ハリー・ポッターと留学生   作:原作なくして更新停止中

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当社比で怒涛の更新。

休暇らしさがあんまり無い。序盤は休暇前だし。あと、またしても短い。
日本人的には、クリスマス休暇より冬休みっていう方が分かりやすい気がする。


(ほぼ閑話な)クリスマス休暇

〜深雪side〜

 

ハグリッドが見事にやらかしてくれた後、寮に帰ってニコラス・フラメル……フルネームはめんどいからフラメルでいいか。フラメルのことを何も知らなかった3人に、ざっくりと説明することになった。

 

「あの人で1番有名なのは、賢者の石だね。錬金術の到達点とも言われてて、いろんな物語で使われるんだけど、効果は基本的には『卑金属を貴金属に変える』ことと、『命の水』を作ること。貴金属は、他にも変えられるのかもしれないけど、金に変えるっていうのが多いよ。命の水は、定期的に飲み続ける必要はあるけど、永遠の命を与えるって言われてる。まぁ、とにかくすごい石ってことだね。聞けたのはすごい錬金術師が関わってるってだけだから、必ずしもケルベロスの下に賢者の石が置いてあるとは限らないけど」

 

「金を作り、永遠の命を与える石!それだよ!それをスネイプが狙ってるんだ!誰だって欲しがるさ!」

 

「ハリー、賢者の石とは限らないんだって。それに、他にも可能性があるのにスネイプ先生が犯人と決め付けるのは良くないよ。それと、誰でも欲しがる物ではないよ?刹那を生きるリア充なんかは、周りが死んでくのに自分は若いままっていうのが嫌っていうし。それに、年を取らないと不自然だから引っ越しを繰り返さないとならない。金を沢山売ると、やっぱり不自然だから警察とかに疑われるし、そのままだと売りにくいから売るルートも考えないとならないし、値崩れ起こしたら大変な事になる。

まぁ、賢者の石での不老不死なら、いざとなったらいつでも死ねるから、絶対に死なないものよりは良い方だと思うけど。絶対に死なないって、最悪の場合、苦しみながら考えるのをやめるしかないからね。

とにかく、スネイプ先生を疑うなら、その証拠を集めないとどうしようもないよ。それに、学生なんだから試験もあるんだよ?犯人を特定したからって試験を免除されるようなことはないんだし、やたらと関わる事じゃないよ」

 

「試験なんてずっと先のことじゃないか!なんでもうそんな話題が出るんだい?ハーマイオニーじゃあるまいし」

 

……ロン、試験直前に必死になるタイプだね。苦労しそう。自業自得なら手伝わないよ?

 

「私は一応、他所の国に来てるんだから、それなりに良い点を取らないといけないからね。日本人は馬鹿とか思われたら恥ずかしいもん。まぁ、元から見下してるみたいだからあんまり意味ないかもしれないけどね」

 

「自分の将来に関わるんだから、試験は大事よ。……ところで、ロンは私をなんだと思ってるの?」

 

「え?あー、その……それより!もうすぐクリスマス休暇だよ!皆は休暇の間ホグワーツに残るの?僕は残るんだけど」

 

うわぁ……誤魔化し方が強引過ぎる。露骨にも程があるでしょ。

 

「自分の将来に関わるんだから、試験は大事よ。……私は家に帰るわ。両親にいろいろと話したいこともあるし」

 

「僕は残るよ。あの家にはできるだけ居たくないんだ」

 

「私も帰るよ。ここ数ヶ月で、生活に足りないものが良く分かったから、そういうのを準備しないと。ここの様子も話さないといけないし。まぁ、次からは残ることもあると思うよ。2人とも、私たちが居ないからって好き放題しちゃ駄目だからね」

 

「大丈夫だよ。そんなことしないって」

 

……ほんとうに、大丈夫だよね?

 

 

ロンドン行きの列車には、ハーマイオニーと一緒に乗った。個室の中では、いつも通りの雑談がほとんどだった。少しは別の事も話したけど。

 

「深雪、スネイプ以外だと誰が犯人だと思う?」

 

「んー、クィレル先生とか?吸血鬼だかなんだかに怯えて、あんなにんにく地獄に居るんだから、それをなんとか出来るものが欲しいかもしれないよ。まぁ、ほっとけば良いんだよ。学生になんとか出来るような話じゃないよ」

 

「……まぁ、そうかもしれないわね。あ、忘れるところだったけど、私の家の番号教えておくわね。なにかあったら連絡してね」

 

「りょーかい。私のも教えとく。日本に来るなら案内するよ。あんまり出かけなかったから、地元の一部しか分かんないけどね」

 

「ありがとう。飛行機代を考えると、そんな簡単には行けないと思うけど、いつか行ってみたいわ」

 

