インフィニット・オンライン ~孤高の剣士~   作:黒ヶ谷・ユーリ・メリディエス

212 / 446


 お気に入り1000件突破の喜びで筆が舞って(そうろう)

 ――拙作にお付き合い頂き、本当にありがとうございます。




幕間之物語:虹架編 ~ワタシガ戦ウ理由~

 

 

「つ、疲れたぁ……」

 

 書類を纏め、荷物を整え終えたところで、リビングのウッドチェアに深く腰掛ける。背凭れにぐでっと背中を預け海老のように逸らすと一日中動き回っていた全身が引き延ばされた。脊椎がぱきぱきと音を上げる。

 

「ん……ふ、ぅ、ぁ……」

 

 両手を上げ、ぐっと伸びをする。ずっと張っていた筋肉が伸びほぐされる感触。それを一頻り堪能してから大きく息を吐くと共に机に突っ伏す。あ~、と気が抜けたせいで変な声が漏れた。

 少しその体勢で疲れを取った後、よし、と掛け声を出して気を引き締め直し、立ち上がる。

 向かう先は自室。リビングを出て、玄関前で角を曲がり、上階へ続く階段をトントンと軽やかに上る。

 十年近く前に両親が離婚し日本へと帰って来た枳殻の家は、母方の父母が暮らしていた家をそのまま使い続けたもののため、母子家庭にしては存外大きい家で暮らしていた。洋式にリフォームされた家をそのまま売り払うのも取り壊すのも勿体ないのと、そこまで生活に困窮していなかったためだ。妹の教育方針に頑として譲らなかった父親も、女手一つで子供ひとりを養っていくのに必要なお金を含めて余りある財を渡していたらしい。更に母はパート勤めで収入を得ていたから多少の余裕は出来ていた。

 その計算が崩れたのは《SAO事件》にわたしが巻き込まれたからだ。

 二年の歳月が過ぎた。生還者学校は学費がほぼ不要とは言え、通学費や生活費などを要する期間が二年分伸びた訳で、そろそろ生活に余裕が無くなってきていた。

 本当なら《アミュスフィア》に手を出しALOで遊んでいる場合では無い。少しでもバイトのシフトを増やし、自分でも収入を得て家計を支えなければ、一年後くらいには生活が先立たなくなるかもしれない。

 

 だが――わたしは、バイトで得られる幾許かの収入を、《アミュスフィア》とALOの購入費に(あて)がった。

 

 無論、SAOで出会った仲間達と会いたかった想いもある。ALOという空を飛べる魅力、妖精郷というファンタジー世界の魅力に、ゲーマー魂を刺激されたからでもある。

 だが、それ以上に……

 二階に辿り着いてすぐ左に母の寝室がある。明かりが消えているその部屋には、今日も仕事で疲れているだろう母が眠っている。だが最近の母の疲れは精神的なもの――心労も含まれている事を、わたしは知っていた。

 テレビで“あの子”を観る度に、物憂げな眼で見詰めているのを目撃したからだった。

 

「お母さん……」

 

 わたし自身、自分の妹がどうなっているかはあの世界に居た頃から気掛かりだった。ちゃんとご飯は食べているか。しっかり友達を作れているか。自分のしたい事をのびのびと出来ているか。

 

 わたしの事を覚えているか。

 

「――……」

 

 ――テレビで見る彼女の血色は悪くない。

 食事、睡眠、それらはしっかり取れているのだろう。()()が充実しているからでもあるかもしれない。

 でも、思うのだ。

 彼女は、彼女らしく在れているのだろうか、と。

 ――ひとりの少年が脳裏に浮かぶ。

 悪名を背負い、必要悪を語っていた二刀の剣士。浮遊城の悪意を集め。それでいて、希望を体現していた雄々しき少年。彼は『悪』を(かた)る事を覚悟していた。だが――覚悟に反し、彼は疲れ果て、死を願う程に追い詰められた。

 彼ほど強靭な精神を有する人間はそうはいない。仮に居たとしても、恐らく程度で言えば大きな差なんて無い筈だ。

 

 なら“彼女”は、どうなのだろう?

