インフィニット・オンライン ~孤高の剣士~ 作:黒ヶ谷・ユーリ・メリディエス
どうも、おはこんばんにちは、黒ヶ谷です。
視点:和人
字数:約七千
ではどうぞ。
Chapter0:地獄の呼び声 1
七月七日、篠ノ之束が国際IS委員会会長として各国政府に掛け合った内容は、いずれも各代表を震撼させたものに違いなかった。
その際、証拠として提供された映像資料には、秋十が連れ去られる一部始終がバッチリ収められていた。
その実行犯が《ダリル・ケイシー》である事に米国政府は懐疑的な見方を示したが、動画内ではISが展開される部分も入っており、その装甲の形状が公式データのそれと合致し、IS学園で拘束した本人から没収した《ヘル・ハウンドver2.5》の装甲展開ログが決定打になり、米国も認めざるを得なかった。
これにより米国政府は各国からバッシングを受ける羽目になった。学園襲撃事件で身の危険に晒され、恐怖した事への憤りをぶつけられた形である。
――とは言え、各国メディアはそれを大々的に報じていない。
《ダリル・ケイシー》が代表候補から除籍される事や、米国の国交に支障を来すから等ではない。秋十奪還に向けた迅速な行動を勘付かれないために敢えて報道を遅らせているだけなのだ。
学園襲撃事件で《亡国機業》の存在が明るみに出た時点で練られていた計画がある。
あの事件の時、スコールやオータムは俺を引き入れる事に執着している節があった。理由はまだ不明だが、俺がISを動かせる男なのであれば、二人目となった秋十に狙いを定める事は明らかだ。それを考慮して俺も秋十も住居は地下の拘置所になっている。
しかし、警備と言ってもやはり人の手のためムラがある。
IS学園の戦力は織斑千冬、更識楯無の二人に集中している。世界最強、学園最強の称号持ちだからそれは当然で、だからこそワールドクラスで危険視されている俺の監視役に抜擢された背景がある。
その二人が学園を離れるイベントが今年はかなりの回数あるのが問題だった。直近で臨海学校、その後はオリンピックの観戦に向かう国家元首級の護衛、次に第三回モンド・グロッソ出場。秋頃には修学旅行で一年生は学園を離れる。一度ならまだしも中々の回数、それも対外的に知られた公的な用事が半分を占めている。俺がテロ組織側ならこれを狙わない手はない。
それを逆手に取り、襲撃してきた実働部隊が撤退するのを追い、《亡国機業》の基地を今の内に襲撃する計画が立案された。俺は平行世界の知識がある身なのである意味面倒ではあるが、対外的に妥当な理由がないと自分の首を絞めるだけなのでその手順を踏む事にしたのだ。
あちらにとって誤算だったのは、マドカが裏切っていた事だと俺は思う。
マドカの事を俺は覚えていない。俺が一歳の時に生き別れになったからだ。それでもなんとなく、言われてみればうっすらとそれっぽい人影を思い出せなくもなかった。今まではそれを織斑千冬と認識していたが、実際はマドカだったのかもしれない。その程度の印象だった。敵対者に容赦がないという俺への印象からマドカが無事ではないという話はネットでもちらほら話題になっているらしい。
だが――あちらは、違った。
『大きく、なったな……』
時間にしておよそ十年。
マドカが六歳の時に離れ離れになり、安穏と暮らしている間も過酷な環境に身を置いていたというのに、彼女は俺に対する悪感情が無かった。
身動きが取れないよう雁字搦めに縛られた状態でも、マドカは感慨深げに微笑んでいた。
『本当は、守りに行きたかった。でも私は、自分が死にたくなくて、行かなかったんだ……すまない……償いにもならないが、私が話せることはすべて話そう』
それだけ俺の事を想ってくれていた姉は、罪悪感からか《亡国機業》の事をありったけ話してくれた。
