ストライク・ザ・ブラッド~幻の第五真祖~   作:緋月霊斗

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お久し振りです!
書いていきますよ!


焔光の夜伯編ⅩⅡ

周囲を濃い煙が漂っている。

ジャーダは、敵の気配が消えたのを確認すると、MARに向かって踵を返した。

そのときだった。

「おい、どこ行くんだよ?」

ジャーダの耳に届いたのは、過去に戦った少年の声。

次の瞬間、突風と共に煙が晴れる。

「第五真祖か……」

「久しぶりだな、ジャーダ・ククルカン」

現れたのは霊斗だった。

「まぁ、俺の知り合いが手ぇ出したのは悪かった。だけどよ、あれは過剰防衛だろ?」

「む……確かに、それは否定できぬな……」

ジャーダが顔を真っ青にしながら答える。

(キラ、あれはどういうことだ?)

(確か、第三真祖は第五真祖に半殺しにされたことがあるとか)

(なるほど)

ジャガンの質問に苦笑しながら答えるキラ。

その間にも霊斗の威圧は続く。

「しかもあんた、今MARに向かおうとしただろ?」

「う……うむ」

「どうせアヴローラを晒して古城の記憶でも戻そうってか?」

「い、いかにも……」

「それで?うちの妹を危険に晒そうと?」

「そ、そんなつもりは……」

「しかもアヴローラの姿を真似しやがって……殺すぞ」

「ひぅっ!?……い、命だけは……」

「あ?」

「ひぅ……(ガタガタ)」

霊斗の剣幕とトラウマのせいで遂にしゃがみこむジャーダ。

それを見て霊斗は

「……あー、なんか悪い。怖がらせちまったか?」

「う……う……」

「あぁ!泣くなって!悪かった!俺が悪かった!」

さっきまでの威圧が嘘のような狼狽えっぷりである。

「う……えぐっ……ひぐっ……」

「あぁあ!悪かったから!泣くなよ!いや、泣かないでください!」

「もう、怒らぬか?」

「怒んないから!あ!これ食うか?飴」

「うん……」

そんなやり取りを見ながらキラとジャガンはこそこそと話していた。

(なんだ、あれは……まるで兄妹のようだな)

(確かに……と、いうより喧嘩したカップルかもね)

(なるほど……そういう見方もあるか……)

まったく的外れな話をしていた。

そんな二人の背後に立つ影があった。

「誰と、誰がカップルなんですか?」

「「!?」」

底冷えするような声音。

「あ、アスタルテさん……」

「あの女は誰ですか?」

「あれは第三真祖だが……なぜ?」

「ぶち殺します」

「「!?」」

アスタルテの顔が般若の面に変わっていた。

いや、実際着けていた。

そしてそのまま霊斗の元へと歩いていく。

「よしよし、もう泣くなよ?」

「うむ……ひぅっ!?」

「ん?どうし―――」

「霊斗さん?」

「……(ガタガタ)」

「浮気ですか?」

「……(ブンブン!)」

「じゃあ、なんで第三真祖と仲良くしてるんですか?」

「こっ、これはだな!」

「言い訳は聞きたくありません(ゴスッ)」

「ぐぼぉっ!?」

アスタルテの全力の拳が霊斗の顔にめり込む。

そして霊斗は綺麗に回転しながら飛んでいき――。

「「「「あ」」」」

MARの建物に突っ込み、壁を破壊した。

完膚なきまでに。

「アスタルテ……さん?」

「……テヘッ( °∇^)]」

「テヘッではないだろう!第五真祖が死守した壁を貴女が壊してどうする!」

「妾が脅された意味がないではないか……」

霊斗は完全に気絶している。

そしてその壁の向こうには――。




久しぶりに書いたので……クオリティが下がっているかもです。
では、次回!

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