白ひげと艦娘たち   作:カルパッチョクロス

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見ていただいている、みなさま前の更新からまたずいぶん月日が開いてしまい申し訳ありません!

原作のone pieceのビックマムの性格や能力の応用性を見てますと白ひげよりも強いのでは思うのは僕だけでしょうか笑


第5話:歓迎式其の五

ビックマム。もちろん私でも知っている。唯一の女性の元帥であり、お菓子好きでも知られている。しかしその名前より艦娘たちの間で有名なのは彼女が着任している鎮守府の設備である。

 

「シャーロット・リンリン元帥ってことはあの有名なホールケーキアイランドがある鎮守府ですか!?」

 

普通の鎮守府なら甘味所は間宮しかないが、ホールケーキアイランドはすべてお菓子で作られているだけなく、和菓子から洋菓子まで世界のあらゆる甘味が集まっておりまさに艦娘たち女の子の楽園でもあり、誰しもが一度入ってみたいと夢を見る場所だ。

 

「そうですね、ホールケーキアイランドがありますね」

 

「いいな~私も行ってみたいな~」

 

そんな話をしていると「私は行きましたよ」と赤城さんが声をかけてきた。

 

「赤城さんはホールケーキアイランドに行ってきたのですか!?」

 

赤城さんは手に持っているパーティーで置いてあったおにぎりを食べながらさらりと「行ってお菓子の家を一軒食べてきましたよ」ととんでもないことを言った。

 

「でもそのお蔭であちらの法律に引っかかってしまい鎮守府に立ち入り禁止になってしまいました」

 

と落ち込むように話した。なんでもホールケーキアイランドではお菓子は食べ放題だが家などの建造物は解体を頼まれたときにしかお菓子の家を食べてはいけないため、そうとは知らずに人が住んでいた家を食べてしまったそうだ。流石にこれは赤城さんが悪い。

 

「ちなみにリンリン元帥のホールケーキアイランドは基本誰でも入ることができるので、ルールをしっかり守れば立ち入り禁止になることはありませんよ」

 

そう言った大淀さんの目は赤城さんを見て「誰かさんがルールを破って共犯罪にならなければ」と付け加えた。どうやら大淀さんは赤城さんのとばっちりを受けてしまいホールケーキアイランドに入れなくなってしまったらしい。そう言われた赤城さんは大淀さんの空気を察したのか、その場を後にした。私はこの空気を換えるために、大淀さんに一つ島風ちゃんについて聞いてみた。

 

「そういえば島風ちゃんがこの鎮守府に来た理由は何かあるのですか?」

 

そう聞くと大淀さんは少し考える素振りをしてから「分からないわ」と言った。するとそこに駆けっこをしてきた島風ちゃんがタイミングよく帰ってきた。そこで

 

「島風ちゃん、この鎮守府に来た理由ってなんですか?」

 

そう島風ちゃんに聞くと

 

「うーん、一つ言うならお菓子作りを手伝わされるのが嫌だったから!ママったら毎日お菓子作り手伝わして全然一緒に駆けっこしてくれないの!」

 

なるほど、確かにいくらお菓子が食べられるといえ時間と手間がかかる作業は島風ちゃんには不向きだろう。どうやらホールケーキアイランドには間宮さんだけでなく、世界中から名だたるお菓子職人たちがいても人数が足りず、艦娘たちもお菓子作りを手伝わされているらしい。いくらお菓子が好きでも私でも毎日お菓子を作らされたら逃げ出したくなるだろう。「大変だったね...」。

 

「でも、お菓子は本当に美味しいから、吹雪ちゃんも一度行くといいよ!」

 

さっきの話を聞いたら行くか行かないか少し迷ってしまい「考えておくね」と曖昧な返答をした。

 

歓迎式は夜遅くまで続いたが、そのとき警報が鎮守府内に鳴り響いた。深海棲艦の姿が鎮守府近海で見つかったらしい。警報を聞いた他の艦娘たちは全員出撃しようとしたとき提督が「待ちやがれ、ハナッたれどもが」と言うとみんなは動きを止めた。

 

「おれが行く、てめぇらは出るんじぁねぇ」

 

と提督が動いた。その巨体を椅子から動かした。

 

「宴を邪魔し、俺のナワバリを荒らす奴は許すわけにはいかねぇな」

 

グラララと笑いながら提督は海へと向かっていった。その後ろを他の艦娘たちが付いていった。

 

「ほら吹雪ちゃんも付いていきますよ」と先ほど警報と提督の言葉で緊張して固まっていた私は赤城さんの言葉でふと我に返った。

 

「大丈夫なのですか!?深海棲艦相手にたった一人で挑むのなんて!?」

 

そもそもありえないのだ。生身の人間が深海棲艦に挑むことなど、蟻が象に挑むようなものだ敵うわけがない、ましてや提督といえば私たち艦娘に命令を出す立場、戦場に出るような提督など聞いたことがない。「吹雪ちゃん...」

 

「貴方の言いたいことも分かります、しかし信じてください私たちのお父様の力を」

 

赤城さんは最後にそう言うと、提督の後に続くように追いかけていった。私も遅れてはいけないと思い、すぐにその後を追った。

 

 

 

防波堤に着くとほかの艦娘たちは海には入らず港から、海に浮かび、一人深海棲艦を迎え撃つ提督を見守っていた。提督の足元には私たち艦娘と同じように海面に浮かぶための靴を履いている。また、艦娘たちは艤装を装備しておらず、誰一人として提督を心配するしぐさを見せず、むしろこれから紙芝居を見る子供のような目で提督を見ている。私に気づいたのか睦月ちゃんはおーい、こっちこっちと私を呼んでいた。私は呼ばれた睦月ちゃんのほうへ向かいその隣に立った。

 

「いいの?睦月ちゃん艤装しなくて大丈夫なの?もしも提督に何かあったら...」

 

「うーん、大丈夫じゃないかなー?先輩たちも誰もしてないし、何よりお父さんが戦うんだし!!」

 

この絶対的信頼はどこから来るのだろう。睦月ちゃんも提督が戦う姿は見たことがないのに。他の艦娘たちも徐々に緊張感もなくなってきて。

 

「お父さんー!一発かましちゃってくださーい!!」

「これはスクープですよ!あ、お父さんこっちカメラ向いてください!」

「へぇ~瑞穂さん、この白ワインはなぁに? ニホン=シュ? 独特な味と香り~、でも美味しいわぁ」

 

私欲に走り始めていた。というかPolaさん流石に敵が来ているときにお酒はやめましょうよ!瑞穂さんも何でお酒持ってきてるのですか!!

 

みんなが騒いでいると、静かに敵深海棲艦は姿を現した。その数は全部で六、駆逐ハ級が二、重巡リ級が四。私は初めて見る深海棲艦に恐怖を感じなかった。なぜなら深海棲艦が見えてもそれでも艦娘たちは五月蝿く、緊張感や恐怖心など感じる自分があほらしく思えたからだ。みなさんにはもう少し緊張感を持ってほしいです。




最後まで見ていただきありがとうございました!

次の更新は早くできるように頑張りますので、よろしければまた見に来てください!

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