それでも動かなかったのは内通者の情報が欠けていたからだ。
平行世界の知識により、マドカの境遇も、内通者がダリルであった事も把握していた。しかしそれはあくまで”よく似た世界線”の事でしかない。
だから俺は秋十を囮にした。
七色が気を遣って『実験のため』という対外的な建前を作ってまで連れてきてくれた臨海学校は、疲れを癒すバカンスの側面が半分で、もう半分は敢えて学園をもぬけの殻にする事で敵対組織の犯行を誘っていたという訳だ。
秋十は俺と違い、自衛用武装を持っていないし、【白式】を持っているとは言え数日前の対戦で知られた通りそこまで経験はない。だからこそ《亡国機業》からすれば付け入る隙しか無かった。俺個人の心情的にも囮にする事に躊躇は無かった。
そして上手く引っかかってくれて、マドカはよく仕事をしてくれた。
まさか臨海学校の時期に計画が始動するとは、学園祭辺りを予想していただけに少し驚いたが、《亡国機業》を叩くなら早ければ早いほど好都合である。
以前捕虜にし、司法取引を交わした《エム》こと《織斑
織斑千冬は事が発覚した時点で生徒の引率を山田先生に引き継ぎ、自身は夜の内に学園へ帰還。以降は警備のため警戒態勢を敷いている。茅場、神代、比嘉、七色の四人もこの時点で学園へ戻った。
篠ノ之束は国際IS委員会会長として動くために一度本部へと戻った。【無銘】、【黒椿】の調整諸々は日中に終わらせていたので問題ない。
そして楯無と俺、クロエ、ラウラの四人は――――
「や~、サクラメントまで長かったわねぇ!」
二〇二五年七月九日、午後八時。
米国カリフォルニア州北部サクラメント郡サクラメント国際空港の大地に足を踏み入れていた。
そしてこれが各国メディアに報道を遅らせている理由。本来学園にいるべき男性操縦者の俺と日本代表候補の楯無が直接アメリカへと赴くのを少しでも知られにくくするための措置だ。そのために楯無は金色の長髪ウィッグを被って派手な恰好をしているし、俺はISの光学迷彩機能を応用して金色の短髪少年の姿に見せる変装をしていた。クロエとラウラの二人は金髪のウィッグと青眼のカラーコンタクトを付け、シャツにジーンズという出で立ちの変装をしている。
ちなみに首の発信機付きチョーカーは博士に細工してもらっているので、そこのところは問題ない。
「……まさか、モンド・グロッソより前にアメリカの大地を踏む事になるとはなぁ……」
攫われるのはてっきりモンド・グロッソ以降の学園祭辺りと思っていただけに、少し感慨深く呟く。
当然だが、俺が一緒に来たのもキチンとした理由がある。
結論から言えば、学園に留まる事の危険性を憂慮したのと、義父《桐ヶ谷峰崇》の護衛だ。
あまり取り沙汰にされていないが、桐ヶ谷家の大黒柱たる《桐ヶ谷峰崇》は、アメリカの大手証券会社で働くやり手として長期出張しているサラリーマンだ。彼が返ってくるのは年末年始の一度くらい。実は俺が顔を合わせたのは拾われた年の一度だけで、あとのやり取りはテレビ電話くらいだったりする。
それくらい交流は少ないが、彼はれっきとした父親だ。戸籍上も俺の養父である。
俺が織斑一夏であった事、更に男性操縦者と発覚してから、俺の身近な人には多大な迷惑をかけている。直葉、木綿季、藍子はもちろん、義母・翠も更識家にお邪魔する事になった。しかも翠は仕事を在宅でこなすテレワーク体制に移行しなければならないほど。
その影響は義父・峰崇にも届いていた。
男性操縦者と発覚してすぐ米国政府は身柄の安全を確保するべく動いたのだが、把握している限り三回は誘拐しようとする集団の襲撃があったらしい。そのせいで現在彼はアメリカで借りていた家ではなく、日本政府が代金を支払っているホテルの一室に軟禁された状態で在宅ワークをしている。それがもうすぐで一ヵ月。
