私、二回目の人生にてアイドルになるとのこと   作:モコロシ

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前編もあります。


第29話 職場の雰囲気は大事 後編

あれから結局休憩中までに間に合わなかった私はしっかり怒られながらもレッスンに励んだ。そしてレッスンが終わり、失った水分を補給していると休憩中に話していた三人が近付いてきた。

 

「深雪ちゃんなんでさっき遅れたの?」

「ちゃんと受けないとトレーナーさんに失礼だよ」

「な、何かあったんですか?」

 

多田さんのご尤もな意見に再び申し訳ない気持ちが込み上げてくる。社会人を一周経験しておきながらそれでも尚遅刻する私はどうしようもありません。とはいえ人間は失敗しながら生きていく生き物。切り替えていこう!

 

「ごめん。廊下で高垣さんと会って話してたら遅れた」

「え!? 高垣って……高垣楓さん!?」

「凄い、人気アイドルじゃん。知り合いだったの?」

 

三村さんと多田さんが食いついてきた。同じ事務所なのによくもまぁそこまで反応出来るものだ……と思ったけど私も似た様なものだった。

 

「ついさっき自己紹介したばっかりだよ。……ところで、三村さんって割とミーハーだよね」

「え? そ、そうかな? 普通気にならない?」

「興味ある人だったらなるかも」

「わ、私もそうかも」

 

それもそうか。確かに私も佐久間まゆちゃんの事だったら三村さんみたいになるかもしれない。……そうだ。この事言ったらどうなるかな?

 

「……このまえ焼肉屋に行ったよね」

「行ったね」

「その時に伊集院北斗に会ったって言ったら驚く?」

「えええええ!? 深雪ちゃんそれホント!?」

 

三村さんにガチリと肩を掴まれる。ファンなのか物凄い剣幕だ。その時は誰なのか知らなかったんだけど、貰った連絡先の紙を見て容姿を調べてみると実はJupiterの伊集院北斗でびっくりした。だから何だという話だけど。

 

「ホントホント。三村さんと野菜選んでて声かけたらそれがそいつだった」

「そうだったんだ! あれ、じゃあ私も見掛けてたかもしれないって事?」

「どうだろう。三村さん、急にデザートコーナー行ったから分からない」

「あ、あはは……」

「あ、あのさ、伊集院北斗って誰?」

「えぇ!? 李衣菜ちゃん伊集院北斗知らないの!?」

「う、うん……」

「李衣菜ちゃん、Jupiterって言ったら分かる?」

「……あ、ああっ! じゅ、ジュピターね! うん、し、知ってる知ってる! すごくロックだよね! うん!」

「ロックかなぁ?」

「ろ、ロックだと思えばそれがロックなの!」

 

Jupiterは確かに攻撃的なロックも歌っているが、それが全てではなくJ-POPやバラードも歌っている。きっと多田さんはそれを踏まえてロックだと言ったのだ。そして今のも「グループと曲は知っていたが、メンバーまでは知らなかった」という心の表れであり、本当に知らなかったわけではないだろう。

 

彼女の考えは、理解は出来るが言葉にするのは難しい。というのもロックというものは“定義できないからこそロック”なのだ。

 

数ある音楽ジャンルの中でロックほど難しいジャンルはないだろう。なにしろ境界線が曖昧なのだ。ほぼ無いと言っても過言ではない。私が先程言ったのもそうだが、ロックとは反逆の叫びだという主張もあれば、ずばりロックとは○○といった主張も存在する。また、それら全てを引っくるめてロックだと言う人もいる。答えなんて存在しないのだ。

 

私は密かに多田さんの言葉に感動した。“ロックだと思えばそれがロック”。一見聞き苦しい言い訳にしか聞こえないその言葉は、彼女の“ロック”に対する思いを的確に表現していた。ロックに定義はなく、模範的な回答が存在しない。しかし、だからこそ数いるロックンローラー達は十人十色な名言、名曲をロック史に残した。そしてロックンローラーは己の考えを主張はすれども否定はしない。それは偏にロックンローラー達が皆、彼女の言葉を共通認識として理解していたからだ。

 

俺の考えるロックはこうだが、お前の考えもまたロック。つまりロックだと思えばそれがロックであり、誰がなんと言おうともJupiterはロックなのだ!

