Highschool of the Dead  ~比企谷八幡の選択~   作:隣の三下君

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気付いたら評価がオレンジになっていました。高評価ありがとうございます。
その評価に答えられるように頑張っていきたいと思います。


少し微エロ?かもです。



1章-6「休息」

一色side

 

「そこの角を右で」

わたしは先輩の声で目を覚ました。いい目覚めでした、先程までの疲れが吹き飛ぶかのように。

先輩のいい匂いもしますし...ん?先輩の匂い?わたしは覚醒していく頭の中で少しだけ目を開けて見たものを理解していきます。

雪ノ下先輩が先輩に膝枕をしてもらっていました、何故か後ろからも寝息が聞こえてくるので結衣先輩も先輩にくっついているのでしょう。

 

わたしは一瞬嫉妬に近いものを感じましたが自分の状況を考えて思考を止めました。

 

 

 

ーーーわたし先輩に寄りかかって寝てました?

 

頭で理解すると顔に熱が帯びてきてまるで高熱であるかのように火照ってきました。でも高熱の時の火照りとは違ってとても心地いい火照りでした。

わたしは、また目を閉じて暫くこのままでいようと思いました。

 

先輩なら起きてしまえば離れろって言うと思いますし、寝てる間に起こさないでいてくれる優しさは、わたしは大好きです。

その優しさがわたしだけのものでないのが少しあれですが今はこの幸せな一時を堪能しようと目をーーーー。

 

「それで比企谷君はー誰が好きなのかな?」

 

 

ーーー閉じることが出来ませんでした。

 

 

「は?」

 

「だって~お姉さんの唇を奪ったんだよ?普通なら責任とってくれてもいいんじゃないかな?」

胸に何かがチクリと刺さった気がしました。

 

「・・・奪ったんじゃなくて俺が奪われたんですよ」

 

「嫌だった?」

 

「別に嫌とかでは...」

そりゃ...ハルさん先輩美人ですし、そんな人からキスされて嫌がる人なんていませんよね。

 

「へえ~嫌じゃないんだーならもう一回しよっか?」

 

「遠慮しておきます」

 

「えーなんでー嫌じゃないんだし」

 

「そういうのはもっと...こう」

 

「比企谷君はうぶなんだねー。まっそういうところも可愛いけど」

 

「からかわないでくださいよ...あ、そこの信号を左です。そしたらもう着きますよ」

 

「はーい。それじゃあ皆を起こしてくれるかな?もう起きてる子もいるみたいだけど」

わたしはビクッとなりました。

 

「あーしは別に最初から寝てないし」

な、なんだ...三浦先輩のことだったんですね。

 

「三浦、起きてたのかよ...」

 

「悪い?」

 

「すいません、悪くないです」

 

「比企谷君、着いたから起こしてね?」

 

「あ、はい」

先輩にわたし達は起こされて武器や食料を持つ人に別れて結衣先輩の家に入ることにしました。

 

「ふわぁ...よく寝た。おはよーヒッキー」

 

「由比ヶ浜、ヨダレついてんぞ」

 

「え!?まじ!?」

 

「嘘」

 

「もう!ヒッキーそういう嘘はやめてよ....」

結衣先輩、顔を真っ赤にして嬉しそうにしてますけどMでしたっけ?

 

「ほら、雪ノ下起きろ」

 

「ん....っ!!」

雪ノ下先輩は先輩と顔を合わせると飛び起きました、どうやら膝枕は致し方なくなったみたいでホッとしました。羨ましいので今度ねだってみますが。

 

「ほら、一色」

先輩は、わたしの肩を揺すってきます。あーなんでしょうか、この気持ち。とてもいい気分です。ずっとこうされていたいという衝動に刈られています。

 

「ん...んん....」

わざと甘ったるく寝言のように言ってみました。少し恥ずかしいですが効果はあるはずです!