義理の両親は『気にしなくていい』と言ってはくれたが、心配にはなる。特に義父は更識の庇護が直接届かない不透明さが不安を煽る。
そこで、在宅ワークなら日本でも可能と義父を雇っている企業代表――学園襲撃事件で挨拶を交わした一人――に確認を取り、義父を日本へ帰国させる運びになっていた。丁度臨海学校が終わり、オリンピックが始まるまでの間に帰国する予定だったので、それならと纏めたのが今回の経緯だ。
勿論、楯無はただ親子の再会を叶えるためだけに俺を国外に連れ出したわけではない。
本来であれば楯無は一人で義父・峰崇を護衛し、日本まで帰国させる予定だった。しかしそれは秋十の誘拐が起きていない場合の話。現実は誘拐されたので残る男性操縦者の俺を捕えるための手段として義父を誘拐する可能性は極めて高いと言える訳で、早急に帰国させなければならないが、しかし秋十の捜索も早くしなければならない。
そこで単独の戦闘能力が高く、かつ楯無と峰崇、日本と米国政府いずれも信用出来る相手――つまり俺に白羽の矢が立った。
クロエやラウラだけでいいのではとも思ったが、ISを無力化された際に動ける人員である事も含めて考えられているらしい。あの二人は俺の護衛だから、俺が動かないと二人も動かない。だから俺が動かなければならなかった訳だ。
「アメリカって聞くと、サンディエゴやサンフランシスコ、ワシントンが思い浮かぶなぁ」
「サンフランシスコは世界的に有名だけど、カリフォルニア州の郡庁所在地はサクラメントですよ。政治・行政の中心なだけでなく、昨今は半導体や電子機器など最先端産業の進出でも発展しているとか」
「ああ……独自のフルダイブハードを開発しようと躍起になっているって聞いたような……」
いつだったか、七色に勉強を教えてもらっている時の豆知識として教えてもらった事だ。
アメリカは軍事国家の側面があるから、弾代やケガを気にせず訓練できる仮想世界を高く評価し、それを独自の技術で開発しようとしているところが多い。《STL》の研究は茅場晶彦が協力したから仮想世界構築の骨子たる【カーディナル・システム】があって順調に進んでいるけど世界はそうではない。娯楽産業で腐らせているのが勿体無いという世論すら他国では多くを占めている。だからこそ、米国の監視から逃れるような場所で《STL》の研究・開発を行っているのだと、彼女は締め括った。
テスターである俺に知らされていない部分も知っている風だったが、そこは多分技術者として関わっているかいなかの差なのだろう。
そんなある意味危険な国の一都市サクラメントは、発展しているというのも頷けるほど整った景観だ。
カリフォルニア州の北東部に位置するため内陸にあたるが、この都市はサクラメント川とアメリカン川の合流地点に位置しているため、それなりの運河がある。奥まった部分ではあるが港もあり、そこそこの大きさの貨物船が行き来しているらしい。そのため物流は意外にも盛んだという。古来から交易の盛んな土地だったらしいが、ゴールドラッシュ以降から農作物も取り扱い始め隆盛はさらに加速した過去を持つ。
そのため行政も懐が温かいようで公道は綺麗に補整され、疎らに建つ高層ビルも先進国の趣を感じさせる。
そして空港から見えるビルの一つが義父の勤める会社なのだ。
とは言え、既に代表者と話は付けているので、会社に行く必要はない。義父が泊まっているホテルに俺達も予約しているのでバスなど交通機関を利用しつつ向かう。
道中の会話は英語だが、俺はまだ英会話が出来るほどではないので三人に任せっきりになった。
今後モンド・グロッソに出場する身として世界に飛び出す以上、英語くらい話せるようになっていなければならないだろう。また課題が増えると思うとちょっと気が重い。
