インフィニット・オンライン ~孤高の剣士~ 作:黒ヶ谷・ユーリ・メリディエス
まずは謝罪を。
前話に出てきた『ドイツのうさぎ』って、隊長やないんや。ホントは副隊長なんや。ネットスレとかサブカルオタク気質で考えたら副隊長の方が適任っぽくて……
後書きで『クロエ・クロニクル』って書いた私のせいです。
クロエの容姿見て、隊長と関係あると見て、和人に興味を持った副隊長――っていう流れでクロエってよく考えずに書いてしまってた。『サブカル』って書いた方が良かったって感想で見て気付きました()
アレは副隊長です。修正します。
色々な意味でごめんなさい(平身低頭)
――では今話について
視点:裏切り男、楯無
字数:約八千
ではどうぞ。
――気が、狂いそうだ。
手足の感覚は無い。
錯覚だとか、感覚が鈍麻したとかでなく、四肢は全て斬り落とされているからだ。スパイと分かった自分を、《更識》の現当主である小娘が躊躇いなく切り捨てた。
それはいい。当然の事だと受け容れられる。
だが――今は、それからどれくらい時が経ったのだろう。
四肢を斬り落とされた自分は碌に動けない。肩や股関節はあるから動かした反動で虫のように動けはするだろうが、それすらさせまいと、達磨になった自分の胴体は厳重に革ベルトに縛り付けられている。ガタガタと体を動かす度に背面の固い寝台の感触が返って来る。
体を揺するのをやめた自分の五感は、ほぼ機能を果たしていなかった。
自身が放り込まれている牢獄は常闇に包まれている。窓は無い。出入り出来る場所は、最早どれほど前に見たかも不明な鋼鉄の扉一つだけ。逃げられないようにか、あるいは地下に作っているからか。扉の隙間から光が漏れ入りすらしない事から外も照明を完全に落としている事が分かる。
――故に、視覚は意味を為さない。
牢獄の中は錆びと
――故に、嗅覚は意味を為さない。
口内は既に乾き切っている。カラカラに乾いた喉は、新鮮な水分を欲していた。顎下腺、耳下腺から分泌される唾液すら、口内に放出された瞬間、砂漠に滴った水分の如くたちまち吸収される。当然、足りる訳が無い。最早舌は乾き切り、味などとうの昔に忘れていた。
――故に、味覚は意味を為さない。
両側から聞こえて来る音は、不規則に木霊して、三半規管を揺らしてくる。前後上下左右の区別すら出来ない常闇でする音は、自分が体を揺らしたり、新たに糞尿を流した時くらいだというのに、どこから聞こえたかも最早分からない。
――最早、聴覚は己を侵害する刺激だった。
そして、自身の体を最も刺激する皮膚感覚。それすらも機能し続けているか分からなかった。
自分は寝台に寝ている……その筈だというのに、暗闇で見えないせいでそれも分からない。手足の感覚が無いせいでどれくらいの広さかも不明。背中は同じ部位を圧迫され続けて弊害でジンジンとした痺れを通り越し、痛みすらも通り過ぎ、最早何も分からなくなった。ベルトの位置も既に同じだ。
――既に、触覚は己と外界の境界を示さなくなった。
五感全てが発揮されない。否、発揮され続けているが、今の状態が続き過ぎたせいで《正常》と《異常》が入れ替わり続けている。
唯一変化のある刺激は音だけ。しかし最早動くほどの体力も無くした今、その音は糞尿を流すものである。
その過程は自分の人として最低のプライドすらも打ち砕くには十分過ぎた。一度、二度ですら恥辱の極みだというのに、延々と同じ場所に、止め処なく流され続けるこの仕打ちは――――
「――ぁ、く……ぁ……」
――悪魔だ。
あの子供は。織斑一夏は、悪魔だったのだ。
オカルトなんて信じない。そんなものより、目の前の拳銃や、他者の腹の底の方がどれほど恐ろしいかと思い、数十年の人生を生きてきた。
たしかに、織斑一夏も他人である以上、その底が見えない点は恐ろしいものがあった。
だが――それでも、子供である。
いくらデスゲームを生きていようと、子供が考えるコトなど
――それは違った。