 

「・・・お前寝てるときもあざといのかよ...」

 

「誰があざといですか!?」

はっ!思わず反射的に叫んでしまいました。

 

「起きてたのかよ...」

 

「いやー。てへ♪」

 

「・・・それじゃあ、まずは降りるんだけど....雪ノ下さん」

 

「なあに?」

 

「どうやって入りましょうか?」

 

「んー二人が塀をよじ登って中から入り口の柵を開いてもらって強行突破かな?」

 

「それしかないですよね...なら俺と材木座で行ってきます」

 

「なぬ!?八幡「駄目ですよ!!」...」

 

「そうだよ!ヒッキーばっかり危ないなんて!」

 

「いや材木座もだよ?見てみろよ、もう泣きそうだぞこいつ」

 

「そんなことどうでもいいのよ」

 

「ぐはぁ!!」

 

「お前ら本当に容赦ないな...」

 

「先輩が行くならわたしも!」

 

「駄目だ」

 

「八幡。僕だって男なんだから一緒にいくよ!」

 

「・・・戸塚はもしもの時の為に残ってくれ」

 

「八幡...」

 

「ヒキオ」

 

「悪いが今回は誰になんて言われても変えるきはないぞ」

 

「そんなの皆分かってるし。それより死んだら絶対にあーしがあんたを殺すから....あーしにこれ以上友達を殺させないでってそんだけ」

 

「・・・分かった。材木座いくぞ」

 

「は、はい」

 

「おい、素になってるぞ」

 

「だって...八幡」

 

「あーうざい。いくぞ」

先輩達は車の上から塀をよじ登って庭に入って行きました。

 

「皆耳と目を塞いでね?」

陽乃さんの一言で皆耳と目を塞ぐと、塞いでいたのに、ものすごい爆発した音がしました。

 

 

 

 

呆然としていたわたしが現状を理解したときは既に結衣先輩の家の庭の中でした。

 

ただ塀を挟んだ道路では大きなクレーターができていました。

 

「姉さん...手榴弾も持ってたのね」

 

「雪乃ちゃん正解~♪驚いた?」

 

「誰だって驚くわよ。はあ...まあいいわ。今日は疲れたのだし早く休みましょう」

わたしも結衣先輩の家に入ろうとしたときハルさん先輩にーーー。

 

 

ーーー比企谷君は誰を好きになるのかしらね。

 

 

と言われハルさん先輩は家の中に入っていった。

 

 

 

 

比企谷side

 

塀をよじ登って奴等がいないのを確認した俺と材木座は急いで柵を開けようとしたが何分奴等が多すぎて開けることが出来ない。

どうするか考えようとしたが陽乃さんが何かを投げたので柵の鍵だけ外して何も分かっていない、材木座の腕を掴んでその場から離れる。

 

数秒後。

 

ドーン!!

という物凄い爆音がして爆風により柵は開いて陽乃さん達は入ってきた。俺は急いで起き上がり柵を閉めて鍵をかける。

 

1人で鍵をかけたのかって?材木座は震えてた...まあ察してくれ。

 

「ヒッキー!大丈夫!?」

 

「あ、ああ。大丈夫だからもう少し静かにな由比ヶ浜」

 

「ご、ごめん」

 

「いやーお兄ちゃん。無事で良かったよ」

 

「おう。小町の為だからな」

 

「なんかあたしの時と態度違いすぎだし!」

 

俺達は由比ヶ浜の家に入るとまず奴等がいないか徹底的に部屋中を確認した。

探しているときに電気がまだ使えることと水道も使えることが分かった。

 

 

「電気はまだ付くみたいね」

雪ノ下が確認のためか1度つけてからすぐに消す。

 

「ゆきのん、何で電気消すの?そろそろ暗くなるよ?」

 

「由比ヶ浜さん、奴等は音に集まってるわ」

 

「うん」

 

「なら、生きてる人は何に集まってくると思う?」

そう生者は光に集まってくるんだ。残念なことに俺達は誰しも助けられるほどの力はない。

 

「んー生きてる人は.....はっ!美味しそうな匂いがしたとこに集まってくる!」

流石由比ヶ浜だな...。見ろ、雪ノ下なんてこめかみを手で押さえてるぞ。

 