「あら、どうかした?」
「んむ……英会話、出来るようにならないとなぁって思うと気が重くて……」
「あー。まぁ、出来た方がいいのは確かねぇ。ISが広まってから日本語も出来る人が増えたとは言え世界共通語はいまも英語だし」
「だよなぁ……」
やる事があり過ぎて普通に手が付かないのが問題だ。
今度英語が標準の洋画や映画作品のオススメを簪に聞く事も考える。VRゲームがほぼ日本の専売特許になっている現在では従来のMMOと違って外国プレイヤーとのマルチプレイは成立し得ないので英語力向上などが期待できない。それなら日本語字幕の洋画、逆に日本語映画の英語字幕作品を見るのもいいかもしれない。
《STL》を利用すれば時間は幾らでも作れるから溜まりに溜まっている作品を消化していくのも息抜きになるだろう。『起動するのも大変なんスよ』と比嘉辺りに文句を言われそうだが、ダイブ中もデータを取っているのだからそれくらいの融通は聞いてもらってもバチは当たるまい。
あるいは、長らくアメリカに単身赴任していた義父に教わるというのも……
「……流石に厚かましいかな……」
面倒ごとを持ち込んだ俺がそこまでねだるのは気が引けて、その案は取りやめる事にした。
「なに?」
その小さく漏らした声を、前を歩く楯無は拾ったようだ。首を傾げて問うてくる。
「いや、なんでもない……――――それより、座標はどうだ?」
深く突っ込まれると上手く答えられる気がせず、俺は話を逸らした。
座標というのは秋十の専用機【白式】のコアの反応の事だ。コアには全てナンバリングがされており、その例外は《亡国機業》製の【無銘】やPoHが使っていた無人機コアだけ。【白式】のものは束博士が作っていたコアの一つなので、その反応は当然追える。
楯無が受けている任務も秋十よりは【白式】のコア奪還が優先されている。
日本の国益という観点で見れば、秋十よりは俺の方が有用であり、また日本の国防力に直結するISのコアを喪う事の方が損害が大きいからだ。優秀でない操縦士と有用な道具、どちらを優先するかという話である。
無論『男性操縦者の保護』という他国に無い優位性をみすみす喪うつもりはないから秋十救出も任務に含まれているが、優先されるのはコアの方だというから皮肉なものだ。
そのコアの在処が《亡国機業》の基地だろうという見方も出来る。コアの反応が解るレーダーを束博士から預かっている楯無は、もう、と少しだけ頬を膨らませた。
「誤魔化したわね……? まあいいけど。えっと、座標に大きな動きはないわ。
「そうか……せめて義父さんは安全に日本に帰さないと……」
今でも随分と迷惑をかけているのにここから更に巻き込んだらと考えると申し訳なさでいっぱいになる。そうならないよう全力を尽くそうと、俺は決意を新たにした。
*
――しかし、現実は非情だ。
こっちの願いなんてお構いなしに事件は起きる。厄介事はあちらからやってくるから、こちらは火の粉を払うくらいしか出来ない。
ホテルの一つ前のバス乗り場の時に異変が起きた。
「
「
停車したバスの扉が自動で開く。しかしそれすらも遅いと言わんばかりに転がり込んできた男は、惑乱しながら英語で運転手に話しかけた。英会話に慣れていない俺は絶叫にも近いその声を正確に聞き取る事は難しかったが、運転手はそれをしっかり聞き取ったらしい。ジョークを交わすかのように肩を竦め、失笑と共に英語を返す。
乗り合わせた数人の乗客も、中年男性の慌てぶりに笑声を上げた。
しかし俺や楯無は顔を顰めるばかり。男の惑乱を笑う事を忌避したのもそうだが、あまりにも必死なその様子に、すわ事件かと身構えてしまった。
――直後、それが正しかったのだと理解させられた。
