インフィニット・オンライン ~孤高の剣士~   作:黒ヶ谷・ユーリ・メリディエス

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 どうも、おはこんばんにちは、黒ヶ谷です。

 やっぱゲームするとインスピレーションが掻き立てられて良いね、筆の進みが速いんだ(尚ストーリーの進行速度(白目))

 日曜に投稿したから今日は無いと思った? 平均1万文字超えを平然として(しまって)いる私がたった九千字で終わる訳ないじゃないか☆

 そんな訳で24時間以内二回目の投稿だ! 久し振りで文体がおかしくなっている上に、ストーリーの裏側のお話だからメインは進まないが、そこは目を瞑ってくれるとありがたい!(花の魔術師感)

 文字数は約七千。

 視点はオールPoH(=兇人)

 ではどうぞ。




幕間之物語:兇人編 ~“1”ノ意味~

 

 

「――――だぁ、クソッ、テメェそりゃ汚ぇぞ! ここでそれってインチキじゃねぇか?!」

 

 男の罵声が木霊する。

 汚いフードを被り、仮面を被った男の、やや裏返り気味の甲高い喚き声。長い付き合いになっているものの、何時まで経っても耳を劈く音程には慣れが来ない。

 ちら、と目を向ける。

 視線の先には、誰かが取った《裁縫》スキルで作られた拙くはあるがしっかりとした造りの絨毯の上で、円を作って座る数人の男がいる。その中の一人が先ほどインチキだのと喚く男だ。

 男達の手と、円の中心には合計数十枚の紙の板。

 現実世界では『カード』と呼ばれたそれは、このデスゲームでは数少ないプレイヤーの娯楽品。聞いた限りでは《木工》と《裁縫》、《細工》スキルをそれぞれ高レベルで所持しているプレイヤーだけが作れるという。

 《木工》で良質な木を伐採し、伐採した木を《裁縫》で紙へと変え、更に《細工》スキルで耐久値が減少しないよう特殊な油液でコーティングする。勿論カードである以上、表と裏面にはそれなりの絵柄が描かれている。

 表面にはダイヤ、ハート、クラブ、スペードの四種類。更に1~13の、数字と同じ数だけマークが描かれている。11からは特殊な絵柄が用意されていてかなり本格的な仕様だ。Jokerのカードも用意されている事から、これを作った奴は本当に凝った人物と推察出来る。

 そして、裏面は――――

 

「……まさか、この世界でコレを見る事になるたぁな……」

 

 ストレージに仕舞っている、『カード』の束から一枚を引き抜く。

 表面の絵柄はスペードの1。俺が最も好むからこそ、束の最上に並べていたそれを裏返せば、視界に入って来るのは覚えのある絵。

 だが、普通あり得ない。

 カードの絵は、それを作る者や企業によって種々様々なもの。簡潔に言えば、作者が違うのに同じ絵柄はそれこそあり得ない。日本ともなれば著作権やら面倒な話が関わるから余計あり得ない。

 そもそもこの『カード』という娯楽品、SAOには元来存在しなかったものだ。つまりプレイヤーが一から作り出したという事を意味する。であるならば、俺がこの絵柄に見覚えがあるのはおかしい話。何故なら俺は日本に住んでいる訳でも、在日している訳でも無いからだ。外国製のカードなんて近年の日本に輸入されているかも怪しい。

 なのに見覚えがある。

 ――――絵の配色は黒と白のコントラスト。

 白いカードの中央に描かれているのは瓶だ。底が浅く、上に行くにしたがってやや幅広になっているウォッカやバーボンなどで見られる、黒く細い線で象られた酒瓶。胴部には黒いローブと鎌の影があり、その下には黒線で囲まれて【Death abyss】と小さく書かれている。

 

「――――ククッ」

 

 ふと、嗤いが漏れる。

 コレの製作者は知っている。

 と言うより、この世界でカードを作れるのはアイツしか居ない。そうでなくともこの絵柄を作れる奴はアイツくらいなものだ。

 先ほどからカードゲームに興じている連中は、そもそも絵心が無い。赤眼は多少巧いようだが、ヤツの巧さとコレは少々方向性が異なる、赤眼が得意とする絵は人体だからだ。風景や物品の絵に関しては他とどっこいどっこいである。

