短編集   作:亜亜亜 無常也 (d16)

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原作の所々飛ばしたり、オリジナルぶっこんでます。

正式な連載になったら(なるか不明)加筆修正します

それではどうぞ



Fate/Apocrypha(黒の陣営 総入れ替え その③)

聖杯戦争で召喚される英霊達のモチベーションには大分差がある

 

当然だ。願いに大きい小さいはないが、どれだけ叶えたいかはそれぞれだ

 

……まあ、中には様々な相手と戦いたいや、呼ばれたから来たといった聖杯に願いがない英雄もいるし、聖杯が何だか理解していない奴らもいるが、そいつらは脇に置こう

 

さらに叶えたい願いにもどれだけ叶えたいかは差がある

 

 

例えば、

 

どうしても叶えたい願いのために、鬼畜外道に手を染める英霊

 

叶えたい願いはあるが、「手段は結果を正当化しない」と知っていて、生前のままの英霊

 

この二つの間をとる物

 

この三パターンに分けられるだろう

 

 

 

あっそうそう忘れていた♪

 

「裁定者」こと、ルーラーで呼ばれる英霊にも願いはない

 

当たり前だのクラッカーである(笑)

 

万が一ルーラーが願いを持って挑んでしまったら、勝ちは目に見えている

 

「特権」があるのだから

 

第三次冬木聖杯戦争で他のクラスで呼ばれたら大して強くない、ルーラーで呼ばれた「彼」が最後まで生き残ったように

 

 

それでは物語を始めよう

今回の話は、間を取った、野望の裁定者も出てくるよ♪

 

それでは始まり始まり♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

$$$$$$

 

ルーマニアのある教会

 

ここは赤の本拠地。マスターとサーヴァントがいる。……まあ、マスターはいるにはいるがほぼ毒を盛られて使い物にならない。サーヴァントは一部不在だ。

 

そんな教会の一室に二人の男女が使い魔が送る映像を見ていた。

 

一人は神父服姿の男性?少年青年と言ってもいいかもしれない、シロウ・コトミネ。もしくは言峰四郎。聖堂教会から派遣された監督役。その正体は皆さんご存知、第三次聖杯戦争で、やることなすこと裏目に出ることで有名なアイツベルンが呼び出したルーラー、天草四郎

 

もう片方は黒いドレスの退廃的な美女。アサシンのサーヴァント、真名はセミラミス。アッシリアの女帝である。ちなみに自由の女神のモデルらしい。アサシンではあるが、彼女の場合 は気配遮断が使えるキャスターと言った方がいい。早く実装されないものか(笑)。やっぱり☆5かな?

 

そんな二人が見ているのは、この聖杯大戦の初戦、ランサー同士の戦いだった。

 

一方は体中を鎧で固めて、黄金の槍を持つランサー。

 

もう一方は、体中の防備は少なく、赤い槍を持ったランサー。

 

ルーラーを殺すためにランサーを送った赤だったが、黒に迎撃されたのである。

 

 

 

「カルナと渡り合うとは、さすがケルト神話の大英雄」

「黒も中々格の高い英雄を揃えたようだな」

「てっきり黒はヴラド三世をランサーにするかと思ったのですが……」

「予想が外れたようだな、マスター」

 

アサシンが笑い、四郎が苦笑した。

 

 

 

さて、読者諸君。気付いただろうか?まだ真名を名乗るどころか、宝具解放すらしていない黒のランサーの真名が見破られたことに。

 

これがルーラーの特権の一つ。「真名看破」である。見られたらアウトである。まあ、正体を隠蔽できるスキルや宝具を持っているならこの限りではないが。

 

 

 

 

 

だからこそ天草四郎は聖杯大戦で召喚されたルーラーを狙ったのである。

 

自分がサーヴァントであるとバレないため、自分の願いを叶えるために。

 

まあ、巻き込まれた他の赤のマスターは災難だが。

 

 

 

 