「
まともに取り合われていない事に怒りを露わにしつつ、確かな恐怖と焦燥を滲ませ、とにかくバスを出すよう運転手に促す男。
その男の言葉が最後まで紡がれる事は無かった。
開いたままの乗車口から犬――アメリカの軍用犬と名高いドーベルマン――が飛び出て、中年男性の喉元に噛みついたからだ。男の悲鳴に交じって肉を裂く音、血が噴き出す水音が車内に満ちる。
一拍遅れる形で乗り合わせていた客が悲鳴を上げる。
運転手が叫びながらアクセルを踏み抜き、バスは急加速で乗り場を発進した。
しかし――軍用犬は、車内に立てこもった犯罪者を引きずり出す訓練をした犬だ。並みの犬ですら本気で走れば車に追いつけるのに、それ専用の訓練をした大型軍用犬ともなれば追いつく事は非常に容易い。
停車した状態から加速を始めたバスに、他にもいたらしいドーベルマンが飛び乗ってきた。そのまま入り口近くにいた運転手に襲い掛かる。
ハンドルが勢いよく切られる。
バスが進行方向を変える。
その先には、建物の壁が――――
「――全員、衝撃に備えろ!!!」
叫び、【無銘】を行使したのと、バスが建物に突っ込んだのはほぼ同時だった。
衝撃が全身を通り抜ける。
脳が揺れる。
――平和なんて仮初、幸せなんて理想だけ。
いま再び、地獄が襲い来ようとしていた。
はい、如何だったでしょうか。
そんな訳で今話からサブタイトルの形式が名作【BIOHAZARD】シリーズのものに変更されます。サブタイトルを見て『あっ(察)』の方は勘が良かった。
そして舞台はVRMMOでも、日本でもなく、アメリカです。秋十が攫われちゃったからですねぇ! 攫われた秋十を出汁に《亡国機業》とガチでやり合い始めます。本来なら来るべきでない和人が来ているのは、《亡国機業》が持つIS無効化装置で無力化しない貴重な戦力の片割れだからです。
IS学園襲撃でまともに戦えてたのは和人と楯無。
日本政府としては和人も楯無も喪いたくないが、一枚岩ではないので、鷹崎元帥派ではない高官が【白式】コアと秋十の身柄奪還を叫んだ。そこに和人側の『亡国殲滅』の意図がかみ合って、利害が一致したのでアメリカへ飛んだという訳です。
真面目に義父・峰崇が心配だったからでもある。実は一度しか対面出来てないという親子は再び再開できるんでしょうかねぇ!(煽り)
パスポートとかビザとかは束(メタ最強)の権力でどうにかなったという事で。他の二次SS主人公や原作一夏も頻繁に外国行ってるし気にしたら負けです()
・桐ヶ谷和人
現実が地獄であると悟った今年12歳になる少年
序盤から強敵と名高いドッグに遭遇し、バスの事故に巻き込まれるが、【無銘】があるのでバイオシリーズの警察や大学生などよりは戦力がある
危険察知能力は勿論いざとなれば人を殺す覚悟もあるため、実はバイオ世界線に対する適応力が本作中トップクラスだったりする。しかも護衛に楯無、クロエ、ラウラの他に、【無銘】をホームとするヴァベルなどAI組も【森羅の守護者】として見守っているので、見た目以上に戦力がある。
《装備》
・【無銘】:生体同期型コア。亡国の妨害を受けず、常に展開可能なIS。様々な武装・弾薬を原子貯蓄量に応じて再構成可能。怪我の修復も可能。弾を撃ち切った時は自動で弾丸を装填する
・【黒椿】:和人の専用機。亡国の妨害を受けるが、単一仕様能力を三つも発現している現行ISトップクラスの機体
・シラユリL255:自衛用対IS兵装試作一号。貯蓄エネルギーで殆どの攻撃を無効化するバリアを展開する他、《零落白夜》と同質のエネルギー刃を展開できる。刀身の色は白
・クロアゲハR000:自衛用対IS兵装試作二号。貯蓄エネルギーで殆どの攻撃を無効化するバリアを展開する他、《零落白夜》と同質のエネルギー刃を展開できる。こちらは学園襲撃後に改めて用意された。刀身の色は黒