アレは子供などではない。化け物だ。物の怪だ。悪魔だ。およそ人ではない、ひとならざる人外の存在だ。他者と隔絶した精神性はその表れだったのだ。
手を出すべきでは無かった。
敵意を向けるべきではなかった。
否――そもそも、アレの近くに居る事すら、過ちそのもの――――
『――――ごきげんよう、スパイさん』
――唐突に。
どこからともなく、幼い声が聞こえた。
ガタッ。ギシッ。
音が連続する。それが、突然響いた声――にではなく、声の主に恐れを抱いた自分が、体を跳ねさせた音だと認識するのは、数秒遅れての事だった。
牢獄は未だ常闇だ。しかし声だけ聞こえるという事は、どこかにスピーカーがあるのだろう。
『暗闇で自分以外のなにも分からないというのは如何かな? なにせ天才を自称していた須郷も堪えた拷問だ。自分が考え出したものにしてはなかなか芸を凝らしたものだと自負しているんだが、どうだろうか』
音が不規則に反響、乱反射するせいで、スピーカーの位置は特定できない。しかし何を言っているかは聞き取れた。そう出来るよう訓練した能力は、憎たらしい事にここで力を発揮してしまっていた。
自分に両手があったなら、耳を塞いでやり過ごしただろう声が、否応もなく耳朶を打って来る。
――須郷、とヤツは言った。
つまりあの子供は、以前同じ拷問を最低一度は他者に行い、平然と日常を生きていたという事だ。
訓練されたスパイや軍人であっても発狂しかねない拷問を、自分の手で下しておきながら、ああも平然と生きていられるなど――
正気じゃない。
『いま、俺に対して『正気じゃない』と思ったかな?』
「――ッ?!」
思考を言い当てられ、息を飲む。乾き切った喉の内部が引き攣り、がひゅっと音がして、咽る。
――クスクスと、邪悪な笑声が反響する。
『その反応は、なんで分かったか不思議に思ったな? でもそうおかしくないだろう。スパイにせよ、政治家にせよ、相手の思考を読むのは必須技能だ。技能である以上俺に出来たっておかしくないと思うがな』
おかしそうに、どこか軽薄に、侮蔑するように言う子供の言葉に、そんな訳無いだろうと叫ぼうとする。乾き切った喉からはヒューヒューと情けない掠れ声しか出なかった。
『うん? ……ああ、喉が渇いているのか。ずっと捕えてから放置だった訳だしそれも当然だな』
然もありなん、という風に子供は苦笑を滲ませる。
『
「――――?!」
あっけらかんと言われた事に、思わず愕然とする。
なぜ――と、胸中も脳裏も疑問で満たされる。てっきり敵対組織の情報を手に入れる為に拷問に掛けているのかと思っていたのに、それが目的ではないだなんて、想像の範囲外だ。
では――
『報復
――また、思考を読まれた。
自分は一言も発していない。故に、予想も口にしていない。だというのに――織斑一夏は、
『お前を捕え、拷問に掛けているのは、お前が所属していた組織の情報を得る為だ』
何度目か分からない絶句。
何故、と疑問が更に募る。喋れない状態になっても気にしていないというのに、目的は情報を得る事だという。それは矛盾していないか。
『質問一つ目。お前が所属している組織はどこだ?』
喋れないというのに、お構いなしに聞いて来る。
馬鹿だろうか、と思った。
『ふぅん……――――か』
「っ?!」
そして、化生が口にした単語に愕然とした。
自分は答えていない。何も言葉を発していなかった。さっきはまだ考えを読んだとかで納得出来るが、こればかりはおかしい。喩え現当主の楯無に候補を教えられていても、あてずっぽうで選んだところで間違ってしまえば意味が無くなる。
『次の質問だ。お前が《更識》に潜り込んだ目的は? ――――そうか、やっぱり内部崩壊の為だったのか』
また質問され、何も言っていないのに正確に答えを突きつけてきた。まあこれはまだ予想の範疇と言えなくはないが……
『次の質問だ。お前と協力関係にあった人物の名前は? 全部挙げてもらおうか』
