皆様ありがとうございます♪
本当に嬉しいです!
イロハ「せんぱーい!遅いですよ?」
ハチマン「いやいや、まだ待ち合わせの15分前だからね?」
イロハ「何言ってるんですか。女の子より遅いのは遅刻なんですよ?」
ハチマン「え?そんなの知らないんだけど。てか、イロハ早すぎじゃね?そんなに(お仕置きが)楽しみだったの?」
イロハ「ふぇ!?そ、そんなわけないじゃないですか!!」
待ち合わせ場所に到着すと一色は既に来ており、プンプンと頬を膨らませながら怒ってる。相変わらずあざといな。
ハチマン「はいはい。あざとい。」
イロハ「もう、先輩ひどいです!」
俺は肩を竦めながら言うと更に怒るがそれにともない更にあざとい。
ハチマン「ん?その服似合ってるな。」
イロハ「あぅ…もう、不意打ちはずるいですよ……。…はっ!?もしかしてさりげない優しさを武器にわたしをメロメロにして自分の物にする気ですか?その提案は魅力的ですが、既にメロメロなところがあるし、こんなテンプレな会話だけでは正直足りないのでもっと言ってくれないと困ります。ごめんなさい。」
一色の饒舌さは今日も絶好調みたいですね。始まった瞬間から既に右から左に受け流すー♪え?古い?ムー○ィーさん好きなんだけどな。残念。
ハチマン「あーはいはい。そんで?どこ行くんだ?」
イロハ「先輩!適当過ぎますよ!もう…今日はお買い物して、午後からは宿でのんびりの予定ですよ。」
激おこプンプンな一色。怒り方もやっぱりあざとかわいいよな。べ、別にドキドキなんてしてないんだからね!安定のキモさにシャポーを脱いだよ。(※意味:脱帽)ほんと。
ハチマン「お。なにそれ。ぼっちには優しいプランだな。宿でゴロゴロとか最こ「もちろん、わたしと二人でですからね?」…ぼっちにはハードルが高いよ。」
イロハ「こんな美少女とお家(※宿)デートだなんて嬉しくないですか?」
ウインクをして小悪魔的な笑顔でこちらを見つめる一色。
そりゃ一色はかわいいから嬉しいけど俺の心臓がもたねぇよ。」
イロハ「ふぇ!?」
ハチマン「あん?どうした?」
先程の小悪魔的な笑顔だった一色はいきなり顔を真っ赤にしてワタワタし出して俯いてしまう。マジでどうしたんだよ。
イロハ「…こ…声に出てましたよ……///先輩のそういうところの方があざといですよ…//」
ハチマン「…は?マジで?」
真っ赤になったままもしょもしょと呟き上目遣いで見つめる一色にドキッとしてしまう。だが、それより俺はしなければならないことがある。
ハチマン「………。」
イロハ「ちょっ!!先輩、どこに行くんですか!?」
ハチマン「離せ。俺は今からこの羞恥心を無くす為にモンスターに八つ当たりするのに忙しいんだ。」
歩き出す俺の裾を掴み一色か引き止める。やめろ。八つ当たりでもしないと俺が俺でなくなっちまうんだ。あ、今のなんか漫画とかでよくあるよな。
イロハ「ダーメーでーすー!!今日はわたしとのデート何ですから!!!」
ハチマン「わかったわかった。終わったらにするから。」
イロハ「ふぅ…。わかったならいいんです。じゃあ、レッツゴーです♪」
右手を上に突き出しながら歩き出す一色の後ろをついていく。
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イロハside
今、わたしは凄く機嫌がいい。その原因はわたしの後ろをだるそうについてくる先輩とデートだからだ。その姿は不貞腐れてるけど飼い主の傍からは離れない猫の様でかわいい。あーこんなにも惚れ込んでしまうとは…一色いろは一生の不覚だ。でも、後悔なんて微塵もなく、本物の恋をさせてくれる先輩には本当に感謝をしている。
イロハ「あ。そう言えばユイ先輩のプレゼントかわいかったですね。」
ハチマン「うっ…し、知らん。」
先輩はばつが悪そうにそっぽを向く。むぅ、面白くない。
イロハ「先輩♪わたしにも何か「だが、断る!」早っ!?」
イロハ「いいじゃないですかー。わたしもいっぱい頑張ったんですからごーほーうーびー。」
先輩の顔が一瞬ジョ○ョってたけどつっこまない。スルーですよ。スルー。
とりあえず、わたしは先輩の袖を掴んで左右に小さく揺らしながらおねだりをする。
