もしもセイバーのマスターがソードアートオンラインに異世界転移したら? 作:雪希絵
やたら低い気温と湿度が結構辛い雪希絵です
冷え性が、冷え性がぁカタ:(ˊ◦ω◦ˋ):カタ
それではごゆっくりどうぞ!
「はい。いいですよ」
ヒースクリフの勧誘に、立香は即座に頷いた。
これには、アスナも、誘った張本人のヒースクリフも面食らった顔をする。
「ただし、条件が一つ」
そんなことは気にもとめず、立香は右手の人差し指を立てながら続ける。
「しばらくの間、こちらでお世話になります。ただ、それはあくまでも仮入団。血盟騎士団が私達に合ってると思ったら、入団させて貰います。合わないなら、お断りさせて貰います。いいですか?」
「……ふむ」
顎に手を当てて、ヒースクリフは考え込む。
「なるほど。確かにギルド内を見てもらうのは良いだろう。何はともあれ、歓迎するよ」
僅かに口元に笑みを浮かべ、ヒースクリフはそう言った。
「はい。よろしくお願いします」
立香がぺこりと一礼し、他の三人も慌ててそれに習う。
「アスナ君。彼女達の制服の準備を頼む」
「わかりました、すぐにでも。みんな、ちょっとこっちに来て」
言いながら踵を返し、アスナは扉へ向かう。
立香達もそれに続き、
「失礼しました」
そう言って部屋を出た。
「はぁ……。なんだか、貫禄のある方でしたね」
「団長は何だか『只者じゃないです』って感じが凄くするからね」
「あの強さなら、それも納得です」
最強の騎士王も、ヒースクリフの強さは認めているようだ。
(でも、実際戦ったらアルトリアの方が強いんだろうなぁ……)
いかに高い防御力があろうとも、アルトリアにはまず勝てない。
それはエミヤとマシュも同じだ。
歴戦の英雄がソードスキルを使うのだから、当然といえば当然だが。
「とりあえず、装備を作っちゃうね。担当の子にお願いするから、サイズだけ測るよ」
その日はそれぞれの体格だけ測定し、解散することになった。
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「いらっしゃい!みんな。装備出来てるよ!」
翌日、再び血盟騎士団本部にやって来ると、アスナから早速装備を手渡された。
「部屋は用意してあるから着てみて。違和感とかあったら直すから、言ってね」
「うん。ありがとアスナ」
ギルド本部内の一室に案内され、衣服を解除。
もちろん、エミヤは別の部屋である。
「うひゃー。派手だなー」
「私は嫌いではありませんよ」
「わ、私は少し違和感が……」
「あー。マシュは元の服が黒いからね」
各々感想を述べながら、ステータス画面を操作して服を着替える。
最初こそもたついていたが、今ではアルトリアもマシュも慣れたものだ。
「おおっー!結構かっこいいじゃん!」
立香の制服は、アスナとよく似た服で、それに上着を一枚着たような形だ。
格闘戦のために用意されたのか、血盟騎士団デザインの篭手もついていた。
「新たな装いというのも、やはり良いものですね。気分が変わります」
アルトリアの制服は、細身の鎧に下はスカート、血盟騎士団の男性団員が身につけているマントを合わせたものだ。
流石は騎士王、白と赤の正義感溢れるデザインが良く似合う。
「す、少し私には派手すぎるような……」
マシュの制服は、同じくアスナ等が着ている騎士服に、腰の辺りに純白の布が結び付けられている。
デザインは、マシュの元々の服によく似ていた。
「よっし、最後はエミヤだ!」
勢いよく扉を開くと、既にエミヤが着替えを終えてそこに立っていた。
「ほほぅ……さすがエミヤ。やっぱり似合うね」
「それはどうも、マスター。そちらこそ、よく似合っているじゃないか」
「お、そう?」
エミヤの制服は、男性団員が身につけているものから鎧を外し、代わりに長いコートを羽織ったものだ。
いつもの外套とはまた違うが、これもよく似合っている。
「みんなー、着替え終わった?……うんうん、似合う似合う!」
「あ、アスナ。この篭手ありがとう。ソードブレイカーじゃ剣しか受けられないから、助かるよ」
篭手の感触を確かめながら、立香がお礼を言った。
「ううん、気にしないで。ギルドの共通ストレージに余ってたやつを、友達に打ち直して貰ったものだから。大事に使ってね」
「うん、もちろん!」
笑顔で頷くと、楽しそうに型の素振り等をしている。
それを見ても、アスナも、
(頑張ってデザインとか考えたかいがあったな)
と満足そうにしている。
「それじゃあ、早速クエストに行こうか。私も同行するけど、あと二人団員を連れて行くね」
「了解だ、副団長殿」
「承知しました」
「わかりました、頑張ります!」
「よーし、張り切って行こー!」
こうして、気分も新たに、五人は迷宮区へと向かった。
お読み頂きありがとうございました
制服を決めるのは結構迷いましたし、そのせいで描写は大分薄くなってしまいました_(:3 」∠)_
こっちの方が似合うんじゃないか、というご意見があれば、是非お聞かせください
それでは、また来週お会いしましょう!