「そろそろこちらのバーサーカーが向こうにつく頃か……」

「一騎でも倒せるか、あぶり出せればいいのですが……」

「黒のサーヴァントは出てこないのか?」

「ええ。どうやら城塞に篭っているようで……」

「一騎も?」

「……。一騎は出てきてはいるのですが、正体を誤魔化すスキルか宝具を使っているらしく、真名がわかりません」

「慎重なようだな、あちらの陣営は」

「負けるわけにはいかないでしょうからね」

「それはお主もじゃろう?」

 

そうだ。自分は負けるわけにはいかない。今まで生きてきた人生総てを使い勝ちに行く。

 

この世すべての善を成すのだ。

 

 

 

 

 

「アーチャーとライダーもやってくれればいいのだがな。ところでシロウ」

「はい?」

「黒の集めた聖遺物の情報はないのか?あるなら真名を絞れよう」

 

時計塔と聖堂教会の情報網は凄まじい。何か情報があるはずなのだが……

 

「何もないんです」

「はあ?」

「どうやら、黒の参謀をしている魔術師が上手く隠しているらしく」

「何物なのだそやつは?」

「資料を見てください。その方が早い」

 

渡された資料を受け取るアサシン

 

資料を読み進める……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーー ルーマニアのカタコンベ

 

ある墓地に二人の主従がいる。獅子劫とセイバーである。

 

神父とアサシンが信用できずに、独自に行動してるのである。

 

そんな二人はと言えば……

 

「なぁ、マスター」

「あん?」

「さっきから何見てんだ?」

「黒のマスターの情報だよ。敵の情報は知っておくべきだ」

「ふ~ん」

 

暇なセイバーが獅子劫に声をかけたところだった。ちなみに獅子劫が見てるのはアサシンが見ている物と同じである。

 

「面白そうなのいたか?」

「面白そうかは知らんが、よくわからないやつがいる」

「誰だ?」

「コイツ」

 

獅子劫が見せた写真を見るセイバー。そこには、フードの少年がいた。

 

この物語の主人公(笑)、星海黒斗である。

 

「ユグドミレニアはな、元々衰退しかけの奴らの寄せ集めなんだ」

「おう」

「だがな、コイツの一族は衰退してないんだ。それどころか結構繁栄()()()

「過去形?」

「何でもコイツの一族、ほぼ全員、根源行く実験だかで、島一つ巻き込んで全滅したんだとさ」

「おいおい」

「コイツはその実験に参加せず、刻印だけ受け継いで、旅行してたらしい。だから生き延びた」

「何でコイツは参加しなかったんだ?」

「嫌な予感がしたんだと。感がかなり鋭いらしい。おまえの直感みたいなもんだ」

「一緒にすんな!」

「悪い。その後は世界中旅をしてたらしい。時計塔にも所属してた」

「ふ~ん」

「いつもふざけてるんだとさ。だがな、喧嘩売ってきた魔術師を殺したりや依頼を受けての魔術師を狩ったりしてる」

「じゃあ、強いのか?」

「多分な」

「多分?」

「どう戦うかがわからないらしい。ペアだと仕事も受けないらしいし、戦闘見た奴は記憶を消してる。敵には容赦しないが、無関係な奴らは巻き込まない」

「無関係な奴らは巻き込まないのか。そこには共感できるな」

 

ちなみにセイバーは叶えたい願いはあるが、外道な行為はしない

 

「……」

「どうした?急に黙りこんで」

「いや、ソイツさあ、サーヴァントと戦ったらどうなるかなって思ってさ」

「普通に考えれば勝つのはサーヴァントだな」

「だよな」

「まあ、サーヴァント渡り合うマスターもいるにはいるらしいがな」

「……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

$$$$$$

 

ミレニア城塞

 

カウレスは困っていた

 

なぜなら……

 

「もっきゅもっきゅ、もっきゅもっきゅ」

「わしじゃ!!わしじゃ!!」

「このつまみ上手いな。アイツ料理上手かったんだな」

「黒斗は何でも器用にこなすからな」

 

セイバー、アーチャー、ランサー、アサシン

 

黒の陣営のサーヴァントが半数以上、自分の部屋にいるからである。何故か酒盛り中。

 

「何で俺の部屋にいるんだよ……」

 

