリカさんが研究所にいるという保証はありませんよ。」
いつもは間延びした語調で喋るトリニティであるが日本という、一種の危険地帯に入ってからは周りを警戒しているその姿は正しく魔法使いのそれである。
コ「それについては心配ない。セリカはスタークたちと一緒にいるだろうから、あいつに持たせてある通信機の反応を追えば探し出せる。」
ル「でも通信機の反応を追ってそこにスタークたちが居なかったら?もしくはスタークたちの誰かがはぐれていた場合はどうするのかしら?」
祐「その時はまた探す方法を考えれば良いさ。さて、とりあえず、スタークの反応はここからは北西十数キロってところだな。」
ナ「方角は良いけど距離は適当すぎないかしら?本当に大丈夫でしょうね。」
コ「急造で作ったものだからな。まだ精度の方は改良の余地があるな。まぁ方角は正確であるから問題はないだろう。」
ル「それより早く行きましょう。ここで立ち止まってても意味はないわ。早いところこんなじめじめしたところから移動しないと。
?!祐希気づいてるわよね?」
祐「あぁ。力と力がぶつかり合ってるな。一人は知らないが、もう一人は知っている。これはスタークだな。あいつがここまで力を出しているということは相当手強い相手ということだ。急ぐぞ。」
そう言われたココノエはピジョットを出し、ナインとトリニティ、ココノエを乗せて飛び立つ。祐希、ルーミアは霊力、妖力で強化した足で地面を蹴りスタークのいるであろう場所に急ぐのであった。
祐希サイドアウト
スタークサイド
キン、キン ドスッ シュオンッ ザシュッ
金属同士がぶつかり合う音が響き渡るそこでは白い鬼人と孤高の狼が戦闘をしていた。
ハクメンが素早い動きでスタークに蓮華という蹴りを放ちスタークは霊圧を自分の体に流し受けとめ、その反動を使いハクメンから離れると空かさず虚閃を放つが、ハクメンはそれを自らの剣で切り裂く。
お互い本気ではなく様子見であったが、辺り一面のクレーターや斬撃の後を見ると、何があったのかと思うほどである。
そうしたやり取りが数度続いたあと、お互いは一度距離を取る。
ハ「やるな。それほどの腕前そして冷静な判断力。私が戦った中でも貴公のような強きものはいなかった。」
ス「そりゃどうも。俺もおたくのような強い人間は久しぶりにみたぜ。それにまだ力を隠してると見える。」
ハ「そこまで見破るとは。では、我が本気の一太刀どう防ぐ。」
ハクメンは自分の持つ剣に白いオーラのようなものを纏わせた。
ス「やれやれ。こういうのは柄じゃないんだがな。」
そうしてスタークも霊圧を上げ刀に変化したリリネットに纏わせる。
そうして睨むこと数瞬二人は同時に地を蹴りぶつかろうとした。
グォォォォォ
それを邪魔をするかのように突如として黒き獣の残滓が出現する。
「「邪魔だ!!」」
二人は同時にその残滓へと斬撃を放つ。残滓は跡形もなく消滅する。まさに出落ちである
そしてお互いに相手を見据える。
そしてハクメンはスタークに背を向けると
ハ「興が冷めた。だが確認できたこともあった。貴公は強いということ。そして黒き獣と渡り合える実力者であること。また何れこの決着は着けるとしよう。さらばだ。」
と言いたいことを言い終えたのかその場を去っていった。
ス「俺としては勘弁してほしいんだがな。」
リ「なぁスターク、どうだったあいつ。」
刀から元の姿に戻ったリリネットが尋ねる。
ス「少なくとも解放前の俺と同等だな。それにまだ力を隠してると見える。本気の殺し合いなら解放しなけりゃ不味いな。」
リ「この世界に来てからあそこまで強いのは祐希位だよな。」
と二人して話していると、
ス「とりあえず来たみたいだな。」
と言うと目の前に祐希と見覚えのない金髪の女が現れる。更にその後にココノエとまた知らない女二人が現れる。
ス「おう。祐希久し振りだな。それとそっちのお嬢さん方は初対面だな。祐希から聞いてるかもしれないがスタークだ。こっちのちっこいのはリリネットだ。」
リ「ちっこい言うなバカスターク!!!」
ドゲシッ
と何時ものようにスタークに蹴りを放つリリネット。