 

「多田さん! 私は感動した!」

「あわわ!」

「きゃっ!」

「おわっ、な、なに!?」

「多田さんは生粋のロックンローラーだったんだね……!」

「……ま、まぁね!! そうでもあるかも!」

「今度夏樹に紹介しとくよ。うちの部署に凄いロックンローラーがいるって」

 

多田さんであれば夏樹も気にいるはずだ。きっと気が合う事だろう。……あれ、もしかしたら私って将来の偉大なロックンローラーの第一歩を目の当たりにしているんじゃない? 日本を代表するロックンローラー、多田李衣菜の一歩目はアイドルから始まった的な。いずれは世界のYAZAWAならぬ世界のTADAに……なんて言っちゃったりなんかしたりして!

 

「にゃ〜、基礎練ばっかりにゃ……」

「ねー、もっかい勝負しに行こうよー」

「次はトランプしようよ!」

 

勝手に盛り上がっているとみくにゃん達の声が聞こえてきた。最年少二人の声も聞こえる。そういえば先程の勝負(?)はどうなったのだろうか。

 

「これは遊びじゃないにゃ。アイドル生命を賭けた真剣勝負なんだから」

「アイドル生命? アイドルっぽい事まだなにもしてないじゃん」

 

多田さんがみくにゃんの言葉に突っかかる。言い合いになると察した私は話を逸らす。

 

「みくにゃん、勝負どうなったの?」

「ミク達が勝ったにゃん♪」

「でも負けたんだ?」

「だから負けてないにゃ!」

 

試合に勝って勝負に負けたと言ったところか。なんにせよ再びみくにゃんの野望は潰えたらしい。

 

「そうにゃ! いい事思いついた!」

「どうせまた勝負の事でしょ? 勝ったところで交代する筈もないのにまだやるの?」

「そう言ってられるのも今の内にゃ。今回のミクは一味違うにゃ」

「ねーねー楽しい事?」

「そそ、楽しーぃ事にゃ!」

 

ニヤリと笑みを浮かべたみくにゃんが説明する。曰く、花屋の凛ちゃんが三人なのだからアーニャちゃん達も自分を入れて三人に出来るのではないかという事だ。

 

「いいねいいねそれ!」

「えー! みくちゃんだけー!?」

「そう思うんだったら自分で交渉するといいにゃ。ミクは自分の分を勝ち取るにゃ!」

 

そう言うとみくにゃんは隣の部屋へと駆け出し、アカギさんと莉嘉ちゃんもそれに続いた。

 

「な、何をするつもりなのかな……?」

「ねぇ、私達も行ってみようよ」

「そうだね。私もみくちゃんが何するつもりなのか気になるし」

 

どうやら三人も行くらしい。という事であれば私も流れに沿って行くしかあるまい。

 

「たのもー、にゃ!」

 

みくちゃん達の後に続いて隣の部屋へと入ると、花屋の凛ちゃんら三人に加えてアーニャちゃんと新田さんもその場にいた。その際に何故か本田さんがこっちは五人云々と慌てていたが、みくちゃんの説明で落ち着きを取り戻す。

 

「じゃあ、ハイこれ」

「ネコミミ、ですか?」

「わ、私達も付けるの……?」

「モチのロンにゃ!」

 

どこからか取り出したのか、みくちゃんが猫耳をアーニャちゃんと新田さんに手渡すと、明らかに新田さんが動揺していた。気持ちは痛い程分かる。大学生になってまで猫耳を付けるなんて恥ずかしくて出来ないよね。私だったら多分死にたくなるよ。……とはいえそれは私が彼女の立場だったらの話だ。つまり今の私には関係ない。それに第三者から見ると中々に愉しいものである。私のカメラマン魂がシャッターチャンスを逃すなと震えている。