「由比ヶ浜、生きてる人は光に集まってくるんだよ。光のあるところの方が安心するだろ?」

 

「あっ!そっか!」

 

「だから電気を消したのよ。私達には全員を助けるほどの余裕なんてないのだから...」

雪ノ下はどこか悲しそうな顔で言う。

 

 

 

「皆~お風呂いれたから入ろう~」

城廻先輩はどうやら、いままで皆が安全を確認している間にお風呂をいれていたようだ。

 

「お風呂!」

この声に反応したのは由比ヶ浜だった。

 

「ねえ~比企谷君?」

雪ノ下さんはいつの間にか俺の後ろに回り込んでおりわざと体を密着させながら言ってくる。

 

「一緒に入る?」

この声に反応して...般若が4人出来上がっていた。

・・・何故三浦も怒ってんの?

 

「入りませんよ...というか俺達は後で入りますし。ベランダから外の様子を見てるのでゆっくり入ってください」

 

「もう、つれないな~。あっ!見張りをしてくれるならその持ってきてもらった鞄の中にライフル(AK74)入ってるから持っていって良いよ♪」

 

「いや要りませんよ....そんな物騒なもん」

 

「大丈夫。弾は装填されてないからね、それにスコープ赤外線付きだから遠くまで見ることが出来るし便利だよ?」

 

「用は...望遠鏡代わりってことですか」

 

「そっ♪」

 

「はあ...材木座はなにに」

 

「はっはっは!我はこれだ!」

材木座は俗に言う。ハンドガンを持っていた。てかちょっとカッコいいし。

 

「それはグロック17だねー。海外の警察とかが使ってる銃」

 

「あ、あの僕はこれにしようかなって」

 

「あれ?それなら俺でも見たことあるな」

 

「うん。日本の警察が使ってるんだよ、八幡」

 

「ニューナンブM60って言うんだけどねー、それ5発しか装填出来ないし威力少ないしで牽制くらいにしか使えないから私はあまり好きじゃないわね。しかも奴等に牽制は効かないし。でも、見張りだけならその装備でも大丈夫だと思うし、あとはヨロシクね?」

 

「分かりました」

 

「うぬぅ!任された!」

 

「はい!」

 

俺達は2階に登ってベランダに出て下を覗く。

先程の手榴弾のせいで集まってると思ったが奴等の姿は見えなかった。

 

「何でだ?」

 

「は、八幡!あそこ!なんか明るいよ!」

 

「ぬおおお!八幡!あれは山火事「ここ山ねーから」」

俺は、早速スコープを通して明るくなっているところを覗いてみた、するとーーー。

 

 

警察官が交通規制をかけて逃げてきた人達がどうにか通ろうとしていた。

 

「まじかよ...」

そりゃあの程度の音じゃ集まってこないはずだ。もっと大きな音が近くで響いてるんだから。

 

「どうしたの?八幡」

戸塚が心配になったのか俺に聞いてくる。

 

「・・・逃げようとしてる人が警察に暴動を起こしてる」

 

「そんな... でもどうして?」

 

「交通規制をかけたからだ」

 

「交通規制?」

 

「ああ。恐らくだが、感染の流行を阻止しようと思って隔離しようと思ったんだろ」

 

「そんな!」

 

「ああ。用は見捨てられたんだよ、国からな。でも」

 

「でも?」

 

「俺はそんなことしても、もう遅いと思うけどな」

 

「どうして?」

 

「日本中で同じことが起きてる。てことは他の国だってそれこそ日本の中でだって感染者を増やさないために避難民の受け入れを拒否するはずだ」

 

「うん」

 

「だが感染は1人でもなってしまえばそいつから噛まれればどんどん感染していく。用は何処に逃げても人がいるところは危ないってことなんだよ」

 

「・・・そんなぁ...」

 

「まあでも、こんな世界でも生きていくことが出来ないわけじゃない」

 

「え?」

 

「奴等に対抗できるだけの力を持てばいい。用は奴等がいても生きていけるようになれればこの世界でも生きていけるってことだ」

 

「でもそんなの....」

 