「ふ、は……」
三つ目のその問い掛けに、自分は思わず笑声を洩らした。掠れ掠れではあるが、どうにか喉を震わせ、
「だれが、言うと思って……」
『――ああ、勘違いしているようだが、お前が喋る必要は無い。お前は……そう、ただ俺の声を聴いて、脳で思考すればいいんだ』
「――――ぇ……?」
反抗しようと、なけなしになったプライドをかき集め、声を絞り出していた。しかしそれもすぐ折れる。一瞬の疑問と、瞬時の理解がそうさせた。
この時ほど、拷問に精通している事を恨めしく思った事はない。
『もう感じているかは分からないが、いまお前の頭にはヘッドギアを取り付けている。《ナーヴギア》だ。それは俺の声を聴いて思考したお前の脳波を逐一モニタリングしている。ちょっとした嘘発見器という事だな。答えまい、考えないようにとすればするほど、その思考は“真実”を意識している訳だ。隠し事は出来ない』
常闇の世界で、その声は容赦なく襲い掛かって来る。
理屈は分かる。警察や暗部なども採用しているもので、頭に電極を張り付け、質問した時の振れ幅で嘘か本当かを脳波で見抜くという詰問法だ。《ナーヴギア》でも同じ事は出来るだろう、とは暗部界隈で共通認識にすらなっていた。
『普通なら“
――そこまで言われて、やはり、と絶望する。
『ああ、そうだ。この闇の中でお前は俺の声を聴くしかない。視覚は闇の中だから、脳裏に明確にイメージが浮かぶだろう。否定しようと、その“否定元”を意識している以上イメージはこっちに伝わって来る』
――――さぁ、答えを浮かべてもらおうか。
仕事だからと少年の声が淡々としたものになる。それでいて、こちらの意識を引き付けて止まない引力を感じた。
最早抵抗の余地なし。助けられる可能性もなく、生きる希望も絶たれた事を理解して、私は思考を手放した。
それでも次から次へと質問され、納得した声が聞こえて来る。思考を手放しても意味は無いらしい。
気絶しても、回復してからまた再開する。
水をぶっかけるなどで強制的に起こされはしない。自然に目が覚めた時に、また再開される。眠気がなく、ストレスをギリギリまで回復した以上、すぐに気絶する事も出来ない。
――たしかに、これは拷問だ。
四肢を喪い、寝台に縛り付けられている事以外は、当初から変わりない。
ただ精神的苦痛ばかり。糞尿を垂れ流す人としての尊厳の失墜だけでなく、スパイとして自負していた自身が抵抗も出来ず情報を自動で抜かれていくというこの状況は、なににも勝る拷問そのもの。聞きたくなくても塞ぐ手が無い以上聞くしかない声は苦痛そのもの。
いっそ痛みを伴う拷問であれば、まだ耐えられたものを――と、悔し紛れに仮定するが。
結局それは、無駄だった。
『次の質問だ』
それを拒否する
――敵に回すべきでは、なかったのだ――――
あまりにも遅い後悔の海に、私の意識は溺れていった。
***
「……知ってはいたけど……流石に、ゾッとするわね……」
私はそう所感を洩らした。
それに同意するように、一緒にこの場に居る者達も神妙に頷く。
――ここは、IS学園の地下施設。
学園施設の地下五十メートルに建造された秘密の空間。《レベル4》という準最高権限を持つ関係者しか入れず、そもそもその存在を知らされない秘匿された場所。
IS学園は世界で最多のコア保有数を誇っている。そのため、テロ組織などに狙われる危険性は非常に高く、有事の際の要としてこの空間が作られたという経緯がある。そしてこの空間は、基本的に余人に知られる事がない場所のため、所謂《後ろ暗い事》をするには打って付けの場所である。
例えば、一般人には明かせない所業。
例えば、国家機密に類する研究。
――室内は薄暗い。
部屋を照らす光は、ディスプレイの光だけ。とは言えそれもほぼ闇に等しい。否――闇しか映していない。実際はあの闇の中に《更識》の裏切り者が居る訳なのだが、それすら映らない。
尋問する幼い声が連続する。
