仮面ライダープリスパーサ   作:taka@半魚人

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お久しぶりです。
またモチベが帰ってきました。
まぁ長くは続かないでしょうけど。
ということで本編どうぞ。


ステージ9「DRAGONを討ち取れ!」

前回のあらすじ

 

盗まれたデリシャスクッキングのガシャットを取り返し、宝さん改め仮面ライダーヴァディがレベル3になった。

そして黒いプリスパーサと対峙し、正体がゲーマコーポレーションCEOの【任藤 天】だと言った宝さんだったが。

しかし現れたのは謎の男、男は訳のわからない事を言って消えた。

一体なんだったんだ・・・。

 

 

~CR電脳救命センター~

 

結局あの後なにも教えてくれないまま農さんたちと別れたし。

分からないことだらけだ、黒いプリスパーサのこと、宝さんと農さんが何やらやってること。

そして、適合者ってなんだ?

 

そこに秋斗院長がやってくる。

「随分早い出勤だね。良い心掛けだ。ささ、早く掃除を。」

「なんすか、掃除って。今じゃなきゃダメですか。」

「衛生省がCRに視察に来るんだって。」

ポッピーがゲーム画面から顔を覗かせる。

衛生省?視察?まためんどくさいことを。

ご苦労なこったな。

「CRの創設者である大臣官房審議官がお見えになるんだぞ。」

「はぁ・・・。」

確か【薬袋 新太郎(みない しんたろう)】だっけか。

わざわざこっち来るなんざしないでもいいだろ。

まぁ、適当にやりすごすか。

「くれぐれも粗相のないようにね!本当に!」

「はいはい分かってますよ。」

 

と、二人で掃除を始めたが、そこに電話がなる。

院長が対応しているが。

「どうも電脳救命センターです。おぉ、これはこれは薬袋審議官!え・・・?バグスターに感染した?!」

おいおい、まじか。視察のしかたが派手だな。

まぁ、いっちょやってやるか。お相手がお偉いさんなら金が弾むだろ。

 

 

そして患者を病室まで運んできては、診察をするのだが。

「善人・・・か。まさかこんな形での再開だなんてな。」

「ん。あぁ、どうもご無沙汰です・・・。」

え、会ったことあったっけ?

あれ、でもこの顔どっかで・・・。あっ!

「いやぁ!本当に、命を救っていただいた薬袋先生をお助けできるなんて光栄ですよ!はは!」

うわ、やっべぇ。マジで忘れてた。

何年前だったか、生死の境を彷徨っていた俺を救ってくれた命の恩人だ。

なんで忘れてたんだろう。あぶねぇ。

「診察しますね。」

「あぁ。」

機械を動かして診察していると、薬袋先生が話し掛けてくる。

「ゲーム病、なんだろ?」

「はい、残念ながら。」

「さっき、バグスターを名乗る男が現れてな・・・。うっ!」

薬袋先生が苦しみ、身体が透明になっている。

「善人・・・。オペを開始してくれ。」

「それだと先生の身体が危険ですよ。」

「いいんだ、これからもっと危険なことが起こるかもしれない・・・。」

なに?どういうことだ。

 

そこに憐花が病室に入ってくる。

「話は聞きました薬袋先生。苦しいと思いますが、オペを開始しますね。」

「あなたは秋斗院長の娘さんの。」

「はい、琴音憐花と申します。必ず救ってみせます。安心してください。」

「んじゃあ、始めるか。」

「ええ。」

 

二人でベルトを装着し、ガシャットを起動する。

『フォルティアクションZ!』

『ホップステップリズム!』

そしてベルトに挿し込み変身する。

「「変身!」」

『レッツゲーム!メッチャゲーム!ムッチャゲーム!ワッチャネーム!?アイム ア カメンライダー!』

変身すると先生の体からバグスターが現れた。

バグスターが実体化したあと、ステージを切り替える。

『ステージセレクト!』

 

渓流のステージに移動し、改めてバグスターを見る。

「こいつはドラコベナトールZのキャラじゃねぇか。」

「盗まれたガシャットの一つね。」

「つーことは、先生を襲ったバグスターの男が犯人か。」

すると。

 

「二人だけか、物足りないだろうがまぁいい。」

林の中から一人の男が現れた。

ってこいつ!この前橋の下で座ってた男じゃねえか。

「この俺が自ら殺してやろう。」

そして男は黒いプリスパーサが使っていたタブレットを取り出した。

タブレットのAボタンを押して、握っていたグリップに装着する。

 

「培養。」

 

すると、男は緑色の怪人に変身した。

「・・・?!」

憐花はビックリしているようだが。

「俺の名は【カーボン】バグスターだ。」

「なんだと?まさか薬袋先生を感染させたのは・・・。」

「その通り、この俺だ。」

「ガシャットも盗んだんだろ!一体何がしたい!」

「何の話だ?まぁいい。冥土の土産に教えてやる。俺はバグスターの存在をお前ら人類に周知させ、パンデミック起こしてやるのさ!」

なに!?

