無限の成層によるDies irae   作:アマゾンズ

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「今回はなぜか喜ばせる演目だ」

「これを見る勇気があるかね?」

「では、幕を開けよう」


水銀の蛇

メモの書き留めより抜粋


外演目 弥生の白きお返しの日(ホワイトデーネタ)

「待たせたな!今日が何の日かわかってるか?」

 

「ホワイトデー!つまり、女からの求愛に男が応える日ってな訳だ!」

 

「そんな訳でこのIS学園には女しかいない!全員にお返しは無理だ!だから言葉でお返しすることにした!」

 

「これは必聴の放送だ!今日は耳からイカせてやるから覚悟しな!前置き抜きで行くぜぇ!!」

 

「俺達を特訓してくれた円卓の方々も協力してくれた!ただし録音だからそれは許容してくれ!!

 

「コンセプトは~?」

 

「エロスッ!!」

 

パーソナリティであるフォルとサタナはノリノリで放送室を占拠し、放送している。

 

「エントリーナンバー1!吸血鬼に襲われたい人は必聴だ!ヴィルヘルム・エーレンブルグさんだ!!!」

 

『テメエら・・俺に渡したチョコみたいに溶かされたいならこっちへ来な?今夜は帰さねえ、極上の快楽ってやつをその身体に教えてやるよ』

 

「キャアアアアアア!!溶かされたい!!」

 

「私に刻んでえええええええええ!」

 

チンピラ風の男性が好みの女生徒は一気に興奮し、悶えている。

 

「FOOOOOOOOOO!!」

 

「オーライ!エントリーナンバー2!静かながらも感情を教えたのは貴女!イザーク・アイン!!」

 

『私は・・・こんな感情など知らない・・・・お前が私の歯車を狂わせた・・・この胸の軋み・・暖かさを・・・一体どうしてくれる?』

 

 

「わ、私が!」

 

「私が支えてあげるよおおおおおお!」

 

 

イザークの無感情なボイスに酔いしれた母性の強い女生徒は転げまわっている。

 

 

「うわおおおおお!これはやっべええええ!俺まで赤面してきたぞ!超やっべええ!!」

 

「続けて行くぞおおおおお!!エントリーナンバー3!自らを屑となっても汚れることを厭わない!!櫻井戒さん!!」

 

『僕は屑だ。そして君の為ならば例えどれだけ汚れようと構わない。そう、君はいつまでも無垢で曇りのないホワイトチョコのようであってくれ』

 

「ああああっ!私だけなんて!」

 

「一緒に汚れたい!!むしろ汚してえええええ!」

 

イケメンかつ自分だけが汚れればいいという献身にまた更に悶える女性が増える。

 

「戒さあああああああああああああああん!!」

 

「フォルが壊れ始めてキターーーー!!」

 

「エントリーナンバー!4ォォォォ!ここで爆弾だー!ゲッツ・フォン・ベルリッヒンゲンさん!!」

 

『そうだ、俺の名を呼んでくれ。誰よりもお前に呼んで欲しいのだ。そして俺はお前の言葉で辿り着く、俺の猛りの終焉に』

 

 

「いくらでも呼ぶから名前を教えてええええ!!」

 

「渋い・・酔いそうだわああああ!」

 

マキナの渋く男らしい声に酔いしれる生徒が続出し始めている。

 

「「これが俺の・・・!デウス!エクス!!マキナ!!!」」

 

「エントリーナンバー5!!今度は紳士かー?ロート・シュピィィィネェェェ!」

 

『親愛なるお嬢さん達。私の糸を持ってがんじがらめにして差し上げましょう。その愛は既に私の蜘蛛の巣に囚われているのです』

 

 

「絡め取られちゃう!縛られちゃうううう!!」

 

「強く縛ってえええ!」

 

ソッチ方面に目覚めている女子が肩を抱いて身体をくねらせている。

 

 

「ちょっとォォォォ!なんでカッコイイんですかー!貴方がー!」

 

「だが、聖人ならこの人だろう!エントリーナンバー6!!ヴァレリア・トリファー!!!」

 

『そのチョコを抱いて揺れに揺れ続ける貴女。食べるべきか、食べざるべきか?ああ・・貴女を愛しているからこそ答えは出ない。私は永劫・・・貴女の虜から逃れられない』

 

「ああ、神よ!この方に許しを!」

 

「食べてくださいませ!」

 

熱心なシスターだった女生徒が悶えつつ祈っている。

 

「聖餐杯は砕けないぃ!」

 

「でもテレジアさんからは貰えないいいいい!!」

 

「エントリーナンバー7!!次は愛してもヤンデレ!!ウォルフ・ガング・シュライバー!!」

 

「愛して・・愛して愛して愛して!!ねぇ・・・お願い、抱きしめて?君の中にある血の味を教えて?きっと甘ーいチョコレートのようだと思うから」

 

「私の血はここよ!」

 

「貴方の血も見せてえええ!!」

 

ヤンデレの素質がある皆様が刃を持って悶えております!

 

「つうか!男じゃねえええええ!」

 

「それは問題ないだろおおおお!!」

 

 

「次はお前の出番だ!!エントリーナンバー8!!フォル=ネウス・シュミット!!」

 

『ああ・・そうだ。俺は常に勝ちを狙い続けている!だからもうお前らは俺にイカれてんだよ!俺に惚れてる目は逃さねぇよ?迷わせてやるからよ』

 

 

「ギャアアアアア!!惑わせて!」

 

「そして閉じ込めて!!」

 

騒ぎがさらに大きくなって収集がつきません。

 

「相棒やっべええええ!柔らかでやべええ!」

 

「ここでそのセリフはまずいだろうがあああ!!」

 

 

「さぁ、最強の刃の登場だ!エントリーナンバー9!!サタナ=キア・ゲルリッツ」

 

『俺は君を傷つけたくない・・・けれど。君を守ることは出来るから、だから俺を納めて欲しい』

 

「あああああああああっ!!」

 

「も、もうダメぇ」

 

ついには失神者が出ました。

 

「うおおおおおお!竜剣の鞘が求められたああああ!!」

 

 

 

「さあ!ラストはこのお二人だ!!」

 

「黄金の獣、水銀の蛇!!我らが双首領だあああああああ!!!!」

 

 

 

『ああ、何故だ?なぜ耐えられぬ?柔肌を撫でただけで何故砕ける?この世は総じて繊細に過ぎるからだ。我が愛は破壊の情。愛でる為に先ずは壊す。いやさ、壊れ果てるまで愛させて欲しい。私は・・・総てを愛している』

 

『貴女に恋をした、貴女に跪かせていただきたい、花よ。この想い、遂げる為なら万象あらゆるものは貴女の為の舞台装置。我が脚本に踊る演者。さぁ、今宵の“劇”を始めよう』

 

『Dies irae』『Acta est fabula』

 

 

 

 

 

「これで全員!!全てが終わったぜ!!」

 

「お返しが言葉ですまねぇが!勘弁してくれや!放送を終わるぜ!!」

 

 

 

 

 

 

 

この放送はきっちりと録音され、ヒロイン達も悶絶したという。




マジですみません。

やりたかっただけです。

ですが後悔はしてません!!

ああ、水銀の蛇さんは忙しいみたいです。

では!

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