もしもセイバーのマスターがソードアートオンラインに異世界転移したら?   作:雪希絵

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どうも皆様

現在友人宅にてお泊まり中の雪希絵です

遊び惚けていて投稿できませんでした、申し訳ありません

タイトルから察しはつくと思いますが、お楽しみ頂ければ幸いです

ごゆっくりどうぞ


偽・螺旋剣Ⅱ

「よし、今日も張り切って迷宮区へ行こうか!」

 

翌日、リツカ達は例によって迷宮区へやって来た。

 

「そういえば、たしか……ラフィンコフィンでしたか。彼らの件はどうなったのですか?」

「私が団長に報告したよ。団長も事態を重く見てるみたい」

「そのうち対策をするかもな」

 

昨日のラフィンコフィンとの遭遇戦の後。

 

アスナはすぐに本部に戻り、団長であるヒースクリフに報告したらしい。

 

結果、事態を重く見たヒースクリフは『何か対策を立てておく』と言い、アスナにはそれまで待機するように指示した。

 

「だから、近々大きな作戦があるかもしれないな。その時は、覚悟した方がいい」

 

雰囲気が変わり、真剣そのものなキリトの表情に、全員が神妙に頷いた。

 

───────────────────────

 

「でも、結局やることは変わらないんだよね」

「そうですね、先輩。結局迷宮区探索です」

「まだ探索仕切ってないからね」

「ボス部屋を探すのも、俺たち攻略組の役割だからな」

「すっかり私達も攻略組にカウントかぁ……」

「今更気にすることでもないだろう、マスター」

 

エミヤも増え、さらに賑やかになった一行は、迷宮区の奥へ奥へと進んでいく。

 

そこへ、大量のモンスターが現れる。

 

「!?」

「マズイ、みんな下がれ!」

「ダメです、キリト!既に見つかっています!」

「流石に数が多いね。私も戦う」

 

全員が武器を構え、敵に向かい合う。

 

敵の総数、パッと見だけで十数体。

 

「レベルが高い訳じゃないが……油断するな」

 

キリトの忠告に、全員が表情を引き締めた。

 

しかし、

 

「……私に任せてもらおう」

 

エミヤが一歩、また一歩と、前へ歩む。

 

「エミヤ……?」

「待て、たった一人で何を……!」

 

静止の声も振り切り、エミヤは魔術を発動する。

 

両手が光り輝き、漆黒の弓が現れる。

 

「ヤバイッ……!」

「ちょ、キリトくん!?」

 

並外れた反射神経で、キリトがアスナの目を塞ぐ。

 

見られたらマズイと判断したのだ。

 

「────投影開始(トレースオン)

 

そんなことが起こっているとは梅雨知らず、エミヤは詠唱する。

 

その手に現れたのは、まるでドリルのように渦を巻いた剣。

 

それを弓に番え、弦が引きちぎれそうになる程に引く。

 

「ちょ……エミヤ……まさか……」

 

この距離で巻き込まれないかと思い、ちょっとずつ後ずさる。

 

さりげなくマシュが前に出て、背後に残る全員を庇う。

 

モンスター達もただ事でないことに気がつき、一斉に走り寄ってくる。

 

「……『偽・(カラド)─────」

 

ただただ一点を睨み続け、自身の奥義を放つ。

 

螺旋剣Ⅱ(ボルグ)』!!」

 

壊れた幻想(ブロークンファンタズム)』。

 

自分の持つ宝具に備わる魔力を、丸々爆発に変換する禁術。

 

宝具の顕現につき一回しか使えない、秘技中の秘技。

 

離れた偽・螺旋剣Ⅱは、猛烈な勢いでモンスターの集団に迫り……直前で大爆発。

 

とてつもない閃光と衝撃。

 

それが晴れた時、そこにはモンスターは一匹もいない。

 

ただ、小さなポリゴンの破片だけが、キラキラと舞っている。

 

「……ふむ、こんなところか」

「ちょ、ちょ、ちょ、ちょっと待った────!ストップストップ!」

 

アスナから手を離し、キリトが猛烈な勢いでエミヤに走り寄っていった。




今回短めです

次回はエミヤさんが珍しくお説教を受けることになるでしょう

それでは、また来週お会いしましょう!

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