 

 自ら覚悟しても追い詰められた少年が居たように、彼女自身、自ら進んだ道だとしても追い詰められない保証はどこにもない。ましてや彼女の周囲に居るのは部下だけだ。

 少年にとっての義姉や想い人の少女、青年――数多くの()()()()()()が、彼女には居ない。

 悩みを打ち明けられない。

 相談が出来ない。

 対等な立場でないなら、彼女の歩みを止め、思索に(ふけ)させる猶予を与えられないのと同義だ。

 ましてや“彼女”は幼い。少年より一つ年上とは言え、ほぼ意味を為さない開き。幼さに反する聡明さばかり先行して彼女が未だ『子供』である事実が抜けている。『子供』という点は彼女の天才性を助長する要素にしか取られていない。《天才》の称賛を浴びている“彼女”の(未成)(熟さ)は、《ビーター》の誹りを受けている人物の年齢が考慮されていなかったように考慮の外に置かれている。

 ――それが、母の懸念だろう。

 三、四歳という幼さに反する聡明さを見せた妹の教育方針で母は『子供らしい教育』を掲げていた。ただただ平凡で特別でない教育。それは平等な環境で育まれる事を願った親の愛だ。

 当時世界に名を轟かせていた《天災》然り、子供のいじめ然り、出る杭は打たれる。特別優秀な人間というのは時に目を瞠る結果を叩き出すが、そこに至るまでの過程は悲惨の一言に尽きる。研究者なんて以ての外。アレは成功すれば大きいが、研究課程で多くの人間が躓いて名も知られず業界を去る安定しない将来である。夢はあるが、だからこそ犠牲も大きい。

 その道に異を唱えた母の想いは未だ燻っている。

 叶わなかった想いを抱いて、“娘”の姿を見詰めている。

 わたしも、同じだ。

 嫉妬はある。歌を好み、ゲームを好み、サブカルチャーに嵌った末にわたしが抱いた夢は、母の願いに反する安定性の欠ける将来であり、進むべきではない事を理解していた。だからアイドルとしてALOで大成している“あの子”に対する嫉妬心が無いとは言えない。

 

 だが、それ以上に大きな想いがあった。

 

 大人()()()()振る舞う十三歳になる少女。あの澄ました笑みは、彼女本来の笑みではないと知っていた。底の見えない笑みなんて彼女のものではないと理解していた。アイドルとして笑い歌う(表情)も違った。

 ――“()()()()()()()()()()”が喪われていたのだ。

 それは、母とて哀しくもなるだろう。

 いまの“彼女”の歩みは、己の保護者である父親の教育方針そのままだ。わたしには“彼女”が『人形』のように思えてならなかった。

 とは言え、真っ先に否定するのは違う事も理解していた。

 来日し、スヴァルト攻略に本腰を入れる話を聞いた時は、チャンスだと思った。彼女に近付いて真意を聞く絶好の機会だと。彼女自身の意志で研究の道を進んでいるのか、それは彼女が自ら望んだ事なのか。

 それは、結局失敗に終わり、不本意な形で袂を分かつ事になった。

 

 ――けれど、今はそれでよかったとも思う。

 

「わたしは……七色を、止める」

 

 確固たる意志を抱いて口にする。

 自身が覚えられていなかった場合を想定し負担を掛ける事を承知で頼んでいた少年から予想以上の情報を聞けた。

 【歌姫】の思惑――アイドル活動の真相、《クラウド・ブレイン》計画の流れ、根幹の全てを聞いて、わたしは誓った。必ず止める、と。色々な事を勘違いしているバカ妹を叱らなければ、と。

 母の分も、母の愛も込めて。

 わたしの想いもいっしょに。

 あの子を、叱ってあげなければ、と――――

 

「――行ってきます、お母さん」

 

 夢の中だろう母に向けてそう言い、わたしは自室へと向かった。

 

 *

 