 アイツら以外では、まずこの絵柄は描かないだろう。馬鹿にする訳では無いが、誰もかれもが死を恐れ、忌避し、連想させるものを淘汰している。それは何らおかしい事ではない。普通の反応であると言えよう。

 だからこそ、この絵を描けるヤツは限られる――――すなわち、死に馴れているか、求めているかのどちらかの人間だ。そして死に馴れている俺達が違うとなれば、もう必然的に一人しか居ない。

 ……まぁ、そもそも生産系スキルを鍛えている事が前提だから、アイツしか居ないのであるが。

 であれば、この絵柄を描けたのも納得がいく。酒瓶の名前からして死を連想させる不吉なものだ。それを好んで描くヤツなんて考えるまでもない。

 

「嬉しかったぜ……コイツは、俺のとっておきだったんだからな」

 

 【Death Abyss】は、俺が好んで愛飲していた酒。アルコール度は25%と、洋酒の中ではそこそこでしかないが、味わい深い。何時もは瓶から直接湯水のように飲む俺もコレだけはタンブラーに注いでいた。

 特に理由は無いが、味や風味が完全に俺とマッチしていたのだろう。

 仕事をした後、一日の締めとしてタンブラー一杯の【Death Abyss】を飲む。それは命のやり取りが茶飯事の俺にとって数少ない楽しみだった。

 まぁ、コレを生産していた酒造企業が女尊男卑風潮の影響で潰れちまったので、今生ではもう飲めないのだが。

 最後の一杯を口にしたのは、およそ三年前になる。

 

 ――――コレは、メッセージなのだ。

 

 直訳して“死の淵”というコレを描いたアイツからのメッセージ。

 オレンジやレッド達を死へ誘う事を告げた、敢えて命のやり取りに興じる連中が手に取りやすいデザインにした、アイツからの意思表示。

 見た目や行動に惑わされては分からない、純粋で鋭く、底無しの深さを悟らせる、しかし巧妙に隠された殺意の顕れ。

 本人が自覚しているかは分からない。だが、仮にこれが自覚的だろうと、無自覚だろうと……いや、むしろ無自覚であったなら、尚更――――

 

「まったく……惜しいなァ、ホントに……」

 

 人差し指と中指で挟んだそれを見て、苦笑する。

 モルテはアイツの事を、平和ボケしているとか、前みたいな迫力がないとか言っているが、アイツはただ爪を隠しているに過ぎない。何時も牙を剥いているのは三流だ。

 必要な時、確実に、且つ迅速に殺せるよう牙を研ぐ。ここまでで二流。

 そして、請け負った仕事はキッチリこなす。これで漸く一流。

 では、超一流はというと――――

 

「お前……ホント、こっちの方がお似合いだよ」

 

 あらゆる武具の扱いに精通し、あらゆる情報を掌握し、あらゆる人心を操作する。

 それは得ようとしても得られない、一流を超えた者のみが得られる技能。冷酷なまでに他者を客観視し、客観的に状況を把握し、主観を挟まず仕事を遂行する様は正にそれ。

 傭兵。

 暗殺屋。

 戦争屋。

 連中がアイツを欲しがるのも無理はないと言える。脳無しと言われているヤツが、実は超抜級の宝石の原石だったのだ。俺だって予想していなかった。直に教導する立場になったり、追い詰められた果ての姿を見たりしていなければ、話を聞いただけでは信じなかっただろう。

 それはつまり……

 

 ――――アイツの価値を、ミスリードさせてるヤツが居るって事だ

 

 篠ノ之束は考えにくい。あの女は基本的に自身の興味を引く対象に、身勝手に、理不尽に、暴虐なまでに一方的なアプローチを仕掛けるという。親友の弟だからと関わるなら、そもそもそんなミスリードする情報はシャットさせたり、流したヤツを私刑に掛けている筈。それ以前に俺は連れて行くあの日に命を落としているだろう。

 経験豊富な傭兵と言えど、流石の俺もISには敵わない。

 やり様も無くは無いが、それはISを相手にする事を前提にした準備を長期間に渡ってする必要がある。最低でも対物ライフルや対戦車ライフルのセミオートマチック型が必要だ。それで脳を揺さぶれば、あとはどうとでも出来る。

 ……そんな事が出来る方がおかしいとは自覚しているが。

 ともあれ、篠ノ之束が違うとなれば、恐らくは自分を雇ったあの組織。しかも《オリムライチカ》の事を昔から知っている人物。外部への依頼発注と警備をものともしない動きが出来る部隊を動かし、それも外部の人間――この場合は俺――と接触しても問題が起こらないと判断したとなれば、かなり上の幹部級。

