もしもセイバーのマスターがソードアートオンラインに異世界転移したら?   作:雪希絵

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復活宣言から3ヶ月……

諸々の事情で投稿を怠っておりましたが、説明はひとまず置きまして

皆さん、本当にすみませんでした!

それと、待ってくださった皆さん、ありがとうございます!

今度の今度こそ、雪希絵復活です!

罵詈雑言もなんでも受けます

また改めて、よろしくお願いします


結婚おめでとう

「「「「け、け、け、結婚するーーーー!?」」」」

 

場所はリズベット武具店、鍛冶場。

 

メンバーは立香、アルトリア、マシュ、エミヤ、キリト、アスナ、リズベットだ。

 

叫んだのは立香とアスナ、キリトを除いた他の四人。

 

普段冷静沈着なエミヤでさえ、目を見開いている。

 

「ちょ、ちょっと待って!あ、あんた達、いつもの間に付き合ってたのよ……!?」

 

リズベットが慌てふためきながらそう言う。

 

「いや、付き合ってはいないんだけど……」

「そのまま結婚……的な?」

「はぁぁぁぁぁぁ!?何よそれ!もっと慎重にならなくていいの!?お母さん心配よっ!」

「ちょーいちょい。落ち着きなよリズ。もはや何キャラなのさ」

 

リズベットは頭を抱えて喚き散らし、アルトリアとエミヤは何やら談義を、マシュに至っては固まっている。

 

もはや冷静な人物はどこにいるやら、正しくカオスな光景だった。

 

───────────────────────

 

「そっか。そんなことがね……」

「クラディールさん……悪い人だとは思わなかったのですが……」

 

一旦落ち着き、リズベットが入れたコーヒーを啜る。

 

「人間なんてそんなものでしょ」

 

不意に、立香がそう言う。

 

「悪い心がない人なんかいないし、片側だけ見ただけじゃその人の全部なんて分からない。クラディールや、ラフコフの場合は、それが道理から外れるほど酷かっただけ。程度は違えど、誰にだってそういうところはあるんだよ」

「正論だな。このSAOで過ごして2年、自分のものも他人のものも、そういうものを死ぬほど見て来た」

「うん……私も。直接ぶつけられたことだって少なくない」

「そっ。だから、そんなに気にしなくていいの。クラディールはそういうやつだった。キリトとアスナはそれを切り抜けた。それだけだよ」

 

椅子にユラユラと揺れながら、なんでもない事のように呟く。

 

(素直じゃないな、マスターは。励ますならちゃんと言えば良いものを)

 

そう思い、エミヤはフッと笑う。

 

形や過程はどうあれ、二人は人を殺したのだ。

 

そうしなければキリトとアスナが殺されていただろうし、確実な正解ではないかもしれないが、間違ったことではない。

 

だが、それでも心は苛まれる。

 

初めてだろうがそうでなかろうが、正常な人間なら確実に蝕まれる。

 

『人を殺した感触は一生消えない』という人もいる程だ。

 

立香は二人がそれに飲み込まれないか気にしているのだ。

 

何となく察したのか、キリトとアスナは微笑んだ。

 

どうやら心配はいらないようだ。

 

「それじゃあ、もうそろそろ行くよ。これから血盟騎士団に行かないといけないし」

「退団申請?」

「そんな大袈裟じゃないよ。ただ、少し疲れちゃって……。しばらくお休みを貰いたいだけ」

「なるほど、分かりました。二人が居ない分は、私たちが攻略しましょう。安心して、二人きりで過ごしてください」

「そーそー、存分にイチャイチャしなさーい」

「イチャッ……!ちょ、リツカちゃん!」

「えーーーー?私何も間違ったこと言ってないよーーーー?」

「ちょっと!あんた達!人の店で騒がないの!」

「やれやれ……結局こうなるのか……」

「エミヤさん、達観してコーヒーを啜らないでください!あぁ、どうすれば……!」

 

このメンバーが集まると結局こうなる。

 

ただ、なんだかんだ、彼らはこの雰囲気が好きだったりするのだから、それで良いのだろう。

 

その後、休暇報告を終えた後、ささやかなお祝いパーティーをした。

 

記念撮影をして、それを全員に配って、その場はお開きとなった。

 

キリトとアスナは、第二十二層にあるログハウスに引っ越すそうだ。

 

翌朝。

 

「さて、行きますか」

 

キリトとアスナを除き、立香達は拠点を発った。

 

「いよいよ、お二人も夫婦ですか。なんだか、私達も嬉しいですね」

「長く見守って来ましたからね。マスター曰くとうの昔に両思いだったそうですし、こうなったのも納得でしょう」

「今頃昼も夜もなくイチャイチャしてるんじゃない?ぐふふ、羨ましいねぇ」

「マスター。二人の幸せを喜んでいるのは分かるが、せめて『ぐふふ』はやめたまえ」

「オカンか!」

「これに関してはオカンは関係ないだろう!?」

 

いつも通り雑談しながらの道中。

 

微笑みながら、はたまたニマニマとしながら、時折苦笑いする者もいながら、迷宮区へと向かう。

 

「おや、あの飲み物……可愛らしいですね」

「あ、ほんとですね。装飾が綺麗です」

「結婚祝いに丁度いいかもしれないな。一本買っていこう」

「結婚祝い渡すのはいいけどさー。タイミング大事だよね。真っ最中とかだったらあまりにも気まず……」

「わー!わー!わー!先輩!それ以上はダメです!」

「普通にお昼頃に行けば大丈夫だろう?……恐らくは」

「いやー、わかんないよ?お若い二人のことだからひょっとしたら……」

「普通に事前に連絡すれば良いのでは?」

 

道行く人の視線などなんのその。

 

普段は愉快に、いざと言う時は真面目に。

 

マイペースなのがカルデア組だ。

 

しかし、彼女達はまだ知らない。

 

この後に待ち受けるのは、今までの特異点と比較しても。

 

おおよそトップクラスの化け物だということを。




もうすっかり年の瀬ですね……

えーっと、こうしてギリギリ投稿出来たのですけれども

明日も正規の更新日ですし、続けて投稿したいと思っております

最後までお読み頂きありがとうございました、これからもどうぞお付き合いください

よろしくお願い致します

それでは、また明日!お会いしましょう!

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