 

 

日本に帰ってきた。久し振りの自宅はやっぱり良いね。こたつに立て籠もれるのがたまらん。あと、友達にも会える。

 

「深雪、久し振りー!」

 

「ひゃあっ!?」

 

何事!?……あ、そういえば、そろそろ約束してた時間だったね。

 

「久し振り、百合子。いちいち気配を消して近寄らないでって言ってるじゃん」

 

「インターホン鳴らしたし、お母さんには挨拶してきたよ?どうせ本に集中してて気付かなかっただけでしょ。ところで、そこの包みは何事?」

 

「あー、これ?なんか、向こうの友達がクリスマスのプレゼントって送ってきて、今朝届いたんだよね。クリスマスって家庭内でのイメージだったから、こっちは何も送って無くて、気まずくてまだ開けられてないの」

 

ほんと、どうしよう。また向こうに行った時、めっちゃ気まずいんだけど……。

 

「なん、だと……?友達!?できたの!?いつもぼっちで、2人組組めって言われるとあぶれるような深雪が!?」

 

「失敬な!できたよ!少ないけど!あと、それは仲の良い人が同じクラスにならないからだよ!」

 

「あはは、ごめんねー。でも、事実でしょ?プレゼントの方は、向こうに行ってから渡すか、電話でもすれば良いんじゃ無いの?行ってから渡すにしても、連絡は必要だと思うけど」

 

ぬぅ……それしかないか。

 

「プレゼントのことは置いといて、とりあえず遊ぼう。現実逃避させて欲しい」

 

「まったく……早めにしなよ?それと、久し振りだからって容赦しないからね?」

 

「……お手柔らかに」

 

本当に容赦されなかった結果、赤い配管工のレースゲームで、見事に置き去りにされた。酷い。

 

 

百合子が帰ったあと、プレゼントを確認してみた。

ハグリッドからは、手彫りっぽい置物。けっこう器用だね。部屋の端っこに飾っておこう。

ロンからは百味ビーンズ。これは見なかった事にした。

フレッジョ兄弟からは悪戯セット。悪戯する相手がいないから貰っても困る。持って行って、兄弟達に使ってやろう。

ロンのお母さんからは赤いセーター。ちょっと大きい。手紙も付いてて、小さ過ぎるから、しっかり食べて大きくなりなさいってあった。余計なお世話だ。セーターはあったかいからキニシナイ。

ハーマイオニーからは羽根ペンとインクと羊皮紙のセット。課題の提出の時に、いつも誰かに借りてたから、ありがたい。

ネビルからは、植物図鑑。いろいろ載ってて面白いけど、見た目がキモいのも多い。そういうのはSAN値が削れそう。ページをめくるとき、ちょっと心臓に悪い。

あとは、普段からいろいろ手伝ってくれる人たちから、お菓子セット。多過ぎるから、百合子にもおすそ分け。動くやつとか趣味の悪いやつは、渡す前に欲しいか聞いてみたけど、ものすごく引きつった顔で、「なんか、その、大変だね?」って言われて、拒否と同情を同時にされた。同情するなら消費を手伝って欲しかった。

 

フクロウがいないから、ハーマイオニーに電話して、代わりに手紙を書いて貰った。経費は渡すって言ったのに、お断りされた。

頑張っていろいろ準備しないとね。……ちょっとめんどくさい。




オリキャラの深雪さんの友達、百合子さん。
フルネームは露璃 百合子。魔法使いだけど、留学前の深雪さんと同じ小学校に行ってる。ガチレズ。深雪さんにちょっと惹かれてるけど、まだ惚れてはいない。年齢の割にはそこそこ胸部装甲が厚いけど、まだまだ薄い。身長とかは平均的。得意な魔法は呪いと治療。

セーターは、良い感じに萌え袖状態。サイズは、ロンが感じる年齢で伝えた。故に比較対象はジニー。

フラメルさんってだけで、なんで賢者の石って断定するんでしょう。すごい錬金術師なら、他にも貴重なもの作れるはずなのに。あと、金やら不老不死やらって、デメリットとか不自由も多いよねっていう話。
リア充の部分は、高校の時、国語の先生が雑談で、不老不死は水銀に不死の効果があると信じた結果、水銀中毒で死ぬ皇帝が居るくらいの人類の夢っていう話をして、欲しいやつ居る?って聞いたら私以外誰も手を上げてなかった実話から。理由は書いた通り。
私が手を上げてた理由は、いつまでもいろんな作品を読めるのと、普通の寿命だと読みたい作品を読みきれないから。あと、SAO的なものすごいVRで遊びたいから。煩悩だらけ!
……絶対に死なないって、そのうち某カーズさんみたいな事になるよね?

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