 何を目指し、アイツの先を求めているかは知らないが、思い通りにさせるのは些か以上に業腹だ。

 あの組織は、他に連れ去っていた奴ら含めて、いっしょくたにしか見ていなかった。連中は個々の性能しか把握していない。機械的な、結果として現れるデータを求めている。

 

 ――――だから連中は死んだ。

 

 出来損ないなどと言われているアイツは、実際才能は無く、結果も示せていなかった。それなのに殺し合いでは何時も最後まで生き残る。どれだけ重傷を負っても、どれだけ身体に疲労が残っていても、必ずだ。

 執念……とは、違うだろう。

 希望では絶対無い。

 絶望であればそもそも動かなかった。

 謂わば、惰性。死ぬ理由が無いから戦い生きる。生きる事が困難な状況でも、それが百パーセントでないなら、足掻きに足掻く。どれだけ不利だろうが何だろうが知った事かと言わんばかりに足掻き続ける。

 その果てに、アイツは生を勝ち取った。

 仮令死ぬ事を前提とした殺戮訓練であっても生をもぎ取った。その姿に達成感は無く、誇らしさも無ければ、喜びも無い。

 傍から見れば機械的と見えるそれは、あの研究所に居た狂人達の琴線に触れ、大いに盛り上がらせる。死を前提とした殺し合いで唯一の生き残りが出たのだ、その予想外な出来事がそうさせたのだろう。

 しかし、アイツは生死が関わらないもの――例えば身体能力評価訓練など――では、求められた数値以下の結果しか出さなかった。あらゆる結果は標準以下。何をしても、どんな肉体改造を施しても、狂人達が求める基準を下回る。

 万全体調にした。栄養も回復させた。睡眠もしっかり取らせた。およそ健康体と言える水準までわざわざ戻して――――だが、それでも結果は標準以下。

 業を煮やした狂人科学者がコアを埋め込んだのがきっかけに、全ては崩壊した。

 俺も、生きている事が奇跡と言えた。バラバラに、そこら中に内臓をぶちまける勢いでバラされた狂人達の死体に囲まれる形で、五体満足で生き残っていたのは奇跡でしかない。建物の崩落から生き残った事は覚えていても、外に出た時点からの記憶が飛んでいるから、何があったかは分からない。

 

 覚えているのは、白い化け物になって迫りくるアイツの姿。

 

 誰も予想していなかっただろう。俺もしていなかった――――が、予感はあった。

 コアを埋め込めば死ぬのは定説だ。その実験はあの研究所でも無数に繰り返されていたし、次はお前達の番だ、と見せつけるようにしていたから、定説を知らなくても如実に感じてはいた筈だ。

 つまり、生死が懸かっていた。

 であれば、アイツが予想外の事を引き起こすのではと、そんな予感が俺にはあった。結果そうなった訳だ。

 あの時の、あの白い化け物になった時のアイツの咆哮は、恐ろしく、悍ましく、寒気がするものだった。後ろから迫る時の威圧と殺気は人生最上のものと言えた。あそこまで死をハッキリ自覚したのは初めて殺し合いをした時以来である。

 予め聞いていた情報、採取したデータ数値からは決して分からない、あの未知性と底無しの恐怖感。

 アイツを理解しようなんて鼻から無理な話。理解した、分かった、あの程度だ、なんて言っているヤツは、その実、アイツの事は全く分かっていない。アイツ自身が張っているミスリードを諸に受けているだけだ。

 

 ――――何で……何で、お前が、此処に居る……! ヴァサゴ・カルザスッ!!!