ハチマン「あーもー。あざとい。」
イロハ「あざとくないですよー。」
ハチマン「ほら、行くぞ。」
イロハ「あ、待って下さいよ。先輩。」
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こうしてわたし達はウィンドウショッピングをしたり、先輩が買い物があるらしく少し抜けて直ぐに帰って来てから軽く飲食をして昼を二時間程回った位に宿に帰って来た。
イロハ「はー久しぶりに遊びましたね♪」
ハチマン「あぁ、一ヶ月はここから動かんぞ。」
先輩は自分の部屋に入ったら直ぐにバフッとうつ伏せでベッドに体を埋めて動かなくなる。ただのしかばねのようだ。
イロハ「もう、本当に先輩はめんどくさがりですよね。」
わたしもベッドの端に座って先輩を見つめる。はじめは見つめ返されていた視線も顔を反対に向けて逃げられてしまった。仕方なくわたしは先輩の背中辺りを枕代わりにして横になる。先輩はビクッとするのを触れている背中から伝わり小さく笑ってしまった。
ハチマン「……退け。」
イロハ「嫌です♪」
ハチマン「………勝手にしろ。」
ぶっきらぼうに返事をする先輩。いつもそうだ。先輩はめんどくさそうでぶっきらぼうだけど誰よりも深くて温かい優しさでわたしの心を溶かすのだ。本人は自覚なんてないんだろうな。はぁ…ほんと、ややこしい人好きになっちゃったな。
イロハ「…先輩。」
ハチマン「なんだ?」
イロハ「………なんでもありません。」
ハチマン「???」
聞けるわけない。『わたしの事どう思ってますか?』なんて。それを聞いたら先輩は『後輩』か『ワガママな妹』とか『あざとい』とかがかえってくるだろう。わたしはそんなんじゃ満足できない。必ず先輩の彼女になるんだ。負けない。
この状況で先輩は私にドキドキしてるのかな?気になる。わたしは先輩の背中に耳を押し当てる。すると聞こえてきたのはわたしが先輩と一緒に居るときみたいに心臓が早く動いていた。わたしは嬉しくなり、体を起こして先輩の方に振り返る。
イロハ「先輩♪何か作りますからご飯にしましょう。」
ハチマン「いいけど、俺は料理スキルもってないぞ?」
イロハ「フフフ…わたしが習得済みです。」
まあ、人並みにですけどね。
わたしは着痩せする胸を張り、どや顔で先輩を見る。
ハチマン「いつの間に…。まあ、それなら頼むわ。」
イロハ「任せて下さい!!」
――――――――――
ハチマン「ごちそうさま。」
イロハ「お粗末様でした。」
わたしの手料理を食べて満足した先輩は椅子にもたれ掛かる。え?食事中はどうしたかって?残念ながら割愛しましたよ?食事中の先輩を見つめてて恥ずかしそうに『なんだよ…。』って言う先輩に対してわたしが心の中で悶えてただけですし。
イロハ「美味しかったですか?」
ハチマン「ああ。マジで美味かった。イロハ。手出せ。」
イロハ「?」
意味が分からず、とりあえず手を出すと先輩はポケットから何かを取り出した小袋をわたしの手に乗せた。
ハチマン「まあ…なんだ。これはメシのお礼だ。」
イロハ「へ?………あ…ありがとう、ございます…//」
恥ずかしそうにそっぽを向いてしまう先輩。本当にこう言うところがあざといと思う。先輩の優しさは麻薬みたいに依存性が高くて本当にヤバイ。
わたしは嬉しくなり、お礼を言う声が小さくなってしまった。
イロハ「あ、開けても…いいですか?」
ハチマン「…勝手にしろ。」
先輩は恥ずかしさに耐えれなかったのか立ち上がり、ベッドに歩いて行く。
イロハ「あ、かわいい…。」
袋の中身は小さな白い花があしらわれた髪留めだった。わたしは早速着けてみる。
イロハ「どうですか?似合いますか?」
ハチマン「…まあ、悪くないんじゃねぇか。」
ふふっ…赤くなってますよ?先輩♪
イロハ「ありがとうございます♪大切にしますね♪」
ハチマン「……そうか。」
わたしに背を向けるようにしてベッドに横になる先輩。わたしは先輩の背中にもたれる様にしてベッドに座る。幸せだ。このまま時間が止まればいいのに。
それからわたし達はタイムリミットが来るまでのんびり話をしながら過ごした。
八幡がスケコマシ谷君になってますな。