・SPBNightSky:護身用に所持を許可されたもの。P-90と同じ弾種を使うオートマチック・ハンドガン『FN Five-seveN』をモデルに束が作成したIS兵装を、和人が一部の州の規制にも対応出来るよう通常20発の弾倉を10発にカスタムした代物。弾数は少ないが、元がIS兵装として構造から手を加えた改造銃なのでオリジナルより極めて高い威力を誇る。ただし弾の性質として剛体に対する破壊力、ストッピング能力が高いが、生体に着弾すると、弾が体内に残って破壊痕を広げる特性から複数を狙うには向かない欠点は残っている
名前はゲーム版キリト、形状は原作GGO編キリトの愛銃そのもの
・更識楯無
秋十捜索、【白式】奪還の任務を帯びた更識家当主。
秋十が狙われるのはもう少し先と予想されていたので、先に和人の義父・峰崇の帰国を護衛する予定だったが、予定が狂って同時進行せざるを得なくなった。《亡国機業》と戦う以上楯無が向かわなければISを無力化されかねないので、峰崇の護衛を和人に任せる形になっている。
――が、その前に事件に巻き込まれた。
人の生き死にを割り切れる部分はあるが、やや詰めが甘いのでバイオ世界線だとちょっと生き残るのが難しいタイプ。
《装備》
・【
・コンバットナイフ:護身用。接近戦では銃よりナイフの方が速い事から普段から持ち歩いている。IS技術を用いた特殊合金製のため滅多な事では折れない
・H&K P2000SK:警察用自動拳銃。弾倉は12発。手の小さい女性でもグリップがフィットする設計になったのと同時に、左利きの射手に配慮し、操作系統も交換できるようになっている。この特徴から、P2000は極力左右対称のデザインになった。ちなみにSKは「Sub Kompakt」の略でP2000のコンパクト版を意味する
・クロエ・クロニクル
和人の護衛その1。
生まれながらの兵士なのでトップクラスでサバイバル能力に長ける。妨害電波があると【黒騎士】は起動できないが、【黒鍵】は使えるので後方支援が主な役割。
《装備》
・【黒鍵】:生体同期型IS。【無銘】と違い、こちらは束が手ずから作ったもの。妨害電波の影響を受けない
・【黒騎士】:クロエの第三世代専用機。兵装は両手剣、荷電粒子砲の二つだけだが、装甲が小型軽量化されているので小回りが利く。妨害電波の存在を知る前に作成されたので影響を受ける
・コンバットナイフ:護身用。接近戦では銃よりナイフの方が速い事から普段から持ち歩いている。IS技術を用いた特殊合金製のため滅多な事では折れない
・ラウラ・クロニクル
元ドイツ軍特殊部隊隊長。
最終階級は大尉。
軍人として長らく過ごしただけありサバイバル能力は極めて高い。接近戦を主としたスタイルを得意とし、《越界の瞳》は動体視力、演算能力を高める奥の手。
《装備》
・【シュヴァルツェア・リッター】:『黒』の騎士シリーズの一つ。ドイツ語で黒騎士を意味している。
・コンバットナイフ:ラウラの私物。軍人であった頃からの愛用品。楯無達のそれより小ぶりで強度も劣るが、そのぶん数本のストックがある
・H&K P2000SK:警察用自動拳銃。弾倉は12発。製造国がドイツなため兼ねてより愛用していたが、今回楯無が護身用として纏めて用意した品物のため私物ではない
ゲーム的に言えば
・常時体力自動回復
・近接即死武器持ち(和人のみ)
・全武器弾薬無制限&自動リロード
・有能AI味方NPC三人+α(ヴァベルなど)
・大型クリーチャーとも渡り合えるISを所有
こんなん難易度『AMATEUR』ですねぇ!!!(ただし一度でも噛まれればOUTなオワタ式)
では、次話にてお会いしましょう。