 

 アイツにとっては初めてと言える、このデスゲームでの邂逅を思い出す。

 あの時のアイツの顔に浮かんでいたのは、驚愕と、絶句と、怒り……そして、微かな、安堵か。

 確実に無自覚だろうが、アイツはほんの微かにだが安堵を抱いていた。それが偽りでない真の己を知る者だからか、あるいは俺がアイツを否定する事を口にした事が無かったからか、四面楚歌の中でも同類が居ると知ったからか。それは分からない。

 平和の《Kirito》にとってでは無い、殺しの《オリムライチカ》の同類。

 少なくとも、この世界に限って言えば、アイツの同類は俺だけだ。PKをするのに快楽を求めている連中とは違う、本当の殺しをしているアイツと俺。

 俺は生きる糧を得るために。

 アイツは生きる道を拓く為に。

 理由は違うが、どちらも己の道を阻むなら何だろうと殺す点に関しては共通している。仮令格上だろうが、敵であれば殺すのは、赤眼達とは違う本物の殺し屋に共通する点である。

 

 だからこそ、惜しい。

 

 今の現実世界は狂っている。おかしい、と言ってもいい。どいつもこいつも、誰が流したか分からない、出所不明のデマを信じ、それが真実と思い込んで、アイツを虐げている。

 かく言う俺もアイツと接したからデマだと理解した。それまでは半信半疑だったが――――それでも、呑まれていた事には変わりない。

 そんな世界を生きるなら、狂うしかない。常識をぶち壊し、光から身を隠し、暴力が罷り通る――契約関係とかはともかく――裏の世界で生きる方がよっぽど現実的だ。

 他者など見捨て、自分が生きるためだけに利用する駒同然に使い捨てた方が生存率は遥かに高い。俺は何時もそうしてきた。役に立たない味方、足を引っ張る仕事仲間は何時だって囮にし、そいつにかまけている隙に自分だけ安全圏に離脱する。足を引っ張る味方ほど厄介なものは無いからだ。

 この世界のボス戦だって、アイツは何時も他者のフォローに回り、死に目に遭う最も危険な役割を担っているという。

 そんな事をせずとも、レイドの連中を囮に使い、その間に特攻を仕掛けてしまえば最も生存率は高い筈だ。MMORPGである以上ワンマンプレイにも限度があり、長期的に仲間を見殺しにするのは悪手と言えど、個人の生存率という観点からすれば少なくとも間違っていない。アイツのレベルと強さに、他の連中が追い付けていないからそうなってもおかしくない。

 それは分かっている筈だが、そうしないのは……恐らく、アイツ本来の、生来の気質だからか。

 だから惜しい。アイツを信用し、信頼し、受け容れる連中がいなくならない限り、アイツはアイツのままで居続けるだろう。白い化け物になる事なく、黒い剣士として在り続けるに違いない。

 

 ただ、まぁ、それならそれでも構わないと、そうも思う。

 

 黒い剣士と殺し合う為の条件は勿論、白い化け物を引き出す切っ掛けは分かっているのだ。そして俺が俺で在り、アイツがアイツで在る限り、互いの存在は不倶戴天。呉越同舟はあろうとも、本当の意味で仲間になるなどありはしない。

 それがあるとすれば、アイツが闇に堕ちた時。

 俺が光に戻る事はあり得ない。それをするには、俺は些か闇の部分に浸かり過ぎた。もうこちらに居心地の良さを感じているし、傭兵としてあらゆる仕事をこなしてきた身だ、極秘を多く知っている以上確実に消される。そんなのはゴメンだ。

 アイツの道の果てを見て、そして成長したアイツと本気の殺し合いをする事が、今は愉しみで仕方ない。

 この世界で死んでしまった以上、もう現実世界でそれは叶わないが、俺が最後に見た時より遥かに強くなっているのは望むところ。

 

「だから……とっとと、来いよ、《オリムライチカ》。Partyの支度はとっくに済んでんだからよ」

 

 クルクルと、手元のカードを弄ぶ。

 カードのマークはスペード、数は1。

 

 ――――スペードのエース

 

 アメリカに於いて、殊スペードのエースは特別な意味を持っている。

 第一次世界大戦時のアメリカ軍内部に於いて、スペードのエースはツキを表す幸運を示すと共に、敵方には死を与える象徴とも捉えられていた。故に傭兵や暗殺稼業の者が好むカードはスペードのエースと決まっている。自らの幸運と標的の死を祈っての事だ。

 アイツにとっては、また別の意味がある。

 スペードは、季節で言えば冬になる――――冬を殺すという意味だ。

 スペードは、強さで言えば最も強い――――他者を圧倒する意味だ。

 タロットカードとしての意味、かの有名な《黄金の夜明け団》が遺したスペードのエースの意味で考えればより面白い。意味は『力の勝利』、『愛や憎しみにおける大きな力』。

 だから俺は気に入っている。ツキと死の象徴だけでなく、コレはアイツにとってのシンボルマークそのものでもある。黒色であるのもその一つ。

 