祐「あぁ、スターク久し振りだな。無事だったみたいだな。所でサクラたちはどうしたんだ?」
ス「ここに来るまでは一緒だったんだが、途中ででかい変なやつに襲われてな。俺が足止め兼迎撃をするためにサクラたちを先に行かせたんだがどこかに消えちまってな。
その後に全身白の鎧を纏っているような奴と戦ったんだが、そいつは道化が連れていったとか言ったな。それとそこはこの世界では比較的に安全と呼べるところだとも言ってたな。」
その言葉に一同は心当たりがあるものは話を続ける。
ナ「この世界で安全と言えて道化とも言えるの何てアルカード家ぐらいね。それとスタークだったかしら。あんたらと一緒に行動していたのってこの娘で会ってるかしら?」
とナインは一枚の写真をスタークに見せる。
それを見たスタークは
ス「あぁこの娘だ。名前はセリカで合ってるよな。」
ナ「私の妹の名前を気安く呼ばないでくれるかしらね。あの娘に怪我をさせていないでしょうね。もしそうなら燃やすわよ。」
と魔力を両手に込めながら言う。
ス「そうカッカするなよ。俺が一緒の時は怪我なんかしてなかったぜ。」
ト「そうですよ。ナイン。そんなに怒らなくても良いじゃないですかぁ。セリカさんが無事だとわかっただけでも収穫ですよぉ。」
祐「そうだぞ。後はシュウイチロウの研究所を探せば何れ会えるだろう。」
と話している中ルーミアは疑問に思ったことを側にいたココノエに聞く。
ル「ねぇ。さっきの道化というのが誰だかわからない以上、連れ去られていったのなら危ないんじゃないのかしら?」
コ「あぁ。それに関しては大丈夫だ。私たちの時代のものたちなら道化と聞けば大体ある人物に行き着く。
想像通りの人物が連れていったと言うのならばそれはアルカード城に違いない。その場所は他の場所と切り離された空間にあるからな。だからこそ安全だと言えるんだ。」
ル「ココノエがそういうのなら大丈夫なんでしょうね。それなら早く研究所に向かった方が良いんじゃないかしら?」
コ「それもそうだな。おい祐希話し合うのは良いがそろそろ移動した方が良いんじゃないか?」
祐「それもそうか。ここから移動して比較的に安全なところにいったら休憩を挟んでそれから研究所に向かおう。」
ナ「何で休憩なんかいれるのよ。そんなことしてる暇あったらセリカを探した方がずっと良いに決まってるでしょ。」
祐「妹が心配なのは見ていてわかるが、ここに来るまでは休憩なしで移動してきたんだ。疲労が溜まってるからそれを抜いてから探した方が気持ち的に余裕も少し出る。それに疲れた顔して会うのか?妹に心配されるぞ。」
ト「そうですよぉ。ナイン。折角心配してセリカさんを追いかけてきたのに、疲労が溜まった状態であったらセリカさん自分のせいでお姉ちゃんに迷惑を余計に掛けてしまったと悲しみますよぉ。」
ナ「…………わかったわよ。それなら仕方ないわね。それならとっととこんなところから離れましょう。」
そう言いナインは歩き出す。それにつられるように全員が歩き出した。
こうしてスターク、リリネットと再会した祐希一同であったがアルカード家が連れ去っていったと言うサクラ、セリカの行方を追うためにも研究所へと向かう。
無事にサクラたちと再会することが出きるのだろうか?
あとがき
先ずは一言。
大変っっっっっ遅くなり申し訳ありません。
大学が忙しかったのと若干スランプに入り更にはFGOの影響で執筆時間が余り取れませんでした。
これからもこんな状態が続きますが時間ができたら執筆作業をしていきたいと思います。
さて今回は漸くスタークが祐希と合流しました。これからナインたちとどう絡ませていこうか悩みどころです。
そして次回は サクラたちの近況説明から入ろうと思います。
後はfateからの登場人物は一人決めてありますが、それ以外で正直悩んでます。
物語の終盤のイザナミといった神相手に祐希以外で誰が上手く立ち回れるか考えています。
更に作者の文才がないため上手く書き表せられないかもしれないので、慎重にお選び頂きたいです。個人的にはカルナを出したいとApocryphaを見て思いました。
こんな作品ですが読んでくださると幸いです。次回も遅くならないよう精進します。