呆れながら言うと……

 

「聞きたいことがあるんじゃよ」

 

とアーチャーが代表で口を開く

 

「……黒斗のことか?」

「予想しておったか」

「まあな、でも姉さんや叔父さんに聞けばいいんじゃないか?」

「マスターはアイツを信頼しすぎているからな」

「……確かに気持ち悪い位仲がいいからな、あの二人」

「浮気するより遥かにマシだ」

「「「……」」」

 

沈黙が場を支配する

 

だがこのままでは話が進まない。

 

「叔父さんには話聞かないのか?」

「何かあの男はのう……」

「典型的な魔術師みたいだからな。話づらい」

「同感だ」

「一応言っておくけど魔術師はだいたいああだからな。バカップル二人がおかしいだけだからな」

「知っている。あの馬鹿ナイトメアがいるしな」

「誰?」

「マーリン」

「ああ……」

 

全員納得

 

「どんな奴って言われてもな、変わった変な奴としか言い様がないぞ」

「変を二回使ってるぞ」

「それは分かる。俺達がいいたいのは何者なのかってことだよ」

「何か胡散臭いんじゃよアイツ。狸を思い出す」

「こっちはあの馬鹿ナイトメアだな」

「儂らの要望はある程度聞いてくれるが何か今一信用できん。何考えてるかわからん」

「しかも、何か俺達の指示がな……的確すぎる。アイツこの戦いがどうなるか知っているんじゃないか?」

「……」

 

彼らの言い分は分かる。確かにあの男はめちゃくちゃだ。でも……

 

「昔さあ、犬がいたんだ」

「「「?」」」

「父親が魔術の実験用に連れて来たんだ。だけど姉さんその犬ペットだと思っちゃって、愛情持って接して可愛いがったんだ」

「……その犬は?」

「死んだよ。実験でな。俺達の目の前で」

「マスターはどうしたんだ?」

「変わらなかった。表面上はな」

 

両親は気づかなかったがカウレスは知っている。

 

泣きながら墓を作り埋めたこと

 

肉が食べれなくなったこと

 

一人では眠れなくなってしまったこと

 

「そんなときにアイツに会ったんだ、姉さんは」

「どんな出会いだったのだ?」

「知らない。聞いても教えてくれないし」

 

そのことを聞くと微笑むだけ。何も言わない

 

でも……

微笑みながら黒斗の馬鹿なことした話について話すことを

 

肉を吐かずとも食べれるようになったことを

 

一人で寝られるようになったことを

カウレスは知っている

それは全て彼のおかげだ

 

……まあ 、婚約してから一緒に眠っているのを見るのはムカつくが

 

「俺にも優しいしな。課題を手伝ってくれたし、バーサーカーの聖遺物も貰った」

「そういえば、アイツだよな、俺達の聖遺物調達したの」

「どこで手に入れたのだろうな。聖遺物今は値段高いのだろう?」

「ああ。かなり高い。特にセイバーやランサーなんてかなり高価だ」

「わしは!?」

「まあまあだろう。……多分。アイツ人脈もかなりあるらしいから、それで手に入れたんだろう」

「話がそれてるぞ。結局アイツは信頼できるのか?」

「わからない」

「「「おい!?」」」

「しょうがないだろう。でもアイツ言ってたことがある。」

「「「?」」」

「「俺はね、相手が裏切らないなら絶対にソイツを裏切らない」ってな、だから多分大丈夫。珍しく「♪」を使ってなかったし」

「「「……」」」

 

結局わからずじまい。でもまあ、鬼畜外道ではなさそうだが

 

「そういえば、肝心の本人は?」

「散歩とか言っておったぞ」

「「「どこへ!?」」」

「知らん。「お土産期待してね?」とか言ってたぞ」

「「「はあ?」」」

「どういうことだよ……」

 

 

 

 

 

 

黒の陣営大丈夫か?それは誰にもわからない(笑)




どうでしょう?

ちなみに主人公の切り札いくつか考えてますが、全部出すかは分かりません

後、主人公まったく出て来ませんでしたね(笑)

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