 ――――かつて、澱んだ目の幼子が手に取った唯一のカードが、スペードのエースだった

 

 本能的に、あるいは直感的に、理解していたのだ。そしてそれは正しい。選んだカードが意味するもの全てがアイツにとって必要なものだった。

 カードを作ったのは、果たして、何を思っての事か。

 裏面の絵柄に死を連想させるものを採用したのはなぜか。

 考えれば考えるほどに、アイツはこちら側の人間なのだと分かって、嗤いが止まらない。どこまで光が当たる世界で足掻くのか、何時闇に堕ちてくるのか――――どんな足掻きと絶望を見せるのか、想像するだけで愉しい。

 この《ホロウ・エリア》で出来る事は最早少ないが、それでも、しない事にはなりはしない。

 なら演じよう。この世界を面白おかしく、最後に死ぬその瞬間まで、死の演武に興じよう。

 

 アイツとの殺し合い以上に心躍るものなど無いのだから。

 

「イッツ・ショウ・タァイム――――」

 

 嗤いと共に口にするセリフは、カードゲームに興じる男達の声によって掻き消され、誰の耳にも届かなかった。

 

 






 はい、如何だったでしょうか。

 アメリカと言えばギャンブル。
 ギャンブルと言えば傭兵(ダーティー)。
 傭兵と言えばスペード。
 スペードと言えばエース。
 スペードのエースと言えば死(One Piece)

 こんな連想ゲームで出来上がっていたお話。そろそろホロウPoHも動かしたいから、何でそんなにイチカ=キリトに執着するのか、何を見ているのか、改めて描写しておいた方がいいんじゃないかなって思って。いきなり現れて執着見せられても、何ソレってなりかねないですし。

 ――――あと、実はキリト、無意識無自覚の部分では他者に対する殺意マシマシなところを描写したかった。

 なら追い詰められたらヤバイ事を一番理解してるPoH視点でやるのが一番やりやすいかなって。

 こう、表に曝け出されるよりも、日常のワンシーンとか物品でそろっと殺意が見え隠れする方が、こわくない?

 不満はない? って聞いて恨み辛みを語られるよりも、グッと来ない?



 普段明るい人の日記が怨嗟で埋め尽くされてるとかゾッとしますよね(恍惚)



 リアルでは居て欲しくないですが()

 そんな訳で、他者の為、秩序の為って言って行動してたキリトの無意識の部分が、実は殺意として見え隠れしてるんだよっていうお話。ユウキ達が見ているのは表(光)で、PoHは裏(闇)の部分という対比でもある。

 PoHって、何気に面倒見は良い方だと思うんですよね……使えねぇって判断したら容赦ないけど() 何ソレ超厳しい、流石裏社会のベテラン()

 ちなみにお酒の【Death Abyss】は実際には存在しません。バルバトス・ゲーティア(殺戮の狂戦士)戦の出していなかった技の中で、明らかに死を連想させる直截的なものを流用し、適当に設定しました。PoHはお酒好きなイメージ、気に入ったものはチョビチョビ呑むイメージ。

 でもトランプの意味に関しては全て本当です。タロットカードでの意味もかなり省いていますが本当です。タロットは小アルカナの方で調べましたが。

・季節
 ハート :春
 ダイヤ :夏
 クラブ :秋
 スペード:冬

・象徴
 ハート :聖杯
 ダイヤ :硬貨
 クラブ :棍棒
 スペード:剣

 また、特にカードのマークの強弱が設定されていない場合、スペードが基本的に最強として扱われる。

 ――――つまりスペードのエースを取った事に対し、PoHは『強い感情によって得た最強の力を以て剣で冬(千冬)を殺す』という意味で解釈している。本能の部分で取ったのだろうと。

 だからこそスペードのエースはPoHのお気に入り。

 もうお前保護者になっちまえよって() イチカ=キリト大好きかよ()



 尚、PoHが奪いに行くと、問答無用で義姉&兎姉&黄昏の魔女&上電姉&下電姉との殺し合いが勃発する模様(白目) ついでに絶剣と舞姫と弓猫と黒猫も参戦する()



 一体何シゼーション大戦なんだ……(すっとぼけ)

 実姉? 定員オーバーなので弾かれます(無慈悲)

 では、次話にてお会いしましょう。


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