 二〇二五年五月八日午後十時半。

 鍛冶妖精族(レプラコーン)の少女として目覚めたのは、アルヴヘイム央都《アルン》外縁に立つ宿屋の一室だった。

 昨夜――厳密には、二十七時間前の夕方、()()()は《ラグナロク・クエスト》に参加していたパーティーメンバーを裏切り、ひとりロキを連れて脱出した事でロキ勢にカウントされた後、装備ボーナスの《隠蔽》スキルをフル活用し、岩塊原野ニーベルハイムを(から)くも脱出。その後、キリトと最後の打ち合わせをし、身を隠すため武具店がある大通りから離れた外縁の宿屋にチェックインした。

 よくよく考えなくとも我ながら許されない事をしていると思うが、背に腹は代えられない。

 とは言え――掛け替えのない仲間を喪う事に、一抹の寂寥感を覚えない訳では無かった。

 《SAO事件》以前、サブカルチャーに嵌り、その手の夢やバイトをしていたわたしは、クラスメイトの女子からは敬遠されていた。よりハッキリ言えば、軽蔑されていたとも言える。学費の関係で一般高だったが、女尊男卑風潮がある程度残っている部分があり、男が好むもの全てを見下す女子が多かったのも関係している。そもそもサブカルに対する女子高校生の理解度は、自身が興味を持っているもの以外には軒並み低いのだが。

 だからこそ、《SAO事件》で出会い、築いた友人達との関係を喪うのは、とても悲しく、寂しいものだ。

 ALOは、ただのゲームだ。

 だが――命を懸けていないと言えど、あのクエストに掛けていたみんなの想いは、あの頃に比肩するものだった。彼女達が少年へ向ける想いに貴賤は無かった。本気だった。それを裏切り、黙って身を隠したわたしを、とてもではないが受け容れないのではないだろうか。

 仮令少年が庇ってくれたとしても……わたしは、彼女達と縁を絶つべきなのだと思う。

 ――ベッドの端に腰掛ける。

 街の喧騒、空気の匂い、自分の肌と髪の色も現実とは異なる。だが、この身に宿る心は同じだ。心の奥に突き刺さる切ない痛みだけは同じなのだ。

 俯いたまま、痛みが液体に形を変え、目尻に溜まっていくに任せる。

 

「――そろそろ、行かなきゃ」

 

 数十秒後、目元を拭って立ち上がる。

 部屋を出る前に備え付けの鏡台で顔を確認。やや目が濡れているが、それ以外は変わりないと判断し、チェックアウトして宿を出る。

 宿屋から出ると、ちょうど妖精郷の朝陽が昇り切った頃だった。軒を連ねるNPCショップも大半が開店し、逆に夜間営業の酒場や怪しい道具屋などは鎧戸(よろいど)にクローズドの札を掛けている。

 隘路を縫って大通りに出る。平日とは言え夜も十時を過ぎているが、思った通り人通りはかなり少ない。今頃セブン・クラスタはニーベルハイムに押し掛け、そうでない者は日中も開いている酒場や広場などで《MMOストリーム》の中継映像を眺めているだろう。

 あまり人目に付きたくない身としては好都合。

 再度人が居ないか見回した時、大通りの先に広がる光景に目を奪われた。

 

「ふわぁ……」

 

 アルヴヘイムの央都アルンは、円錐形に盛り上がった超巨大な積層構造を為している。いま自分が立っているのは中心からかなり離れた外環部だがそれでも幾重にも連なるアルン市街の全景を一度に視界に収める事は出来ない程だ。

 高く聳え立つアルン市街の表面には薄いグレーの岩で出来た建材とは明らかに異なる質感の、モスグリーンの恐ろしく太い円筒がうねりながら何本も伸びている。一本の直径が軽く二階建ての建物ほどもある。アルン中央市街を包み込むように這いまわるそれらの円筒物は、実は木の根だ。遥か地下のヨツンヘイムから分厚い近くを貫き伸びて上がる根っこが、うねうねと曲がりながら次第に合流し、太さを増し、アルン市街の頂点でひとつに寄り集まっている。

 そこから視線を更に上へ向ければ、根元部分からは巨大という言葉では到底足りないほど太い幹がまっすぐ上空に伸び上がっている。苔やそのほかの植物に覆われて金緑色に光る幹は、高さを増すほどに空色に溶け合い、ブルーへ変わっていく。やがて幹の周囲を白いもや――雲が取り囲む。そしてあの雲海こそ、妖精が辿り着ける飛行高度制限位置。それでいて、幹はなおも高く高く伸びている。

