もしもセイバーのマスターがソードアートオンラインに異世界転移したら?   作:雪希絵

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どうも皆様

58連してアルトリアオルタを引けなかった雪希絵です

キャスギルが唯一の救いです

ギルかっこいいよギル、ウヘヘへへへへへ(錯乱)

ゲフンゲフン、失礼致しました

さて、いよいよサーヴァントの登場ですね!

誰が出るかはお楽しみ、です!

それではごゆっくりどうぞ!


新たなサーヴァント

五人は安全地帯へとやって来た。

 

もちろん、休むためでも、作戦を立てるために来たわけでもない。

 

「先輩、盾のセット終わりました」

「うん、ありがと」

 

マシュの盾を中心に、召喚サークルが形成される。

 

「こちらも準備完了だ。呼符があるなら、サーヴァント一人くらい送れるはずだよ」

「完全閉鎖の固有結界ではないからね。良かった良かった」

 

ロマンとダヴィンチの声が聞こえる。

 

召喚のために、通信を繋いだのだ。

 

「通信も良好です」

「なら問題なさそうだね」

 

うんうん、と満足そうに立香が頷く。

 

「外部と連絡出来るなら、このSAO自体をどうにかして欲しいんだけどな」

「無理無理。レイシフト先には、ほとんど干渉なんか出来ないもん」

「今までもそうでしたね」

「そっかー。そんなに上手くはいかないよね」

 

キリトとアスナが残念そうにため息をつく。

 

SAOに幽閉されて一年、慣れこそしたが、脱出したいという気持ちは変わらないのだ。

 

「さーて、そろそろ始めようかな」

 

何故かストレッチをしながら、立香は召喚サークルの前に立つ。

 

気合いでも入れているのだろうか。

 

立香は呼符を握り、召喚サークルに放り込む。

 

(……面白そうだから詠唱してみよ)

 

「素に銀と鉄。礎に石と契約の大公」

 

実は、前にダヴィンチから聞いていたりする詠唱を始める。

 

暗記しているのもどうかと思うが、何かいいのが出そうな気がするのだ。

 

(いいのが出そうってなんだろ?うっ、頭が……)

 

思い出そうとすると幻痛がするので、考えるのをやめる。

 

「降り立つ風には壁を。四方の門は閉じ、王冠より出で、王国へ至る三叉路は循環せよ」

 

キメ顔かつ見事なポーズで、噛みもせずに詠唱を続ける。

 

「うおぉぉぉ!カッコイイ!」

 

それに対し、キリトは腕を振って大興奮する。

 

アスナも、興味深そうに立香を見つめる。

 

「閉じよ。閉じよ。閉じよ。閉じよ。閉じよ。繰り返すつどに五度。ただ、満たされる刻を破却する」

 

召喚サークルがぐるぐると回り、三本の円環が広がる。

 

サーヴァント召喚の合図だ。

 

「──────Anfang。──────告げる。──────告げる」

 

マシュとロマンは半分呆れ顔、ダヴィンチは楽しそうに頷いている。

 

「汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ。誓いを此処に。我は常世総ての善となる者、我は常世総ての悪を敷く者」

 

右手をかざし、最後の詠唱を紡ぐ。

 

「汝三大の言霊を纏う七天、抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ────!」

 

円環が収束し、束ねられて柱になる。

 

光の柱が高く登っていき、やがて薄くなる。

 

代わりに現れたのは、人影。

 

背はそれなりに高く、服越しでも鍛えられているのがわかる。

 

白髪は逆立ち、浅黒い肌の身体を、赤と黒の外套が包む。

 

「────貴方は……」

アルトリアが、か細く呟いた。

 

「───サーヴァントアーチャー。召喚に応じ参上した」

 

低めで落ち着いた、少しだけ皮肉気な声。

 

そして彼は腕を組み、笑みを浮かべる。

 

アルトリアはその笑みに、懐かしさを感じた。

 

「……全く。こんな所に急に呼び出すとは、つくづく破天荒なマスターに恵まれているな」

「破天荒で悪かったね。『エミヤ』」

「そうむくれるな、マスター」

 

そっぽを向く立香の頭に手を置き、サーヴァントアーチャー『エミヤ』は、くしゃくしゃと撫でる。

 

「むぅ…………」

 

少々不服そうだが、機嫌は直ったようだ。

 

「……さて」

 

立香の頭から手を離し、今度はアルトリアの方を向いた。

 

「……久しぶり、とでも言っておこうか。セイバー」

「……ええ、そう言っておきましょうか。アーチャー」

 

そうして、どちらからともなく、手を差し出す。

 

「再び肩を並べて戦えること、喜ばしく思います」

「こちらこそ。再び共に戦場に立つとは思わなかったよ」

 

握手を交わし、お互いに微笑を浮かべる。

 

「そう言えば、二人ともほとんど会ってなかったもんね」

「いろいろあるんだと思います。お二人にしか分からないことが」

「……うん、そだね」

 

かくして、新たなサーヴァント、錬鉄の英雄『エミヤ』を迎え、立香達は新たな面持ちでこのゲームに挑むことになった。




という訳で、投票の結果選ばれたのはエミヤさんでした!

改めて、投票して下さった皆様、本当にありがとうございました!

私の予想よりずっと多くの方に投票を頂けて、本当に嬉しかったです

皆様全員の希望には添えませんが、どうかご了承ください

また、何もこれ以上サーヴァントを登場させない訳ではありません

この先、サーヴァントを増やそうと思った時は、また投票を行いたいと思います

その時は、皆様ぜひぜひ投票してくださいね!

それでは、お読みいただきありがとうございました!

また来週お会いしましょう!

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