 

「うわぁ……深雪のそんな表情初めてみた」

 

多田さんに引かれた。しまった、顔に出てしまっていたか。どんな顔だったのだろうか。

 

とかなんとか思いつつ私は既に携帯電話へと手を掛ける。

 

「ほ、本当に付けるの……?」

「何を戸惑ってるにゃ。美波チャンなら似合うって」

「ダー。ミナミのネコミミ、見てみたいです!」

「う、う〜ん、わ、分かったわ……」

 

そう言うと新田さんは渋々と恥ずかしそうにネコミミを頭に取り付け始めた。今です!(孔明感)

 

装着する瞬間という目にも留まらぬシャッターチャンス、私でなきゃ見逃しちゃうね。シャッターボタンを押し、ちゃんと撮れてるか確認する。残念ながら私のスマフォはまあまあ古いので画質は多少雑魚だが、仕方ない。

 

「アーニャちゃん」

「んー? ピース」

 

カメラを向けると、気が付いたアーニャちゃんが両手でピースをして此方に向き直った。だが状況をあまり把握出来ていないらしく表情は未だにキョトンとしている。

 

「み、深雪ちゃん、私は入れないで欲しいのだけれど……」

「分かりました」

 

ただし撮ってないとは言ってない。今更言ったところでもう遅いのだ。先の写真はずっと私の写真フォルダに眠る事となるのだ……。

 

「アーニャちゃんもっと猫っぽく」

「こう、ですか?」

 

手の平を軽く握り手首を曲げながら両手をふりふりと動かす。うーん、マンダム。実に愛らしい。普段からも天然が入っていて可愛いアーニャちゃんではあるが、猫耳を付けることによって更に切れ味が鋭くなっている。みくにゃんと並ばせて撮りたい。……なんとなくだが、新田さんがのあさんだったら何かが完璧のような気がする。本当になんとなくだが。

 

「よし、準備は整ったにゃ! 扉の前で待機にゃ」

「ほ、本当に! 本当にやるの!?」

「何回聞くんだにゃ? やると言ったらやるにゃぁ!」

「……ニクキュウ……」

 

未だに渋る新田さんを軽く流しながらみくにゃんは言葉通り扉の前で待機する。アーニャちゃんは片言な言葉と一緒に猫の動作を練習していた。

 

「失礼します。……こ、これは……?」

 

そして武内さんが来ると、早速みくにゃんは己のアイディアを披露した。その後も多田さんはロックバンド、莉嘉ちゃんはシール(?)ユニットとして武内さんへと提案する。しかし

 

「新田さん、アナスタシアさんはこのまま二人ユニットでいきます。申し訳有りませんが、既に準備を進めておりますので」

 

皆から落胆の声が聞こえる。頑な、というよりは色々と考慮した上での判断なのだろう。実際はどうなのか知らないが彼が考えもなしになんとなくでユニットを決めそうには思えない。きっと何かしら理由があるのだろう。その辺りの考えも一緒に言ってくれれば皆もあんなに悲しそうな顔をしないだろうに。

 

……さて、どうするか。このままこの場は流して武内さんに任せるか、さもなくば私が口を出してこの場を収めるか。これは実に難しい二択だ。

 

はっきり言うと私はともかく他のアイドル達と武内さんはコミュニケーションが足りていないと思う。そもそも彼と言葉を交わす機会が意外と少ないのだ。仕事の合間に私達の様子を見に来てはくれるがすぐに戻ってしまうし、私達もレッスン中なので会話をする事なく一日を終える日も少なくない。

 

ただの仕事仲間というドライな関係もなくはないだろうが、ここ346プロのアイドルに限ってはそうはいかないだろう。何故ならば今のような状況になってしまうからだ。これが大人同士であればこうはならなかったかもしれないが、相手は思春期真っ盛りの女の子。精神的にも不安定になりがちな時期の女の子達にドライな関係を求めるのは無理がある。友好的な関係を作りコミュニケーションを図りやすくすれば今後の為にもなるだろう。