「不可能じゃない。現に今生きてるんだ。なんとかなるだろ。そうだなー雪ノ下さん辺りがなんとかしてくれるさ」

 

「ふふ、八幡らしいね」

 

「ところで八幡よ」

 

「ん?材木座いたのか」

 

「・・・八幡...我そろそろ」

 

「分かったよ...分かったから悪かったから泣くなよ。それで?」

 

「女子達が入っておるのだぞ、覗きに行かぬのか?」

ボゴっバキッという音の後に材木座は気絶した。何で殴ったかは言いまい。

 

「八幡...流石に可哀想だよ....」

 

「今のはこいつが悪い」

 

「そうだけど...」

 

「比企谷君、お風呂空いたわよ?」

雪ノ下さんは俺の背中に抱き付きながら言ってくる。さっきもそうだが全く気配がしなかったんですが....。

お風呂から出たばかりで体が暖かいのが服越しからでも伝わってきてシャンプーの良い匂いがする。この人が入っているお風呂を想像してしまい思わず首を振る。

 

「あれー?比企谷君、急に首なんて振ってどうしたのかね?」

雪ノ下さんは、意地の悪そうな声で言ってくる。

 

「別に...ただ少し」

 

「少し?なあに?」 

 

「いえ何でも...」

 

「もう~」と言いながら胸を俺の背中に押し付けてくる。俺の心臓は煩いほど鼓動を早めている。

 

「ゆ、雪ノ下さん...その当たって....」

 

「何が当たってるのかね?」

この人は....。戸塚なんて顔赤くして出てったぞ...。助けてーざいもく....あー伸びてるんでしたね。

 

「・・・あの、1つ聞いても良いですか?」

 

「何でもいいよ?私のスリーサイズでも好きな人でも♪」

本当に聞いていいのか...恐らく皆も気にしていただろう。でも誰も怖くて聞けなかったのだ。奴等になったとは思えないが校舎内では姿が見えなかった。奴等になったところを見た訳じゃないが、半分諦めているのかもしれない。

だけど認めたくないから言い出す事が出来ないでいたのだ。

 

「あはは...あの」

でも雪ノ下さんなら...知ってると思った。今なら聞いても耐えられると思った。この人が悲しみを受け入れてくれると思ったから。

 

「平塚先生...知りませんか?」 

 

「静ちゃん?」

聞いてしまった。知らないのが普通だろう...でももし...もしそうなら。

 

「知ってるよ?」

 

「え?」

 

「静ちゃんなら目付きの悪い女の子と一緒に車にのって何処か行ったみたいよ?総武校に来るまでにすれ違ったし。その時にハンドガン2丁とホルスターにマガジンまで渡しといたから無事だと思うけど」

 

「・・・よかった....」

一気に肩の力が抜けた気がした。

 

「そっか...気にしてたんだね。ずっと」

 

「まあ...顧問ですから」

 

「ねえ比企谷君はさ誰が好きなの?」  

 

「・・・何ですか急に...」

 

「私は比企谷君のこと好きだよ?」

 

「それは」

 

「ちゃんと結婚したいってほうのね」

 

「・・・すいません...俺には分からないんです...」

 

「あはははは。やっぱり比企谷君は可愛いな♪つい苛めたくなっちゃう♪」

なんだ冗談か....。

 

「勘弁してください....」

 

「まっ、このくらいでいいかなー。それじゃ比企谷君、今夜夜這いに来てもいいよ?」

 

「行きませんよ....」

俺はようやく離れてくれた雪ノ下さんの未だに背中に残る2つの柔らかい膨らみの感覚に前屈みになりそうになるが必死にこらえる。

 

お風呂に行こうと階段を降りて行こうとしたら雪ノ下が階段の上で座っていた。

 

「何してんのお前?」

 

「・・・」

返事がない。ただの屍のようだ。

俺はそのまま下に下りようとすると服を引っ張られて天地が逆転した。

 