だから先生を狙ったのか。クソ。

 

「どうした憐花?」

さっきから黙ってる憐花に話しかける。

「あんたなのね・・・。あんたが!お母さんを!」

 

『ガシャコンムジーク!』

憐花は急に叫んだと思うと、カーボンに向かって武器を振り下ろす。

攻撃は弾かれ、反撃されてしまう。

すぐに体勢を立て直し、追撃するも弾かれる。

すると憐花はドレスアップクローズを取り出す。

 

『ドレスアップクローズ!』

「3ソーン!」

憐花はガシャットを挿してレバーを開き、レベル3になる。

「お、おい!こっちはどうすんだ!」

憐花は聞く耳を持たずにカーボンに突進していく。

なんだってんだよ、仕方ねえ俺がやるか。

 

『ガシャコンバスター!』

俺はバグスターにガシャコンバスターで斬りかかるも、尻尾で跳ね返される。

「ぐっ!まだまだ!」

空中で受け身をとって浮いていたブロックを使ってバグスターにもう一度斬りかかる。

Hitするとバグスターは弱る。

「よし!キメワザで!」

「むぅ、まだ成長しきっていないか。」

 

ガシャットを武器に挿そうとすると。

「怒号・龍激撃!」

カーボンが俺に向かって持っている武器で斬撃を飛ばしてきた。

憐花も巻き込まれ、二人とも飛ばされる。

倒れこむがすぐに起き上がる。

がしかし、バグスターとカーボンの姿はなかった。

仕方なく俺たちは病院に戻った。

 

 

「どういうつもりだ憐花。」

「・・・。」

「俺はいいんだが、お前は先生に救ってみせるだかなんとか言ってたよな。」

「そ、そんなの分かってるわよ!」

「カーボンとかいうやつが何だか知らんが自分の言葉には責任持てよな。」

「善人に何が分かるのよ!」

「ちょっと憐花!落ち着いて。」

 

憐花は怒鳴るが、アリスに止められる。

アリスは何か言いたげな表情をしているような・・・。

「こいつになんか言いたいんじゃないか?」

「それはそうなんだけど、追い打ちを掛けるようになっちゃうけど。」

「ごめんねポッピー、いいよ。」

「その、二人が戦ったカーボンっていうバグスターなんだけどね。実は宝さんがゼロデイの日に倒せなかったバグスターなの。」

「!?」

ポッピーが言うには、ゼロデイの日にカーボンに感染した憐花の母親は、宝さんがカーボンを倒せなくて消滅してしまったらしい。

それを聞いた憐花は、目に涙を浮かべながら部屋から出ていった。

 

 

 

ダメ元で電話してみたガ、果たして来るだろうカ。

「どうしたんですか宝・劉生さん。」

「お、来ましたネ。しらばっくれなくてもいいんですヨ。」

「まさか、正体がバレてしまったなんてね。」

「本当に。社長さん、やってくれましたね。一体あの影武者は?」

「あなたに言うわけないじゃないですか。」

 

ワタシたちは同時にベルトを装着しガシャットを起動する。

『爆走バイク!』『デリシャスクッキング!』

『フォルティアクションZ!』『バクドキホラー!』

 

「ギア3。」「Ⅲギガバイト。」

「「変身!」」

 

そして互いに拳を交える!

 

 

 

「憐花、帰ってこないね・・・。」

「仕方ねえだろ。」

「やっぱ悪いことしちゃったな。」

「そうだな。」

まぁ、先生になにかあれば帰ってくんだろ。

もう一度先生の様子見てくっか。

 

「どうですか先生、調子の方は。」

「この通り、まだ大丈夫だ・・・。」

「それなら良かったです。」

「憐花くんと何かあったのかい?」

「ははは、聞こえてました?少しいざこざが・・・。」

愛想笑いをするも見透かされてるように先生が言う。

「善人。医療というのはチームでするものだ。一人ではできないことが多々ある。」

「は、はい。」

「私も、私一人の力で君を救った訳じゃあない。」

「俺はある程度理解しているつもりなんですけどね。」

「流石だな。それじゃ、憐花くんに伝えてくれるかな。」

めんどくさ。※久々のクズである。

「君たちには大いに期待しているんだ。世界の運命は君たちに懸かっている。」

「世界ですか。そういえば確かバグスターの男が・・・。」

 

薬袋先生にカーボンの企みを伝えると。

「な、なんだと・・・!それは、まずい。」

そりゃそうか、パンデミックなんて起きたら今までの苦労が水の泡だ。

まさにそれこそが先生のストレスの原因かもしれない。

だとしたら、次にヤツが動くとしたら!