 

しかし、ここで私が口を出さない事によりいずれ彼女達の感情が爆発してしまう可能性も考えられるのだ。下手をすればデビュー前に辞めてしまう恐れも……。先ほども言ったが武内さんと彼女達はコミュニケーションが足りていない。少し嫌な言い方にはなるが、そういった意味では今の状況は相互理解を深める良い機会と言えるだろう。これを機に武内さんがどのような考えでプロジェクトを進行しようとしているのか、またアイドル達がそれに対してどう感じているのか。それさえ理解できていれば私達は良い関係を築ける筈なのだ。

 

悩む。久々に人間関係で悩んでいる気がする。実際のところ、これは私が考えるべき事ではないのかもしれない。ただ、互いの考えている事が理解出来るので勝手に責任を感じているだけだ。だが当事者である以上は無視できる案件ではない。

 

どちらが正しいのか。考えながら皆へと視線を向ける。きっと通る筈だと期待していた案を却下された故の残念そうな様子は拭えず、凛ちゃんら五人もどうすれば良いか分からないようで狼狽えている。特にみくにゃんは先程までの期待に満ちた表情との変化が著しく、見ていて痛ましい。しかし、悔しそうな表情から目を伏せると、次の瞬間にはいつものみくにゃんへと戻っていた。気丈に振る舞っているのは火を見るよりも明らかであった。その様子に私は、漸く己の自己中心的な考えを自覚し、ズキリと心が痛んだ。

 

「……っ」

 

……くそ、一体私は何を考えていたんだ! なんだよ心を鬼にしてって! 今後のコミュニケーションの為って! 確かに大事かもしれないけど、それは彼女らの心を傷つけてまで優先しないといけない事なのか? いや、それは違うはずだ。いくら武内さんの気持ちが分かるとはいえ、私が味方をすべきは幼い彼女達の方だ。未だ20歳も超えていない幼い少女らを悲しませるような事があって良い訳がない。私は生涯に渡り子を授かった事はないが、子供はまず第一に身も心も健やかに育てば良いという考えを持っている。それ故に成長を願って口を出さないつもりでいた。高垣さんが言っていたというのもあるが、世間の過半数が思っているようにコミュニケーションを円滑に進めるには会話が一番手っ取り早い。

 

──しかし、コミュニケーションなんぞ未だ問題とはいえない問題が解決したらいくらでも取れば良いのだ。機会なんて幾らでもあるはずだ。そう考えると、私の意思は自然と固まった。

 

「どうしてこの二人なんですか?」

「……と言いますと」

「いえ、何故この組み合わせなのかと思いまして」

「……普段の皆さんの様子から鑑みて、この組み合わせが最適だと思ったからです」

「という事は私達の組み合わせも決定しているという事でしょうか?」

「それは……」

「……決まってないんですか? その場その場で決めてるとしたらもしかして最後のユニットって……」

「……! い、いえ! そんな事はありません! お二人と三人のユニットデビューを発表する以前より、ユニットの構成は決めています!」

 

言葉を続けようとすると察したのか武内さんが必死の形相で言葉を紡いだ。少し意地悪な言葉選びだっただろうか。しかし、このくらいは言わないと武内さんの事だから何も言ってくれなさそうだ。

 

「つ、つまりそれはミク達もユニットデビュー出来るって事かにゃ?」

 

みくにゃんが思わずと言ったように問いを投げかける。

 

「そ、それは企画検討中で……」

「それでも、今のところの予定くらいは教えてくれてもいいんじゃないですか? 確かに予定は変わるものですが、何も伝えられないよりはマシです」

「しかし……」

「ダメ、ですか?」

「……分かりました」

 