裏切り者が立てる音は、糞尿を流すものと、小さく浅い呼吸のものだけだ。人間的に最早終わりと言っていいだろう。しかし精神が崩壊しないギリギリのラインで止め、自然と気絶させているから廃人には至っていない。
緩急の付け方が上手い。
拷問は、ただ力尽くだとか、器具を使って身体的苦痛に訴えるものが多いとされているが、それで本当に口を割るスパイは極少数だ。今回のように熟練タイプになるとてんで口を割らない。隙あらば舌を噛み切って自害しようとするくらい手古摺る手合い。
正直、もうあの男から情報は抜き出せないと、そう半ば諦めていたのだが――
それに待ったを掛けたのが、あの少年――桐ヶ谷和人だった。
彼がIS学園に隔離されてからおよそ一週間の時が経過した。
その一週間の内に上層部で動きがあったらしく、学園地下施設には最新鋭の機器が搬入されている。彼に仮想世界面での依頼を出している総務省の役人・菊岡誠二郎が主導となって動いているプロジェクトに必要な機器だという。
ちら、と、部屋の隅に置かれている機器を見る。
IS技術を用いた特殊合金製の壁際には、上端が天井に接するほど巨大な直方体が鎮座していた。外装は無塗装のアルミ板剥き出しだが、鈍い銀色の輝きがいっそう機械としての存在感を伝えて来る。《ナーヴギア》はもちろんのこと、医療用ハイスペック機として紺野姉妹や朝田詩乃が使っていたという《メディキュボイド》と較べても、まだ数倍大きいものだ。
それにメーカーのロゴなどは存在していない。つまり、どこかの商品ではない、という事だ。
それでも名称はあったようで、側面にはシンプルな英字で【
その巨大な機械には、四肢に包帯を巻かれ、達磨になった男性の肉体が置かれている。
――桐ヶ谷少年と裏切り者がしているやり取りは、仮想世界でのものなのだ。
糞尿を垂れ流しているのも、自身を苛んでいるだろう飢えと渇きも、全てはあの《ソウル・トランスレーター》のハイスペック性能によるリアル置換によるもの。現実と等しい苦痛を味わっているからこそ拷問足り得るという事だ。
しかしあの《ソウル・トランスレーター》という機材が搬入されたのは、男の拷問に使うためではない。
元は桐ヶ谷和人が菊岡誠二郎から受けていた依頼の一環。《事変》終盤での戦いに於いて、彼は更識家から離れてログインしていたが、その時に菊岡の依頼も同時にこなしていたのだという。彼のフルダイブ適正は群を抜いて高く、また脳の働きも他を隔絶しているため、試験機の運用をする代わりに身体面のバックアップをする、という取り決めがあったらしい。
しかし彼は先の女権との戦いでその実力・能力を危険視され、IS学園に軟禁される事になった。
首に巻かれたチョーカーがGPS代わりになっているため、下手に学園から出る訳にもいかない。私も織斑千冬も何日も離れられるような余裕はないからだ。
なら、IS学園の方に機械を持ち込めばいいではないか、と政府上層部が決定したからここに《ソウル・トランスレーター》が来ている。
プロジェクトの中枢は別のところにあり、謂わばこの一号機は支部のような形になるので、プロジェクトの全てをここで行う訳ではない。しかし和人が表立って身動き取れないのをいいことにドンドン水面下でプロジェクトを進められるのは日本上層部として大変喜ばしい事実と言えた。
VR技術面では、菊岡主導のプロジェクトの進行、また日常的なフルダイブ時間を確保しやすい。
IS方面では、地下施設を用いたIS操縦訓練も行えるし、私との摸擬戦も行えるから将来の計画を確実なものに出来る。
日本政府としてはこれ以上ないほど喜ばしい事なのだという。
――では何故その国家機密級の機材を、あの裏切り者に使っているのか。
それは《ソウル・トランスレーター》――略称《STL》が、使用者の意識の有無に関係無く使用できるフルダイブ機器だった事に起因する。