「うっ!うぐ!」

バグスターが動き始めたか。

俺一人で何とかするしか。

たまたまベッドのモニターに目が行く。これは・・・。

そして俺は病室を後にする。

 

 

ビルの屋上、カーボンが一人で佇んでいた。

「やっと見つけたぞ!カーボン!」

「来たか。お仲間はどうした。」

「お前なんか俺一人十分だ。」

「いや、あんたにはやらせない。」

そこに憐花がやってくる。

「お、お前!」

「カーボンは私が切除する!」

「おい!あんま無茶すんなよ!」

 

そして俺たちは一気にレベル3に変身する。

「「変身!」」 「培養。」

『ステージセレクト!』

さらにステージを変えて開けた場所に移す。

ドラゴンのバグスターも現れ、混戦が予想できる。

そこにレベル1の農さんが来た。

「バグスターはわしにまかせろ!」

「ま、まかせましたよ。」

今はこの前のことを気にしてる暇はないな。

 

憐花は突っ走るようにカーボンに攻撃していき、俺はそのフォローをする。

農さんは決着を着けるように、武器でとどめの一撃を喰らわす。

すると、ドラコベナトールZがクリアされ、農さんがガシャットを手に入れた。

憐花はカーボンから距離をとり、農さんからガシャットを奪う。

「渡して!」

「憐花くん!」

「確かドラコベナトールZはレベル5のガシャットだったはず!」

「ばか!なにやって!」

 

『ドラコベナトールZ!』

憐花がガシャットを起動すると、画面からドラゴンのゲーマが出てきた。

『ガッチョーン!ガシャット!』

「私がカーボンを倒す!5ソーン!」

レバーを開く。

『ホップ!ステップ!ジャンピング!ホップステップリズム!』

『アガッチャ!ド・ド・ドラコ!ド・ド・ドラゴン!ドラコベナトールZ!』

ドラゴンゲーマは分離してレカルカの胸や手足のアーマーになった。

がしかし、突如レカルカに電流が走り苦しみ出す。

「うわぁあああっ!!」

暴れながらカーボンへ突進していくが、攻撃を避けられ反撃で飛ばされてしまった。

転がった拍子にガシャットがベルトから外れて、変身が解除された。

「なんだ、レベル5もそんなものか。」

カーボンは倒れた憐花に近付き、武器を振り上げる。

 

カーボンの攻撃が当たる前になんとか憐花を抱え、救出した。

「ぜ、善人・・・。」

「ばかやろう!だから無茶すんなって言ったんだ!」

俺がやる。

憐花を助けたと同時に取ったドラコベナトールZを起動する。

『ドラゴペナトールZ!』

「最強ゲーマーZの真骨頂、見せてやる!」

ガシャットをベルトに挿し込み、レバーを閉じる。

「大、大、大、大、大変身!」

掛け声とともにレバーを開く。

『フォルティジャンプ!フォルティキック!フォルティフォルティアクションZ!』

『アガッチャ!ド・ド・ドラコ!ド・ド・ドラゴン!ドラコベナトールZ!』

 

ドラゴンゲーマと合体した途端に、俺に電流が走る。

「うぐぁああ!」

身体が勝手に暴れだすのを必死に抑える。

「お前はぁ!俺が倒すっ!」

ガシャットをキメワザスロットに挿し込み、ボタンを押す。

『ガシャット!キメワザ!』

「うぉおおおおっ!!」

そしてもう一度!

『ドラコベナトール!クリティカルストライク!』

カーボンに向かって波動を飛ばす。

波動で怯んだカーボンに左手を構え、ビームを発射する。

 

「ぐわぁあああ!!!」

『会心の一撃!』

カーボンは爆発し、俺はビームを飛ばした反動で変身解除してしまった。

「だ、大丈夫か!」

農さんが駆け寄ってくる。

爆発の煙が晴れると、人間のカーボンが片膝をついて弱っていた。

あれで倒しきれなかっただと!

「俺が人間にここまでやられるとは・・・。だが。」

「!?」

カーボンは黒いドラコベナトールZのガシャットを取り出した。

「俺はこの力で更なる強さを手に入れる!」

『ドラゴペナトールZ!』

カーボンはガシャットを左胸に勢いよく挿す。

ガシャットを挿した位置から強大なエネルギーが溢れでる。

エネルギーの光が眩しくて顔をそむける。

 

「ふはは!ふははははは!」

 

顔を戻すと、そこには、黒く染まったカーボンの姿があった。

 

 

 

See you next game...

 

次回!仮面ライダープリスパーサ!

「協力なんてできませんよ。」

「アイツに勝つにはこれしかない!」

「最終決戦だ!カーボン!」

 

次回「医者たちの協力PLAY!」

で、ゲームスタート!




いかがだったでしょうか?
かなり急展開ですね。
まさかの憐花が先にレベル5に変身するという。
カーボンのレベルアップは善人たちにどう影響するんでしょうね。
次回をお楽しみに。

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それでは。

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