もしもセイバーのマスターがソードアートオンラインに異世界転移したら?   作:雪希絵

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どうも皆様

夜にカラオケなんて行くものではないなと思っている雪希絵です

更新日も過ぎてしまいました、本当すみませんm(_ _)m

時間の都合で、今回かなり短めです

それでも宜しければ、ごゆっくりどうぞ


帰る理由

「ふぅ……お疲れ様ー」

 

蹴りを放った体勢のまま、しばらく固まっていた立香が、足を下ろしてそう言った。

 

立香のミニスカートの中身が見えないか、マシュは内心ハラハラしていた。

 

幸い、角度的には大丈夫なようだ。

 

(先輩は格闘技専門ですからね……。タイツなどがあれば、履いてもらった方がいいかもしれません……)

 

などと考えるマシュを他所に、少しバラけていたメンバーが集まった。

 

「うん、上手くまとまってるね」

「私も戦いやすいと感じました」

「同感だ」

 

さすがは副団長アスナの人選。

 

カルデア組四人ともよく息があっている。

 

「良かった。この人数なら、盾役二人はいるかなと思って選んだんだけど、合ってたみたいだね」

「ナイス、アスナ!」

 

ぐっ、と親指を立て、屈託のない笑顔を浮かべる立香。

 

それに微笑むことで返し、

 

「それじゃあ、先に進もう。マッピングが遅れてるのが問題になってたから、出来るだけ進めないとね」

 

アスナは踵を返して歩き始めた。

 

クラディールは堂々と、ノーチラスは悔しそうに口を引き結びながら、それに続く。

 

その後ろを、少しだけ離れてカルデア組四人が歩く。

 

「……意外と普通だね」

 

途中、立香が唐突に小声でそう言った。

 

「なんのことだ?マスター」

「決まってるじゃん。アスナのことだよ」

 

何を今更という顔をするマスターに、サーヴァント達は『そういえば』という顔をする。

 

「たしかに、聞いていた『攻略の鬼』といったイメージはしませんね」

「そう……ですね。多少、焦っていると感じますが」

「……そこなんだよねぇ」

 

首を傾げるサーヴァント組を差し置き、立香は腕を組んで考え込む。

 

(見た目は意外と普通……だけど、内心の焦りようが取り繕っても出てきてる。これって結構末期っぽいよね……)

 

もちろん、こんなデスゲームなのだから、脱出したいと思うのは当然だろう。

 

その為に焦る気持ちも良くわかる。

 

「けど、焦り過ぎるのも良くないんだよね……」

 

焦りは情報を奪い、情報が奪われれば判断力を奪われ、判断力を奪われれば命を奪われる。

 

………などと哲学めいたことを考え、

 

「ま、一回話聞いてみようかな」

「マスター?」

「先輩?」

「どうしたマスター?」

 

と、誰にも聞こえない声で呟いた。

 

───────────────────────

 

「で……き、急にどうしたの?」

 

迷宮区から出ると、本部に戻ってマッピング内容を報告。

 

その直後、立香はアスナは誘って、カルデア組の拠点へと帰った。

 

アルトリア、マシュ、エミヤは街への買い出しに向かった(向かわせた)。

 

「いやね、ちょっとお話を聞きたくてね」

「悪い話をする前の上司みたいだよ?リツカちゃん」

 

迫り来る立香に、アスナが苦笑いで返す。

 

「は、話って?」

「んー?いやー簡単だよ?」

 

あはは、と少しだけ笑い、真顔に戻す。

 

「何をそんなに焦ってるの?……いや、違うか。どうしてそんなに早く現実世界に戻らないといけないの?かな?」

「…………!」

 

いかにも核心をついたその質問に、アスナは目を見開いた。




お読みいただきありがとうございました!

最後の質問の部分、もっと核心めいた聞き方があったとは思うのですが……私のネズミレベルのボキャブラリーではこれが限界でした_(:3 」∠)_

それでは、また来週お会いしましょう!

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