 そして、完全に空の青と混ざって見えなくなる寸前で、幹からは太い枝が放射状に広がっているのがどうにか見て取れる。枝は薄れながら広がり、自分が経つ外環部の上空までも覆っている。

 そのあまりの大きさは、木の頂点はアルヴヘイムの大気圏を突き破り、宇宙に達していると思えるほどだ。

 

 あれこそ――世界樹イグドラシル。

 

「いつ見ても大きいなぁ……」

 

 ぐぐっと見上げる。

 そこで、視界端に五つ連なる巨大な浮島群が入って来た。高さで言えば雲海に突入するより遥か下。あの地を散策した身からすれば《大陸》と言われるだけあると思うが、やはり世界樹と較べると、とても小さいと思わざるを得ない。較べる対象がおかしいだけなのは分かっているが、それでもだ。

 

「――」

 

 一瞬、あらぬ考えが過ぎり、顔を顰める。

 世界樹と大陸の大小関係が、まるで“あの子”と自分の現実のように思えたのは流石に被害妄想が過ぎるだろう。(かぶり)を振って益体の無い思考を振り払う。

 気を持ち直して、わたしは世界樹――とは反対へと駆け出した。途中で翅を出して飛び、アルン中央市街から離れること数十秒後、わたしは央都を取り囲む外壁の門に辿り着いた。

 世界樹から見て南東の門。

 そこが待ち合わせ場所なのである。

 とは言え――門の周辺を見ても、人気は無い。当然だ。入り口付近には衛兵NPCが居るくらいで――中立域なので追放者を追う事も無いが――商店も無ければ宿屋も無い辺鄙なところなのだ。

 ただ一つ、プレイヤー向けのホームが扱われている以外にはなにもない。リーファが持っている豪邸は隘路を進んだ先にあるもので、この辺の隘路の先にも似たような物件がひとつやふたつはある筈だが、流石にそこまではわたしも把握していない。

 ともあれ、そんな辺鄙な場所を待ち合わせ場所にしていながら、誰もいないのであるが――正確には、誰もいないように見えているだけ。

 《隠蔽》スキルを使って門から出る。アルン高原にモンスターは居ないと言えど、PKに出くわさないとも限らないので街の外に出る際にハイディングするのは何らおかしな事では無い。

 姿が消えたのを確認してから、門を出て右に曲がり、外壁沿いに数歩歩く。

 やはり何も無い――が。

 

「――お待たせ、キリト君」

「ん……」

 

 ハイディングが解けないギリギリの声量で呼べば、ほんの微かな応答があった。手を伸ばせば、ちょうどあちらも手を伸ばして来たらしく、小さな手と触れ合った。

 途端、ハイディングが解けていく――が、徐々に空間が波打ち姿が見えるよりも早く、全身が闇に取り込まれた。

 訪れる(まった)き闇。

 それは一瞬で過ぎ去り、気付けば禍々しい様相の建造物の中に移動していた。

 

「ここが……」

「ニーベルハイムのラストダンジョン【闇のイグドラシル】だ」

 

 へぇ、と返しながらぐるりと辺りを見回す。

 内装はかなり広い。映像でのみ見たSAOの真ラスボスと戦いを繰り広げた地下広間と同等か、半径五〇メートルのドームくらいだろう。ドームの壁は赤紫に茶色を混ぜたような色味。更に不規則に穴ぼこだらけになっていて、生理的嫌悪を覚える形状だった。集合体恐怖症には正しく地獄そのものだろう。

 じっと見ていると気分が悪くなるので、視線を逸らす。逸らした先も壁なので隣に立つ少年を見た。

 

「キリト君、ここってダンジョンのどの辺なの?」

「スヴァルトの《グランド・クエスト》である邪神が居るボス部屋の手前の広間。つまり、ほぼ最深部」

「へー……」

 

 背後を見る。

 鷹の爪の形に割れ目が入った扉が一枚ある。アレの先に、件の邪神が居るのだろう。

 しかし、あの悪戯好きで神話で有名な悪神はどこに行ったのか。

 