私の言葉に武内さんはあまり納得していない様子ではあるものの、説得の甲斐もあり一応の予定だけは伝えてくれることとなった。

 

皆が静かに私たちの様子を見守る中、武内さんは改めて皆へと視線を向け、説明を始めた。

 

「……本当に大まかなことしか説明出来ませんが、プロジェクトの進行計画としては新田さん達、渋谷さん達のユニットが第一段。その後、二段三段とユニット毎にデビューしていく予定となっています」

 

「ほ、本当にゃ!? 」

「やったー! それならそうと早く言ってくれればいいのにー!」

「わーいわーい! 楽しい事いーっぱい出来るかな?」

「私達もデビュー出来るんだ……」

「やったね智絵里ちゃん! デビューが出来るよ」

「う、うん。きらりちゃんや杏ちゃんにも伝えないとね」

 

「い、いえ、そこまで申し上げては……」

 

盛り上がる彼女らに水を刺そうとする武内さんに私がストップをかける。

 

「おっと、それ以上は野暮ですよ。また彼女らから笑顔を失わせる気ですか?」

「……! ……私は、笑顔を与える筈のアイドル達から、笑顔を奪っていたという事ですか……?」

「不確かな情報を与えたくないという気持ちは分かりますが、時には伝えた方が良い場合もあるんです」

「……しかし、やはりぬか喜びさせるような事態は……」

「……そう思うのなら、それを実行する前に彼女らを納得させてください」

 

某漫画での台詞でもあるように『納得』は全てに優先する。納得しているのとしていないのとではその先が大きく変わって行くのだ。例えば自分の進路の先に理不尽な事が待ち受けていたとしたらどうなる? 納得さえしていれば『自分の選んだ道』だと耐える事が出来るだろう。しかし、納得していなければ耐える事が出来ないかもしれない。私の言葉はその『耐え切れなかった場合』を考慮しての事である。

 

「厳しい事を言いますが、口下手だからは言い訳になりません。彼女らを納得させる事は担当Pである貴方の義務です。特に私達は多感な時期の中高生が多数を占めます。不満を飲み込み続ける事なんて出来ないでしょう」

「……そう、ですね」

「最近だと事務所では常に“アイドル”を意識して明るく過ごしている前川さんも、物憂げな表情が目立ってきていました。もちろん前川さんだけではなく皆もそうです。こういった対応は武内さんがするべきだとは思いましたが、私が耐えきれなかったので口を出してしまいました。すいません」

「い、いえ」

 

武内さんが困惑している。それもそうだろう。普段からそこまで自分から口を開く事の無い私が饒舌に話しているのだ。しかし、私だって話さなければならない事くらいはしっかりと話す。高垣さんはああ言っていたが、やはり口出ししてしまった。

 

「立場は違いますが武内さんの考えは理解しているつもりです。しかし、彼女らがそれを察するには未だ経験が足りません。なのでまずは説明して、しっかり納得させてあげてください」

 

彼女達に悲しい顔は似合わない。挫折を知った人間は強いとは言うが彼女達にそんな経験は出来ればして欲しくない。笑顔で過ごせるのならばそれが一番だ。未だ喜びを抑えきれない皆の様子を見ながら尚更そう思った。

 

私の言葉に武内さんの仏頂面が歪み、思案に暮れる。

 

「……難しいかもしれません。自分は、今までこのスタンスを続けてきていましたので」

「ですが──」

「ですが、私としても彼女達の笑顔を奪うのは本意ではありません。なので、なるべく努力は致します」

 

武内さんの真剣な様子に私は微笑みを返す。どうやら発破をかけて正解だったようだ。

 

「今後の大まかな予定は、改めて後日皆さんが集合している時にお話します。ですが、予定は飽くまで予定であり確定事項ではありませんので、その辺りは周知願います」

 

「「「はい!」」」

 

かくして、本来であればみく主導の小さな、しかして重要なストライキが起きる予定だった今回の出来事は、深雪の武内への説得により終息を迎える事となった。

 




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