続きません。というより、続き書けません。
cross Fate/Stay night
「サーヴァント、
キャスターに呼び出されたルール違反のイレギュラーサーヴァントは、イレギュラーなエクストラクラスのサーヴァントであった。
それは呼び出された当人も困惑する事態であり、聖杯より流れ込んでくる知識に理解はしつつも納得が追いついていない。
「……召喚したのは貴方か。コルキスの王女メディア」
「っ!」
「マスターが存在しないサーヴァントがサーヴァントを喚んだ。そんな矛盾を一応の形であっても聖杯は解消したいというわけか……」
一目で真名を看破され、自分が召喚されが要因を自己分析するマスタークラスのサーヴァント。
情報は、余りにも少ない。が、彼女はすぐに即決する。
このサーヴァントは、危険であると。
「令呪を以て命じる!」
「令呪、あるのか?」
「っは?」
「言っただろう、マスターのサーヴァントだと。令呪はサーヴァントではなく、マスターが持つモノだろう」
キャスターの手にあった筈の令呪は既に無く。代わり、マスターのサーヴァントの右手に令呪が宿っていた。
「ルール違反を犯したペナルティ……いや、正当な裁決というべきか」
聖杯戦争において、サーヴァントの下にサーヴァントがあってはならない。
聖杯はマスターに据えられるサーヴァントを検索し、残ったサーヴァント枠を消費すると同時にマスターとして彼が選ばれたのだ。
「さて、キャスター」
戦闘状態に入っている彼女に対して、マスターのサーヴァントは座り込んで非戦闘の意思を示した。
マスターのクラスは戦う力は皆無である。サーヴァントといえど、成人男性程度の能力しか持たず、魔術行使も魔力の供給か令呪の命令に限られている。
故に、彼の力の本領は戦闘に向けられたものではない。
「腹を割って、話そうか」
──
「ふむ、なるほど。マスターもキャスターも、俺も聖杯そのものに願うものはない。お二人は平穏な生活、俺は聖杯戦争の穏便な終戦。うん、目標はカチ合わない」
──まずは、対話。そこから理解は始まる。
「じゃあ、次は目的がかち合わない同盟候補を探そう」
──目標までの
「セイバー……うん、いいな。マスターの方も良識的だ。お願い出来るかな、
──交渉、外交の基本は、誠実であること。
「ああ、セイバー……君の願いは、人理を壊すぞ」
──利用可能なモノは、全て使う。
「ランサー。貴殿が望む全霊を賭した戦い、良ければ自分がプロデュースしよう」
──想定外のトラブルにも、慌てることはなく。
「
──一手一手を、着実に詰めていく。
「
──楽勝だ、聖杯戦争。
クラス:マスター
属性:中立・善
真名:朔月英雄
筋力:E- 耐久:E- 敏捷:E- 魔力:A+ 幸運:A 宝具:A++
・クラススキル
主権限:C
サーヴァントをマスターの座に落とし込む。代償として霊基を人間に近づけ、ランクが高いほどにサーヴァントに課せられる能力制限が増す。
Cランクではフィジカルに関わるパラメーターが一律E-にまで低下する。
・保有スキル
単独顕現:D
縁をなしに単身、現世に存在を確定させるスキル。
召喚された時点で聖杯からの維持なしに受肉した扱いで存在することができる。
真名看破:B
本来はルーラークラス専用スキルであるが、彼は数多のサーヴァントを見てきた経験で身に着けた。
一瞥しただけで、ほぼ全てのサーヴァントの真名を当てることが可能。
・宝具
ランク:EX
生前より持ち得ている、天然の願望器。常に魔力が湧き出し、トップサーヴァントと呼ばれる者らが全力の宝具連続使用であっても過不足ない魔力供給を可能にする。
他者が願いを込めれば、願いを叶えることが出来る。が、この機能は現在封印されており、聖杯戦争中では使用不可能。
ランク:B++
サーヴァントの力を引き出すカード。別名、クラスカード。
サーヴァントそのものを媒介にし、別のサーヴァントの力を座から引き出す。いわば、サーヴァント限定の変身宝具。
宝具を媒介にして別の宝具を召喚する『
サーヴァントとしての器を依代にして別のサーヴァントの力を憑かせる『
サーヴァントそのものを召喚する『
また、使用するサーヴァントの力は、依代となるクラスのサーヴァントと同一のものに限られる。例を挙げればセイバーのサーヴァントにセイバーのクラスカード以外を使うことは不可能ということである。
英雄in第五次聖杯戦争
ええ、はい。一番やっちゃいけない奴です。色んな意味で。
バトルロワイヤル形式、大得意の分野です。第四次、第五次、聖杯大戦にコイツを放り込んじゃいけません。
マスターとして召喚てどういうことだよ、っていうのはうん、突っ込まんといて。書いていて違和感バリバリだったから。
だけどまあ、どう足掻こうにも英雄はマスターとしての方が一番映えるので。