通常《ナーヴギア》や《アミュスフィア》は『リンクスタート』という決められた音声入力でフルダイブ・シークエンスを起動する。逆に言えば、それを使用者が言わない限り、仮想世界へのフルダイブは不可能なのだ。
しかし《STL》はその原則から外れていた。
そもそも《STL》は現行の《アミュスフィア》に取って代わる為に開発されたものではない。つまり個人で娯楽目的に使用するものでないため、他からの操作でフルダイブする事も考えられていた。その操作基盤になったのは医療用フルダイブハード《メディキュボイド》だという。
つまり《STL》は、娯楽目的以外に、医療用にも転用可能な機材だということ。
その特徴を知った和人は、現実での拷問で口を割らない事に業を煮やし、《STL》が搬入されるや否やすぐに男を詰め込み、菊岡の方で用意していたサーバーにダイブさせた。そしてかつて須郷伸之にしたように、世界から光を奪い、身動き取れないよう拘束させ――そのまま、男の脳の思考クロックを何倍、何十倍に引き上げた。
思考加速は、イコール仮想世界の加速と言ってもいい。その理屈として《STL》でダイブ中の人間の脳波は睡眠中のパターンにかなり近く、それを意図的に引き起しているからこそ意識の加速が行えているのだという。
つまり、リアルではダイブして数時間も経っていないのに、内部では遥かに膨大な時が過ぎているという事だ。
身動きが出来ず、闇に覆われた中で、飢えと渇きに喘ぎながら糞尿を垂れ流す……
現実では到底為し得ない拷問と、それを考え、躊躇いなく実行する少年の精神性に、私は畏怖を抱いた。“護る”と決めた者達を傷付けられた事を許さない苛烈な側面は、なるほど、確かに“獣”としての一面を感じさせるものがある。
その当の少年は別室にて《アミュスフィア》で同じサーバーにダイブしている。《STL》と違い加速機能を持たないので、サーバーの加速時間も等倍に戻っているいま、ディスプレイから流れて来るやり取りはリアルタイムのものだ。
質問し、男が無言の中で的確に答えを見出し、精神を追い詰めていくその手際は、彼の手腕と判断力によるもの。
――《STL》にダイブ中の男の脳波は、夢のそれに近しいものがある。
《夢》と言えば、かつてSAOに巻き込まれた須郷伸之が企て、研究していた内容に近しいものだ。少なくともキリトは自身の心象世界を具象化させられた。眠りに落ち、脳が展開する《夢》の中で激しく戦った。
その技術を流用し、自身の質問で男が浮かべたイメージを的確に読み取っていく。
そこから更に問いを投げ、男の精神を削りながらも、情報を次から次へと抜き出していく。
殷々と響く声で、淡々と、機械的に。
その様を、この場に集った面子――
・STL
正式名称ソウル・トランスレーター。
魂の翻訳機。
《アミュスフィア》などが『脳に直接仮想世界の情報を入力している』のに対し、《STL》は『脳に保存された記憶を刺激してリアルそのものを再現している』もの。記憶そのものを読み取るのでポリゴンで作られたアイテム類と違い、水の質感はリアルそのもの。視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚、冷温、記憶全てを総動員する。
その処理のためにSTLは超巨大。
――ぶっちゃければ本作に於ける『具象化技術』です。
キリト対廃棄孔のアレの舞台になった場所とか、シノンの記憶のアレね。
原作では六本木にあったラース支部は、IS学園地下施設に移転しました。オイオイ、リーファ達駆け付けられるのか……?
――尚恋する天才少女が一員になる模様(情報規制ガバの予感しかない)
千年の黄昏で発揮した超絶ファインプレーを見せる時は来るのか――――?!
・拷問シーン
若干『とある魔術の禁書目録』二十数巻くらいの、
人間的尊厳も仕事人的プライドもズタズタで、どう足掻いても情報を抜かれる虚脱感が、この拷問の肝。
身体的苦痛だとショック死もあるからね、是非もないネ(外道)