はじめさんが可愛いと思います   作:杉山杉崎杉田

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みじかめですんません


第10話

 

 

海に出た。シュウは一人で、海を眺めながらぼんやりしていた。

 

「おーい」

 

後ろから声がした。水着姿の四人がやって来た。

 

「…………」

 

「お待たせー……って、どうしたの?」

 

「あー、もしかして私達の水着に見惚れてたな?」

 

「や、ちなつは無いよ。もう二十歳越えてるし」

 

「真顔で返すなよ‼︎」

 

涙目で返すちなつの横から、ねねが悪戯っぽい顔で言った。

 

「『ちなつは』って事は、私達には見惚れてたんだ?」

 

「………いや、その、」

 

「顔赤くして、可愛いところあるじゃん」

 

青葉にも言われ、さらに顔を赤くするシュウ。

 

「ち、ちがうから!別に見惚れてたとか、そんなんじゃ……なくて……」

 

「じゃあ何?」

 

「その……いや、いいです。引かれるので……」

 

「そこまで言ったらいいなよ!」

 

「往生際が悪いぞー!」

 

「言っちゃいなよ、ユー!」

 

青葉、ほたる、ねねとせめられて、シュウは観念したように途切れ途切れに言った。

 

「そ、その……全員、割とエロい水着を着て来たなって……」

 

「「「…………は?」」」

 

「なんで3人揃ってビキニなのか……」

 

「「「…………」」」

 

恥ずかしくなった3人は、顔を赤くした後に攻めるようにシュウを指差した。

 

「せ、セクハラ!」

 

「変態だ!すけべ!」

 

「最低!」

 

「な、なんでだよ⁉︎言えって言ったのそっちだろ‼︎」

 

「罰として今日は私達の下働き!」

 

「はぁ⁉︎絶対嫌だわ‼︎」

 

「ダメ!じゃないとクラス中に今言った事バラすから‼︎」

 

「は、はぁ〜?汚ぇ奴らめ……」

 

と、いうわけで奴隷になりました。

 

 

お絵描きスタート。まぁ、絵を描くのにあまり雑用は必要ないわけで。

ちなつがモデルになって他の二人が描いてる間、シュウはパラソルの下で寝転がっていた。

 

「ふわあ……眠い」

 

そんな事を呟いてると、スマホが震えた。

 

篠田はじめ『今暇?どこにいるの?』

 

「……えっ、何?この『暇なら遊ぼう』的な内容」

 

呟いてから、返信した。

 

豊田シュウ@黒トリガー使い『海っス』

 

篠田はじめ『海?誰と?』

 

豊田シュウ@黒トリガー使い『部員と。合宿』

 

篠田はじめ『女の人?』

 

豊田シュウ@黒トリガー使い『全員女子っス。いや、一人は女子って歳じゃねーな』

 

篠田はじめ『ふぅん、ごめんね邪魔しちゃって』

 

豊田シュウ@黒トリガー使い『ああ、全然。みんな絵を描いてて暇だったんで』

 

篠田はじめ『シュウくんは描かないの?』

 

豊田シュウ@黒トリガー使い『いや俺は美大目指してないんで』

 

篠田はじめ『ああ、美術部の合宿ね。シュウくんは何処大行くの?それとも就職?』

 

豊田シュウ@黒トリガー使い『まだ決めてないっス』

 

篠田はじめ『えっ……?遅くない?まだ志望校どころか就職も決めてないの?』

 

豊田シュウ@黒トリガー使い『や、それはさすがに進学で決めてます。でも、何処大かはまだ。現状で入れる一番良い大学に入って、取れそうな資格は全部取って、最強の公務員になります』

 

篠田はじめ『あ、う、うん……そう。まぁ、好きにしたら?』

 

豊田シュウ@黒トリガー使い『ええ、そうします』

 

篠田はじめ『でも海かぁ、いいなぁ』

 

豊田シュウ@黒トリガー使い『行けばいいじゃないですか』

 

篠田はじめ『仕事』

 

豊田シュウ@黒トリガー使い『あ、みんな呼んでるので失礼します』

 

篠田はじめ『あー!ち、ちょっと!逃げないでよー!おーい!』

 

逃げました。

 

 




そろそろはじめさんを出します

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