ストライク・ザ・ブラッド~幻の第五真祖~   作:緋月霊斗

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書きますよ


焔光の夜伯編Ⅳ

翌朝。

古城は森の中にいた。

近くの泉では凪沙と霊斗が沐浴をしている。

「古城、誰もいないよね?」

「ああ。誰もいないぞ」

霊斗に答えると、古城は岩場の陰に座り込む。

古城がしばらく待つと、霊斗と凪沙が服を着替えてやって来た。

凪沙は巫女装束、霊斗は神主風の服だ。

「古城、お待たせ」

「終わったら行こうぜ」

「出発だー!」

三人は遺跡に向かう。

途中でカルーゾに会い、少し話をしてから遺跡の中に入る。

牙城達と合流し、話をしながら遺跡の最新部に向かう。

「なんか、神秘的な所だよね……」

「お、霊斗にはわかるか。まぁ、墓よりも神殿に近いモノだからな」

「神……いや、どちらかと言うと僕やリアナさんに近い気がするよ……」

「かーっ!かわいげのないガキだなぁ!なんでもお見通しってか!」

「親父、うるせぇ」

「チビは黙ってろ」

「息子相手になんつー口の聞き方だ」

「はいはい、古城も父さんもそのくらいにしてさ、凪沙に注目しようか」

霊斗の声を聞いて二人が凪沙を見ると、凪沙が無表情に石室の扉を見ていた。

「……霊との交信には成功したみたいだね」

「ああ。あとは霊斗、お前だけが頼りだ」

「うん……凪沙!もういいよ!」

霊斗が呼び掛けると、凪沙の瞳に表情が戻る。

「遺跡は起動できたから、後はよろしくね、霊斗君」

「わかってる。ゆっくりしてなよ」

霊斗は輝く扉の前に立つ。

「……第四の真祖よ、汝の兄弟、第五真祖の名のもとに貴兄に請う。扉の封印を破り我らを汝の元に導きたまえ」

霊斗がそう唱えると、扉が前触れもなく消失する。

「すごい……これが、あの獅子王機関三聖をも越えると言われる霊能力……」

リアナが感嘆の声をあげる。

霊斗が先導しながら部屋の中に入る。

「これは……」

牙城が呟く。

そこで眠っていたのは、美しい少女だった。

虹のように色を変える金髪に白い素肌。

「これが……焔光の夜伯(カレイドブラッド)……」

「……こんなに可愛い子が世界最強の吸血鬼だって……」

「むしろ、眠り姫の方が似合ってるだろ」

古城の呟きを聞いたリアナが言う。

「アヴローラ・フロレスティーナ……いい名前じゃないですか?」

「そうだな、味も素っ気もないナンバーで呼ぶよりいいじゃねぇか」

「うん、……この子もきっと喜んでるよ」

全員が首肯く。

が、霊斗が急に膝をつく。

「霊斗?」

「……また、死霊術……この魔力……父さん!古城と凪沙をお願い!」

霊斗が遺跡を飛び出していく。

「待て霊斗!……クソッ。ミス・カルアナ!二人を頼む!」

霊斗を追って牙城もライフルを持って飛び出していく。

直後、遺跡を強い揺れが襲った。

「……霊斗……親父……」

古城の呟きが石室に反響する。




バレンタインなんて嫌いだァァァァ!
……失礼、取り乱しました。
また次回!

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