もしもセイバーのマスターがソードアートオンラインに異世界転移したら?   作:雪希絵

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どうも皆様

学校に遅刻しかけた雪希絵です

始業のベルが鳴るのと同時に教室に入りました

さて、やって参りました、更新日!

今回は暴走しました!

大変申し訳ありません!

それでは、ごゆっくりどうぞ!


混沌の王様ゲーム

「王様ゲームって……急にどうしたの?リツカちゃん」

 

調理中のアスナが手を止めずにそう言う。

 

マシュはその手伝い中である。

 

「マスター?無茶はいつものことだが、今回は唐突に過ぎるぞ」

「えー!いいじゃーん!やーりーたーいーのー!」

 

駄々をこね出す立香。

 

あまりにも唐突な事態に、全員目が点になる。

 

「一体どうしたんだ、リツカのやつ……?」

 

そう思ったキリトが立香の手元を見ると、そこに握られているのは瓶。

 

中に入っている液体は、『SAO内でも酔うことが出来る』という特殊な酒アイテムだ。

 

本来ならグラスに数杯くらい飲むものだが、立香はガッツリ1瓶飲んだらしい。

 

ベロベロになるのも当然だ。

 

「しかし、おかしいな……」

 

エミヤも気が付き、顎に手を添えて考え込む。

 

「マスターは、自分からはあまり酒は飲まないはずだが……」

 

言いながら視線を逸らすと、

 

「……どうしました?アーチャー」

 

水の如く酒を飲み続けるアルトリアが。

 

「君のせいかっ!?」

 

エミヤが叫ぶ。

 

「アルトリアがリツカに酒を飲ませたのか?」

 

苦笑いをしながら、キリトがそう言う。

 

「違います。私が飲んでいたら、横から取られたんです」

「そーだよー」

 

一見素面にも見えるが、その顔は少し赤い。

 

「リツカちゃんは、あんまり強い方じゃないみたいだね……」

 

一口、また一口と瓶の中身を煽る立香。

 

全員が全員、呆れ顔である。

 

「と、とりあえず、食事にしましょう!先輩!」

「そうだね、そうしようよ!リツカちゃん!」

 

エミヤが抑えている間に、二人は料理の完成を急いだ。

 

───────────────────────

 

「チキチキ!第一回王様ゲーム大会ー!あははははーっ!」

 

とうとうテンションまでおかしくなった立香が堂々と宣言する。

 

残る全員はすっかり死んだ魚の目である。

 

「ちょっとぉ!テンション低い!盛り上がらないでどうするのー!」

 

むしろ、テンションが高いのは立香一人だけである。

 

「早速引くよ!バッチコイ!」

 

人数分の棒が用意され、1から5までの数字と赤い印のついた棒がある。

 

赤い印がついたものを引けば王様である。

 

「……こうなったら、腹を括るしかないか」

「そうだな……やるしかないな」

 

もうなるようにしかならないと考える組と。

 

「…………」

「…………」

 

もはや慣れた組に分かれてはいるが。

 

「せーの!」

 

一斉にクジを引いた。

 

1番:エミヤ

2番:アルトリア

3番:マシュ

4番:キリト

5番:アスナ

王様:立香

 

「よっし!私が王様だ!」

 

(((((いきなりやばい人が王様に!)))))

 

全員の心の声が一致し、宣告の時を待つ。

 

「まあ、最初は軽く行こう!1番が4番に膝枕だ!」

「「はぁ!?」」

 

結果、

 

「あっははははは!」

「くっ………ふふっ……!」

「うふふっ……!」

 

男が男に膝枕するという光景が出来上がった。

 

立香は爆笑、その他の女性陣も、かなり肩が震えている。

 

なかなかシュールな光景に、当の二人は完全に死んだ目である。

 

「もう!終わりだ終わり!」

「次に行くぞマスター!」

「OK!やってやろうか!」

 

乗り気に……というか、恐らく復讐しようと考えているのだろう。

 

ただならぬ雰囲気でクジを引く。

 

「せーの!」

 

1番:キリト

2番:アスナ

3番:マシュ

4番:アルトリア

5番:エミヤ

王様:立香

 

「よっし!」

「またリツカか!?」

 

正直嫌な予感しかしない。

 

「4番が王様のほっぺにチューだ!」

「なっ、マスター!?」

 

4番の棒を握りしめ、真っ赤な顔でアルトリアが叫ぶ。

 

「王様の言うことは絶対!」

「くっ……うぅ……!」

 

プルプルと肩を震わせながら、アルトリアも覚悟を決めた。

 

「い、いいでしょう……!やってみせます!」

「よっし、いらっしゃーい!」

 

そう言って勢いよく立ち上がる立香の横に、アルトリアが近寄る。

 

羞恥で耳まで真っ赤に染まった顔を、徐々に、少しずつ近づけていく。

 

「………っ……ぅぅ……!」

 

止まっては近づきを繰り返し、

 

「……えいっ!」

 

思い切って唇を立香の頬にくっつける。

 

「ふぉっ!」

 

柔らかい感触が当たり、立香が妙な声を上げる。

 

「終わりました!もうこれで勘弁してください!」

「OK、大満足」

 

幸せそうな顔でそう言う立香。

 

「さー!次行くよー!」

「まだやるのか!?」

 

混沌(カオス)と化した王様ゲームは、まだまだ続く……。




お読みいただきありがとうございました!

まさかの王様ゲーム編二回という……(^_^;

では、来週の続きをお楽しみに!

また来週お会いしましょう!

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