何を言ってるのか分からないだろうが大丈夫だ。俺にもよく分からない。というか投げられたのだろう。背中にひしひしと痛みが出てきて投げられたのだと気付く。

だが今の状況が理解できない。

雪ノ下は俺を投げて現在俺の腹の上に座っている。階段だから狭くて動けないというのもありかなり困惑していた。

 

「雪ノ下?」

 

「比企谷君... 」

雪ノ下の消え入りそうな声とトロンとした目、それに匂いで分かった。

 

「お前酔ってるな?」

雪ノ下からはお酒の匂いがしたのだ。

 

「お酒?...この私が飲むわけな、いしゃない... 」

いやお前もう呂律回ってないじゃん。

 

「取り合えずそこをっ!?」

俺は雪ノ下を退かそうと服を見て固まった。

雪ノ下は今現在、下着と俺のTシャツしか着ていなかった。

どうりで俺の腹の上に座っている雪ノ下のお尻の感覚がやたらとハッキリしてるなと....。それを理解した俺は急に恥ずかしくなる。

 

「ねえ...比企谷君。私ね...姉さんには負けたくないの」

酔っててもどんだけ負けず嫌いなんだよ。

 

「だから...ん...」

 

「っ!?」

雪ノ下は俺の唇に自分の唇を合わせてきた。所謂キスというやつだ。

雪ノ下さんとしたときのように俺の体は熱を帯びていく。脳もこのまま身を任せていたいと思い俺の抵抗する力を弱めていく。

 

「ちゅ...はぁ....はぁ...ん」

それから少しして唇を離した雪ノ下は、息を荒くしてまた俺の唇に唇を合わせてくる。だが今度は先程のただ合わせるだけのキスではなかった。まるで俺を求めてくるかのように必死に唇を合わせてくる。

 

「ん....はぁはぁ....」

呼吸が限界なのか雪ノ下は、また唇を離す。

頬は赤くなり呼吸を早く整えようと深呼吸している、まるで早く俺の唇にまた自分の唇を合わせたいと言わんばかりに。

 

俺は色々と我慢の限界だった。

いくら自意識の化け物でもこんな状態に陥れば流されてしまう。

 

「・・・はち..まん...」

体に衝撃が走った。雪ノ下に名前を呼ばれただけなのに俺の中で何かが切れたような音がして今度は俺の方から雪ノ下の唇をーーーー。

 

 

ーーー奪えなかった。

 

 

雪ノ下は俺の名前を言うとそのまま俺の肩に顔を預けるようにして眠ってしまった。

先程まであった昂りは何処に行ったのか今は酔った勢いで俺なんかとキスさせちまった雪ノ下への罪悪感とこれ以上先に行く前に止まってくれた安心感で疲労感が襲ってきて急に眠気に襲われた。

 

「・・・早く風呂入って寝るか...」

 

 

 

 

 

平塚side

 

何故このような事に....。私は、今川崎を連れて保育園を目指し車を飛ばしている。

 

「けーちゃん...けーちゃん....無事でいて」

先程中学校を探しに行ったが川崎の弟は既にいなかった。次に妹である。京華ちゃんが行っているという保育園に向かっているというわけだ。

 

「先生まだ着かない?」

 

「無茶を言わんでくれ。これだけ奴等が多いと回り道をしないといけないんだ」

 

「・・・いっそのこと走った方が」

 

「馬鹿なことを言うんじゃない。外は奴等で溢れかえっている。心配する気持ちも分かるが今は落ち着くんだ」

 

「・・・先生に分かる?....分かるわけないじゃん...独り身なんだから」

 

「そうだな...でもな奉仕部の連中の事は本当の家族のように思っているよ」

本来なら先生が生徒に特別視してはいけない。だがどうしてもあいつらだけは他の生徒とは違って見てしまう。

 

「・・・すいません」

 

「構わないさ。イライラする気持ちは分かる。だがそんな気持ちではいざというときに動けんだろう。今は落ち着くんだ」

 

「はい....」

私も心配でしょうがないんだ...。川崎の事は言えないだろうな。

 

 

 




先生とサキサキあまり出せずにすいません...。

※由比ヶ浜の一人称の変更8月10日。

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