「ロキは?」

「オーディンを倒した事を伝えたらどこかに行った。いちおうクエストは達成してたから、《ラグナロク・クエスト》自体は終わりなんだろう」

「ふぅん……随分呆気ないね。《()()()()()》っていうくらいだから巨人族が出て来るものだと思ってたよ」

 

 有名どころで言えば炎の国ムスペルヘイムから来るとされる巨人スルトだろう。ロキによって焚き付けられ、アース神族と戦う巨人族筆頭として神話だけでなく数多くのゲームにも登場する程のメジャーな存在だ。当然ALOにも出るのではと思っていたが、巨人族がひとりも顔を見せないで《ラグナロク・クエスト》が終わりを告げた事に些か拍子抜け感があった。

 そう思って言えば、彼も然りとばかりに腕を組んで頷いた。

 

「だろうと予測して、俺もあの対談の後から暫く巨人族が居るヨツンヘイムに潜ったよ。そしたら当たりだった」

「当たりって……巨人族が出てきそうだったの?」

「ああ。しかもコピー版とは言え【カーディナル・システム】はクエストの結果によるフィールド崩壊を許容するから、その巨人族を止めてなかったら今頃本土は崩壊してた」

「ええッ?!」

 

 思わぬところでおかしな事が起きていた事を知り驚愕する。

 いや、【カーディナル・システム】がフィールドの崩壊を許容する事実も初めて知ったし、そもそも何故それをキリトが知っているかも疑問だが、そこは『キリトだから』と流せる事ではある。

 いまは無性に巨人族との応酬に興味が湧いていた。

 しかし、今はそれはいいだろう、と話を切り上げられた。

 絶望した。

 

「うわーん! ゲーマーの前でそんな切り上げ方をするフツー?! 気になっちゃって仕方ないよ!」

「レインはもっと大事な事に集中するべきだろう。時間稼ぎもレインが来たから終わりだ、分身も消した。分身の俺が襲わなくなってセブンが入って来る筈だから気を引き締めないと苦労が水の泡だぞ」

「あぅぅ~……」

 

 彼が言っている事は非常に正論だし、ここまで付き合ってもらっている以上やれる事はやらないと申し訳が立たない。

 しかしそれとは別に、やはり知りたいという貪欲なまでのゲーマーの性が疼いて疼いて仕方なかった。

 

 






七色・アルシャービン(セブン)
 枳殻虹架の生き別れの妹。本人はその事を覚えていない。
 母の心子知らず、姉の心妹知らずを地で進んでいる天才科学者。でも一番は幼さ故の己の心己知らずかもしれない。


枳殻虹架(レイン)
 七色・アルシャービンの実姉。
 七色に対して母が出した『子供らしい普通の教育』の想いを継ぎ、『姉』として立ち上がった勇士。
 キリトが一日中クラスタと戦っている間に現実側で『書類』や『荷物』を纏めていた。キリトと合流した時間が『午後10時30分』である点から、スメラギ達がヴァフスと対面した時間より前の出来事である事が分かる(ヴァフスとの対面は午後11時ジャスト)
 レインが求めるものは只一つ――『妹が心から笑える未来』である。


桐ヶ谷和人(キリト)
 レインからの『お願い』のサービスで色々と支援している主人公。
 個人的に思うところがあって力を貸しているが、あくまで『支援』に留めており、セブンとの対峙の主役は姉・レインであると弁えている事が窺える。
 実は二日前の対談の日以降、ヨツンヘイムで巨人族(ヴァフス含む)と色々あった模様。ロキ勢力に加担し得る存在を一部排除したらしい。
 実は原作でエクスキャリバーを手に入れる際に倒された霜の巨人スリュムは『霜の巨人を統べる王』としてヨツンヘイムに君臨しており、コード・レジスタでは王スリュムを討った妖精と死闘を演じるべくヴァフス率いる霜の巨人数人が翠豊かな平原になったヨツンヘイムに上って来るストーリーがある。
 ちなみに、ヨツンヘイムの動物型邪神が狩り尽くされる前にエクスキャリバーを台座から引き抜けなかった場合、アルヴヘイム本土が崩壊するストーリーがあったらしい。


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。